ヤマレコ

記録ID: 1051486 全員に公開 雪山ハイキング八ヶ岳・蓼科

東天狗岳 − 死と隣り合わせの稜線歩き −

日程 2017年01月22日(日) [日帰り]
メンバー , その他メンバー6人
天候○ 天気 : 雪(稜線上は吹雪)。
○ 風速 : 強め(予報:25m/s以上、最大瞬間風速:30m/s程度)。
○ 気温 : 寒め(山頂で-13℃程度)。
○ 視程 : 普通。
アクセス
利用交通機関
車・バイク
山田ガイドの車に同乗させて頂きました(感謝)!

○ 往路
 ・車/08:35 {宿泊先} 〜 08:45 茅野駅
  ※09:10 茅野駅にて他の講習参加者1名、風の谷メンバー1名をピックアップ
 ・車/09:15 茅野駅 〜 10:10 渋御殿湯有料駐車場

○ 復路
 ・車/16:25 渋御殿湯有料駐車場 - 17:15 茅野駅
  ※茅野駅にて他の講習参加者1名をドロップオフ
 ・車/17:20 茅野駅 - 21:00 {自宅周辺}
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地図/標高グラフ


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歩くペース 0.7〜0.8(速い)
※ヤマプラ掲載の「山と高原地図」標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率(全コースのうち83%の区間で比較) [注意事項]
表示切替:

コースタイム [注]

日帰り
山行
5時間37分
休憩
20分
合計
5時間57分
S渋御殿湯10:1611:18八方台方面・渋の湯方面分岐11:46渋ノ湯・唐沢鉱泉分岐12:24黒百合ヒュッテ12:30中山峠12:3413:55天狗の鼻13:5613:58東天狗岳14:0314:06天狗の鼻14:0714:52中山峠14:56黒百合ヒュッテ15:0015:25渋ノ湯・唐沢鉱泉分岐15:38八方台方面・渋の湯方面分岐15:4316:13渋御殿湯G
コースタイムの見方:
歩行時間
到着時刻通過点の地名出発時刻
○ CT(標準) : 6時間35分 ※夏道
○ CT(実績) : 5時間25分 (休憩含まず)
コース状況/
危険箇所等
〇 序盤の渋の湯から八方台分岐までは、1時間程度登りが続きます。
〇 八方台分岐から中山峠までは、北八ッらしい樹林帯歩き(緩い登り)です。
〇 中山峠から東天狗岳までは、森林限界を超え、南八ッらしい岩稜歩きです。
  (アイゼン、ピッケル必携)
〇 稜線の東側は、天狗岳東壁となっているため、滑落注意です。
〇 全体的に、天気が良ければ、冬季でも特別難しくないコースかと思います。
〇 ただ、ひとたび天気が荒れると、稜線上は死と隣り合わせの世界と化します。
その他周辺情報(1) トイレ
 以下の場所にありました。
   渋御殿湯有料駐車場(公衆トイレ)
   黒百合ヒュッテ(有料)

(2) 登山ポスト
 渋御殿湯の先(橋を渡る手前)にありました。

(3) 山岳ガイド(風の谷HP)
 http://www.ne.jp/asahi/tetsu/kazenotani/
過去天気図(気象庁) 2017年01月の天気図 [pdf]

装備

個人装備 長袖シャツ 長袖インナー ハードシェル タイツ ズボン 靴下 グローブ アウター手袋 予備手袋 防寒着 雨具 ゲイター ネックウォーマー 毛帽子 ザック サブザック アイゼン 昼ご飯 行動食 非常食 飲料 水筒(保温性) レジャーシート 地図(地形図) コンパス 計画書 ヘッドランプ ファーストエイドキット 常備薬 日焼け止め 保険証 携帯 時計 サングラス タオル カメラ ピッケル スワミベルト(レンタル) 安全環付カラビナ(レンタル)

写真

山田哲哉ガイド率いる「風の谷」のアルピニスト講座二日目は、東天狗岳を目指して渋の湯からのスタートです。今朝になって急に天気予報が悪転。過酷な山行になりそうです。
2017年01月22日 10:12撮影 by GR DIGITAL 4 , RICOH
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山田哲哉ガイド率いる「風の谷」のアルピニスト講座二日目は、東天狗岳を目指して渋の湯からのスタートです。今朝になって急に天気予報が悪転。過酷な山行になりそうです。
2
歩きづらいので早々にアイゼンを履きます。人気の天狗岳だけあって、途中物凄い数の下山者とスライドしました。ただ、その中の一人がすれ違いざまに「今日は登っている人はほとんどいないよ」とのこと。ですよねー(笑)。
2017年01月22日 10:40撮影 by GR DIGITAL 4 , RICOH
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歩きづらいので早々にアイゼンを履きます。人気の天狗岳だけあって、途中物凄い数の下山者とスライドしました。ただ、その中の一人がすれ違いざまに「今日は登っている人はほとんどいないよ」とのこと。ですよねー(笑)。
1
八方台分岐の少し先にある広場で小休止。外側に飛び出たアイゼンのストラップを絞め直してもらう嫁。
2017年01月22日 11:30撮影 by GR DIGITAL 4 , RICOH
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八方台分岐の少し先にある広場で小休止。外側に飛び出たアイゼンのストラップを絞め直してもらう嫁。
中山峠を過ぎ主稜線に出たあたりから、凄まじい風雪が吹き荒れる世界へと突入しました。まさに死と隣り合わせの世界。森林限界を越える手前から、アンザイレンしてコンテでアタックします。
2017年01月22日 12:39撮影 by GR DIGITAL 4 , RICOH
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中山峠を過ぎ主稜線に出たあたりから、凄まじい風雪が吹き荒れる世界へと突入しました。まさに死と隣り合わせの世界。森林限界を越える手前から、アンザイレンしてコンテでアタックします。
1
写真の無い空白の2時間の間に、なんとか登頂を果たし、安全な場所まで戻ってきました(これはその時に撮った写真)。あまりにも過酷すぎて、写真なんて撮っている余裕はありませんでした。さっき付けたばかりのトレースがもう無くなってます。
2017年01月22日 14:28撮影 by GR DIGITAL 4 , RICOH
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写真の無い空白の2時間の間に、なんとか登頂を果たし、安全な場所まで戻ってきました(これはその時に撮った写真)。あまりにも過酷すぎて、写真なんて撮っている余裕はありませんでした。さっき付けたばかりのトレースがもう無くなってます。
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難所を越え、ようやく安堵の表情が戻った嫁。
2017年01月22日 14:29撮影 by GR DIGITAL 4 , RICOH
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難所を越え、ようやく安堵の表情が戻った嫁。
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凍りついた僕。怖かったけど、山頂に立てて感無量でした。
2017年01月22日 14:29撮影 by GR DIGITAL 4 , RICOH
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凍りついた僕。怖かったけど、山頂に立てて感無量でした。
5
難所を越えたとはいえ、風はまだ強いし、東側は切れ落ちているので、油断はできません。
2017年01月22日 14:47撮影 by GR DIGITAL 4 , RICOH
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難所を越えたとはいえ、風はまだ強いし、東側は切れ落ちているので、油断はできません。
2
最後にもう一度だけ振り返り、山頂方向を仰ぎます。さっきよりは幾分風も収まったかな。今度は晴れたときにまた来よう!
2017年01月22日 14:47撮影 by GR DIGITAL 4 , RICOH
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最後にもう一度だけ振り返り、山頂方向を仰ぎます。さっきよりは幾分風も収まったかな。今度は晴れたときにまた来よう!
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黒百合ヒュッテまで降りてからアイゼンを外します。さっきの猛吹雪はどこへ行ったのか。ここからは樹林帯を下るのみ!
2017年01月22日 15:07撮影 by GR DIGITAL 4 , RICOH
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黒百合ヒュッテまで降りてからアイゼンを外します。さっきの猛吹雪はどこへ行ったのか。ここからは樹林帯を下るのみ!
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無事生還!山田ガイドと「風の谷」のメンバーに感謝!
2017年01月22日 16:15撮影 by GR DIGITAL 4 , RICOH
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無事生還!山田ガイドと「風の谷」のメンバーに感謝!
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【後日送られてきた山頂の記念写真】
スキャンしたので粗々ですが、皆良い表情してます。
2017年01月25日 23:06撮影
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【後日送られてきた山頂の記念写真】
スキャンしたので粗々ですが、皆良い表情してます。
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撮影機材:

感想/記録

死と隣り合わせの世界。

日本海からの発達した寒気と前線の通過に伴い、
この日の午後の八ヶ岳の主稜線は、猛烈な風雪の吹きすさぶ、
人を寄せ付けない凶暴な世界と化していた。

中山峠を過ぎ、森林限界を越える手前の風の当たらない場所で、
山田哲哉ガイドと「風の谷」のメンバー3名(計4名)が、
講習参加者である僕ら3名を挟む恰好でアンザイレンした。

強風でトレースが完全に消え去った、岩混じりの稜線の先に見えるはずの
天狗の鼻を睨むようにして、ガイドが口を突く。

「厳しいけど行ける」と。

意を決して、コンテ(コンティニュアス)で異世界へと足を踏み入れる。

その途端、西側の斜面から吹き上がった猛烈な吹雪が
顔面の右半分を叩き付ける。と同時に、体を持ち上げに掛かる。

ここは東天狗(ひがしてんぐ:2640m)へと伸びる痩せた岩稜の上。
数メートル左は天狗岳東壁の絶壁だ。風に負けたら死ぬ。

ガイドが手で注意を促し、風に飛ばされないように、前かがみで進む。
フルフラットで、アイゼンの爪を確実に雪中に喰い込ませる。
片方の手でザイルをバナナ型に弛ませ、もう片方の手でピッケルを雪に突き刺す。
それでも、時折の突風で体が浮きあがり、何度かヒヤッとした。

ふと、ガイドが振り向きざま僕の顔を見るなり、怒鳴り付ける。
耐風姿勢をとろうと顔を風上に晒しすぎたせいだろう。
全く自覚症状は無かったが、右頬が白く変色していた(らしい)。
凍傷の初期症状だ。すぐさま、隣のメンバーが舌で僕の頬を温めてくれた。

それ以降は、ザイルを握っていた左手をピッケルに持ち替え、
なるべく右頬が風に当たらぬよう、右手でガードしながら歩いた。
たったそれだけの工夫で、右頬に温風が当たっているように感じた。

一瞬たりとも集中を切らせてはいけない。
足を休めることなく、一歩一歩確実に登った。
嫁も同じく耐えているはずだ。少し先の嫁から目を離さないようにした。
どれほど同じ動作を繰り返したことだろう。永遠ともとれる格闘の末、
いつしか、目の前に薄っすらと浮かび上がる山頂標識を捕捉した。

遂に山頂を極めたのだ。困難を極めた。
四周には何一つ見えない。ここはパノラマ自慢の頂きではなかったのか?
でも今自分は確かに東天狗にいる。嫁や仲間と一緒に。
山頂標識だけが動かぬ証拠だ。次の刹那、熱いものが込み上げてきた。

1枚だけ(撮影者であるガイドを除く)皆で記念写真を撮った。
どんな表情で写っているのだろう。出来上がりが楽しみだ。
(のちに、ガイドから登頂証明とともに送られてくる予定)

体が冷え切らないよう、5分と経たないうちに、山頂を辞した。
隊列とピッケルを持つ手を逆にして、元来た道を慎重に下った。

これが、写真を撮れなかった空白の2時間に起きた全てだ。

これまで、雪山と言えば晴れた日にしか登ってこなかった自分だ。
雲一つない青空に浮かぶ白銀の天狗を見たくない、と言ったら噓になる。
ただ、晴れた雪山では絶対に得ることのできない貴重な体験をした。

山は真剣勝負。初めて雪山の本当の姿と向き合った気がした。

この講習に参加して本当に良かった。
訪問者数:608人
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この記録へのコメント

登録日: 2015/11/6
投稿数: 23
2017/2/9 9:50
 すごい
12月半ばにやった捻挫が不安定で、これ直前にキャンセルしてしまったので、「本当はこれ一緒に行ったかもしれないなぁ」と思いながら興味深く読みました〜!てかやっぱハードだったんだなぁ。わたしの人生初の雪山=風の谷がちょうど1年前のコレ(北横&天狗)だったんだけど、まさに爆弾低気圧の日で似た状況でした。この時期天候きついのかなぁ… ここでもおつでした!
登録日: 2014/5/12
投稿数: 62
2017/2/9 12:27
 Re: すごい
この日はマジでやばかったです!
ガイド曰く「去年もかなり天気悪かったけど今回は更に風が強かった」とのこと。
これまでの山行経験の中で、唯一ガイド無しでは完遂できなかったのではないかと。
nyantoroさんも来れば良かったのにー。なんて(笑)。

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