鉄道のこれから
昨日,久々に新幹線の並行在来線（シナノ鉄道）に乗車しました。
私は,母の実家が新潟の新井（上越市の隣）なのでこの区間は幼少の頃から
繰り返し乗車しています。
並行在来線からがら空きな？と思ったら結構乗車してました。
一方で新幹線はガラガラでした。（空気を運んでいた）
日本人（鉄道事業者）は,鉄道の優位点をはき違えています。これは日本が島国
で沿岸輸送です船を使えるので,あまり鉄道輸送が増えずらいことは弱いところ
ですけど。
基本,内陸国（海のない国）の輸送は,トラックと鉄道がメインです。
石油やガスはパイプラインの方が輸送単価は劇的にさがります。
なので,内陸国でも運河を整備するのは内航船が使えるためです。
（鉄道よりも大幅に運賃が安い）船は遅いけど安く大量に物を輸送できます。
内陸国の輸送の単価安い順（これは19世紀から変わらない事実Pは除く）
パイプライン（P）
運河を使った船運
鉄道輸送
トラック輸送
飛行機
鉄道はトラックより重量ベースの運賃が安価ため量の多い貨物輸送は鉄道
が選ばれます。
ボリビアの旅客列車がよく運営できてるなぁ？ではなく旅客はおまけで
隣国からの国際輸送でボリビアまで貨物を運ぶことの方が鉄道の存在意義です。
これはアラスカ鉄道も同じですね。（冬はたしか週に1便しかないし,フラッグ
ストップ赤旗を掲げると止まってくれます。）
そう！鉄道は物を安く運ぶ手段なのです。日本の鉄道も大昔は木材や
石炭など貨物輸送が主力だった時代があります。
オランダが海運国なのは,海の貨物を内陸国向けの船や鉄道に積みかえする場を提供しているからです。ライン川の水が減ったらドイツは大変でしょうね。
基本貨物輸送で稼いで,人員輸送でさらに儲けるが本来の鉄道のビジネスモデル
です。
旅客鉄道が闘うのは高速バスと格安航空です。一時は死にかけた欧州の旅客鉄道
運営会社も最近のSDGSの流れで夜行列車が復活しつつあります。
欧州の高速鉄道は,正規運賃は日本より高いですが,各種割引があって日本より
気軽に駅の券売機で安いチケット入できます。ここ重要。
週末に子供料金程度で高速鉄道に乗れるのは大きい。
これから人口が減る中で,高速鉄道専用路線という日本型の鉄道ビジネスは負け型
のビジネスナノでしょう。
東海道新幹線は輸送量（輸送密度が高い）が多いので成功したけれど・・・
上越新幹線は,北陸新幹線がない頃は運輸量あったけどほくほく線や北陸新幹線
が全通したら輸送量が激減しました。これは輸送総量の見積が甘すぎた例でしょう。
政治家がおらの村にも新幹線！！
本来高速鉄道”鉄道専用線”の整備が有用なのは,輸送密度の高い（飛行機では運びきれない都市間輸送”例えばボストン‐NY-ワシントン”）都市間輸送のみです。
因みにボストンーワシントンは在来線を走りますが・・・。
これは大陸は直線的な線路を引けて,日本は都市間と地形要因で曲線が多くなる
という不利な点はありますけれど。
個人的には,日本国内の人口を考え時これ以上の高速鉄道網は過剰投資で将来大きな
赤字を出すと考えています。正直リニアもやばいだろうねぇ。
売上高構成費で貨物＋旅客の場合と旅客だけの場合ではやはり売り上げがことなりますし旅客需要は外部要因を大きく受けます。そして,出張もteamｓなどネット会議で
終ってしまうことにみんなが気が付いた。
さて,なぜ日本の鉄道ビジネスが負け型というと,売り上げ総額が少なく減価償却費
を捻出できないからなのです。欧州みたいに貨物がベース売上がありさらに高速鉄道も区間的な専用線（使える区間は在来線も使う）ではないのは痛いです。
旅客輸送の1本足打法です。
旅客専用線の痛いところは,人が移動しないと売り上げが全く立たないことです。
欧州が安いチケットを提供してもできるだけ席を埋めようするのは,減価償却費
捻出の為には有効な作戦です。
昔ばなしに戻りますが,東京―長野は昔夜行列車で6時間でした。
今は70分です。時間というファクタを考えると今の値段は高くは無いと思います。
一方で,日本人給与は増えてません。
鉄道事業者は努力しているとは思いますが,そもそも論売り上げのたて方が
間違っていると思うのです。
欧州なら通過需要※という運賃収入があり得ますが島国の日本には
通過需要は大阪・京都・名古屋しかない。
新幹線で移動し,ホテルで泊まりレジャーをの楽しめば経済は拡大します。
昔政治家の行っていたトリクルダウン。
一方で,給与が伸びない今現役世代はなかなかレジャーで大金使えません。
年寄りだけが資産持っているので,若手は額面給与は伸びてても社会保障という
税金がとられ可処分所得は増えてない。
可処分所得が増えて,料金が安くなれば・・・。都市間移動は増えます。
現在は真逆ですね。都市間移動は余暇なので,基本可処分所得増えなきゃ
需要は下がります。
もう少し気軽に国民が移動できる料金体系にしてほしいなぁと思います。
乗車定員が30％以下なら安く乗せるチケットを週末販売するなどの体系
にすれば確実に伸びます。
因みに私の判断基準は,20円/�劼�判断基準かな？
4000円/200�劼海譴脇�本の新幹線じゃ厳しいか。
でも空気運ぶよりいいのですけどねぇ。
因みに飛行機の場合は,15円/�劼�判断基準。
安いならチョットレジャー行こうか？という需要はあるはずですけどねぇ。。。
日本の鉄道には,速度ではなく量（貨物＋人）をきちんと開拓してほしいなあと思います。鉄道はどんなに頑張っても飛行機には勝てませんから。
言いたいことは,鉄道って売上高伸ばしたいなら物や人を乗せなきゃいけないのに
旅客輸送専用路線を整備し,並行在来線を切り捨てしてさらに
硬直的な運賃体系なんだよなぁということ。料金が下がれば人は移動しますよ。
日本の鉄道は,早いし便利だから（高すぎるけどね）
例えば
東京-長野往復で1泊素泊まり（駅近ホテル）で12,000円ならバカ売れしそう
だけどねぇ。設備を稼働させないよりは絶対にマシ。売り上げは鉄道８：ホテル４かなぁ。まあ販売戦略ですな。
政治家さんにはGoToトラベルなど無駄な事業をせず,密度が低いエリアに人が移動する政策を打ってほしいですね。どこか一事業者が儲かるのではなく業界全体に効果を
まくならみんな納得すると思うけどね。
おしまい
※ 通過需要とは
2国間を結んだ国際列車が通過国へ運賃を払うというイメージ
例）スロベニア（リューブリナ）からスイス（チューリッヒ）行きの列車の場合
夜行列車で10,000円程度【飛行機＋ホテルより安いよ！！】
スロベニア→オーストリア→スイス（確かリヒテンシュタインは通過しない）
というわけで,オーストリア（距離的には一番長い）にも運賃収入があります。
貨物列車も同じですので,内陸国のオーストリアやハンガリーは通過需要で落ちる
運賃は無視できない収入となります。
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