|
「これって変じゃね? おかしくね?」(通称コレヘン) シリーズは、番組改編期にあたり(笑)、「これって変じゃね?」に改題してお届けします。
***********************
昭和育ちなだけに、近年(と言ってもここ30-40年だが)「どうもこの言い方は気になるな」という表現・語句がたくさんある。
もちろん「言葉は時代とともに変化するもの」ということは百も承知だし、その用語自体を全否定するものではない。第一、自分もそういった「新フレーズ」をよく使っている(好んでではないが、時代に"迎合"して?)ので文句は言えない(笑)。
これらの言葉を私は「平成語」(仮称) と呼んで区別している(実際には昭和後期のものを含む)。
例えば----
【頭が真っ白になる】
浦島太郎かい!と言いたくなる(笑)
これは「頭の中が空白になって何も考えられなくなる/言葉が出ない」といった意味で使われていると思うが、昔はこんな言い方はなかった。「頭が空っぽになる」と言うのが定番だった。それが空っぽ=空白=真っ白という繋がりで今の表現に変化したと推定されるが、やや飛躍しすぎだろう。せめて、「頭の中が」真っ白になる、と言って欲しい。
【心臓がバクバクする】
これも非常に抵抗がある言い方だ。「心臓が(又は胸が)ドキドキする」が本来の言い方だが、今ではバクバクが主流になっている。
「ドキドキ」は、実際の心音がそれに近い(ドク、ドク)からそう言ってるわけだ。しかし「バクバク」という心臓の鼓動は異常な感じがする。あなた心臓病ですか?と言いたくなる(笑)
【〜じゃないけど】
これは最近かなり目立つようになった言い方だ。例えば、
「今回は、一石二鳥じゃないですけど、両方ともゲットできたんですごくラッキーでした」などとインタビューに答える人がいる。「いや、それを一石二鳥って言うんだよ」と突っ込みたくなる。「なんで否定するのよ、否定するぐらいなら最初から使わなきゃいいじゃん」と意地悪く追い討ちをかけたくなる。
先日など、こんなインタビューを聞いた。
センバツに出場する高校の野球部主将である(カッコ内は私のつっこみ)。
「僕は主将として、みんなをまとめる、じゃないですけど(まとめていいんだよ?)、チーム全体に目を配る、じゃないですけど(配れよ!)、何て言うか、チーム一丸じゃないですけど(いやいや、チーム一丸は大事だよ)...」
何と自信なさげに聞こえたことか。こいつ頼りね〜と可哀想だが思ってしまった。
天下の某局のインタビューに舞い上がったのもあるだろうが、普段、大人がそういう言い方をしているのが感染ったのだろう。聞いていてニヤニヤが止まらなかった。
【〜ぶり】
これも最近は当たり前のように使われている。
本来は「1ヶ月ぶり」「3年ぶり」と言うように、「ぶり」の前には「時間の長さ」が来るものだが、最近では「ぶり」の前に「過去のある時点や出来事、品目」が来るようになった(本来の言い方も健在ではあるが)。
「おー、この前の同窓会ぶりじゃん」
「北アルプスは2015年の槍ヶ岳ぶりだ」
「魚を食ったのは去年の暮れのブリぶりだ」
(すいません、最後のはネタです)
これをお読み頂いている大人の皆さんは、当然これらの言い方が変則表現であると承知の上で使っておられると思うが、子供たちはどうだろう。「これが普通」だと思ってそのまま大人になっていくのではないだろうか。まあ、結局はそんな風にして言葉が受け継がれていくからこそ、「言葉は変化するもの」となるのだろうが...。
等々、昭和ノスタルジーから未だに脱却できないノスタル「爺」は、そんなことを想うのだった。
※これは「変な言葉」の第一弾です。まだまだ続きがありますので(笑)
《写真》志賀高原一ノ瀬スキー場から見た岩菅山(2019年3月)
tsukadonさん、こんばんは。
私も昭和が圧倒的に長い世代なので、仰るような言葉遣いに違和感を覚えることが多いです。「続き」があるということなのでダブるかもですが、、、、
【〜になります】
本来、「氷を温めたら水になります」などの使い方が正しいと思うのですが、「こちらが金閣寺になります」、「こちらがMサイズのジャケットになります」などと言われると、「変身したんかい!」と言いたくなります。
【〜させていただきます】
本来、目上の人に対して適切な場面で使うべき言い方のはずですが、TVなどのメディアを始め、販売の現場、商談の場等々で無節制に使われるようになったようです。あまりに謙譲語が過ぎて聞く方が辟易します。
【感動/勇気を与えたい】
スポーツ選手や芸能人がインタビューで良く使うフレーズですが、へそ曲がりとしては一生懸命に頑張っている姿を見たら勝手に感動するから「与えて貰わなくても結構です」と言いたい。特に最近では高校生や、時には小中学生でもインタビューで言ったりするので、親が言わしているのかどうか分かりませんが、これを聞くと感動も薄らぎます。
ikomochiさん
早速のコメントありがとうございます。
ご賛同いただけて、励みになります。それこそ、勇気を与えてもらいました!(笑)
今後の「つづき」ですか? はい、ビンゴで被ってます!(笑)
でも気にしないで下さい。逆に、そのまま使わせてもらうかも知れませんよ(笑)。
『感動/勇気を与えたい』←そうですね、確かに気持ち悪い表現です。その逆の「勇気/元気をもらった」も違和感があります。
あ、これ以上書くと次のネタが弱くなるので(笑) この辺で失礼します。
ツカドンさん、こんにちは!
またまた良い意味で考えさせられる日記、楽しく拝見させていただきました
私もしょっちゅう反省していますが、他人に無駄なくわかりやすく、かつ正しい日本語で伝達する。
レコもアップ後、逐次校正を行い、主語が分かりづらい箇所なども含めて都度修正する日々を過ごしております。。。
ツカドンさんの一例では、私は「〜ぶり」が特におかしいと思いました
でも仲間内の会話では、確かに耳にすることが多くなりました。
私は
「全然大丈夫」などの誤った使い方や
「さ入れ」
「よろしかったでしょうか?(なぜ過去形?よろしいでしょうか?)」
インタビューなどで毎回頭に「ちょっとを連発する人(自信が無いのか?もうちょっと落ち着いてから話しましょう。)」
など、丁寧に話そうとして無駄&おかしくなっている言葉がかなり気になります。
変に考えずに、もっとストレートに話せばよいのに、と。
無駄な巻き道より、やっぱり直登ですよ!!!(笑)
マム氏さん
こんにちは。
いつもご丁寧なコメントありがとうございます。
この日記は内容からして「高齢世代」向きなので、マムさんのような若い方(私の子供世代?)にはピンと来ない事案だろうな、申し訳ないなと思っていましたので、コメントを頂けたのは意外だし嬉しかったです。
マムさんが生まれた頃にはすでに普通に使われていたであろう表現も含みますから、そういう方にとっては「これってどこが変なの?」という話になるだろうと思いましたので。
>>レコもアップ後、逐次校正を行い、主語が分かりづらい
>>箇所なども含めて都度修正する日々を過ごしております
:おー、ヤマレカーの鑑ですね!
かく言う私も同じようなことやってます。時にはアップ後1週間も経ったレコに手直しを入れたりして
>>ツカドンさんの一例では、私は「〜ぶり」が特におかしいと思いました
:これに関しては、分かってる人は半分面白がって使ってるフシもあるなと、最初の頃は思ってました。が、そのうちこれが一般化してくると、冗談っぽさも消え、「正式な」表現にまで昇格した感さえあります(特に20代以下の子にとっては恐らく違和感なんて全くないでしょう)。
>>「全然大丈夫」などの誤った使い方や
>>「さ入れ」
>>「よろしかったでしょうか?(なぜ過去形?よろしいでしょうか?)」
:はいはい、一々全て激しく同意です。
>>丁寧に話そうとして無駄&おかしくなっている言葉
:こういう議論になると、ここでは書ききれないほどになるなあ(笑)。
さる識者によると、「今の日本人は"人に悪く思われたくない"という意識が強すぎて、何を言うにも"出来る限り柔らかい言い方"を、と考える。それを追求しすぎた結果、過剰な丁寧語が増えている」と。
そうなんですよ、全くその通りだと思います
私はこれはインターネットの影響が大きいと思ってます。どこがそうなのか、別の機会に述べますね。長くなるので
>>無駄な巻き道より、やっぱり直登ですよ!!!
:結局、上で書いたように、「直登」がどんどんタブー化しているのが今の日本人(語)なのでしょう
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する