父親の一周忌が終わった。
57歳。癌が全身に転移していた。
元々、痩せ型で若い頃から肺気腫を二度患っていた。酒飲みの喫煙者。仕事ばかりで運動もしていなかったし好まなかった。
病院嫌いで痩せ我慢を続け、心配する母に怒鳴り散らしてからは家族も病院に行くことを勧めなかった。結果、手遅れになっていた。治療という治療をすることもなく緩和ケアから。お医者様すらなぜここまで放置したのか驚き訝しんでいた。
祖父は実家を継ぎたくないと逐電した身なので大した親族もいないし、ご先祖様のこともわからないが我が家は祖父、父と2代続けて孫の顔も見ることができずに癌で死んでいる。祖父は祖父で我慢強く寡黙な人だったらしく、家の中で突然、痛みのあまり失神するまで癌に冒されていることを周囲は気づかなかったらしい。
人生太く、短くなんて言葉もあるがあんなに痩せ衰えてボロボロになって死ぬのは嫌だと素直に思う。親に言うことではないがあんなにも惨めな姿になりたくない。
煙草はやめる気はないし、甘いものはちょっと控えようかな…程度には思うがどうせ太く、短く生きるなら好きなことをやり尽くして死にたいかなと一周忌の法要中にお坊さんが40分程なむなむしてる時に思った。長かった。
相続関係や法要その他諸々で休みの日が潰れ続けていたがようやく登山を再開できるのが嬉しい。今度の休みはどこに行こうか。どんな景色が見れるんだろう。
昨年夏にこの話を聞いて、35年ローンで家を建てたばかりの前の会社の先輩が都道府県共済に加入したが今年の春には30代半ばで癌が見つかりローンがチャラになったうえ、早期発見ということですぐに治療できたそうだ。お礼?にご飯をご馳走になったが美味しかった。俺も車のローン早く完済したい。
残された側として面倒だったこと
・ネットバンクの暗証番号
・携帯電話やPCの暗証番号
・家族の把握していない交友関係
交友関係は年賀のやり取りをしている人には連絡できるが携帯電話でのメッセージがほとんどの人の場合、父の死を伝えることが遅くなったり人伝に聞いて問い合わせられたりもした。私室の引き出しにでも上記三点について記したメモなりノートなりを用意しておいたほうが家族は助かると思う。
自宅で亡くなるか、病院で亡くなるかでも対応が大きく変わる。いい勉強になった。畳の上で死ぬより病院のベッドで死にたい。
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