記録ID: 1404996
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積雪期ピークハント/縦走
白馬・鹿島槍・五竜
鹿島槍ヶ岳ナイトハイク〜鎌尾根往復〜
2018年03月18日(日) [日帰り]
体力度
5
1泊以上が適当
- GPS
- 08:56
- 距離
- 17.7km
- 登り
- 2,233m
- 下り
- 2,133m
コースタイム
日帰り
- 山行
- 7:48
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 9:00
鎌尾根取付地点でソフトシェルジャケットが無いことに気付いた。落としたらしい。ザック本体と雨蓋の間に挟んで歩いていたが、それでも落ちるらしい。出だしからヤル気を失う。しばらく引き返して探すも見つからない。とりあえず鎌尾根取付まで戻って気持ちを落ち着かせるためにコーヒーを飲む。間髪を入れずコーヒーのペットボトルが掌から放たれた。ペットボトルはボブスレーの如く北俣本谷を滑走しだした。なんというスピードだ。しばし見惚れてしまった。ペットボトルは瞬く間に北俣本谷の闇の中へ消えていった。ふと我に返る。本日の飲み物を失ったことに気付いた。今すぐに帰りたくなった。だが登った。そこに鹿島槍があるから。稜線の景色は絶景であった。だがベースレイヤー1枚+ハードシェル1枚の稜線は寒く凍えた。劔がこちらを見てほくそ笑んでいた。水分補給のために雪を食べた。鹿島槍の雪はほろ苦くて甘くてしょっぱくて美味しかった。北峰に行く気にもならず即撤退した。ソフトシェルジャケットは西俣出合に落ちていた。カモシカが微笑んだ。今日は良い日だ。
天候 | 3月18日:快晴下山後曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【スタート〜西俣出合】 大谷原1キロ手前のゲートよりスタート。ここから西俣出合まで林道歩きである。始終雪道である。所々デブリあり。落石もあるため注意。雪は締まっており歩きやすい。雪上のため、林道のヘアピンはショートカットして歩けた。また、林道には新しいトレースがあった。そのトレースは赤岩尾根方面へ続いていた。鎌尾根を歩いている時に冷池山荘方面に明かりを見掛けたため、登山者が居たのだろう。 【西俣出合〜鎌尾根取付】 西俣出合より赤岩尾根側を見上げて右上の谷、北俣本谷を歩く。ちなみに左上の西沢は大きなデブリが西俣出合まで及んでいた。一方北俣本谷のデブリは少なめであったが、堰堤がほとんど露出していた。乗っ越すためには堰堤側部より向かう。側部のみ上部まで雪が繋がっていた。しかしながらそれも時間の問題か。また、この一帯は雪崩多発地帯である。早急な通過が求められる。本日は雪が締まっており安定していた。 【鎌尾根〜稜線】 鎌尾根は鋭いナイフリッジが連続する雪稜である。この尾根歩きのみで標高を1,000m以上稼ぐこととなる。いわゆるバカ尾根で、度々ダガーポジションが必要な急登が続いている。往路は深夜に通過したため、雪が締まっており快適であった。しかしながら、暗闇と相まって雪庇の見極めが難しい。右にも左にも張り出しがあった。地形の全体像をよく見極め確認することが求められる。途中シュルンド多数あり。高度感よりシュルンドの踏み抜きが怖かった。2,200m程から上部はモナカ雪でストレスが溜まる。稜線に出るための雪庇乗っ越しは多少の工作が必要。本日は雪庇の張り出しがそこまで大きくなかったため、すぐに稜線へ乗れた。下山時はモナカ雪をガシガシ破壊しながら下りた。7時〜に下山できたため、まだ雪が腐っておらず安心して歩けた。もう少し遅い時間になると相当気を遣うだろう。 【稜線〜鹿島槍南峰】 特に危険地帯は無いが、富山側の突風と、長野側に張り出した雪庇には注意。 |
その他周辺情報 | 温泉、スキー場、道の駅、お土産屋、コンビニ、西友等大概揃っている。 |
写真
撮影機器:
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ハードシェル
タイツ
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
予備手袋
防寒着
雨具
ゲイター
ネックウォーマー
バラクラバ
毛帽子
着替え
靴
予備靴ひも
ザック
ザックカバー
アイゼン
ピッケル
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
水筒(保温性)
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
|
---|---|
備考 | 今回道中でソフトシェルジャケットを落としてしまった。ザック本体と雨蓋の間に挟んで歩いていた結果である。横着するもんじゃない。普段からよくやっていたが、落としたことはなかった。落ちないと思っていた。だがしかし、落ちることが判明。この教訓は次回の登山から活かそう。ちなみにソフトシェルは往路で拾った。ラッキー! |
感想
今回の山行はアクシデントが続いた。心が強くなった。身も強くなった気がした。最後は全てが報われた。カモシカも微笑んでくれた。ありがとう鹿島槍。また来るよ。
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コメント
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kagoru-dakeさん 初めまして。
冒頭から失礼なことをすみません。
実は、18日の5:32に爺ヶ岳中峰に着き、鹿島槍の中腹に見えるヘッデンを
眺めていました。あんな壁のような斜面にヘッデン??と下山してからも気になっていましたがkagoru-dakeさんだったんですね。
凄いです!! レコを拝見し またまたビックリ!!
コーヒーとハードシェルが下山中に落っこちていたのには笑えました。
凄くてユニークなレコ。楽しませていただきました。
ありがとうございました。
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