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Yamareco

記録ID: 1007090
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無雪期ピークハント/縦走
飯豊山

【薮山レコ】猿鼻山(土倉山) 〜飯豊山麓のマイナー低山〜

2016年11月13日(日) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
7.2km
登り
834m
下り
824m

コースタイム

日帰り
山行
7:30
休憩
0:30
合計
8:00
6:50
170
スタート地点
9:40
9:50
100
948m峰
11:30
11:50
180
猿鼻山(土倉山)(982.9m)
14:50
ゴール地点
山名は「山と高原地図 飯豊山」に従いました。古い地図では「猿鼻山」は「土倉山」に、また「朴の木峠」は「木の峠」となっています。
(参考にした古い地図):「飯豊連峰大地図」(S42 藤島玄 編集)
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2016年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
登山道の無い薮山を地形図のみを頼りに目指す。詳細は写真参照。
最奥の河原角集落を通過し横川(滝川)に沿って1km少々進んだ所がスタート地点。
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最奥の河原角集落を通過し横川(滝川)に沿って1km少々進んだ所がスタート地点。
スタート地点にはなぜか「湯殿山」の立派な石碑がある。
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スタート地点にはなぜか「湯殿山」の立派な石碑がある。
スタート直後、幅の広い河原状の横川を渡渉する。深いところで腿上程度。
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スタート直後、幅の広い河原状の横川を渡渉する。深いところで腿上程度。
対岸の沢に沿って登る。(木の峠沢とは20mしか離れていない1本南の沢)
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対岸の沢に沿って登る。(木の峠沢とは20mしか離れていない1本南の沢)
時間短縮のため沢の左岸の杉林の尾根を進むことにする。
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時間短縮のため沢の左岸の杉林の尾根を進むことにする。
杉林は薮が薄く、起伏も少なく歩きやすい。
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杉林は薮が薄く、起伏も少なく歩きやすい。
見下ろすと沢の上流は小滝が出現している。
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見下ろすと沢の上流は小滝が出現している。
杉林を抜けると948m峰が見えてくる。東側が切れ落ちている。
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杉林を抜けると948m峰が見えてくる。東側が切れ落ちている。
湿原を通過するとやがて勾配が急になってくる。
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湿原を通過するとやがて勾配が急になってくる。
948m峰の急な北東尾根に取り付く。なかなか高度感のある展望が広がる。(元サイズ→拡大)
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948m峰の急な北東尾根に取り付く。なかなか高度感のある展望が広がる。(元サイズ→拡大)
尾根は相変わらずの薮。
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尾根は相変わらずの薮。
猿鼻山(982.9m)方面の展望。矢印は辿ってきたルート。(元サイズ→拡大)
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猿鼻山(982.9m)方面の展望。矢印は辿ってきたルート。(元サイズ→拡大)
掛摺山の北西壁(黒岩)を望む。陽が新たなく黒々としたチムニー状の大岩壁は迫力がある。小国町の「テーブルマウンテン」のようだ。ヤマレコ初公開かな。
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掛摺山の北西壁(黒岩)を望む。陽が新たなく黒々としたチムニー状の大岩壁は迫力がある。小国町の「テーブルマウンテン」のようだ。ヤマレコ初公開かな。
麓はなだらかな荒れ地、湿地が広がる。
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麓はなだらかな荒れ地、湿地が広がる。
朝日連峰方面の遠望。
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朝日連峰方面の遠望。
横川下流の新股方面。小国町中心部は雲海が広がる。
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横川下流の新股方面。小国町中心部は雲海が広がる。
大朝日岳アップ。
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大朝日岳アップ。
笹薮に覆われた948m峰の山頂。それほど広くはない。樹林が邪魔してそれほど展望は良くない。
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笹薮に覆われた948m峰の山頂。それほど広くはない。樹林が邪魔してそれほど展望は良くない。
南方面の展望。左の掛摺山が存在感大。横川上流域の滅多に見られない峰々が望まれる。(@木に登って撮影)。(元サイズ→拡大)
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南方面の展望。左の掛摺山が存在感大。横川上流域の滅多に見られない峰々が望まれる。(@木に登って撮影)。(元サイズ→拡大)
飯豊連峰方面。(元サイズ→拡大)
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飯豊連峰方面。(元サイズ→拡大)
飯豊山アップ。
西方面の展望。中央奥は朳差岳。
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西方面の展望。中央奥は朳差岳。
朳差岳アップ。
948m峰を出発し薮の稜線を猿鼻山へ。948m峰を振り返る。
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948m峰を出発し薮の稜線を猿鼻山へ。948m峰を振り返る。
途中の小ピークで猿鼻山(土倉山)が良く見える。やはり南東側が切れ落ちている。
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途中の小ピークで猿鼻山(土倉山)が良く見える。やはり南東側が切れ落ちている。
鞍部付近は背丈を越える、根曲り竹混じりのハードな薮。
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鞍部付近は背丈を越える、根曲り竹混じりのハードな薮。
猿鼻山直下の登り。
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猿鼻山直下の登り。
猿鼻山の山頂付近から登ってきた尾根を振り返る。
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猿鼻山の山頂付近から登ってきた尾根を振り返る。
山頂は密薮に覆われている。
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山頂は密薮に覆われている。
傾いた猿鼻山の三角点。なんとこれで二等三角点。ちなみに基準点名は「猿鼻山」。標高982.85m
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傾いた猿鼻山の三角点。なんとこれで二等三角点。ちなみに基準点名は「猿鼻山」。標高982.85m
猿鼻山の山頂の縁から望む南方面の展望。(元サイズ→拡大)
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猿鼻山の山頂の縁から望む南方面の展望。(元サイズ→拡大)
飯豊連峰方面アップ。西方面は樹林が邪魔しているので木に登り撮影。(元サイズ→拡大)
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飯豊連峰方面アップ。西方面は樹林が邪魔しているので木に登り撮影。(元サイズ→拡大)
門内岳〜朳差岳方面アップ。
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門内岳〜朳差岳方面アップ。
小国町中心部アップ。
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小国町中心部アップ。
西方面の展望。。(元サイズ→拡大)
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西方面の展望。。(元サイズ→拡大)
猿鼻山を下山する。下る予定の北東尾根も激薮。
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猿鼻山を下山する。下る予定の北東尾根も激薮。
下る予定の北東尾根は薮の急傾斜のため上からは確認しがたい。→ 別尾根を下ってしまい100mも登り返すという失敗をする。
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下る予定の北東尾根は薮の急傾斜のため上からは確認しがたい。→ 別尾根を下ってしまい100mも登り返すという失敗をする。
河原角集落アップ。
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河原角集落アップ。
周囲は岩壁のため急でも尾根を下るしかない。
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周囲は岩壁のため急でも尾根を下るしかない。
なんと薮の先にナイフリッジが現れた。
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なんと薮の先にナイフリッジが現れた。
周囲は急な崖。滑落は許されない。
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周囲は急な崖。滑落は許されない。
慎重に通過して振り返ると。
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慎重に通過して振り返ると。
ナイフを通過すると傾斜は緩み樹林帯となる。
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ナイフを通過すると傾斜は緩み樹林帯となる。
標高700mあたりより右の沢筋へトラバース気味に下る。
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標高700mあたりより右の沢筋へトラバース気味に下る。
小沢を横断しさらに斜面をトラバースし土倉山の東尾根上へ向かう。
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小沢を横断しさらに斜面をトラバースし土倉山の東尾根上へ向かう。
朴の木峠(猿鼻山の東尾根)へ出ると気持ちの良いブナ林帯が広がっている。
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朴の木峠(猿鼻山の東尾根)へ出ると気持ちの良いブナ林帯が広がっている。
朴の木峠を乗り越え木の峠沢へ下る。
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朴の木峠を乗り越え木の峠沢へ下る。
途中、掛摺山が眼前に見えてくる。
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途中、掛摺山が眼前に見えてくる。
ジャングルのような草藪を通過しようやく木の峠沢へ。上流方向を望む。
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ジャングルのような草藪を通過しようやく木の峠沢へ。上流方向を望む。
下流方向。ここから右手の杉林の段丘上へあがる。
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下流方向。ここから右手の杉林の段丘上へあがる。
杉林の段丘尾根上には古い地図にあった踏み跡(作業道)が存在していた。
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杉林の段丘尾根上には古い地図にあった踏み跡(作業道)が存在していた。
尾根の北側に沿って続いている。杉の幹にピンクテープが巻いてあるのでありがたい。
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尾根の北側に沿って続いている。杉の幹にピンクテープが巻いてあるのでありがたい。
杉林は横川との出合いまで続いている。
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杉林は横川との出合いまで続いている。
往路で渡渉した地点にたどり着く。最後の渡渉をクリアしてゴール。
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往路で渡渉した地点にたどり着く。最後の渡渉をクリアしてゴール。
帰途、河原角集落から振り返る掛摺山(右奥)。
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帰途、河原角集落から振り返る掛摺山(右奥)。
(おまけ)冬季に掛摺山に登った時の画像。河原角集落の除雪終点より望む掛摺山。とても印象的な山容だ。
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(おまけ)冬季に掛摺山に登った時の画像。河原角集落の除雪終点より望む掛摺山。とても印象的な山容だ。
(おまけ)ひとはねの峰〜はっぽうはげ付近の状況。左の尖った峰は鍋倉山、その右隣りは合ノ峰、右奥は北股岳。
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(おまけ)ひとはねの峰〜はっぽうはげ付近の状況。左の尖った峰は鍋倉山、その右隣りは合ノ峰、右奥は北股岳。
(おまけ)はっぽうはげ付近から望む烏帽子岳〜梶川尾根
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(おまけ)はっぽうはげ付近から望む烏帽子岳〜梶川尾根
(おまけ)飯豊山アップ。
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(おまけ)飯豊山アップ。
合ノ峰から望む飯豊山(新緑の頃)
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合ノ峰から望む飯豊山(新緑の頃)

感想

去年の12/2に登った940m峰から東に見えていた猿鼻山(土倉山)(982.9m)が気になり、飯豊連峰の展望を期待して登ってみた。土倉山は玉川水系と横川水系に挟まれた1000m以下の低山が広がるエリアに位置し周囲では頭一つ分だけ高い山である。また怪峰、摺掛山や白倉山が近くに存在する魅力的エリアである。

河原角集落から1kmほど南下した道路からスタート。すぐに滝川(横川)の渡渉。川幅広く水量は深いところで腿上程度。長靴で渡渉し登山靴に履き替えスタート。木ノ峠沢と接近する一本南の沢に沿って杉林の森を進む。南側には日の当たらない黒岩(掛摺山の北西壁)の大岩壁がそそり立っている。杉林が終わると雑木林や湿地帯を通過し無名峰(948m)の北東尾根に取り付く。かなり急な薮尾根の東側は切れ落ちて高度感抜群。

無名峰からはアップダウンのある薮の稜線を北上して猿鼻山(土倉山)を目指す。途中、背丈を越える笹や椿薮に加えツツジ系の薮が多く容赦なく身体を鞭打ってくる。1時間半もの激闘の末ようやく猿鼻山(土倉山)へたどり着く。山頂には傾いた二等三角点がひっそりと頭を出していた。やはり東側が切れ落ちた山頂からは高度感のある展望が楽しめた。西側は樹林の間から新雪を頂いた飯豊連峰のパノラマが望まれた。

下山は猿鼻山の痩せた北東尾根を進み途中でトラバースして木ノ峠沢方面へ向か予定。通過してみると濃い薮と急傾斜で進路を間違えて登り返したり岩場のナイフリッジの通過があったりと、かなりヤバイ尾根だった。紅葉したブナの小尾根(朴の木峠)を乗り越え木ノ峠沢へ下る。最後は杉林のなだらかな尾根に登り返し古径をたどり横川へ向かう。そしてデポしておいた長靴に履き替え横川を渡渉しスタート地点へ戻った。

意図して登ったわけではありませんが、今年(2016年)の干支は猿(申)でした。

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コメント

お疲れ様でした(^^)
catwalkさん、こんにちは。

「土倉山」は聞いたことのない山ですが、いつもながら整理された写真&コメント
その奥からはcatwalkさんの山中での華麗な身のこなしも伝わってきそうです。
こうしたマイナー峰の参考記録は、本当に貴重ですばらしいと思います(^^)

ところで、今回登られた場所の近くになりますが、私もいつか
「倉手山→はっぽうはげ→ひとはねの峰」周回をしてみたいと思っています

おそらくcatwalkさんならばすでに踏破されているルートだと思うのですが、
あそこはいかかでしょう?
どこかヤバそうな場所はありますでしょうか(?_?)
2016/11/17 14:33
ゲスト
Re: お疲れ様でした(^^)
Forest21様、コメントありがとうございます。土倉山は古い呼び名で「山と高原地図」では猿鼻山(さるっぱなやま)となっていますので修正しておきました。検索すると最近では山岳ガイドによる雪山ハイキングの募集サイトがありますね。「小国町叶水の隠れた名峰 猿鼻山に登ろう」です。
http://www.iideasahi.jp/gaku-20150412.pdf
冬は飯豊の展望も素晴らしいようで地元では意外と知られているようです。

残雪期の状況しか分かりませんが、ひとはねの峰からはっぽうはげの手前まではヤセ尾根で東側に雪庇が発達し雪崩の巣になっており、やや通行に難ありですが西側の樹林帯に迂回できる場所も多いので、Forest21様なら大丈夫だと思います。せっかくなら合ノ峰(1077m)から鍋倉山(1190m)まで足を延ばしてみれば飯豊山やダイグラ尾根の展望がさらに素晴らしいです。自分は4年前の4月に小玉川岩魚ランド〜はっぽうはげ〜鍋倉山〜鞍掛山と周回し泡の湯温泉で締めくくりましたが、展望抜群の充実したコースでした。ただ鍋倉山からの下山が急傾斜で雪庇の張り出しや亀裂の通過があり一番の難所でした。残雪期はこの区間だけお勧めできません。参考までに周回した時の画像を数枚載せてみます。
2016/11/17 21:13
プロフィール画像
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