【クマとの遭遇注意喚起情報です】
8月8日、午後2時頃、木曽駒ケ岳 福島Bコース、八合目より徒歩15分〜20分ほど山頂よりの地点、道幅がやや広くなった登山道上でクマと遭遇しました。
茂みのむこうからやってきたクマは上半身までしか見えませんでしたが大きさはかなり大きく成獣だと思われます。慌てて立ち去ったので子連れであったかどうかや雄雌の区別などは確認できませんでした。
付近を登山される方は気をつけてください。
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同行者より50mほど先行していたので当時私は一人でいました。天候が悪く、雨模様で視界もガスがかかっていてあまり良くない状況。先の様子を見てきてほしいと言われて同行者とはかなり距離が離れて一人で歩いていました。
そもそも木曽駒ケ岳は千畳敷の方からロープウェイを使って登られる方が多いので、このコース上は時折他の登山者さんとあうことはあるものの、基本的にはほとんど人のいない静かなコース。昨日は昼頃から天候も崩れ始めて雨が降り始めたため午後に入ってからはほとんどどなたともすれ違わない山行の最中でした。
茂みの向こうから人か何かが来る気配がして、他の登山者さんだろうと思ってこの先のコース状況を聞こうとすこし幅の広いところですれ違うのを待っていました。なので遭遇時は結局私が一人で立ち止まって物音もたてていなかったのでクマの方も気づいていなかったのだと思います。
枝が踏み折れる音がしながら歩いてくるようだったので複数人の人が歩いてくる時のような感じでした。
最後の茂みの木が妙に揺れて木を押しのけるように来たのでその瞬間獣であると直覚、マズいと思って後ずさりをはじめたところ、茂みのむこうからクマの顔が現れ目が合いました。
距離にして10mほど。
恐怖で生きた心地はしませんでしたが、その場から速やかに立ち去ったところ追いかけてはきませんでした。見逃してもらえたようです。
幸い私は無事怪我なく下山できましたが至近距離での鉢合わせは本当に恐怖でした。
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登山道入口の看板に連絡先として書かれていた木曽地域の商工観光課の窓口には電話にて、クマと遭遇の情報は連絡をしておきました。
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志賀高原の方では登山者の方がクマに襲われて大怪我をされたというニュースも見ましたが、他人事ではない。本当に登山道にもクマは出ます。
特に木曽伊那地域はクマの目撃情報がおおい地域です。
熊鈴携行などで自分の気配を出すのは大事ですね。
私の昨日の遭遇の場合、
・同行者より先行して一人でいたこと
・立ち止まっていたこと
・相手が人なら広い場所ですれ違おうと黙って立っていたこと
→結果おそらく私自身がとても静かで気配をだしていなかったこと
・雨がふっていて音が届きにくい状況だったこと
→これらの状況によりクマの方も茂みからでてきて私と目が合うまで私の存在に気がついていなかったと考えられます。
クマは一般に夜行性か薄明薄暮性で昼間には出没しないとされており、昼間の登山道であうことは少ないと油断していました。
天候が薄暗い場合は日中の日が高い時間帯でもクマが活発に行動している場合もあるそうです。
また、霧や雨など人間も視界が効きにくい状況や気配を感じにくい状況、沢や水場が近く他の物音が多い場所ではクマの方も人間に気づきにくく、お互いが至近距離まで気づかずうっかり鉢合わせてしまうケースが多くみられるそうです。
熊鈴携行に関しては否定的な意見の方も多く、私自身あまりチリンチリン鳴らすのもなぁ、と思っていままでそれほど好きではなかったので山域によっては熊鈴を携行しない、ないし必要な地域でもっていてもあまり鳴らないようにしていることも多く、今回も鳴らしていませんでした。もっとも直前では立ち止っていたのでどのみち鳴らなかったでしょうが、遠くから歩いてきているという気配も向こうは感じていなかったので登山道まで来てしまったのでしょう。
10mというはっきりお互いの顔がわかる至近距離、まさにクマがその気になればあっという間に餌食になってしまうほどの極めて危険な距離で鉢合わせするという恐怖体験をしてしまったのでこれからは熊鈴も適材適所でしっかり活用しないとダメだなぁと反省しました。
もちろん刺激するようにチリンチリン鳴らすのは論外ですが、人の少ない山域ではここに人間いるぞって知らせておくのも不幸な不意の鉢合わせを防ぐ意味では大事なのだと思います。
当然のことではあるのですが、山は彼らの方の場所であり、住まいです。人間の方が侵入者であって、あくまでお邪魔させていただいているのだと痛感。
みなさんもお気をつけて。
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