ポンポン山 あっちからこっちから そっちへと


- GPS
- 05:16
- 距離
- 18.2km
- 登り
- 1,143m
- 下り
- 1,151m
コースタイム
- 山行
- 5:02
- 休憩
- 0:15
- 合計
- 5:17
天候 | 晴れのち小雨、みぞれ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2017年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
本当はまたまた立山に山スキーと行きたかったのですが、寒気の到来で吹雪、そして急に積もった大量の新雪では雪崩に巻き込まれに行くようなものなので中止。仕方がないので雨の大丈夫そうな高槻のポンポン山にしました。
実は生まれ育った場所が高槻なので、土地勘があるのと懐かしさで時々この界隈にお邪魔します。欠点は駐車場が乏しく、どちらかといえば高槻市バスで行く方が便利なようになっています。その中でも500円と有料ですが善峯寺の駐車場に向かいますが、途中「繁忙期のためハイカー禁止」という看板がありました。ガーン、まあ確かに賽銭も投げないくせに長時間駐車するハイカーはあまり望まれた来訪者ではないので、諦めてUターンします。仕方がないので川久保の登山口あたりを目指しますが、途中で道路上に横たわる猫の姿。ああ、可哀想に。車にはねられて亡くなってしまったようです。
以前は自転車で登っていた道も車なら楽です。ただ道は狭いので神経は使います。川久保の辺りもバスが待機しているくらいで登山口あたりにめぼしい駐車地はありません。うーん、それではさらに北上してみるかということで原を経由して樫田地区に向かいます。
なかなかいい駐車地がないまま、極めて辺鄙な逢坂峠に到着し、ここなら道路脇に駐車できました。車外に出るとさすがに冷えます。そこに「無縁塚」という看板があり、気になって寄ってみると、石碑がたくさん並んでいました。これはどうやらお寺の管理する墓地の管理料が途絶えた分の石碑が移動されたもののようです。
墓地の管理料が途絶えた、つまりお墓を守っていた親族が何らかの理由でお墓を管理できなくなったためですが、新しく作ったお墓というのは比較的早期に管理されなくなるようです。
昔は住んでいるところは先祖代々引き継がれたもので、その近くに墓があり、以前は土葬でもあったので墓とは切っても切れないものでした。しかし田舎で農業で生計を立てるのが難しいと、若い世代から都会に移住し、いずれそのお墓も放置されることなってしまいます。
自分の名字が継がれること、死んだら墓に入って子供や孫たちに参ってもらうことというのは心の拠り所ではありますが、それは200年もすれば100%忘れ去られることでしょう。この地球に人類が生きていけるのもそれほど長くなく、600年という予想もありますし、長く見積もっても何億年もすれば間違いなく地球は生命が生きるにふさわしくない環境になっていることでしょう。そう考えると、あの道路で死んでしまった猫が処理されるように、死んだら事務的に処理されるのが一番現実的なのではないか、死んだ人のためにエネルギーを使うよりも未来のことに力を注いだ方がいいのでは、というようなことを考えながら歩いてました。
登山口からしばらくは靴の跡よりもイノシシの足跡のほうがたくさんあるような道でした。あまり人の入っていないところを歩くと、もしかすると死体が横たわっているのではという不安がよぎります。
登山とは死と隣り合わせのスポーツで、特に登山届けなしで単独で入山した人が何日か経ってから捜索依頼が届く場合は見つけるのが非常に難しくなります。勝手に入山して死んだ人はともかく、残された家族には遺体が見つからないという事実は、死んだか死んでないか分からない状態、つまり保険金や遺族年金が出ないということになります。遺体が見つからない場合は死亡認定が出るまで7年待たなければならず、遭難して遺体が見つからないという事態は何としても避けなければならないことだと思いながらもさらに歩き続けました。
前置きが長くなりましたが、どのルートも基本的にはよく整備されているほうです。ただ意外とポンポン山の山頂では携帯がつながりませんから、道迷いして困った時に携帯で連絡が取れないのは痛いでしょう。
寒い中でも多くのハイカーが訪れており、比較的高齢者でも歩きやすいようになっていますから、健康増進に軽く歩きたいという方にはもってこいだと思います。トレランの方でも走りやすいと思います。
登山道の整備が、高齢者が支援なしに生活できることに少しでも役立っているのではと、高槻市が積極的に登山道を整備する理由がそこにあるのではないかと思いながら、何度も上り下りを繰り返したポンポン山登山でした。
コメント
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ももちゃん、おはようさんです。
なにやら今回はいつもと違って、妙に刹那的ですね。近辺ハイキングは、紅葉やキノコもほとんど終わってしまって、寂しい限りですが、帰りに寄る温泉が、身に染み入る季節となりました。
クマさんコメントありがとうございます!
たまたま、当初予定の登山口から変更したことで、はねられた猫、そして無縁塚・・・ということで何やら刹那的山行になってしまいました。
山スキーができないことが最大の要因かも知れませんが・・・
週末は何とか室堂に入って滑走したいところですね!!
モモちゃん、まいどです。
感想記録のほとんどが山行中の思索した内容ということで、圧倒されました。いつもこんなにものを考えながら動いているのでしょうか。
ちなみにボクも高槻に3年住んでいたのだけど、このヤマには行ったことありません。このマイナーな山になんども登り返ししているし、この山はモモちゃんを哲学させる要因が実はなにかあったのかな?なんて考えてしまいました。
チカさんコメントありがとうございます!
sentimental journeyと聞いて、松本伊代ちゃんを思い出すのは別にいーよ、なんて親父ギャグしか思い浮かばない貧相なネタですが・・・
ここまで考えることは少ないですが、単独で歩いている時は何やら色々考えながら歩いてます。無心になれるいい瞬間でもありますが。今回はやっぱり猫と無縁塚が大きく影響しました。
ポンポン山はマイナーですが高槻では一番有名な山で、多くのハイカーが訪れてますよ。山頂で飛び跳ねるとポンポン鳴るからポンポン山〜と言いながら飛び跳ねていたおばさんが勢いで「ブー!」ってした事件が2年前にありましたが(笑)、そういうユーモラスな面も忘れずにいたいと思います
はじめまして、12日に立山駅でお声をかけた者です。
(チケットをもらい忘れた事はご愛嬌で)
いつも楽しく拝見しています。
12日は山崎カールを滑っていました、いい雪でしたね。
将来、間氷期が終われば人類は絶滅するでしょう、
この世は諸行無常と時折考えます。
コメントありがとうございます。
あの時はほんといいコンディションでしたね〜いまは雪崩の巣になってしまって新雪ウハウハなのに危なくて入れなくなりました
ほんとうに諸行無常です。山スキーを楽しめるのも無常、無理なく安全に末長く楽しみましょう
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