神々の山嶺(いただき)は映画化が決定したと言うことで遅まきならが読んでみた。上下巻で1000ページを越える大作・・・上巻は「マロリーのカメラ」を軸に推理を含めたストーリー展開で面白く読んだが、肝心の登山に関しては後悔の繰り返しで結構重い。失ったパートナーそして女性への後悔や葛藤が延々繰り返し語られる。人間臭いと言えばそうなのだが、正直、世間の評価ほど面白いとは思えなかった。例のカメラにしても謎は謎のままだし・・・。もちろん、丁寧な描写は街の臭いまで感じられそうだし、シェルパに関する記述も素晴らしい。そしてラスト、無酸素冬期単独登頂を目指す展開は圧倒的な迫力があり、読み応えがあった。
「なぜ山に登るのか?」という問いには、「なぜ生きているのか?」「何の為に生きていくのか?」に通じるという答えなのだろうか?
この作品「谷口ジロー氏」がコミック化しているのだが、こちらの方が面白いと感じた。
蛇足ながら著者あとがきの自画自賛っぷりには少々引いた(笑)
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