初めての富士山(吉田ルート)


- GPS
- 32:00
- 距離
- 15.3km
- 登り
- 1,638m
- 下り
- 1,642m
天候 | 1日目:晴、ところによりガス 2日目:晴 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
予約できる山小屋 |
佐藤小屋
頂上富士館
江戸屋
胸突江戸屋
里見平★星観荘
日の出館
本七合目鳥居荘
白雲荘
|
写真
感想
約20年前の当時の日記。
朝7時20分、新宿八十二銀行前に集合。ツアーバス乗車。朝食や昼食は事前にコンビニで買ったもので。
バスの中は楽しい。私たちは一番後ろの席を占領して、修学旅行のような、旅のあの楽しい気分を存分に味わった。
五合目到着。山の匂い。冷んやりした大気。下界と山を画するそれらの要素によって、私たちの胸は高鳴る。
五合目で食事をした後、ゆっくりと登山開始。私を含め数人は金剛杖を買った。
途中途中に休憩を取りながら登る。六合目、七合目と行くうちにどんどん息が苦しくなる。体力はまだまだあるのに、息が続かない。岩場に差し掛かった時にはみな会話もなく無口になってしまった。途中の山小屋や岩の上で休憩するのがとても心地よく、また登る気を喪失させてしまう。
この途中の休憩ごとに、山小屋で杖に焼き印を入れてもらった。
そうした内に本八合に到着。宿のトモエ館に入る。すぐに夕食。ご飯はべとべとだったがカレーライスを食べ、ビールを飲んだ。さすがにこの標高なので食欲をなくす人もいた。
まだ七時くらいだが、明日は2時過ぎに起きねばならないので布団に入る。私は少し頭痛がしてなかなか寝付けない。薬を飲んだらいくらか治ったようだ。
深夜、トイレに起きた。外に出る。満天の星空。先日徳島の祖谷の方でも綺麗な星空を見たが、富士山のは別格だった。寒さも忘れて、暫くの間は空から目を離すことが出来なかった。
2日目。夜中の2時過ぎに床を出て皆で準備を始める。
外は漆黒の闇。だがその中に、一本の光の筋が空に向かってうねうねと伸び、動いている。目が慣れてくると、気持ち悪いほどの人の列が出来ているのが判る。しかも牛歩の如く鈍い。
途中、人を追い越したりしながら、私たちは山頂を目指した。
山頂に至った時にはほんの少しだが空が白んでいた。私たちは岩に腰掛け、東の方を向き御来光を待った。
そして光が来た。雲海に昇る太陽は幻想的だ。実際に見た者にしか分からないものだ。
太陽は高く昇り、浅間神社奥宮を礼拝してお鉢巡りをした。取り壊し決定の測候所がある剣ヶ峰で記念撮影。測候所の裏に出てみると、平野に富士の影がくっきりと映っていた。
富士の噴火口・大内院は深さ200mもある。見ているだけで吸い込まれるようで懼しい。
山頂には米軍の兵士たちも来ていた。水たまりも凍る寒さなのに半袖短パンの迷彩服といういで立ちだった。夜通し登ってきたのだろうか。(三沢キャンプの米兵らしい)。
お鉢を一周して、山頂の山小屋でうどん等を食べた。山頂では携帯の電波が届いていた。他に、有料の「バイオトイレ」にも入ってみた。
下山。下山道は登山道と半分共通だが、専用の部分もある。そこは砂地で足を取られやすい。登りよりも寧ろ膝の力を使っているような感じがする。
下山は各人思い思いのスピードで降りたので、先頭で着いた数名で後続が来るまでの間、小御嶽神社を見に行くなどしていた。皆が揃い、レストランで昼食。ソフトクリームも。
バスで新宿へ。既に夜。ここで一旦解散。残った4人で焼肉屋か飲み屋を探してうろうろ。飲み屋に入り、酒盛り。10時過ぎまで飲む。
4人で夜の新宿の街中を金剛杖を持って歩いているのが、我ながら変な感じがして恥ずかしい気もした。いつもより視線は確かに多かった。だが中には、
「あ、あれ富士山に行った人だよ」
と話しているのが聞こえたりもした。
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