日光白根山を称する言葉として『関東以北最高峰』という言葉がよく用いられるが、この『関東以北』という言葉は具体的にどの地域を指しているのであろうか。
『以』の字の使い方が以上や以下と同様であると解釈するのなら、「北緯が関東と同じか関東より大きい値になる地域」と捉えるのが自然であるが、関東と同じ緯度の地域を含むのならば、当然栃木や群馬の北端から房総半島の南端までの範囲には富士山も日本アルプスのほぼ全域も含まれてしまう。逆に、通例の『以』の字の使い方とは違い、関東と同じ緯度の地域を含めないのならば、関東地方に属する日光白根山だけがここに入ってくるのはおかしな話である。
額面通りに『関東以北』という言葉を理解しようとすることはあきらめて、「日光白根山より北に日光白根山より高い山はない」ということが言いたいんだろうなと思って主要な高山の緯度を調べてみると、この解釈であれば矛盾しないことが分かった。
直感的には北陸地方は関東地方より北にありそうなイメージを持っていたが、実際に調べると北アルプスの北端に近い白馬山よりもたしかに日光白根山は北に位置している。これは調べてみて驚いたことである。
いずれにしても分かりやすい日本語を使ってほしいものだと思った次第。
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