小朝日岳周回(古寺鉱泉から鳥原山経由で)
- GPS
- 07:32
- 距離
- 13.2km
- 登り
- 1,197m
- 下り
- 1,208m
コースタイム
- 山行
- 7:08
- 休憩
- 0:24
- 合計
- 7:32
でもこのルートも結構キツイわけで・・・
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
■古寺鉱泉まで除雪されていますが、根子から先の通行は自己責任で。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■鳥原山まで特に危険箇所はなし。 ■鳥原〜小朝日の稜線の雪庇は少しクラックができかけています。 ■小朝日山頂直下の雪面は一部クレバスで通行不可。夏道寄りは雪が繋がっていて、最後は夏道が出ています。 |
写真
感想
GWの前半2連休の初日は親戚の葬式が入ったので、30日に日帰りで山に行くことにした。お気楽に月山にでも行こうかと思ったが、仕事で付き合いのあるN君と残雪期の月山に行く約束をしていたのを思い出した・・・となると朝日か鳥海山か。どっちにするか悩んだが、結局朝日に行くことにした。
昨年同様、古寺鉱泉から鳥原経由で小朝日を周回するルートを取った。朝陽館前の橋を渡らず直進し鳥原方面に向かう。トレースらしきものは皆無だが、昨年も歩いているのでルート取りに迷うことはなかった。全体に雪は昨年より多い印象だ。鳥原湿原付近で左手から2人組が登ってくるのが見えた。朝日鉱泉から入ったのだろうか?鳥原山に着く頃に振り返るとその二人組は背後に迫っていた。かるく会釈をしてそのまま先に進んだ。あのスピードではどこかで追い抜かれるだろう。鳥原展望台で小休止。ここから見る小朝日・大朝日の姿は実に素晴らしい。やはりこのルートのハイライトは鳥原からの大展望だ。
展望を楽しんだ後、雪庇の張り出す鳥原〜小朝日の稜線に入った。気温は高いが風が強い。フードをかぶり稜線を進む。小朝日直下の急斜面にはクラックが走っているのが見える。そう言えばあの二人組はどうしたのか、全く追いついてこない。鳥原から引き返したのであろうか?急斜面に入る前に休憩を取り、アイゼン・ピッケルで山頂直下に入った。時折強風で体を煽られ耐風姿勢を取り、風のおさまるのを待ってソロソロ進む。足元はグズグズと柔らかくピッケルもあまり効かず厭らしい。あと30mで山頂というところで足元に深いクラックが走っているのに気付いた。幅は狭い所で1mほどだが、越えるにはリスクが大き過ぎる。下からは雪が繋がっていたように見えたのだが・・・。この先へ進むことができないので、一旦クラックのない所までバックステップで慎重に下る。そこからは稜線よりの雪面を登った。雪面は途中で消えていたがそこからは夏道が出ていた。これで一安心・・・と夏道に移ろうとクラックの中にあった大きな1.5m四方の雪の塊に足を乗せた時だった。安定していたと思えた雪塊が前方に90度回転。何とか手をついて転倒は免れたが、もし後ろに回転したら転倒して滑落したかも知れない。冷汗をかいたが夏道を辿り何とか小朝日の山頂を踏んだ。
出発した時には「余裕があれば大朝日も・・・」と思っていたが、自分には身体的にも精神的にもここまで。大朝日に後ろ髪をひかれる思いもあったが下山することにした。小朝日の山頂でアイゼンを外しピッケルもストックに変更。あとは小朝日〜古寺山のクラックと稜線から離れるポイントに注意すれば大丈夫。数人が歩いたトレースに導かれて下っていく。稜線を離れるポイントには赤テープがあった。疎林帯を下りハナヌキ峰を巻いて尾根を辿る。最後は朝陽館の赤い屋根を目指して雪面を下り、古寺川左岸に下り立った。朝陽館前を通過し橋を渡って周回完了。
この時期の鳥原山は訪れる人はほとんどいなく静かな山行を楽しめるが、小朝日の山頂直下だけは要注意ポイントだと身をもって体感した。次は泊まりで大朝日の稜線を歩いてみたいものだ。(TONO)
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