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初めて革製登山靴を購入したのは今は無き伝説の「仙台山荘」と言う店だった。この店は1970年代以前の仙台市内(おそらく宮城県内でも?)では唯一の登山用具専門店で、正確な価格は覚えていないが、「仙台山荘オリジナル登山靴」と言う商品名で3万円以上だったと思う。当時の山と渓谷誌の裏表紙に掲載されていた、当時最高水準で高嶺の花と言われた革製二重登山靴「ローバー・チベッタ」が4万8千円だったのを鮮やかに覚えているので、かなり高額な登山靴で有ったのは確かだろう。
1970年代に大学生だった当時の小遣いだけでは全然足りず、せっせとアルバイトに励んで貯金して、片桐製キスリングやマナスル社の灯油ストーブ等と一緒にようやく買った。この登山靴は慣れるまで少し苦労したが直ぐに足に馴染んでくれて、ビブラム底を3度張り替えて20年以上大切に使っていた。しかし1996年春からの長期海外転勤で自宅に置いたまま、使用もせず手入れもしなかったので、2012年12月に帰国したら革がガチガチのボロボロで全く使える状態では無かった。
初代革製登山靴には本当に申し訳ない気持ちであったがやむを得ず破棄処分とし、リハビリ・ハイクのために、近所のABCマートでノーブランドの安物トレッキングシューズモドキを購入して、軽いハイキングを始める様になった。しかし昔取った杵柄じゃないが、段々とハイキングにも欲が出て来てトレッキングシューズモドキじゃ対応出来なくなり、最新のキャラバン・シューズ(C1-02S)等を購入して頻繁に近くの山を歩き始めた。
だが革製登山靴への思いを断ち切れずに、2014年7月にハンドメイド登山靴で有名な巣鴨のgoro社で、S−8と言う登山靴をオーダーじゃ無くて完成品28cm重量片足約1.2kgを購入した。その時に足型を取ったり商品説明の応対をしてくれたgoroの社長さんが、「お客さんの足の寸法は左右違うから苦労するかも…」とボソッと言った言葉が脳裏をかすめた。しかしその後に「まあ履いていれば大丈夫だよ」と言われてそのまま持ち帰って2年ほど履き続けた。その間に踵の当たり取り等で巣鴨のgoroに度々持ち込んで、何度も型直しをして貰い履き続けたが、山に行く度に右足指の爪だけ痛めてしまい、ついに諦めて同じgoroでブーティエルを特注で作る事にした。
2016年10月に店を再び訪れて詳しく両足の型取りと採寸をしてもらい、特注の登山靴製作に約2ヶ月待ち続けて、ようやく今月初めに納品して実際に山で履いてみたら、さすが特注だけあって靴の中で全く当たる所も無く実に歩きやすい。左右の寸法が微妙に違うので当然重量も違い、右足の靴は853gで左足の靴は838gだった。
仕事をリタイヤした現在の状況を考えると、おそらく人生の終末まで山を歩き続けるうちは、このgoro社ブーティエルだけを愛用し続ける事になると思う。今になって考えれば最初からこうすれば良かったと思うし、恥を忍んで思い返せば2012年12月に赴任先から帰国・退職してからいったい登山靴を何足買ったのか、その合計金額を考えただけでもソラ恐ろしい・・・
chakayaan様、おはようございます。
いつも僕のヤマレコに訪問して頂きありがとうございます♪
ヤマレコにはコメント出来ないので、日記へのコメント失礼致します。
先日、同じヤマレコユーザーの方が、伝説?の仙台山荘オリジナルのスパッツを、ほころびて来てやむを得ず処分したという話を聞いて、感動しました。
アイテムを大事に使う事もそうですが、丁寧に作られた物だからこそ、長持ちするよね〜!と、近頃、痛感しております。
僕は、本格的に山登りを始めたのは、最近なのですが、最初は、25年前位に買ったトレッキングシューズで始めました。
年数も経過していたので、2年ほどで、側面に穴が開いて処分したのですが、次に購入した某有名アウトドアブランドのトレッキングシューズは、1年しない内に、縫い目が綻びて来てダメになってしまいました(涙)。
今回の日記記事を拝見し、ちょっと値段は張りますが、自分に合う良い登山靴を見つけたいな!と思いました。
【登山十訓】は、共感する事ばかりで、本当に素晴らしいなと思っていたのですが、特に、最後の、
「10、登山は麦酒を美味しくする。」
は、いつもヤマレコの最後に出てくる、おつまみと生ビールがとても美味しそうで(笑)、下山後の美味しいお酒も楽しみにしておりますね♪
これからもよろしくお願い致します。
mh07様
コメント下さいましてありがとうございます。仙台山荘は当時の仙台周辺の山屋にとって聖地の様な所でしたから、何も買うものが無くてもわざわざ店にまで行って、ベテラン常連さんから黒伏山や作並駅前にある鎌倉山の登攀話を、ワクワクしながらお伺いした記憶があります。
そんな私も気が付けば老齢になり身体を壊して、日帰りハイキング程度しか出来なくなりましたが、徐々に体力を付けて奥秩父か朝日連峰辺りで、2〜3泊程度の山行をしようと目論んでおります。しかし家人が心配してナカナカ許してくれそうにありませんが…。
mh07様も登山靴の新調をご検討されているとの事ですが、私が特注したgoroブーティエルはかなりオススメです。ただしソールが多少柔らかいので、アイゼンは10本爪までしか装着出来ません。つまり厳冬期の高山に使える重登山靴では無いのですが…。
私はもはや2,000m級以上の厳冬期の山には行けませんし、4〜6本爪アイゼンしか使わないのでブーティエルに決めました。それで今回、店内で30分以上かけて細かく採寸してもらったので、一切の慣らし履き無しでいきなりハイキングしても全然何処も痛くありませんでした。
しかしmh07様は仙台在住ですので、わざわざ巣鴨まで来るのは難しいかも知れませんね。もし東京にお出での用事があればご一考されたら如何でしょうか?尚、私は普通の表皮仕上げで作ってもらいましたが、最近は値段の張る裏出し皮でブーティエルを作る方もいらっしゃる様ですし、結構、遠方からわざわざ来られる方もいらっしゃる様です。
去年、S-8のアタリ取りの為にgoroに行った際には、わざわざ新潟市からS-8を特注するために、店に採寸のために来ていた若いお嬢さんがおりました。かなりビックリしてその旨をgoroの社長さんに伝えたら、九州や北海道から来るお客さんも居るよ〜、と事も無げに言われました(笑)。
参考に裏出し皮を特注された方のブログURLを貼っておきます。
http://rocky24.blog.fc2.com/blog-entry-411.html
それではお互いに楽しい山行を心掛けましょう。取り急ぎお礼まで。
chakayaan様、明けましておめでとうございます。
ご丁寧にありがとうございました♪
東京へは行く機会が出てくると思いますので、出張を利用して、goroさん訪ねてみたいと思います♪
今回は残念でしたが、下山後のお肴と美酒を楽しみにしておりますね♪(笑)
今年も健康第一で、お互いに楽しい山行ができると良いですね♪
mh07様
ご丁寧にありがとうございます
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