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理由は水が流れてる様が綺麗なのと、地元には川らしい川があまりなく、川や滝といったものに憧れがあるのかもしれない(ちなみに海と山はたくさんある)。
棒ノ折山は沢や滝が好きなら是非とお勧めされていた山だったので、今回はソロで登ることにした。
せっかくGWに年休を取ったので、どっか行かないともったいないと思ったのもある。
秩父の山は初めてだったが、なかなかに遠くて道中でちょっとうんざりしてきたところ。
ようやくバス停 さわらびの湯についたので下車。
そこから白沢谷登山口に歩いて入山し、下山は滝ノ平尾根経由、さわらびの湯で汗を流して帰宅という計画だ。
白沢谷登山口からは、林道に出るあたりまで沢沿いを進む。
川の水が流れる音を聞きながら調子よく歩いていたが、少し心配なことがあった。
登山口からしばらく、他の登山客に全然会っていないことだ。
自分のペースでのんびり歩くのは気持ち良くもあるが、こちとらソロなのでかなり心細い。
クマやマムシやハチやイノシシといった危険生物に怯えながら、誰か他に人はおらんのか…と人を探しながら歩いていると、前に一組の登山客がいた。
今日、この山に登っているのが私1人ではないことに安堵する。
少し不安も収まった頃、ゴルジュ帯が顔を出した。
たくさんの滝に水が止めどなく流れており、否応なくテンションが上がる。
岩場で、かつ濡れていたりするため、かなり神経を使ったが、ゴルジュ帯を抜けるまではとても楽しく登っていった。
しかし、疲労も確実に蓄積されており、林道のところに出たあたりから少し心が折れそうだった。
というのも、その先の道がそこそこ急登だったからである。
意を決して登り始めたが、途中で息切れして道の途中で休んでいると、下山してきた方にもう少し登ればなだらかな道だよと励まされた。
頑張って登ると、確かにしばらくはなだらかな道が続き、意気揚々と歩くことができた。
が、しかし。
途中からどんどんと険しくなっていく道。
階段が土砂崩れで崩壊していたりもして、もう帰りてえ…、と思いながら登る。
登っている途中は、ひとりで何をやってんだろうなとか、この道を後で下るんだよな…とか、ほぼネガティブなことしか考えていなかった気がする。
それでもやはり山頂を見ずに帰れるかという気持ちだけで登っていた。
何度も立ち止まりながら、ようやく山頂へ。
もう登んなくていいんだ!とわくわくしながら、とりあえず山頂の標高の写真を撮る。
山頂の景色は、ものすごく良い!というものでもなかった。
たぶんこの山のメインディッシュはあのゴルジュ帯なんだろうと思う。
それでも、山頂はやはり下よりは少しひんやりとしていて、青い空と遠くの山々を見ながら食べるランチは格別なものがあった。
ところで、普段私は飲み物はハイドレーションに入れている。
あらかじめ半分水を凍らせておき、当日に常温の水を注いで持ってくるというスタイルだ。
飲み物は冷たい方が好きだし、今まではそれで何の問題もなかった。
しかし今回は問題が起きた。
凍らせた水の量が多すぎたのか、山頂到着時に氷以外の水を飲み干してしまったのだ。
今日はそこまで涼しいとも思わなかったが、氷は思ったより溶けてくれなかったらしい。
ランチには、別に持参していた飲み物を飲んだので良かったが、帰りの水がない。
……ごまかしごまかし行くしかなかった。
早く溶けてくれと願いつつ、さっさと下山してしまうことにする。
下界に着けば水くらい売っているはずだ。
幸い、下山時はそこまで汗もかかないので喉も乾かない。
そう思いながら、滝ノ平尾根経由で下山する。
すると、行きに恐怖したあの現象に見舞われた。
他の登山客が全然見えない現象である。
岩茸石あたりまでは結構な人が居たのに、そこから全然出会わなくなってしまった。
みんなゴルジュ帯の方を下っているのか…?と思いつつ、下山の足は速くなっていく。
というのも、滝ノ平尾根経由だと、藪が傍にある道が多く、何が出てくるかわからん怖さがあるからである。
戦々恐々としながら急いで降りていると、遠くの方から微かにクマ除けの鈴の音がする。
どこから聞こえてくるのかよくわからなかったが、その音に少し勇気づけられた。
どこにかは分からんが、人が居るという証拠だと気持ちを奮い立たせ、先を急ぐ。
しばらくすると、下の方に人が見えて、ようやく安堵できた。
そのあとはひたすら下って下って、なんとか下山。
さわらびの湯で汗を流した後、帰路についた。
今日もしぬほど疲れたので、きっとぐっすり眠れることでしょう。
そんな私の今回の教訓:ソロに人気のない山での登山は色々と怖いので、人がそれなりにいる曜日、時間帯、山に行くこと
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