奥白根山(百名山37)
- GPS
- --:--
- 距離
- 9.1km
- 登り
- 955m
- 下り
- 950m
コースタイム
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
---|
写真
感想
日光白根山 1998.7.5
7/5 菅沼7:00 弥陀ヶ池8:30-40 白根山9:50-11:00 五色沼11:30-12:20 弥陀ヶ池12:50-13:05 菅沼14:00
沼田から国道120号線を菅沼にむかう。燃料がなくなっているので、帰りのことを気にする。丸山スキー場を過ぎて左手に丸沼を見て更に進むと、菅沼キャンプ場とドライブインが現れた。そこの駐車場には「ここは登山者の駐車場ではありません。無断駐車は3万円」と大きいたて看板がある。これは大変と思ったら登山道の入口に多くの登山者の車が並んでいた。土曜日だが人気のある山なんだ。
日光白根山は関東の周辺の山では長いこと想いを寄せていたが、なかなかチャンスがなく今日まで残ってしまった。山に行かなくなっているので腰が重いのだ。
車を止めて、そこで登山靴に履き替えると、休憩もせずに歩き出した。今日は日帰りだし空身に近い。
林道を行くと立て看板があり、そこから山道になる。しばらく枯れた沢の道を行き、稜線にとりつくような急な一本調子の登り道を登る。私は体力がどれだけあるのか知りたくて、休まずに歩き続ける。途中で先行者を十組は抜いた。1時間半休まずに登った。修行のような登山であった。やがて道が緩やかになり、頭の上があかるくなった時に、目の前にグリーン色の弥陀ヶ池とその背後に白根山を見る。池は静かな佇まいで美しい。白根山は写真で見たようなずんぐりした山頂を見せている。
8時30分に弥陀ヶ池に、10分ほど休む。気持ちのいい場所だ。ここからは山頂に続く道で樹林帯を抜けると火山石のごろごろしたガレ場の登りとなった。そのガレ場の手前から弥陀ヶ池、菅沼。丸沼が見える。周囲にはシャクナゲの花が白みがかったピンク色にきれいに咲き乱れている。花びらに触ってみた。花ビラの肉厚な感触。あの小さな芽からこれほどに実在感のある花びらができるのか、自然の摂理に感動する。
ガレ場の道にさしかかると足が重くなって快調に進めなくなった。やはりダメになっているのか不安になる。ガレ場の途中でままよと横になって少し寝ることにした。日差しは強いが風もありいい気分でうとうとした。5分くらい寝たかも知れないが、起き上がり歩き始めた。山でt
よくやることだが、おかげで少し良くなった。やはり寝るのがいいようだ。岩の間を抜け出ると山頂だった。時間は9時50分。大勢の登山者で山頂はにぎやかだ。山頂の道標を背景に一枚写真を撮ってもらう。雲があり群馬県側は見えず、皇海山は見えない。
途中で一緒になった単独の人と一緒にコーヒーを沸かす。
ここで少し早い昼食にする。コンビニで買ってきたおにぎり。食べ終わるとその人の近くに座る。その人は3年前から登山を始めたという。年齢は私と同じくらい(当時53歳)。でもふけて見える。
栃木県の山、男体山、太郎山、大真名子、女峰。赤薙などが美しい。
山頂で1時間の時間を過ごす。珍しいことだ。気分がいいからだろう。シャツも乾く。この山鹿火山で、外輪山の形がわかる。五色沼は火口だった。青く美しい。
11時に山頂を後にする。五色沼をめざしてざくざく下る。ガレ場を過ぎて樹林帯に入るところで若いカップルに追いつく。この山が度目だというこの二人と五色沼まで歩く。
五色沼には11時30分につく。天気が良くて気持ちがいいので二人とオシャベリをする。若者は26歳だと言う。彼女のほうは少し若いように見える。歳は尋ねなかった。とても仲良しで、婚約中か
恋愛中だろう。
夏の景色にふさわしいすがすがしいカップルと出会えてよかった。二人は月曜日まで日光周辺で休暇を過ごすという。細身の今風の女性で、愛らしく素直な態度に好感がもてた。
私は若い人が好きで、特に溌溂とした青年は見ていて気持ちがいい。見ているだけでいい。若さとは美しいものなのだ。
二人には、日本には美しいところがたくさんあるから、大いに山に登ってくれるようにと登山を勧めた。かなりのオシャベリをしてしまって二人の邪魔をしている。
ゆっくりしている二人をおいて先に戻ることにした。不思議なことにこの時間の誰もこなかったかの用であった。沼のほとりはほんとに気持ちのいい場所であった。
五色沼から30分で弥陀ヶ池に戻った。ここでも小休止。天気が良いので今日は気分爽快。こういうのどかな山登りがいい。そう思ったりもする。中年のハイカーが多い。中年の夫婦登山者も多い。
ゆであずきの缶詰を食べて、下ろうかなと思ったところへ、二人が降りてきて、女性のほうが手を揚げて挨拶するので、二人が来るのを待った。
山道の下り方などを話しながらどんどん下る。彼女は息もきらさずへいきでついてくる。
「登りの素質十分ありだね」とほめる。
「この健脚ぶりならどの山でもいけそうだね」と、太鼓判をおす。
「これからいろいろ登ってみます」と彼がさわやかに答える。
下ってみると、菅沼からの道はかなりきつい登り道であることがわかった。我々を追い抜いていくのもいた。
自分としてはかなりがんばって下った。枯れ沢の道に出てまもなく登山口に到着する。午後2時だった。
「後半は二人に会えてとても楽しかったですよ。またどこかで合えたらいいね」といって分かれた。彼は長女と同い年、今頃の男女の付き合いをとやかく言うのは野暮といもの、笑顔がとても美しい二人だった。二人のおかげで日光白根は楽しい山になった。
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