「生死を分ける、山の遭難回避術」 羽根田 治著(2017年4月13日発行)
http://www.seibundo-shinkosha.net/products/detail.php?product_id=5326
山岳遭難は、警察庁発表の統計データによると90年代後半頃から右肩上がりで増え続けているそうです。最新の「平成30年における山岳遭難の概況」は以下の通り
https://www.npa.go.jp/publications/statistics/safetylife/chiiki/H30sangakusounan_gaikyou.pdf
なぜ遭難事故は減らないか。
著書に記載されてあり私も思うのですが、山に登って色々な登山者の方と接している中で「自分は遭難しない」「自分には関係ない」と思い込んでいる方々が多いな と最近良く感じます。
以前、ある著名な岡山出身のアルパインガイドの方にお出合いする機会が何度かあり
「どんな山でも100%安全はなくリスクはつきもの。山岳遭難はリスクが幾つも重なって起こるもので、一つのリスクが発生したからといって遭難が発生するものではない。しかし遭難に遭わないようにするためには、リスクを一つでも減らしていく常日頃の努力が大切である。最も恐ろしいのはリスクをリスクと感じられないことであり、これが遭難死亡事故に繋がっていく。」
という考え方を遭難実例を交えて色々と教えて下さいました。このお出合いから、リスクを感じる感性を磨きリスクを減らす努力の大切さを学びました。今回紹介した書籍にもその考え方と通じるものがあります。
経験者でもリスクが重なれば遭難します。
自身におごること無く、常に謙虚に山と向き合っていきたいと、この書籍を読んで改めて思いました。
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