尾瀬・鳩待峠〜竜宮往復
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- GPS
- 05:05
- 距離
- 13.9km
- 登り
- 197m
- 下り
- 197m
コースタイム
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2011年08月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
整備されたハイキングコース 山の鼻付近で熊出没のため山の鼻の観察路は立ち入り禁止 |
写真
感想
鳩待峠(1590m)から入り尾瀬ヶ原(1400m)までの樹種および湿原の植生と拠水林の構成を観察した。
鳩待峠から尾瀬ヶ原は暖かさ指数(Warm Index)が85〜45の冷温帯でありブナが優占し、ダケカンバとオオシラビソ(アオモリトドマツ)を交え、一部にコメツガやクロベを見る。ブナの幹を見れば前年の積雪によって幹の下部はコケが剥がれているので積雪量を知る手がかりになる(写真)。また下部には一か所だけきれいなカラマツの列を見る(写真)が他にカラマツはないので倒木更新によるものでもないようだ。
尾瀬ヶ原は燧ケ岳からの溶岩によるせき止めによって成立したものだが、厚さ5mの泥炭層は火山灰の堆積から8000年かけて形成されたことがわかるそうだし花粉分析により気候の解析も進んでいるようだ。普段はきれいな花だけ注目されるが植生はヨシ、ヌマガヤ、スゲ類など泥炭層を構成する主体の植物にも注意して見る。花は季節的にはサワギキョウの花が盛りだった。
尾瀬ヶ原湿原の内部に流れる川に沿って拠水林が成立している。湿原は基本的には貧栄養であるが川によって無機塩類が流入し、また水流による酸素供給があるためにカラマツ、ハルニレ、ミズナラ、ヤチダモ、シラカンバなどの高木が生育している。また、水流からの冠水の程度によって水に近い所からヤチヤナギ、ヤマドリゼンマイ、オゼザサが層状にすみ分けていることがわかる。竜宮手前では高木が侵入する前に定着すると思われるカラコギカエデを見ることもできた。これはどこでも見られるというものではないそうだ。
山は、今まで4回登った東の燧ケ岳と西の至仏山も霧の間から見えてくれたので懐かしく眺めることができた。
鳩待峠のおみやげは定番の「行者にんにく」とおまんじゅう。自分の食べ物と家族の好きな甘いものという組み合わせで買うことにしている。
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