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ヤマレコ

記録ID: 1224517 全員に公開 沢登り剱・立山

上ノ廊下/黒部川水系/北アルプス(東沢出合にて撤退)

日程 2017年08月11日(金) 〜 2017年08月13日(日)
メンバー
 kawamasa(SL)
, その他メンバー3人
天候11日:曇りのち雨、時たま晴れ 12日:曇りのち雨、時たま晴れ 13日:曇り時々晴れ
アクセス
利用交通機関
バス、 車・バイク、 ケーブルカー等、

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地図/標高グラフ


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コースタイム [注]

1日目
山行
7時間19分
休憩
1時間21分
合計
8時間40分
S黒部ダム06:4507:17黒部湖駅11:20平ノ渡場12:0514:28ロッジくろよん15:0415:25幕営地(東沢出合上流500m付近)
2日目
山行
8時間46分
休憩
2時間49分
合計
11時間35分
幕営地05:5006:10奥黒部ヒュッテ(東沢出合)06:3009:03平ノ渡場・仮設10:2110:34平乃小屋11:3013:25刈安峠13:4017:25五色ヶ原山荘
3日目
山行
4時間34分
休憩
51分
合計
5時間25分
五色ヶ原山荘06:0006:33ザラ峠06:4007:50獅子岳08:0508:34鬼岳東面08:5009:50龍王岳10:0010:22浄土山10:2511:25室堂G
コースタイムの見方:
歩行時間
到着時刻通過点の地名出発時刻
コース状況/
危険箇所等
奥黒部ヒュッテのご主人の遡上に対する意見は、保守的過ぎるという人がいるが、的確な判断だと思う。
過去天気図(気象庁) 2017年08月の天気図 [pdf]

装備

共同装備 (登攀具)60mロープ(ダブル) リンクカム1式 BDキャメロットC3#000 #0 ハーケン1式

写真

11日(金)
平の渡し(12時発)
2017年08月11日 12:02撮影 by COOLPIX AW130, NIKON
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11日(金)
平の渡し(12時発)
船上から上流方面を望む
2017年08月11日 12:13撮影 by COOLPIX AW130, NIKON
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船上から上流方面を望む
読売新道 黒部川右岸
2017年08月11日 14:01撮影 by COOLPIX AW130, NIKON
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読売新道 黒部川右岸
東沢谷の橋 水量多し
2017年08月11日 14:23撮影 by COOLPIX AW130, NIKON
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東沢谷の橋 水量多し
奥黒部ヒュッテ・キャンプ場の横から黒部川本流に
2017年08月11日 15:04撮影 by COOLPIX AW130, NIKON
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奥黒部ヒュッテ・キャンプ場の横から黒部川本流に
黒部本流、水量は、通常より、かなり多い
黒部流域を活動拠点にするガイドのST氏もいて、言葉を交わす。
ST氏曰く「強いパーティーなら遡上できるかもしれませんね...」

我々は弱いパーティーです(笑)
2017年08月11日 15:23撮影 by COOLPIX AW130, NIKON
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黒部本流、水量は、通常より、かなり多い
黒部流域を活動拠点にするガイドのST氏もいて、言葉を交わす。
ST氏曰く「強いパーティーなら遡上できるかもしれませんね...」

我々は弱いパーティーです(笑)
1
翌日以降の好天予報を期待し幕営するも
2017年08月11日 17:33撮影 by COOLPIX AW130, NIKON
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翌日以降の好天予報を期待し幕営するも
20時ごろから再び雨、夜半には本降り
水量は大幅アップ、本流一段上の涸れた川床も水が流れていた
2017年08月11日 18:56撮影 by COOLPIX AW130, NIKON
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20時ごろから再び雨、夜半には本降り
水量は大幅アップ、本流一段上の涸れた川床も水が流れていた
12日(土)
翌朝、水量は、落ち着いたが、昨日より10センチ上昇
2017年08月12日 04:38撮影 by COOLPIX AW130, NIKON
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12日(土)
翌朝、水量は、落ち着いたが、昨日より10センチ上昇
1
メンバー協議の上、撤退を決める
平の渡しに向け、東沢谷の橋を再び渡る
2017年08月12日 06:35撮影 by COOLPIX AW130, NIKON
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メンバー協議の上、撤退を決める
平の渡しに向け、東沢谷の橋を再び渡る
桟道は、雨に濡れて滑りやすい
2017年08月12日 06:56撮影 by COOLPIX AW130, NIKON
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桟道は、雨に濡れて滑りやすい
桟道を整備するのは大変だ
2017年08月12日 07:11撮影 by COOLPIX AW130, NIKON
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桟道を整備するのは大変だ
針の木谷側の渡しを待っている間、本降りに
ツエルトを被って待機
2017年08月12日 09:10撮影 by COOLPIX AW130, NIKON
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針の木谷側の渡しを待っている間、本降りに
ツエルトを被って待機
1
平ノ渡 針ノ木側10:20発
2017年08月12日 10:22撮影 by COOLPIX AW130, NIKON
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平ノ渡 針ノ木側10:20発
1
平の小屋のスタッフと、しばし談笑して、五色ヶ原を目指す
2017年08月12日 11:10撮影 by COOLPIX AW130, NIKON
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平の小屋のスタッフと、しばし談笑して、五色ヶ原を目指す
稜線登攀中、雲が切れ、晴れ間が見える
中の谷沢上部に多量の雪渓が残っているのが見える
2017年08月12日 14:53撮影 by COOLPIX AW130, NIKON
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稜線登攀中、雲が切れ、晴れ間が見える
中の谷沢上部に多量の雪渓が残っているのが見える
27年ぶりに訪れる五色ヶ原
以前の記憶はほとんど残っていない
2017年08月12日 16:13撮影 by COOLPIX AW130, NIKON
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27年ぶりに訪れる五色ヶ原
以前の記憶はほとんど残っていない
晴れたと思ったら、すぐ雨
不安定な一日
2017年08月12日 16:43撮影 by COOLPIX AW130, NIKON
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晴れたと思ったら、すぐ雨
不安定な一日
13日(日)
まずまずの天気
2017年08月13日 06:07撮影 by COOLPIX AW130, NIKON
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13日(日)
まずまずの天気
鬼岳東面に残る雪渓
2017年08月13日 08:34撮影 by COOLPIX AW130, NIKON
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鬼岳東面に残る雪渓
撮影機材:

感想/記録

丹沢をホームグラウンドにしている私にとって、黒部・上ノ廊下は、まったく性質の異なる未知の領域に属す沢である。丹沢のように短い遡行距離だが一気に高度を上げる「登攀的」な沢とは明らかに違う、平板な「廊下」である。

入山地点の黒部ダムの標高は1455m、そこからダム湖右岸を歩き、平ノ渡で左岸に移ってから、さらに連続する桟道のアップダウンを繰り返す。全行程約15km、ほぼ1日をかけてたどり着く東沢出合の標高が1460m。長い時間と登降を費やしてもほぼ標高は同じである。さらに、ここから始まる上ノ廊下は全行程約20kmだが、遡行終了点とされるの薬師沢出合は標高1942m、全体で約40km弱に及ぶ長大な遡行距離に比して標高差は500mにも満たない。果たして、これが沢登なのかとさえ感じさせる、未知の「対象」である。

ただ、上ノ廊下は、膨大な水量に加え、エスケープルートの少なさ・困難さが際立っている。遡行が可能となるのは、遡行中の流域全体の天候の安定だけでなく、遡行前少なくとも2日間の天候の安定が求められる。北アルプスの高地は保水力に乏しいが、降雨後、その影響が黒部川に現れるのは1日から2日後という。入渓後のエスケープについては、尾根線は相当に困難で、支沢から稜線に抜けるくらいしか想定できないが、支沢は切れ込んだ校谷に多くは雪渓が残り、本流以上に困難な場合が多いと容易に想像される。流域全体にわたる天候を見極める力と渡渉能力・技術、雪解けの冷たい水温に耐える体力が求められるのだろう。上流部の赤木沢に数年前に入ったことがあるが、赤木沢出合までの本流の水量には目を見張った記憶がある。


今回、会の沢登りの大ベテランのS氏より声がかかり、5日間の日程で上ノ廊下に挑む機会を得た。台風5号が、遡行開始4日前に通過し、一気に太平洋高気圧が広がるかと期待したが、今年の夏は、あいにく、そのような経過にはならず、その後は前線が停滞し、梅雨に戻ったかのような不安定な天候が続いた。ただし、入渓前数日は大きな降雨も無く、入渓初日の12日の午後からは、快晴とはいえないまでも、それなりの天候に恵まれるとの予報が得られ、計画を実行に移した。

黒部ダムからの長いアプローチを経て、東沢出合の先の適地で幕営に入る。幕営地の先の東沢出合いから南西に大きく屈曲する地点で川面を見ていると、深いところでは大人の背丈以上の水深で、流れはそれなりに速いが、水温はそれほど冷たく感じず、この程度の水量であれば、なんとかロープを使った徒渉を駆使すれば十分に対処できるだろうとの感触を得ることが出来た(ただ、触れたのは、上ノ廊下のほんの入り口。次回を期すときは、慢心無く、さらに慎重を期したい)。

遡行経験のあるS氏によれば、今回の水量はかなり多いとのこと。ただ、水は濁りは無く、澄んでいて、このまま天候が安定すれば徐々に水位は下がってくるものと期待した。安全地帯に幕営し、焚き火を起こて、夕食をとりながらメンバーと協議し、明日の水量と天候の推移を見極めよう、ということなったが、夕食終了後に降雨が始まり、夜半まで雨が降り続いた。
幕はツエルトなので、シェラフは出さずに、雨具を着込んで、沢靴を履いたままで就寝(シェラフカバーを忘れた)、ちょうど日付が入れ替わるころ寒さで目覚め、雨具の中にダウン上下を着込む。そのときには雨は小雨となっていたが、幕営地より一段下、本流より一段上の、昼は涸れていた川床に水が流れていて、本流をみると30センチ程度水深が上がっている。それほど強い雨ではないが、こんなに短時間でここまで水量が一気に上昇することに驚いた。

朝方までに雨は止み、水量も夜半よりは減ってはいたが、それでも前日より多い。天気予報も悪化傾向で、今後、水量は増えることはあっても、減ることは絶望的であり、遡上するにはリスクが高すぎることから、メンバー間で協議を踏まえ、12日早朝に撤退を判断、前日に渡った平ノ渡を戻り、平之小屋から五色ヶ原に上がって一泊し、13日に室堂経由で下山した。

12日もほぼ一日雨が降り続いていて、13日は天候が安定した。ただし、その後に天候が続いたとしても、14日ごろまでは水量は減ることは無いだろう。我々に与えられた14日下山(予備日1日)の期日までの遡行終了と下山は不可能で、撤退判断は当然の判断だと思う。このメンバーでまた次回を期したい。


下山後に私たちが幕営した地点の近くで、60代男性が12日11時ごろに渡渉中に流され死亡したというニュースが流れていることを知る。11日に事故現場の近辺で複数のパーティーと遡行の見通し等について情報交換したが、その中の1名であったのだろうか。冥福を祈りたい。
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この記録へのコメント

登録日: 2010/6/27
投稿数: 341
2017/8/15 0:02
 チャレンジ黒部の廊下
お疲れ様でした。天候に恵まれず残念でした。
S御大現役ガンバてるね、Mさんも懐かしいや、
2008年御大と一緒に行かせてもらった。もう9年も前の話です。
自分の山人生で大きな経験をさせてもらいました。感謝。
ぜひ再チャレンジされください。
(*Θ_Θ*)/
登録日: 2009/6/14
投稿数: 87
2017/8/15 0:49
 Re: チャレンジ黒部の廊下
S御大も その時のことを話してくれました
丹沢や奥秩父と比べても まぁスケールが桁違いですね
上ノ廊下の支流も魅力いっぱいですが 遠い(笑)

しかし 今年は変な天気ですね
おかげで三週連続で 撤退 中止 撤退です(苦笑)
登録日: 2011/3/3
投稿数: 97
2017/8/17 0:48
 私たちも転進
kawamasaさんの丹沢のレコをいつも拝見しておりましたtanzawaboyです。
8/11の夕方と8/12の朝、偶然ですがご挨拶していました。
丹沢ではなくてここでお会いできましたね。

たぶん8/12はどこのパーティも上の廊下には入渓してないと思います。
亡くなられた方は4〜5日前から入渓していたパーティの方で撤退途中でした。

私たちは東沢谷の核心を予行演習して、あとは赤牛岳〜高天原温泉〜雲ノ平〜双六小屋〜鏡平山荘〜わさび平小屋〜新穂高温泉と南下してから8/15に神奈川に戻りました。
天候に恵まれ楽しい縦走の山行となりました。
釣り竿を用意していたメンバーもいたのですが…沢装備が重たかったです。(泣)

私たちもいつかリベンジです。
登録日: 2009/6/14
投稿数: 87
2017/8/17 8:45
 Re: 私たちも転進
tanzawaboyさん こんにちは
お会いしていたのですね、存じ上げず失礼いたしました。
私もロープやら登攀具やら、歩荷訓練のようでした(笑)

お亡くなりになった方、撤退中でしたか…
あと少しで安全圏だったのに、残念なことです。

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