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Yamareco

記録ID: 124396
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無雪期ピークハント/縦走
丹沢

雨山・檜岳・伊勢沢ノ頭・日影山

2008年04月05日(土) [日帰り]
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GPS
06:54
距離
16.8km
登り
1,417m
下り
1,351m

コースタイム

寄バス停    07:40
寄大橋     08:05
雨山峠     09:35-09:45
雨山      10:10-10:20
檜岳      10:40-10:50
伊勢沢ノ頭   11:05
秦野峠     11:45-11:50
日影山     12:50-13:00
神縄トンネル上 14:05-14:10
丹沢湖バス停  14:35
天候 晴れ。薄い雲が出ていたものの、展望には影響なし。
過去天気図(気象庁) 2008年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
(行き)
新松田駅 07:13-(富士急バス)-07:38 寄バス停
(帰り)
丹沢湖バス停 15:01-(富士急バス)-15:23 谷峨駅
コース状況/
危険箇所等
人の少ない静かなエリアだという評判を知ってはいましたが、休日の丹沢でここまで人に会わないとは。。。
登り始めて間もなく男性2人のグループを追い越すと、あとは丹沢湖のバス停に着くまで、人っ子ひとり見かけませんでした。

●寄大橋〜雨山峠
河原を歩くようになると、やや道筋が不明瞭になるので、岩などに付けられたペンキマークを見逃さないようにします。
「寄コシバ沢」の分岐点を過ぎると崩壊地が連続するようになって、足場が不安定な箇所が多くなりました。どこが安全に通過できるかを慎重に見極めて進みます。
そして源頭部に入ると、今度はルート自体が不明瞭となります。二俣に分かれる沢のどちらが正しい進路なのかは、前方にテープや木橋などの人工物があるかどうかが手掛かりでした。

●雨山峠〜伊勢沢ノ頭
稜線上を進む、問題のない道です。

●伊勢沢ノ頭〜秦野峠
最初はフェンス沿いに稜線を進み、途中でフェンスから外れて左に下ります。もし直進してしまうと丹沢湖に行ってしまいます。
が、その分岐が見つからず、ウロウロしているうちに、秦野峠へ下る道に途中から入ったような具合でした。
付近では新しいフェンスの設置工事が行われていたので、道が分かりにくかったのはその影響もあったのかもしれません。

●秦野峠〜日影山
道標は全くなく、踏み跡は不明瞭で、テープなどの目印も限定的です。
日影山への分岐点を特定するにも、またその先でしばしば屈曲する尾根で正しい進路を選択するためにも、地形図とコンパスによる現在地確認が必須でした。

●日影山〜丹沢湖
日影山から歩き始める方向さえ間違えなければ、その後は明瞭な道が続いていきます。日影山には丹沢湖側から入る人が多いのでしょう。赤テープと、途中から出てくるフェンスに沿っていけば、間違う心配はなさそうでした。
「秦野峠分岐」まで来れば、あとは一般登山道となって、親切な道標が丹沢湖まで案内してくれます。

※デジカメを持ち歩くようになる以前のため、写真はありません。
※GPS導入前なので、ルートは推測です。

感想

寄でバスを降りて、川沿いをほぼ直線に伸びる舗装道路を緩やかに登っていきます。
寄大橋を過ぎると「かながわ水源の森」として整備されたエリアに入り、いくつもの遊歩道が分かれる中をさらに進むと、その奥が登山道の始点となっていました。

沢沿いの山道は、しばしば沢を渡りながら続いていきます。岩などに頻繁に付けられた赤いペンキマークが目印でした。
渡渉にあたって靴を濡らすような箇所はありませんでしたが、水量が多い時はその限りではないかもしれません。

しばらく進むと少し沢を離れますが、このあたりで先行の2人組を追い抜いたのが、この日に山の中で見る、最初で最後の人の姿となりました(次に人に会うのは、下山して丹沢湖バス停に着いてから)。

再び河原に戻ると、最初の崩壊地に出ます。やや危なっかしいトラバースの後、沢を渡った先でクサリの下がる急斜面を登りますが、これはほんの短い距離で終わります。
クサリを登った先で、尾根上の登りが続いている間は、ジグザグに付けられた道のおかげで道の傾斜は緩やかでした。

再度沢に戻ってくると、次第に崩壊地の通過が増えてきます。
山慣れした人にとっては、良く見る程度の崩壊地ですが、急な地形にあるため転倒や滑落などの事故がすぐに怪我に繋がりそうな箇所が多く、慣れない人が通過するには適切なサポートが必要かもしれません。

「寄コシバ沢」の標識の地点で、鍋割峠への破線ルートを分けると、いよいよ崩壊地が連続する核心部に入っていきます。
崩れかけた枯れ沢の横断では、かつての道や木橋がしばしば落ちていて通過不能となっており、少々の高巻きを余儀なくされます。
現在も崩壊が進行していて地面が安定していないためか、信頼できそうな踏み固められたルートがないことも多く、安全な道筋を見極めて通過することが必要とされました。

沢の源頭部に達して沢の中を進むようになると、危険個所はなくなりますが、今度はルートがやや不明瞭となります。
特に2つの沢筋がほぼイーブンに分岐する所では、どちらが登山道の続きなのかが明確でなく、先々に目印となるテープや木橋などの人工物があるかを見定めて道を選択していきます。

なんとか道間違いもなく、すこぶる順調に雨山峠にたどり着くと、峠の反対側にいきなり富士山が現れたのは意外な展開でした。ただし頂上部が半分がた雲に隠れようとしているのがやや残念です。
緊張を強いられる局面が続いたため、ここでベンチに腰掛けて小休止していきますが、峠は風の通り道となっていてしばしば強風に見舞われ、一旦は脱いでいたフリースを着直して冷えを防ぐ必要がありました。

雨山峠からは、まず岩がちでやせた尾根を急登して一気に高度を上げた後、緩やかな登りに変われば、雨山に到着です。
眼下には、バスを降りた寄の集落や、その先に平らな頂上が広がる松田山一帯、そして相模湾へと続く南側の眺望が広がっていました。

雨山の先では、一旦100mほど下ってから、ほぼ同じ分を登り返すと檜岳で、こちらは樹間から北側が少し覗ける程度の展望でした。
檜岳では、やたらと多くあったベンチが目に付きます。どれも古くて朽ちかけていますが、今日は私ひとりのこの頂上も、かつてはこれだけの数のベンチが埋まるほどの人出があったのでょうか。

檜岳からは緩やかな下りと登りとなり、山神峠への分岐点で左に折れたすぐ先が伊勢沢ノ頭です。
ここが檜岳山稜の最高点なのですが、周囲は木々に覆われて展望もなく、あまりピークらしくもない地点で、ここは素通りするだけとなりました。

伊勢沢ノ頭を過ぎると、動物除けのフェンス沿いの道となります。そのまま直進すると丹沢湖へ向かってしまうため、秦野峠へは、途中でフェンスを離れて左に下る必要があります。
が、その分岐が1086m小ピーク手前付近にあると睨んで、注意して歩いていましたが、どうも見つかりません。
いくつか作業道に入ったりしてウロウロしていると、いつの間にか明瞭な道が近くに現れていて、テープによるマーキングも見られたため、それが登山道だと確信して下って行きます。

結果的にその道が正しかったのですが、引き返すことをしなかったので、どこでどのように分岐していたのかは確認せずに終わってしまいました。
その道は、やがて稜線から大きく外れて尾根を急降下するようになります。かなりの高度を一気に下って、下り疲れた頃に秦野峠に到着しました。

秦野峠の先では、曲がり角が頻繁にある上に道も荒れているせいか、道標が頻繁に出てくるようになりますが、どの道標も行先表示はシダンゴ山ばかりで、日影山への案内は全く出てきません。
登り下りや屈曲を繰り返す中、地形図とコンパスを頼りに現在位置を特定しつつ進んでいきます。
すると、急斜面を急登する途中で、その先の小ピークに至る直前の曲がり角に道標の立つ地点が、日影山への分岐点だとかなりの確信を持って断定できました。
そこではシダンゴ山への道は左折となっていて、道標はその左折方向と来た方向のみを案内しています。
日影山へ向かう道は右斜め前の方向ですが、薄い踏み跡がある以外には、ほんの目印程度のものすら見当たらなかったので、地形図を見ながら歩いたりしない限り、そこが日影山への入口と知ることは難しいでしょう(登山地図の縮尺ではかなり難しいと思われました)。

不明瞭な踏み跡を追って、日影山への道に入ります。その途中では、水源の森を示す杭のほか、分岐点にはなかったテープも時折見られるようになりました。
しかし、ほぼ一本道だったのは最初の急登を終えるまでで、その先では小ピークのたびに小刻みに進路を曲げていきます。正しい進路を選択するには、常に現在地を認識していることが必要でした。
また、900m圏を抜けて下りに入ると、尾根が広がって踏み跡がほとんどなくなり、そこでは時折見られるテープだけが頼りとなります。
それでも眼下に林道が見えてくる頃には、尾根も狭まってきたためか踏み跡が復活してきて、最後は階段を下って林道に降り立ちました。

山道は林道をほぼ真っ直ぐ横断した先に続いていき、やがて岩がちのやせた急斜面にぶつかりました。
急斜面とはいえ危険なほどの傾斜はなく、岩角や樹木などの手掛かりも豊富で、登るのは特に困難ではありませんでしたが、下りだと少し緊張しそうな斜度がありました。
少し長く続くその急登を終えると、日影山の頂上の一角となります。少し進めば山頂を示すプレートが木の幹に巻き付けられていて、それが頂上を示す唯一のものでした。
樹木に囲まれて展望は全くなく、何の面白味もない場所ですが、山名に反して木々の間から春の日差しが十分に地面まで届いていて、比較的明るい頂上となっていました。

日影山からの下りは少々難問でした。周囲には四方それぞれに踏み跡が延びていて、道の明瞭さに大きな差がない上に、どの方向にも目印のテープが見られて優劣が付けがたいのです。
登山地図で丹沢湖への道が南南西方向への下りから始まっているのを頼りに、コンパスで南南西への踏み跡を特定して、そこを下っていきます。
しばらく下ると、登山地図に「丹沢湖が見える」と注記されている通り、樹木の間から丹沢湖が見えてきて、おまけに道もそちらへ向けて方向を変えているので、そこでやっと安心できました。

あとはほぼ一本道で迷うこともなく、さらに時折赤いテープが現れて道先を案内してくれます。しばらく進むと、右手にはシカ柵が現れて、その後はそのシカ柵に沿って道が続くという、分かりやすい状況でした。
が、もう迷う心配もないだろうと安心したのが悪かったらしく、一度作業道に迷い込んで、しかもかなりの距離を下ってしまいます。
間違えに気付いて元の道まで戻ってみると、そこでは正しい道はただ直進しているだけで、それをわざわざ左折して間違えた道に入っていたので、気を付けて歩いてさえいれば問題ないはずの地点だったと思います。

正しい道に戻れば、シカ柵沿いの分かりやすい道が続いていて、引き続き赤テープも付けられています。
比較的平坦な一帯を抜けて、少し下ると道標の立つT字路に出ました。道標は左方向の大野山と直進方向の三保ダムを示しているのみで、これまで歩いてきた方向は全く無視されています。
しかし明瞭なT字路である上に、現在地名として登山地図と同じ「秦野峠分岐」も明記されているので、こちら側から日影山への道に入る分には、少なくとも入口で迷う心配はなさそうでした。

「秦野峠分岐」以降は、時折道標を見るようになり、傾斜の大きな坂には木段が組まれているなど、道も整備されているようになって、破線ルートから実線ルートに変わったことが実感できます。
かなり下って神縄集落への分岐を左に見送り、その先でさらにやや急になった坂を下り切ると、神縄トンネルへの分岐点。
あと少し下れば神縄トンネルのバス停へ出られそうですが、時間には余裕があるので、当初の計画通りに丹沢湖バス停まで歩き通すことにします。

三保ダムを示す道標に従って、鉄塔の立つ424mピークへ登り返すと、その先でも、さらに小さな登り下りが繰り返されて、長く歩いてきた足には少々堪える区間です。
3番目の鉄塔を過ぎて、あとはやっと下るだけとなり、最後に神社の脇を通って階段を下ればバス道路に出ました。
バス停前の広場には湖を見ながら座れるベンチがあって、そこでバスが来るまでの待ち時間を過ごしていきました。

詳細な記録のページ
http://cellist.my.coocan.jp/yama/mt2008_04_06/mt2008_04_06.html#20080405

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