金山岩BC
- GPS
- 09:19
- 距離
- 15.5km
- 登り
- 1,359m
- 下り
- 1,366m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
スキー場トップから金山岩型までの平湯尾根は、高みへと目指せば方角は迷わないが樹林の濃いところを避けるルート取りが必要。トレース所々に痕跡程度で概ね踝のラッセル。肩から山頂はアイゼンで登下行した。ワサビ谷への滑降は、尾根トップは樹木が煩いが、深い沢は雪崩が怖く避けた。尾根上だが浅い沢状の所が樹間が開いて滑りやすい。ワサビ谷の緩斜面ではトレースに乗った。国道上トレースは痕跡だが、一部の平らか登り返し以外は比較的滑って楽に進んだ。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
予備手袋
防寒着
ネックウォーマー
バラクラバ
毛帽子
着替え
ブーツ
ザック
ビーコン
スコップ
ゾンデ
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
ガムテープ
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
ビンディング
スキー板
シール
クトー
アイゼン
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感想
金山岩、山と言わない不思議な名前の山。乗鞍岳から北に延びる稜線の、硫黄岳と十石山の間にある2532mのピークだが、冬期に平湯温泉スキー場等からアプローチする記録が見られ、スキー場に戻るよりは東のワサビ谷に滑り降りて安房峠の国道158を伝って戻って来る面白そうなルートが気になっていた。今回この1月内の週末としては唯一最高の好天が見込まれ、生憎同行者が得られなかったが意を決して計画実行した。
スキー場のリフトを使って標高1750mから出発するのが最も楽で、計画段階ではそれも考えたが、標高1300mの下から自分の足で登ることに決めた。
ぎりぎり夜明け前にゲレンデを歩き出し、第一ペアリフト沿いの圧雪路を登る。標高1500mで稜線となり、四ッ岳、大崩山が見えて朝日があたりだす。第二ペアリフトの終点が見えてくるとゲレンデ圧雪領域の最高点となり、ここから小山状の1870mピークに向かってラッセル開始となる。
1870mピークを越えると針葉樹林帯となり、それがほぼ金山岩の肩まで続く。平均的な勾配は緩いが、所々の急斜面があり、アップダウンがある。時々トレースの痕跡が見つかるが、基本はノートレースで踝から足首のラッセル。樹間の狭いところも多く、ルート取りに失敗すると脱出に手間取る。
スキー場トップから3時間位で登頂している記録もあるが、今日の雪質と体調ではそうはいかない。針葉樹林帯を脱出して金山岩の西の肩で山頂と対峙したのがほぼ丁度正午、4時間以上かかった。山頂までの丸禿げの斜面は、クトー着ければスキーのまま登れるかと少し進んだが、所々の急傾斜箇所がやばく、アイゼンにしてスキーはデポし、ガシガシと山頂を目指した。期待通りの、360度の絶景が待っていた。
山頂で温度計を出すと気温は-8.6℃。この季節この場所としては高めなのだろうが、風も強くやはり暖かくはない。早々に引き上げてスキーデポ地に戻り、さてお待ちかねの滑走だ。
山頂領域のガリガリの雪面を滑り、往路を外れて北東方向へ、ワサビ谷に下りる尾根筋に入っていく。ここも登って来た平湯尾根と同じように針葉樹林で木の密度が高い。今度はひたすら急傾斜だ。標高2400mから1800mまでの標高差600m区間の水平直線距離が丁度1000mだ。これを角度に直すと31度。これが平均値で急なところは40度くらいではないかと感じる。ちょっと残念だが最高のパウダーではなく、深雪ではターンは若干重い。下手に破綻して逆さに転ぶと立ち上がるのに苦労するし、木に激突も避けねばならない。慎重さと大胆さの折り合いをつけたペースで、標高差600mを25分で滑りぬけた。
ワサビ平の緩斜面に抜けたところでトレースが見つかり、乗って行くと快調に滑っていけた。下の方では水流の出た沢沿いとなり、平坦・登り返し・トラバースのラッセルが出てきたが。突然車道に飛び出し、何本もの真新しいスキートレースが通っていた。最初国道に出たのかと思ったが、そこはスキー場から下りてくる林道で、60mほど辿ると国道に出た。スキートレースは下りの平湯温泉には向かわず、峠方向に登って行っている。この人たちはどこを目指したのだろう。国道を辿らずに、この林道からスキー場ゲレンデに戻るのも良さそうだ。標高差100mほどの登り返しで済む。
トレースの見えない国道上を、シールは着けないが踵開放にして歩き出す。最初は平坦路だったので、辛抱の歩きが続くのかと思ったが、それは長くはなく、下り傾斜が出てくるとゆっくりだが力を使わずに滑って進めるようになった。標高1480mまで道路上を順調に進み、そこから標高差150mをショートカット。再び道路に出たところはアカンダナ駐車場の直ぐ上で車が来れる所であった。まだ雪道だったので車道上を滑り、平湯温泉街に入って路面が見えたところで滑降終了。スキーを担いで歩き、途中ひらゆの森駐車場にスキーとザックを置いてスキー場の車に戻った。
これで、平湯温泉周辺を起点としたBCルートの持ち球が、四ッ岳、猫岳に加えて、先週の輝山と今回の金山岩となった。いずれも特徴ある面白いルートである。
コメント
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今回はお誘いいただいたのにご同行できなくてすみませんでした。
写真を拝見してちょっぴり後悔しています。
てっきりリフトで行かれたのかと思いましたがボトムからハイクアップとはさすがですね。
輝山も四ッ岳も猫岳も登場して、臨場感を味わいながらレコを楽しませてもらいました。
勝手も知れたところで、ぜひまたご一緒させてください。
スキー場トップから尾根伝いの登りルートは割と樹林が濃くてテクニカル、これはさんちゃんならきっと面白がる種類のものと思います。そしてワサビ谷に下りる平均斜度30度のツリーラン斜面は正にさんちゃんのためにあるようなものです。
今回国道上は、スカイラインよりはゆっくりでしたが割と滑りました。もう少し雪が軟いとかなり歩くことになりそうで、その時はワサビ谷標高1600mからスキー場に戻れる林道を登り返す方が早いかと思います。100m登れば良いので。
平湯辺りは車で通るだけで足を踏み入れたことがなく、IMPの四ツ岳や猫岳山行はいい機会だったのですが参加かなわずでした。ピークは踏まなくてもいいからスキー登高の経験値を上げにこの辺りをうろつきたいと思ってます。
平湯起点のルート、続々と増えていますね。どれも行ってみたいルートです。降雪後だと雪もいいし景色も最高だし石川からだとちょっと遠いですが日帰りで大丈夫な範囲ですしいいですね。機会があれば行ってみたいです。もっとスキルアップしなければいけませんが…
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