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Yamareco

記録ID: 1087996
全員に公開
積雪期ピークハント/縦走
白馬・鹿島槍・五竜

北ア・爺ヶ岳(東尾根日帰りピストン)

2017年03月19日(日) [日帰り]
 - 拍手
GPS
09:43
距離
12.8km
登り
1,779m
下り
1,769m

コースタイム

05:59 登山口
07:20 1476P
08:08 1767P
08:51 1978P(小休止/ストックをピッケルに交換) 09:01
09:51 2198P
10:48 2411P
11:47 爺ヶ岳中峰(2669.9m) 11:52
12:23 2411P
12:58 2198P
13:25 1978P(昼食/ピッケルをストックに交換) 13:45
14:13 1767P
14:44 1476P
15:41 登山口
天候 雪ときどき曇り
過去天気図(気象庁) 2017年03月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
往路:安曇野IC−県道57号−<豊科駅入口>−国道147号−<一中東>−国道148号−<俵町一丁目>−県道45号−県道325号−<爺ヶ岳スキー場>−鹿島山荘前登山口

復路:鹿島山荘前登山口−県道325号−<信濃木崎>−国道148号−<一中東>−国道147号−<豊科駅入口>−県道57号−安曇野IC
コース状況/
危険箇所等
■東尾根
東尾根は積雪期限定の冬山探査路です。
登り口は鹿島山荘の裏手、「おばゞの碑」の所から取り付きます。
標高1000m辺りから尾根に出る1240m辺りまでが相当キツイ急登です。登りよりも下りに注意が必要でしょう。

尾根筋に乗ってしまえばジャンクションピーク、P3へと快適な雪山ハイクです。
P3付近にはテン泊に適した場所がたくさんありますが稜線上は風が強いです。

東尾根の核心部はP2〜P1矢沢の頭へのナイフリッジです。手掛かりは全くないので、風が強い日はザイルを伸ばした方がいいでしょう。
P2の登りと矢沢の頭への登りも急登です。
雪の状態によってはクライムダウンが必要になるぐらいの斜面です。
ツリーホールやクラックもあるので、ときに緊張を強いられます。

矢沢の頭から山頂まではそれほど危険はありませんが、ときに強風が吹き荒れます。また広い尾根なのでホワイトアウトで尾根を外さないように要注意です。
登りではそれほど問題はありませんが、下りでガスったりすると白沢天狗尾根に入る恐れがあります。分岐道標はありますが、東尾根への下降点が判りにくいので、登りのときに確認をしておきましょう。
前日の18日、光橋(豊科田沢)から見た爺ヶ岳と鹿島槍ヶ岳です。素晴らしい天気です。今日登っている人は最高でしょう。
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前日の18日、光橋(豊科田沢)から見た爺ヶ岳と鹿島槍ヶ岳です。素晴らしい天気です。今日登っている人は最高でしょう。
明日19日に登る予定の爺ヶ岳をアップに...中峰に突き上げる白沢天狗尾根と東尾根です。明日は東尾根から爺ヶ岳に登ります。
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明日19日に登る予定の爺ヶ岳をアップに...中峰に突き上げる白沢天狗尾根と東尾根です。明日は東尾根から爺ヶ岳に登ります。
朝4時頃登山口に着きましたが雪が降っていて、駐車スペースは満杯です。屋根に雪が積もっているので、昨日から山中に入られた方達でしょう。6時、雪が小降りになったので出発します。
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朝4時頃登山口に着きましたが雪が降っていて、駐車スペースは満杯です。屋根に雪が積もっているので、昨日から山中に入られた方達でしょう。6時、雪が小降りになったので出発します。
東尾根の取り付きは鹿島山荘の裏手になります。
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東尾根の取り付きは鹿島山荘の裏手になります。
「おばゞの碑」の横から取り付きます。無事に帰れますように。もう40年になるのか...
鹿島のおばば...鹿野きく能さん(1977没)
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「おばゞの碑」の横から取り付きます。無事に帰れますように。もう40年になるのか...
鹿島のおばば...鹿野きく能さん(1977没)
1240m付近で北東からの尾根に出合います。この標高差250mぐらいが急登でかなりキツイです。
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1240m付近で北東からの尾根に出合います。この標高差250mぐらいが急登でかなりキツイです。
この木を見ると急登が終わりホッとします。何十年も前からあります、って当たり前か...
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この木を見ると急登が終わりホッとします。何十年も前からあります、って当たり前か...
1476Pの少し手前、南東からの尾根と出合う所に早くも整地物件がありました。風の影響は少なそうですが、山頂まではかなりあります。
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1476Pの少し手前、南東からの尾根と出合う所に早くも整地物件がありました。風の影響は少なそうですが、山頂まではかなりあります。
標高1700m辺り、まだ新雪はそれほど深くはありません。
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標高1700m辺り、まだ新雪はそれほど深くはありません。
少し展望が開け、JPに繋がる丸山からの尾根が見えますが、その奧の冷尾根や赤岩尾根はガスで全く見えません。今も小雪が降り続いています。
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少し展望が開け、JPに繋がる丸山からの尾根が見えますが、その奧の冷尾根や赤岩尾根はガスで全く見えません。今も小雪が降り続いています。
ジャンクションピーク(1767m)の手前にできた雪庇です。
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ジャンクションピーク(1767m)の手前にできた雪庇です。
この雪庇を乗り越えてJPです。このときはチョット青空も見えたのですが...
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この雪庇を乗り越えてJPです。このときはチョット青空も見えたのですが...
JPのすぐ先にありましたネェ...昨晩はたいぶ降られたのでしょう、メンテナンスに余念がありません。
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JPのすぐ先にありましたネェ...昨晩はたいぶ降られたのでしょう、メンテナンスに余念がありません。
雪は止みません。ガスも取れません。天気予報では昼頃回復して、また下り坂とか...P3が見えました。
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雪は止みません。ガスも取れません。天気予報では昼頃回復して、また下り坂とか...P3が見えました。
P3まで登ってきました。ここにスノーシューとストックをデポしてピッケルに替えました。風もあるのでバラクラバを出しました。
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P3まで登ってきました。ここにスノーシューとストックをデポしてピッケルに替えました。風もあるのでバラクラバを出しました。
P3は視界を遮るものがないので優良物件がいくつかありました。行動食を詰め込み正面のP2へ向かいます。
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P3は視界を遮るものがないので優良物件がいくつかありました。行動食を詰め込み正面のP2へ向かいます。
優良物件の住人と思われる人達が先行しています。目の前にあるはずのP2が見えません。P2の先はナイフリッジでカメラを出す余裕はありませんでした。
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優良物件の住人と思われる人達が先行しています。目の前にあるはずのP2が見えません。P2の先はナイフリッジでカメラを出す余裕はありませんでした。
P2からのナイフリッジを通過して白沢天狗尾根へ突き上げたところが矢沢の頭です。爺ヶ岳から普通に下ってくると白沢天狗尾根に入ってしまいます。東尾根への下降点は雪庇の下で見えません。唯一ここに分岐道標があります。
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P2からのナイフリッジを通過して白沢天狗尾根へ突き上げたところが矢沢の頭です。爺ヶ岳から普通に下ってくると白沢天狗尾根に入ってしまいます。東尾根への下降点は雪庇の下で見えません。唯一ここに分岐道標があります。
ここから山頂までは1時半ほど、目の前には大きな爺ヶ岳があるはずですが、な〜んにも見えません。
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ここから山頂までは1時半ほど、目の前には大きな爺ヶ岳があるはずですが、な〜んにも見えません。
南尾根もぼんやり見える程度です。この奧には針木岳があるはずですが...
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南尾根もぼんやり見える程度です。この奧には針木岳があるはずですが...
見えた!爺ヶ岳の山頂標、ほかにはな〜んにも見えません。
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見えた!爺ヶ岳の山頂標、ほかにはな〜んにも見えません。
とりあえずパチリと...
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とりあえずパチリと...
南峰まで行くことも考えましたが、たぶん景色は変わらないだろうと下山することにしました。
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南峰まで行くことも考えましたが、たぶん景色は変わらないだろうと下山することにしました。
下山を始めると、また雪が降ってきました。あららホワイト気味に...
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下山を始めると、また雪が降ってきました。あららホワイト気味に...
多少ホワイトも緩んで帰る東尾根の全容らしきが見えました。こちらから見る東尾根は厳しいですネ。中ほどのトンガリがP2で、凸凹した平均台を歩くようです。
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多少ホワイトも緩んで帰る東尾根の全容らしきが見えました。こちらから見る東尾根は厳しいですネ。中ほどのトンガリがP2で、凸凹した平均台を歩くようです。
矢沢の頭から見た東尾根と眼下の沢は矢沢です。
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矢沢の頭から見た東尾根と眼下の沢は矢沢です。
矢沢の頭で未練がましく写真を撮っていると、一瞬ですが鹿島槍ヶ岳が全容を現しました。全容が見えたのはこの一瞬だけです。「おばゞ」ありがとネェ。
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矢沢の頭で未練がましく写真を撮っていると、一瞬ですが鹿島槍ヶ岳が全容を現しました。全容が見えたのはこの一瞬だけです。「おばゞ」ありがとネェ。
踏ん切りも付いたので矢沢の頭を後にしてP2へ向かいます。
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踏ん切りも付いたので矢沢の頭を後にしてP2へ向かいます。
ここからP2へのナイフリッジが始まります。
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ここからP2へのナイフリッジが始まります。
ここは風が吹くと恐いです。昔はコンテで通過するのが普通でした。
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ここは風が吹くと恐いです。昔はコンテで通過するのが普通でした。
P2から覗き込んだP3です。P2の下りもなかなかの斜面です。P3までゆっくり休める場所はありません。
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P2から覗き込んだP3です。P2の下りもなかなかの斜面です。P3までゆっくり休める場所はありません。
P2の下りには結構ありました。落ちるとヤバイです。
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P2の下りには結構ありました。落ちるとヤバイです。
なんとかP3まで戻って来ました。デポしてあったスノーシューとストックを回収します。
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なんとかP3まで戻って来ました。デポしてあったスノーシューとストックを回収します。
ピークの優良物件が空き家になっていました。もう1時半です。ここで小休止、昼食にします。
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ピークの優良物件が空き家になっていました。もう1時半です。ここで小休止、昼食にします。
ここで寝たんやろか...
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ここで寝たんやろか...
毎度質素なカップラ、ビーはボッカしただけでお持ち帰りです。
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毎度質素なカップラ、ビーはボッカしただけでお持ち帰りです。
P3を下る途中から見たジャンクションピークです。この辺りがこのコース上で最も快適な雪山ハイクです。
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P3を下る途中から見たジャンクションピークです。この辺りがこのコース上で最も快適な雪山ハイクです。
支尾根がありますので、ガスったときに注意が必要です。新雪のトレースは風で消されています。
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支尾根がありますので、ガスったときに注意が必要です。新雪のトレースは風で消されています。
そろそろ尾根筋も終わりです。激下りが始まり、カメラを出す余裕はありませんでした。
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そろそろ尾根筋も終わりです。激下りが始まり、カメラを出す余裕はありませんでした。
「おばゞ」無事に帰ってきたよ、ありがとネェ。
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「おばゞ」無事に帰ってきたよ、ありがとネェ。
心してお読み下さい。
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心してお読み下さい。
展望に恵まれず残念な東尾根でしたが、無事に戻れれば何より何より、お疲れ〜...
今晩は信州泊です。まずは温泉へGO!
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展望に恵まれず残念な東尾根でしたが、無事に戻れれば何より何より、お疲れ〜...
今晩は信州泊です。まずは温泉へGO!

感想

今年の冬は蛭のいない時期の丹沢を楽しんできたが、気がつけば3月も半ばを過ぎてしまった。このままでは雪山を逃してしまう。
ちょっとガッツリの雪山を歩いてくるか...
久々に雪の北アへ。

鹿島槍ヶ岳東尾根...一度行っているけどソロの日帰りはちょっとキツイかな。
常念岳東尾根...距離が長い、連休は多くの人が入りそう。
爺ヶ岳東尾根...急登にリッジはキツイが、それほど人は多くはないだろう。

爺ヶ岳東尾根は過去2回登っているので大凡は頭に入っている。
2回とも好天とは言えず、ナイフリッジで強風に見舞われたことがあった。
当時はナイフリッジと言えばコンテが普通で、「前が右に落ちたら左へ飛べ」なんて訓練をしたこともあった。
しかし、いまP2のリッジから下を見たら、足が震えてとても飛ぶなんてできないだろう。

この3連休は予報では好天が期待できそうだったので、久々に真っ白な鹿島槍ヶ岳が見られるのが楽しみだった。
鹿島山荘前の登山口に着いたのは4時頃だった。駐車スペースは満杯。仕方がないのでチョット先に路駐をした。
5時半出発のつもりが雪が降り止まない。6時頃になって小降りになったので、登山道へ入った。

東尾根は取り付きから急登。12爪アイゼンとストックで登った。
JP辺りには昨晩の積雪か、大きな雪庇ができていた。
周りはガスガスで何も見えない。
P3でスノーシューとストックをデポ。ピッケルと風があるのでバラクラバを取り出した。
風があるのでP2の先にあるナイフリッジが心配だったが、通過時点ではほぼ風は収まっていて助かった。
矢沢の頭まで来たが、鹿島槍ヶ岳や針木岳はもとより、目の前の爺ヶ岳さえも見えない。山頂まで登ってきたが、南峰や北峰に行く意欲は失せてしまった。

東尾根にはあまりよい思い出はないが、無事に下山できたのでよしとしよう。
今度行く機会があれば、P3辺りでテン泊したい。

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積雪期ピークハント/縦走 白馬・鹿島槍・五竜 [日帰り]
爺ヶ岳東尾根
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
4/5
体力レベル
4/5

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