白銀の爺ヶ岳
- GPS
- 08:09
- 距離
- 15.7km
- 上り
- 2,064m
- 下り
- 2,063m
コースタイム
- 山行
- 5:59
- 休憩
- 1:43
- 合計
- 7:42
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
3連休の最終日に爺ヶ岳に登って来ました。3連休の北アルプスは3日が快晴、4日は一日を通して吹雪。爺ヶ岳周辺では30cm〜40cm程の纏まった降雪になっていました。そして、5日は文句なしの快晴予報だったので、前回の北穂高岳と同様、降雪直後の真っ白な景色を目的に爺ヶ岳に登る事にしました。
4:30に柏原新道に取り付きます。キーンとした初冬らしい冷え込みの中、黙々と高度を上げて行きます。この時期でも、冬靴+冬装備を背負いながらのハイクアップは汗が吹き出します。樹林帯の風はそれほどでもなく、ハイペースで登っていると薄着でも心地良い位でした。先行者はおらず、トレースの無い真っ新な雪道にトレースを付けて行きます。
6時を過ぎ、日の出時刻を迎えると、針ノ木岳の頂上がピンク色に染まり始め、モルゲンロートが始まりました。寒気の影響で、赤沢岳〜爺ヶ岳にかけての稜線からは日本海側から絶えず雲が流れ込んでおり、稜線は見えませんでしたが、その雲が朝陽を受けてピンク色に染まり、荒々しい山肌と相まって何とも幻想的な景観を見せてくれました。
柏原新道上部の「ガラバ」と呼ばれるトラバース箇所は雪が吹き溜まり、登山道が斜面と一体化していたので、ここでアイゼンを装着し、新雪をかき分けながら、浮石や岩に乗らないよう慎重にトラバースしました。前髪が氷ってバリバリになりながら高度を上げてゆきます。霧氷に陽が当たり、青空に映えてとても美しい景色の中、種池山荘への最後の登りに差し掛かります。稜線直下では積雪が40cm程に達していました。種池山荘に着くと、後ろから一人の男性が登って来られました。その方は、5時に扇沢出発し、鹿島槍ヶ岳までピストンされるとの事。ラッセルもかなりしんどいと思われますが、凄い体力だと感心しました。
種池山荘を出る頃には、富山県側から流入していた雲も無くなり、快晴の下、真っ白に雪化粧した立山、剱岳が眼に飛び込んで来ました。想像していた以上の峰々の白さ、そして登るにつれて、迫力を増す立山連峰の雄姿とびっしりと映えた樹氷が美しい全景とのバランスが抜群で何度もシャッターを切ってしまいます。気温は−10℃近くまで下がり、北西からは常時、20m/s近い風が吹き付け、厳冬期さながらの風を感じ、今年もこの季節が来たぞ!と歓喜に浸りました。シュカブラ越しに望む鹿島槍ヶ岳が何とも神々しく美しい景色の中、爺ヶ岳南峰に登頂しました。振り返る真っ白になった立山・剱岳と北方稜線。そして青々した日本海と青空とのコントラストが何とも美しく息を呑む景色でした。せっかくなので、中峰(爺ヶ岳本峰)まで足を延ばします。南峰から下り、鞍部から仰ぎ見る中峰と北峰が美しく輝いていました。中峰に到着し、暫し鹿島槍ヶ岳の雄姿を堪能し、再び種池山荘へ戻ります。帰路は南峰をトラバースしました。種池山荘への下りは積雪のお陰で岩が隠れ、スイスイ下る事が出来ました。途中、日帰りで爺ヶ岳を目指す方々と10名位すれ違いました。種池山荘まで来ると風は落ち着き、ハードシェルを脱ぎ、再び柏原新道を下って行きます。登られる人もそこそこ居らっしゃったので、トレースはしっかりしていました。日射で日向の雪はすぐに解けてしまい、霧氷も無くなっていました。刻一刻と移ろう景色に儚さを覚えるとともに、降雪直後の素晴らしい景色を目の当たりに出来た事に感動しました。黙々と柏原新道を下り切り、扇沢に下山しました。
下山後の温泉は七倉山荘にお邪魔しました。この日は、高瀬ダムへ向かうタクシーの運行最終日と連休で賑わっていました。支配人と夏以来に再会し、私の写真を提供させて頂いたお礼におでんをご馳走になりました。(私の写真は七倉山荘のFBページに掲載頂きました。)お風呂は独泉出来、とても心地よいひとときを過ごさせて頂きました。七倉山荘は再来週くらいまでの営業で、主に土日のみの営業になるそうです。
今年もシーズンが終わり、続々と小屋締めが進んでいきます。美しい冬景色に出会え、最高の山行になりました。
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