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Yamareco

記録ID: 118145
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
奥多摩・高尾

上高岩山・鍋割山・鳩ノ巣城山

2008年09月17日(水) [日帰り]
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GPS
05:05
距離
11.3km
登り
940m
下り
979m

コースタイム

上養沢バス停 08:45
七代の滝   09:45
上高岩山   10:45-11:00
芥場峠    11:15
鍋割山    11:30-11:40
大楢峠    12:20-12:25
鳩ノ巣城山  12:50-13:05
鳩ノ巣駅   13:50
天候 終日気持ちの良い晴天が続きました。吹く風には秋の気配も感じられましたが、気温はまだ高く、風のない中の登りでは暑さがややこたえました。
過去天気図(気象庁) 2008年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
(行き)
武蔵五日市駅 08:17-(西東京バス)-08:45 上養沢バス停
(帰り)
JR青梅線 鳩ノ巣駅
コース状況/
危険箇所等
まともな登山道ではない区間の多いルートでしたが、危険個所はなく、また、この向きに進む限り、迷いやすい箇所もありません。
ただし逆ルートに場合には、鳩ノ巣城山への登り口と、大楢峠から鍋割山への登り口、さらに上高岩山付近からロックガーデンへショートカットする道の入口が、いずれも道標がない上に不明瞭で、分かりにくいと思われました。

※デジカメを持ち歩くようになる以前のため、写真はありません。
※GPS導入前なので、ルートは推測です。

感想

今回のルートは、始めは長い車道歩き、そして上高岩山への赤破線ルートを経て、後半の鍋割山から先はすべてグレー破線という、全く一般的ではない代物です。
人の多そうな御岳山や大岳山を敢えて避けて結んだルートなのですが、この、余程の物好きでもなければ歩きそうもないルートを、平日に訪れるとあって、とても静かな山歩きが期待できました。
しかし今はまだ暑さの続く9月。全く人がいないと、ヤブやクモの巣で難儀するので、たまに会う程度には人が歩いていて欲しいと、都合の良いことを考えて出掛けたのでしたが。。。

武蔵五日市駅から乗ったバスの車内に、ハイカーは私だけのようでした。
終点の上養沢で降りた先も、車道の続きを歩いて行きます。川沿いの道は涼しげで、ほとんどの箇所で樹木が日差しを遮ってくれることもあって、アスファルトの上を歩いていても暑さはほとんど感じません。
最後のほうではやや傾斜が増してきて、木陰の涼しさよりも登り坂を進む暑さのほうが勝ってきましたが、約1時間ほど、全くほかの人の姿を見ることもなく、車道の終点に到達です。

ようやく登山道を歩くようになると、あっという間に御岳山方面とロックガーデン方面との分岐点に出ます。
左のロックガーデン方面への道に入ると、最初だけ僅かに下ったと思ったら、その先から何段も続く鉄階段が始まりました。
この階段の途中には七代の滝があったはずなのですが、なんと気付かずに通り過ぎてしまいます。たぶん目先の階段ばかりに視線を奪われていたのでしょう。
最後の階段を登って天狗岩に出た地点の道標で、それまでずっと進行方向に指示されていた七代の滝が、戻る方向に指示されているのを見て、やっと七代の滝を通り過ぎていたことに気付くというお粗末ぶりでした。

その後は少しの間、ロックガーデンの遊歩道を進みます。でも平日の朝10時というのは一般観光客にとってはまだ早い時間なのか、全く人には会いませんでした。
途中にある分岐標識を見て、上高岩山への道(標識では確か「高岩山を経て大岳山」)へと入ります。

ここからは赤破線ルートですが、はじめは明瞭な道が続いています。唯一の難点は、今日まだ誰も歩いていないのか、たびたびクモの巣の洗礼を浴びることでした。
しばらくして道が尾根から外れると、一気に道幅が心許なくなり、路肩が不安定で怪しげな道に変わります。
ロープが掛かる大きな岩を見た後は、次第に急な登りが増えていき、何度かクサリも見るようになりますが、クサリは使う必要がほとんどないものでした。

最後に、何故かそこだけ未整備のような一帯を抜けると、大岳山方面からの明瞭な道に合流です。合流地点の直前が未整備だったのは、逆方向の誤進入を防ぐ目的があるのかもしれません。
合流点から左に進めば、わずかな距離で上高岩山の展望台に到着となりました。その展望台は頑丈な鉄骨造りで屋根もあり、マイナールート上にあるのが不似合いに感じる立派なものでした。
一応はほぼ全方向に展望がありますが、特に大きく開けている東側の眺めが良く、御岳山エリアやその先に続く日の出山への稜線と、大岳山に端を発する馬頭刈尾根などが見渡せました。

上高岩山から芥場峠に出れば、そこから少しの間は一般登山道。大岳山方面へ少しだけ向かった後で、引き返すようにして鍋割山への分岐道に入ります。
今日の最高点である鍋割山には、ちょっとした登りですぐに到着となりました。

鍋割山を後にして、道標が示す奥の院方向ではなく、道標のない北への尾根に入ります。ここから先は鳩ノ巣駅までほぼ全区間、グレー破線ルートとなり、行く手には早速クモの巣が多々待ち構えるようになりました。
書籍「静かなる尾根歩き」を参考に読んできましたが、一部には分かりにくい箇所もあるとされています。でも実際には、道はどこまでも明瞭に続いていました。
テープ類などはほとんどないものの、紛らわしい間違った踏み跡は、入口に倒木を並べて塞ぐなどされていて、道間違いをする心配はほとんどありません。

ほとんど何の不安もなく歩き続け、やがて尾根を外して山腹を急降下していくと、御岳山からの一般道に飛び出します。
その地点には道標などが一切なかったため、予めここが分岐点だと分かっていない限り、こちら側から鍋割山を目指すのは難しそうでした。
一般道に入るとすぐ先がもう大楢峠です。名前の通り、ナラの巨樹が立っており、その木陰で小休止していきます。

大楢峠から、始め少しの間は「上坂・奥多摩」の道標に従って一般ルートを進んで、その途中から城山を目指す分岐道に入ります。分岐点にはきちんと道標が立っていました。
城山への登りに取り付くと、傾斜がどんどん急になっていきます。手を使うような箇所はないものの、雨後などに下ろうとした時にはかなり難儀しそうな急坂です。
所々には、かつての木段の痕跡が認められますが、ほとんど朽ち果てていて、辛うじてその存在が分かるという程度にしか残っていませんでした。

とはいえ標高差はさほど大きくなく、ほぼひと息に城山の頂上まで登り切ると、昔は立っていたらしい山頂標柱が、朽ちて根本から倒れたまま横たわっていました。
樹林に囲まれた頂上からの展望はほとんどなく、この場所があまり顧みられていない様子なのも頷けます。これでもし三角点がなかったら、本当に何もないような頂上でした。

下山は、そのまま道なりに北へ延びる踏み跡を追っていきます。登ってきた南面と同様に、これから下る北面も傾斜は急でした。さすがに下りでは手の補助が必要で、随所で立ち木などを頼りにしながら下ります。
またこの北面でも、かつての木段の痕跡を数多く見かけます。南面と同様にほとんど朽ち果てていますが、それでも下りでは十分に有難く、足をフラットに着地させるのに何度も役に立ってくれました。
悩ましいのは、急な下りではどうしても足元に神経を集中させる必要があり、ほかへの注意がその分だけ散漫になって、避け切れずに突っ込んでしまうクモの巣が続出するハメになったことです。
何度か顔面で突破する形になったものすらあって、クモの糸やら、巣に引っかかっていた得体の知れない物体やらがまとわりついて、非常に不快指数が高かったです。

急な傾斜は、眼下に鳩ノ巣の街並みが見えてきて、生活音などが聞こえてくるほどに近付いても全く緩むことはなく、結局道路に下る直前までずっと急坂でした。
道路に降り立って振り返ると、周辺には城山を示す道標類は一切なく、道形も明瞭には見られません。唯一の手がかりは、道の斜面側に続いている擁壁がそこだけ途切れて、斜面へ登る階段が作られていることでした。
鳩ノ巣側から城山へ登る場合には、雲仙橋を渡ってすぐに現れる右手斜面の擁壁の中に、階段を見つけてそこから登り始めることになります。もし階段の先に続いている道がなければ、実に意味不明な階段になってしまうので、そういう見方をすれば逆に分かりやすいかもしれません。

まだ明るいうちに帰宅して、夕方のTVニュースを見ていて驚きました。なんと山野井泰史さんが、同じ奥多摩でクマに襲われて、重傷を負ったというではありませんか。
その現場からはかなり離れていたエリアとはいえ、入る人の少ない道ばかりを結んで歩いてきたばかりだったので、とても他人事とは思えませんでした。

詳細な記録のページ
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2008_07_09/mt2008_07_09.html#20080917

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