燧ヶ岳周回ルート
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体力度について
- GPS
- 08:00
- 距離
- 19.4km
- 登り
- 1,585m
- 下り
- 1,160m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 6:43
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 7:57
| 天候 | 快晴 終日ほぼ無風 蒸し暑い |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2017年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
バス 自家用車
・御池から七入までバス利用。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
・七入-沼山峠：歩き出しは緩い傾斜が続くがじきに本格的な登山道に。登山道は大変明瞭で手入れもされているが、登山者はとても少なく、この日は誰とも会わず。抱返の滝付近にギンリョウソウ多数。ずっと樹林帯歩きのため視界はほぼなく、風が抜けないので天気の良い夏は大変暑い。滝までは沢を何度も渡るが、いずれにも立派な木製の橋が架けてあり、渡渉の必要はなかった。 ・沼山峠-大江湿原：木道歩き。沼山峠までバス便があるため、登山者と観光客が多い。手ぶらで歩く観光客さえ見られた。沼山峠からは下り基調で大江湿原に達する。湿原は唐突に現れ、ワタスゲなどが見られた。ニッコウキスゲはこれからの模様。 ・大江湿原-燧ヶ岳(長英新道)：歩き初めは木道で、すぐに登山道になるが、この登山道が案外厄介で、泥濘と木の根が延々と続く。はじめは傾斜も緩いが徐々に増しきつくなる。ミノブチ岳付近まで樹林帯のため、視界は得られず樹林帯の中を黙々と登るのみ。燧ヶ岳の山頂は柴安グラのほうが標高が高く広い。俎グラは狭く、団体などが登って来るとカオスになる。柴安グラ山頂直下に残雪があり、ゆっくり慎重に行けば距離も短いので問題なく、アイゼンは要らない。 ・燧ヶ岳-熊沢田代-広沢田代-御池：熊沢田代に至るまで、数カ所の残雪の上を歩く。その内の一箇所はかなり長い雪渓のようになっていた。まだしばらくは雪が残っていそう。アイゼンは使用しなかったし、使用の跡も、実際に使用している人も見なかった。熊沢田代と広沢田代はいずれも木道で花盛り。広沢田代を過ぎると、湿った急坂を下る。かなり急だし泥濘もあり、行動時は慎重に。 |
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感想
燧ヶ岳は無雪期に一回、5月の連休の残雪期にスキーで数回訪れているが、7月は全くの初めて。今回深夜に自宅を出、早朝に七入から歩き始める計画を立てた。燧ヶ岳を通り御池まで歩き、バスで七入まで戻る周回コース。
七入駐車場には4時過ぎに到着。この時間に檜枝岐村に到着するには、関東〜来る場合は、相当の早起きというか、深夜発の移動が必須になる。道中眠かったが何とか良い時間に到着できた。食事と身支度をして出発。広大な七入駐車場ではあるが、クルマの姿は全く見えなかった。道路を渡って沼山峠へのルートに入る。始めは傾斜の緩い楽勝な道だったが、徐々に普通の登山道に変わる。早朝とは言え歩き始めれば暑くなり、風でも吹いて欲しいと願うが、樹林帯歩きなのでそれも叶わず。額に汗して歩くのみ。登山道は沢沿いに沿って作られていて、常に水の音が聞こえる。沢を渡る際は律儀に木製の橋が渡してあるので、靴を濡らして渡渉する必要は全くなかった。登山者の姿は全く見えなかったが、整備状況はかなり良い。抱返の滝に近付くと、登山道の端に所々ギンリョウソウが見られるようになった。ここで見られることを予想しておらず面食らう。特に休憩せずに抱返の滝に到着。もっとしょぼいかと思ったが案外見栄えがした。ここで小休止したが、登山地図がポケットからなくなっていることに気付く。冷静になって辺りを見渡すが見つからず、念の為滝の方へ降りて行くと案の定落ちていた。滝に見とれて落としたことに気付かなかったらしい。猛省。この後は時折ポケットに中にあることを確認しながら歩く。抱返の滝まで到達すれば沼山峠まではもうすぐで、実際に歩いて大した時間は要さなかった。到着直前にバスが着いたらしく、大勢のハイカーが休憩したり準備したりしていた。こちらは七入から歩いて来て誰とも会わずすれ違わずだったので、いきなりの大人数に少々驚く。水飲み休憩のみで先を急ぐ。ここまで七入から600メートル以上標高を稼いだが、この先は木道を下る。木道歩きなので楽だが、これが湿っていたり雨後だったりしたらかなり大変と思う。樹林帯を緩く下りながら進むと唐突に前が開けて湿原が現れた。大江湿原に到達したようだ。これまで今日は樹林しか見ていなかったので、景色がとても新鮮に映る。花はワタスゲばかりだが、人も幸いにして少ないので贅沢な気分になれる。途中燧ヶ岳を右手に見つつ進む。長蔵小屋には行かず、尾瀬沼には近付かずに長英新道へ向かう。このルートからの燧ヶ岳は以前晩秋に一度歩いたことがあったが、何年も前なのであまり印象に残っていない。はじめダラダラと標高があがらず最後に急に上がる印象と、標高の低いところの泥濘を覚えているくらい。この印象は今回歩いても変わらず、しかも今日は天気が抜群に良い7月で、下界は猛暑日になったくらいだったから、山中でも十分に暑く、以前歩いた時よりもずっときつく感じた。幸いにして距離も標高差も大したことがないので足の痙攣などにはならなかったが、それでも暑さに悩まされながらの登高になった。標高が上がると所により尾瀬沼が見渡せるようになり、少し生き返る気持ち。今日はこのルートを30人くらいの団体が複数入っているらしく、当然遅いので先にいかせてもらうが、何せ暑さと急傾斜にやられてしまい、さあ行けと言われても、、、と思うことが多かった。御池岳で休憩し水分と栄養を補給。大江湿原で休んでからここまでろくに休憩を取っていなかった。取るに適当な場所がなかったためだ。最後に残雪の上を少し歩いて山頂の俎グラに到着。スキーで何度も来ていてお馴染みの山頂だが、この日はどこかの団体がちょうどいたため、足の踏み場もないような状態だった。がっかりして柴安グラを目指す。この計画を立てた際は、柴安グラの訪問はどちらでも良いと思っていたが、ここまでかなり早いペースだったのと、やはり俎グラみ人が多くい過ぎて全然くつろげなかったのが気持ちを変えた。が、俎グラ周辺は特に問題なかったが、柴安グラ直下は少々問題があった。まだ残雪がありその雪解け水が下っていて、登山道が沢のようになっていた。こちらは朝からずっとスパッツを巻いていたので泥の跳ね上げも何も気にせずいられたが、歩き難いことには変わりなかった。残雪の上を歩くときは、ロープが渡してあったが、これは使っても使わなくても行けた。雪が既に柔らかいので、必要に応じてステップを作れば問題なく進めた。柴安グラにも登山者が多く休憩していたが、こちらのほうがスペースがある分ゆったりできた。尾瀬ヶ原と至仏山を見ながら腰を下ろして休憩。ここまで来て良かった。俎グラに戻る際は大団体とすれ違い、何度も何分も待つことに。天気が良いのがせめてもの救いだった。俎グラに戻り今度も長居はせずに下りに入る。ここからは既に熊沢田代が見えた。俎グラからは何度もスキーで滑っているが、スキーで来るとほぼ藪は完全に雪の下なので、雰囲気が全く違っていた。ここにそれだけの雪を降らせるのも、そして降った雪を全て融かしてしまうのも全て自然の成せる技である。これから登って来る登山者を避けつつ下り、大きな雪渓のような残雪に出会す。対岸に渡るのかと思ったがそうではなく、ここを下るらしい。足跡も見える。雪は柔らかいので残雪を下っても何ら問題は感じなかった。所々グリセード気味に下るが、ピッケルがないといつまでも下ってしまいそうで短距離にとどめる。残雪アトラクションを無事に終えると熊沢田代がいよいよ近付く。ここはスキーでは帰りは登り返しになるので億劫なところなのだが、今日は全く勝手が違った。様々な花が咲き、まさに高層湿原の様相を呈していた。花は今がピークなのかも知れない。ベンチがあるのでしばし休憩しつつ、景色を目に焼き付ける。残雪の時期しか知らないと、こんな素晴らしい景色があるとは、、、と思ってしまう。昼寝でもしたい気分だったがさすがにそれは無理なので適当なところで切り上げて下山を再開する。少し下ると広沢田代に到着。ここも上の熊沢田代もワタスゲがほうぼうで咲いていて、真っ白に見えるくらいのところもあったくらいだった。今年は雪解けがどこも遅いようなので、花の見える時期も例年とは異なるのかも知れない。2つの湿原を楽しんだあとは、しんどい下りになった。樹林帯の中だし、地面が湿っていてスリップもしやすい。ここまで無事降りてきたので怪我だけはしないよう慎重に降りる。登山道が終わって木道が出たと思ったら駐車場に到着。残雪期は雪壁ができているが、7月になるとさすがにそれも消失するようだ。最後アスファルトを少し歩いてバス停に到着。駐車場は七割程度の入りだった。バスまでの時間はドロドロになった登山靴を洗ったりして過ごす。しかし標高が1500メートル程度の御池でも暑く、さらに標高を下げたらどうなるのかと心配になった。
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