生還。八海山縦走〜大倉口より阿寺山、山口集落〜

2017年08月05日(土) 〜 2017年08月06日(日)

• GPS: 13:28
• 距離: 15.9km
• 登り: 557m
• 下り: 1,960m

コースタイム

1日目

• 山行: 11:33
• 休憩: 1:44
• 合計: 13:17

5:27 千本檜小屋
5:35 5:50 地蔵岳
6:48 7:38 八海山（大日岳）
7:41 7:43 八ツ峰迂回路分岐
8:13 8:32 八海山
9:14 9:32 五竜岳
11:26 11:26 阿寺山
18:44 ゴール地点

天候

初日：晴れ　2日目晴れのち、雷雨。

アクセス

利用交通機関：

電車 バス

往路：上野（上越新幹線）- 浦佐-（南越後バス）-荒金入口バス停
復路：山口集落-越後湯沢（上越新幹線）-上野

コース状況／危険箇所等

GPS、初日が何故か消失しており、2日目より。

越後駒ケ岳水無渓谷登山道について：現在、ほぼボックスカルバートは崩壊。残雪のスノーブリッジ、デブリの状態によっては通過不可能です。（今回はダメでした。7月上旬までなら通過できるかもしれません）また、現在、越後三山森林公園キャンプ場は11月末まで堤防工事のため車両は通行止め。車は水無キャンプ場手前までしか入れません。このルートについては一度、魚沼市商工観光課へ問い合わせてからのほうがよいと思われます。

八海山頂上稜線上の鎖場：疲労困憊者、飲酒の人、大変危険。という看板がありますが、疲労困憊も飲酒もしていなくても、危険です。ある意味ジャンダルム、大キレット、その上です。それくらいのレベルです。

阿寺山から山口へのルート：ジャバミ清水手前の（山と高原地図では急坂と記入されている）ところから龍神碑のルートが数年前の福島豪雨で崩壊、消失した模様。大幅にルートが変更されています。（入道沢の方へ大幅に迂回）また、最後、沢を30分ほど渡渉しながら歩かなければいけない箇所があります。夏の雷雨に出合ってしまったら、今回のように大変なことになります。

写真

8/4 18:41

今回は越後駒ケ岳、水無渓谷ルートからの挑戦でした。

8/5 3:51

21時前。いくつもの集落を歩いて、歩いて、ここまできました。1時間30分ほどかかりました。

8/4 21:38

敷地内にツエルト張りました。1階のトイレは解放されていましたが、2階は施錠されていました。

8/5 4:59

夜明け前4時に十二平登山口を目指します。

8/5 5:37

間もなく見つけたのがこの張り紙です。目が眩みました。この先、通行不可能！自分の目で見るまで気がすみません。

8/5 4:46

衝撃でした。

8/5 4:47

高さ12mの大雪橋の厚さは1m。これを渡る勇気は私には到底ありません。

8/5 4:47

下部のボックスカルバート（土管）も潰れています。巻き道も無理。雪洞は行き止まりで貫通していません。撤退です。

8/5 5:04

これらの情報（記録）を事前に見つけることはできませんでした。

8/5 5:09

魚沼市の商工観光課に問い合わせればもしかすると状態が知れたかもしれません。

8/5 5:17

そこまでしなかった私の負け。敗退。

8/5 5:18

でも、水無渓谷、きれい。

8/5 5:19

オカトラノオ咲いてるし。

8/5 5:25

さ、帰ろう。

8/5 6:08

わずか1時間で敗退。なんども越後駒ケ岳を振り返る。

8/5 6:30

2日、天気いいのにな。日本酒に温泉。ぬくぬくも。いいじゃないか。と無理やり自分を慰める。

8/5 7:33

神社があるじゃないか。

8/5 7:33

ん？八海山。

8/5 7:37

ここは八海山大倉口（1合目）。里宮。

8/5 7:45

温泉に入りに来たのではない。山に登りに来たのだー。

8/5 7:41

敗退の瞬間から心はここ（八海山）でした。（オトギリソウ）

8/5 8:10

水場、枯れてました。

8/5 8:11

修験道の山です。この大倉口も歴史ある道のようです。

8/5 8:13

いろいろな神様がいます。神様だらけ。

8/5 8:22

きれいなブナ林。神様たちからようやく解放された。

8/5 9:26

ノギラン。多かった。

8/5 9:36

地蔵さん。

8/5 10:11

ツルリンドウ。

8/5 10:15

アカモノの実。リンゴに似た味がする。らしい。私の母も子供の頃よく食べたとか。

8/5 10:18

オオバギボウシ。若葉はウルイと言って食されるそうだが。これはまだ食べたことが無い。

8/5 10:24

コシヒカリ―。

8/5 10:28

シジミチョウの仲間のようだ。

8/5 10:37

この花。

8/5 10:37

モウセンゴケの花です。意外とかわいい。

8/5 10:44

4合半。合流地点。汗だくー。「ちわー。」つい自分以外の人に会ったのがうれしく挨拶するがスルーされる。

8/5 11:11

新潟の人ってシャイだからな。と、イトトンボを眺める。

8/5 11:23

トリアシショウマかな。

8/5 11:23

胎内。

8/5 11:36

ついた。女人堂。（浅草岳）

8/5 11:36

八海山。見えそうで見えない！

8/5 12:00

やっと、出ていた水場。今回の山行通じて確実に出ていた水場はここだけだった。

8/5 12:06

ミヤマカラマツ。

8/5 12:34

微妙な鎖場あり。

8/5 12:40

神様の頭に赤とんぼ。

8/5 12:41

ごーーん。

8/5 12:42

千本槍小屋見えた。

8/5 12:46

駒ケ岳はお隠れになったまま。

8/5 12:58

小屋番さんにテント代を払う。

8/5 12:58

小屋の前にはこんな建物が。お賽銭、本日2度目。

8/5 13:01

避難小屋もあります。（一泊2000円）

8/5 13:26

岩場にハクサンオミナエシ。

8/5 13:35

避難小屋に荷物おかせてもらってちょっと明日の下見。

8/5 13:37

非常に危険。脅しではありません。

8/5 13:38

神様。

8/5 13:39

すごい速い女性。屏風ルートを4時間で上がってきたとのこと。

8/5 13:47

地蔵岳。今回、逆方向のため未踏でした。

8/5 13:53

うわーい。イワシャジン。

8/5 14:07

写真撮影、注意。マジでセルフビレイしたほうがいい。

8/5 14:16

谷が深い。

8/5 14:18

ガス取れず。ここで下見終了。

8/5 14:35

鎖場を降りて巻き道で帰る。

8/5 14:39

オニアザミ。

8/5 14:47

しかし。巻き道もえげつない。はっきりいって巻き道のほうが疲れます。

8/5 14:57

タマガワホトトギス。

8/5 17:18

ツエルト一名。テントは単独男性ほかにひとり。静かなテント場でした。（面積5張りほど）

8/5 17:21

とりあえず、八海山珈琲。

8/5 17:47

時間があるので植物観察続けます。ミヤマホツツジ。

8/5 17:49

夏山の趣。

8/5 17:52

ミヤマコゴメグサ。

8/5 18:46

夕陽出てまーす。小屋泊りの女性たちに告げる。

8/5 18:48

きれいな夕陽でした。

8/5 18:50

みんなで眺めました。

8/5 18:51

手を合わせる女性もいるが。私は氷結を飲む。

8/5 18:54

出足、くじかれたけど、いい日になってよかった。

8/5 19:02

さて。

8/5 19:08

塩こうじとブラックペッパーで下味済の豚ロースを。

8/5 19:09

焼く。

8/5 19:10

イタリアンサラダのパックを取り出し。

8/5 19:11

みそだれとトマトペーストで味付け。

8/5 19:16

マカシオ豚丼。豚だけでいいかも。まあ、うまいです。

8/6 4:58

朝。

8/6 4:59

快晴の予感。

8/6 5:03

茨城からいらした単独の男性と下山することにしました。

8/6 5:20

お互い単独。でも相方がほんとうは欲しい。で意気投合。

8/6 5:22

あんなことになるなんて。このときは2人ともしらない。

8/6 5:38

天気良し！

8/6 5:38

岩、よし！

8/6 5:56

花、よし！

8/6 5:56

先にIさんから降ります。

8/6 6:07

越後駒。中ノ岳。やっと見えたな。

8/6 6:08

屏風道ルート。やばそう。

8/6 6:11

雲海きれい。

8/6 6:14

影八海山。

8/6 6:25

谷に光が届く。

8/6 6:25

コメツツジ。

8/6 6:42

細い。本当に危険な箇所、たくさんです。

8/6 6:51

トラバース。

8/6 6:54

垂直。

8/6 6:59

大日岳きたー。（ほとんど中間点、写真撮る余裕ありませんでした）

8/6 7:00

日本山岳写真協会のHさん。夜中1時から屏風道を駆け上がってきました。

8/6 7:29

入道岳へ。このルートですが、手掛かりが鎖しかないところもあり、降りも要注意です。

8/6 7:37

一般道へ合流。なんかガスってきた。

8/6 7:40

ホソバトンボソウ。

8/6 7:53

オニシオガマ。

8/6 7:55

タテヤマウツボグサ。

8/6 7:57

キンコウカ。

8/6 7:57

ガスってきた。山頂へあとすこし。

8/6 8:04

タカネナデシコ。

8/6 8:08

ミヤマママコナ。Iさんからなんでそんなに花の名前がわかるの？と突っ込み入る。

8/6 8:14

山頂。ガスでしたー。

8/6 8:57

下山ですが阿寺山コースを選択。Iさん当初は一緒に新開道から降りたいと言っていたので少し意外でした。

8/6 9:11

まあ、私もたくさん歩ける方がいいし。分かりました。行きましょう。

8/6 9:43

ツチダケだって。食べられるそうです。私、きのこはさっぱりわかりません。。

8/6 9:47

阿寺山。

8/6 9:54

ヤマトユキザサ。

8/6 9:55

マイヅルソウ。

8/6 9:56

ミツバオウレン。

8/6 9:57

オオバキスミレ。

8/6 9:57

イワカガミ！

8/6 10:01

そうです。雪渓の傍には初夏の花が咲いていました。

8/6 10:23

藪っぽい。

8/6 10:27

アリドオシラン。今年も見つけたがピントが。小さいランです。

8/6 10:35

神生ノ池。

8/6 10:36

逆さ入道。

8/6 10:37

素敵な風景に喜ぶ我々。

8/6 11:01

池塘が随所に。

8/6 11:07

コバイケイソウ。

8/6 11:10

湿地帯。

8/6 11:10

ワタスゲ。

8/6 11:16

タテヤマリンドウ。

8/6 11:25

阿寺山山頂！特に感想なし！（風景無し）

8/6 11:28

イワイチョウ。

8/6 13:12

ここでまさかの出来事。歩いているはずの登山道がGPSのルートとかなりずれていることが判明。

8/6 13:41

しかし、ここは登山道に違いない。ルートは一本しかないし！とりあえず登り返し、ルートが違った場所まで戻る。

8/6 14:56

結局、自分たちの降りた道しかないことが分かり、再び降りるとGPSの登山道に大きく迂回して合流する。謎は不可解なまま。

8/6 15:10

すると、一難去ってまた一難。小雨が降ってきたと思ったら。突然の雷雨！

8/6 17:01

沢は20分ほどで濁流の川となり登山道に降りられない。10分ほど高台に上がり、相談する。

8/6 17:01

雨はどんどん強くなる。ビバークするか、藪漕ぎして沢を高巻き、登山道に降りるか。相談。

8/6 17:01

藪漕ぎに活路あり。GPSと地形図を見ながら斜面をトラバースしていく。雷はそばに数発落ちる。

8/6 17:05

実は、Iさん自衛官（おそらく教官クラス）。あらゆることに冷静で的確な判断でした。そのおかげで私も落ち着いて行動ができました。

8/6 17:54

生還。無言で握手。そしてこのタイミングで雨が上がり夕陽が出るという。

8/6 17:55

Iさんのお蔭です。

8/6 18:19

このあと民家の方にもお世話になり、何事もなかったかのように23時に帰宅する。この経験は後の登山に生かすように。

今回の一枚：クラムボン。ライブ、最高。

今回の一冊：復刊、待ってました。

撮影機器：

PENTAX K-3 II ボディ ペンタックス

iPhone 7 Apple

装備

個人装備

長袖シャツ Tシャツ タイツ ズボン 靴下 グローブ 雨具 ゲイター 日よけ帽子 着替え 靴 予備靴ひも ザック ザックカバー 昼ご飯 行動食 非常食 調理用食材 調味料 飲料 ガスカートリッジ コンロ コッヘル 食器 調理器具 ライター 地図（地形図） コンパス 計画書 ヘッドランプ 予備電池 GPS 筆記用具 ファーストエイドキット 常備薬 日焼け止め ロールペーパー 保険証 携帯 時計 サングラス タオル ツェルト ストック ナイフ カメラ テントマット シェラフ

感想

makasio

何故か初日のGPSの記録は消滅につき。

今回の出来事は写真のコメントの通り。何故かうまくいかないことばかりの山行だった。逆に、今回の山行から学ぶことは多い。それを生かすか殺すかは自分次第。

林道に飛び出したとき、生還したぞー。と握手を交わした男性とはもう会うことはないだろう。でも、今日の日のことは絶対、忘れられない。下山後、林道をアブに追われながら辿り着いた一件の民家。男性が一杯の水を求めると、「たいへんだったね」とお菓子と一緒に氷を入れたグラスを2つ持ってきてくれた女性。

夕陽に輝く黄金色の稲穂に、今日のことを振り返る。誤った判断があったか。余裕のない行動はあったか。六日町のローソンの駐車場でノンアルコールのビールで乾杯。後ろには雨上がりの空に茜色の八海山が見事に浮かび上がっていた。

綺麗だけど。今はまだ、見たくないね。(笑)