ああ勘違い 第3弾

歳と共に物忘れが酷くなり昨日の晩のオカズは忘れてしまうけど、ふとした
拍子に何十年も前のことが鮮明に蘇ります。先日墓参の為に池袋で電車を待って
いたら四十数年前のあの夏の日にタイムスリップしました。

ホームにはあまり人が居なかったから多分2〜3時頃。私が電車を待っていると
線路を2本挟んだ向かいのホームに私と同じくらいの歳の女性がニコニコしながら
腰のあたりで掌を振っている。私と同じくらいの歳と言ってもババアじゃないよ、
40年以上の前の話だから。

誰か知り合いでもいるのかと思っていたら、私を見ている。でも私の知り合いでは
ない。自意識過剰と思われるのもカッコ悪いので、横目で周りを確認するも誰も居
ない。念のため後ろを振り向くも該当者なし。

ウヒョー、まだ私を見て手を振ってる。「あたしが分からないの？」と言わん
ばかりに。意を決して人差し指を自分に向けて「俺？」ポーズをとると、「ウン」
とペコリと頭を下げる。あなたは誰？？？？？？？

走って向こうのホームまで行けば、電車が来る前に話ができる。でも、私の知人じゃ
ないんだよね。迷っている内に私の乗る電車が来てしまいました。あれから40数年
未だに誰だか分かりません。　分かった処で今じゃ結構な婆様だよね。