猪と「ダルマサンがこ〜ろんだ」

二年程前、トップリ尾を歩いたのが、ヤマレコデビューである。
昨年の遭難騒ぎで全国区になったが、広くてゆるやかな尾根は、膝くらいの笹と草原に針葉樹が点在し、開放的な別天地だ。
尾根芯に踏み跡が有るが、歩き易いところになると、それが2列、3列に分かれる。
視界が良ければ、不安も無いけど、ズンズン進む道ではない。
迷った人は、おしゃべりに夢中だったか、何かに焦って突き進んだのだろうか。
そのトップリ尾の中程を登っていると、百m程先を二頭の獣が横切った。
あっ、猪だ。
念が届いたのか。彼等はピタリと静止した。
ズームを伸ばして、まず、ワンカット。
手元でジタバタして、視線を戻したら、10m進んで再び静止していた。
まるで、ダルマサンがこ〜ろんだみたいだと思いながら、2回目のシャッターを切ると、猛烈な勢いで斜面を下って行った。
猪突猛進で走り去る猪は、よく見るが、立ち止まる姿は珍しい。
猪とダルマサンが・・・ごっこをした人は、ヤマレコ・ヤマップ界でもそうは居ないだろう。
大峰は関西だから、彼等は、人間と「ボンサンが屁をこいた」ごっこをしたと思っているかも知れない。

写真 一回目と二回目、静止してくれた。
あの頃はカメラからスマホに写真を送る方法が解らなかったので、今日が初公開です。