「試練と憧れ」 剱岳 早月尾根往復<テント泊>
- GPS
- 30:05
- 距離
- 13.8km
- 登り
- 2,318m
- 下り
- 2,306m
コースタイム
馬場島08:20---08:55(1000m地点)---10:35(1400m地点)---11:10(1600m地点)---12:20(1800m地点)---13:35(2000m地点)---14:20丸山---14:25早月小屋
8月7日(日)
早月小屋04:20---04:50(2400m地点)---05:30(2600m地点)---06:35(2800m地点)---
07:35劔岳山頂08:00---09:13(2800m地点)---10:20(2600m地点)---
11:10早月小屋12:00---13:00(1800m地点)---13:20(1600m地点)---
13:45(1400m地点)---14:50(1000m地点)---15:20馬場島
天候 | 8/6(土)午後雨が降ったり止んだり 8/7(日)くもりのち午後一時雨のち晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
http://www.seibu-group.co.jp/bus/ 富山地方鉄道 http://www.chitetsu.co.jp/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
早月尾根の登山道整備はかなり良い。 土砂流出防止の方法は、歩きにくい木の階段でなく、小石の詰まった土嚢が置いてある。段差が少なく歩きやすい。ただし持ちが悪いのでメンテナンスが大変だと思われます。 1000m地点から山頂まで200mおきに標高表示があり、小さな広場になっている。休憩適地であり、ペースの確認にもなり大変助かります。 ちなみに分岐は山頂直下にしかないので、方向を指示する道標は分岐にしかない。 2800m付近から山頂まで岩場だが、ここもかなり整備されていて歩きやすい。要所にある鎖やロープも新しい。 二ヶ所次のスタンスが見えないカーブしたトラバースがある。うちひとつは金属の杭でステップがある。 あと二ヶ所ほど滑りやすい急角度の一枚岩があるが特に問題なく通過できる。 高度感を感じる場面もほとんどない。 ただ全体的にザレているのでスリップと落石には注意。 今回のメンバーの9割は岩場のみヘルメット着用しました。 危険箇所は少ないが、標高差は2000mを越える国内屈指のコースなので、ペース配分や行動食、水分の摂り方に注意。 ちなみに途中水場はない。馬場島か早月小屋(ペットボトル2リットル800円)のみ補給可能。 |
写真
感想
池袋東口金曜23:00発西武バスの夜行バスに乗る。三回休憩し富山駅前に翌土曜日05:30着。
バスは独立3列シート、リクライニングは深く倒せる。トイレもあった。
この日混んでいて3台口だった。先ほどの車内設備は1号車のもので2、3号車はたぶん普通のバスだと思います。池袋東口高速バス乗り場は近くのファミリーマートにトイレあり。
電鉄富山駅はホテルも入っているビルの1階で一見分かりにくい。
ここで前泊した東京組の五人と合流、寺田で乗り換えて上市へ、寺田の駅はなんか素敵だ。ここで富山組3名と合流。3台の車に分乗して40分ほどで馬場島(ばんばじま)着。
ちなみに馬場島にはバスなど公共交通機関はありません。
もうひとりの富山組K氏と合流し計12人の大所帯でスタート。
早月尾根は山頂までの標高差2259mの厳しいコースだ。
登山口に慰霊碑と「試練と憧れ」と書かれた大きな石碑がある。
いきなり急登一時間で、平地になり標高1000m馬場島まで1kmの表示とベンチのあるところで休憩。
ここから山頂まで200mおきにこの標高表示は出てくる。この標高表示はすべて小さな広場になっていて休憩ポイントになる。
また急登になり巨大な立山杉が点在する。
このあたり、ぬかるんでる箇所が多い。
早川尾根の整備はすこぶる良い。歩きずらい木の階段ではなく、土嚢を階段状に置いてある箇所が多い。
かなり歩きやすいのだが土嚢は破けやすい。整備されている方に頭が下がりました。
1920m地点の三角点、池塘と避難小屋跡を過ぎると
丸山で、すぐ下に早月小屋が見える。登り後半は雨。小屋のトイレの中で雨が弱まるのを待ってからテント設営。
<早月小屋>
標高2200mくらい。馬場島から約1500mアップにある早月尾根唯一の山小屋がこの早月小屋だ。
今回は12人中5人がテントという混成パターン。はねぱたは女性でただひとりテン泊であった。一人500円。
着後、小屋の部屋で宴会。小屋泊の7人は二階の6畳ほどの個室で快適そうだ。
テン場は小屋から50mくらい。今日は10張ほどでちょうどいい混み具合。トイレはテン場にあり、汲み取りでトイレットペーパーも一緒の旧式だった。
水のない稜線なので2リットル800円、ペットボトルでミネラルウォーターを販売している。ここで買ったペットボトルはつぶして捨ててよい。
劔岳山頂にあった錫杖をデザインした銀のペンダントなどが15000円などで売られていた。
日没後小屋前のベンチで富山市内の夜景を見ながら、瞬間美食カレーとアルファー米の夕食。
ほたるいかの燻製を肴に飲み直して寝る。
8月7日(日)
深夜にまた雨、気温は日中20℃と暑く、夕方はTシャツだけでは寒かったがアンダーシャツと薄手の山シャツでオッケー。
寝る時もシュラフのファスナー半開けだった。
03:30起床。急いでいたのでコンロは使わずパン食って、テントはそのままで04:20出発。
30分ほどで明るくなりヘッデンをしまう。
2800mの標高表示地点で休憩。ここから岩場が始まる。ヘルメットも装着。
鎖場は連発するが獅子頭、カニのハサミもさほど危険はない。
曲がった見えない部分にスタンスがあるのだけ注意すれば大丈夫だ。
ただ滑りやすいつるつるの岩の通過は二ヶ所ほどある。いづれも鎖の設置あり高度感もなく通過可能。
別山尾根の有名なカニのたてばい、カニのよこばいの様な難所はない。(通過したことないけど)
別山尾根と合流したら100mで山頂。
劔岳は2999m。三千メートルにわずか1メートル届かないが、そんなことはどうでもいい圧倒的な格好よさがこの劔岳にはある。
下りは遅いとは思わなかったが、すれ違いに時間がかかる。
早月小屋到着11:15。片付けしてテント撤収して12:00再スタート。
帰り予定の電車に乗れるか危なくなって来たのでここから急ぐ。
トップのNさん(女性)が快速を飛ばして引っ張っていく。
私のマイペースの150%くらい速い。
一時間程で今回がなんと初登山というU氏が遅れ始める。
彼の荷物を分けて持ち、アミノバイタルやら、エナジーバーやら、バンテリンやら、各自のとっておきアイテムを提供。
結果休憩後U氏は回復。効いたのはアミノバイタルかエナジーバーか、彼の若さかはわからないが、とにかく無事で良かった。
私は1600m付近から足がアガらなくなりかなり苦戦。ついていくのがやっとになってきた。
ストックは普段使わず、捻挫したときや、ビバーク時のツェルトポールとして持っているのだが、今回はストックを緊急使用した。
ストックのおかげで少し楽になり、1000m地点のベンチに到着。
ここから短い急下りで馬場島に到着。
結果、早月小屋から馬場島まで昭文社のコースタイム3時間50分のところ、休憩込みで3時間20分で到着。
おかげで予定の電車で帰れました。(先日の新潟県大雨でほくほく線が運休、今回は北越で長岡経由新幹線で帰りました)
富山の皆様へ
着後車のクーラーボックスに入れたジュース冷え冷えで本当にうまかったです。
マイカーでの送迎や小屋の手配その他細かいこともありがとうございました。
何より初対面の私達に明るく接していただき、感謝いたします。
初めての劔岳を楽しめました。また行きたくなりますね。
ちなみに「試練と憧れ」の「試練」は馬場島で終わりではなかった。
翌日一番の試練は地下鉄に乗る時の駅の階段を下る時でした。(ひどい筋肉痛でした)
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