この前の北海道新聞「朝の食卓」で心に残る話が載っていた。
記事を書いた方が旭岳に行ったときの話だが、山を撮影していると「花を手前に入れて旭岳を撮影したら素敵になるわよ」と言ってきた方が主人公だ。
女性で83歳、旦那さんも愛犬もすでに亡くなって、自身も末期がんで余命も過ぎたらしい。
身辺整理も終わり、本当は治療に専念しなくてはいけないところ、もう治療は嫌なのでそれより大雪の花を見に行こうと思ったらしい。
その日は天気も良く花も満開だったらしく、その女性は「来て良かった。後はさらばと去って行くだけ。あなたとも今日でさらばね。」と言ったという。
彼女のリュックには旦那さんと愛犬の写真が揺れていたそうだ。
彼女の爽やかな生き方に感動した、という話だったが、この記事を見て自分ならどうだろうと考えた。こんなに爽やかに去っていけるだろうか?
きっとこんなふうにすることは出来ないだろうなと思う。
山に行ったとき、これが最後になると考えたら自分ならどうするだろうか?
きっと何も出来ずに、普段と同じようにするだろうか?
「後はさらば」と去る事なんか出来ないと思う。
山は一期一会。この山にまた来れる保証なんて何もない。
もう来ることはないかもしれない。
だからこそこの一日を愛おしく大切に感じて過ごしたいと思う。
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