笠ヶ岳-抜戸岳-弓折岳縦走(1泊2日)



- GPS
- 32:00
- 距離
- 26.1km
- 登り
- 2,231m
- 下り
- 2,240m
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2006年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
深夜新穂高駐車場に着く。仮眠をし翌朝登山開始。
今日はあの笠新道に戦いを挑みに来たのだ!
今回の山行は
【1日目:新穂高〜笠新道〜抜戸岳〜笠ヶ岳(笠ヶ岳山荘泊)】
【2日目:山荘〜弓折岳〜鏡平〜小池新道〜新穂高】
で、一泊二日の行程だ。
【1日目】
「笠新道」…。そいつは北アルプス三大急登のひとつと言われ、登山口から山頂まで標高差1,800m…。
※北アルプス三大急登とは燕岳の合戦尾根・烏帽子岳のぶな立尾根・笠ヶ岳の笠新道の事をいう。
いつかは登らなくては…と思っていた。
そう、その日が来たのである。
三大急登の一つ、合戦尾根は登りと下りで2回経験しているがそれほどでもなかった。しかし…笠新道はそれ以上だと聞く。
はたして、へなちょこの私に登り切れるか…?
ひたすら登る…。ただひたすらに…。
上を見ると嫌になるからなるべく見ない。このまま永遠に登り続けるのか…。
しかし、ゴールは必ずある。
「山荘に着いたらコーラ飲むんだ。」そんなちっぽけな夢が果てしなく感じる。
相方は、快調に歩を進める…。どんどん引き離されていく…。
私の頭の中では「奴め…毎日残業で終電帰りのくせになんであんなに体力あんだ…?
やっぱり奴の脳みそは筋肉で出来ているんだ。ちくしょー」と、
どうでも良いような事を悶々と考えていた。
そしてようやく抜戸岳のピークに到着。そこからは稜線歩きだ。
つらい急登もこれで終わりだ…。
と思ったのもつかの間、そこから笠ヶ岳までの道のりの長いこと長いこと…。
幾度かアップダウンを繰り返し、とうとう山荘に到着!
ザックをデポして笠ヶ岳頂上へ向かう。
頂上では運良くブロッケンがお出迎え。
笠ヶ岳山荘は、槍・穂高連峰が一望できる絶好の撮影ポイント。
槍や穂高を望み、今日一日が無事であったことを感謝する。
「笠新道」は辛いことは確かだが、思ったよりは楽だった。
コースタイムを30分は短縮できたが7時間半もかかってしまった…。
私がいなければ、相方はもっと早く着いていただろう…。申し訳ない。
山荘では、夕日が槍穂を照らす最高の景色を堪能できた。
【2日目】
早朝誰よりも早く山荘を出発。星酔いをするほど外は満天の星。
しかし空は徐々に明るくなってきており、槍穂のシルエットが浮かび上がる。神々しい程感動的。
昨日歩いた縦走路をしばらく歩いていると、ご来光が突然ピカー!!っと目の前に飛び込んできた。
数年前、表銀座縦走路から見た槍・穂高連峰に沈む夕日も素晴らしかったが
やはりご来光の素晴らしさは格別だ。
縦走路から見る景色は360度の大展望。
遠く白山や、剣岳、立山から愛すべき富士山までもが一望できる。
あまりの美しさに撮影時間を取りすぎてコースタイムをオーバー。
でも良いのだ。ここはゆっくり時間をかけてこの景色を堪能しなきゃ、勿体なさ過ぎる。
そして楽しい縦走路を充分堪能した私達は、樹林帯の下りへと入っていった…。
しばらく下ると鏡平に到着。ここは水面に映る槍の姿がなんとも美しい所だ。
槍に別れを告げ、鏡平を後にする。
後は小池新道下るだけ〜♪と楽観的な私。
そう、この後、地獄の4時間が待っているとは思いもせずに…。
暑い。暑い。暑すぎる…。
長い。長い。長すぎる…。
天気が良すぎて日差しが容赦なく照りつける。
ちょっと位風が吹いてくれても良いのにさ。
全然吹かないんだよ…。
しかも下っても下ってもまだ下りなんだよ。
私の頭の中では「そりゃそうだ。だって笠新道あれだけ登ったんだから、それだけ下るって事だろ…」
と昨日の悶々モード突入
数年前、山仲間のお兄様達と新穂高から双六、鷲羽、雲ノ平、湯俣温泉への縦走の際に小池新道を通ったが、こんなに長かったっけ?
あの時は若かったからなぁ…。うっうっ
それかあまりにもきつすぎて当時の記憶が自動的に抹消されたか…。
うううっ…あの時の私偉い!
よくぞこんなダラダラ長い道をテント担いで登ったよ。
もう嫌だね。絶対やんないね。もう、小池新道はこりごりだね。
さよなら小池新道。もうこないよ。
…でも西鎌尾根もあるし、双六も又行きたいし…。
トホホ。また来る羽目になるな。
やっとの思いで林道に出たが、この林道がまた長っ!
時折コンクリートになるのだが、足が痛いのなんのって…。
登山靴はコンクリには不向きだね。
新穂高にやっとの思いで到着したが私は生きる屍と化していた。
今日はこれから旅館に泊まるので、この汚い格好では悪いだろうということになり近くの「深山荘」の露天風呂で汗を流す。
河原にある自然の露天風呂なので女湯に向かう際、素っ裸のおじさんと目が合う。気まずい…。
本日の行程は8時間半。コースタイム30分程オーバー。
かかりすぎだな、こりゃ。
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