Veslesmeden ノルウェー・ロンダネ山地
kenn
chikappu
体力度について
- GPS
- 18:10
- 距離
- 34.2km
- 登り
- 1,266m
- 下り
- 983m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 4:20
- 休憩
- 0:05
- 合計
- 4:25
- 山行
- 6:25
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 6:55
- 山行
- 4:25
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 4:50
| 過去天気図（気象庁） | 2018年04月の天気図 |
|---|---|
| アクセス |
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感想
二〇一八年四月二五日、札幌を立ってノルウェーへスキーの山旅に出た。スキー発祥の国（テレマークスキーの母国でもある）を二週間あまり巡り、いくつかの山に登って滑ろうというのだ。ノルウェーへは二〇〇七年にも独りで山スキーに行っているが、今回は妻の智子と二人。三月に結婚した私たちの新婚旅行でもあった。
最初に訪れた首都オスロでは観光の合間に、DNT（ノルウェー・トレッキング協会）のショップを訪れる。DNTは明治元年創立で一五〇周年を迎えた伝統ある組織。私も会員になっているが、ノルウェー全土に五〇〇以上ある山小屋を使えるのが魅力だ。このショップで、今回登る予定の山の五万分の一地形図数点ほかを購入。山小屋についても情報収集する。
❖山小屋泊
四月二七日朝、オスロから特急列車に乗り、ロンダネ山地へと向かう。山小屋に二泊して二千�探蕕了海謀个觀弉茲澄Ｏ爾離�ッタ駅からはレンタカーでロンダネ国立公園の玄関口・ミュスセターへ。私は免許を持っていないので、申し訳ないが運転はすべて妻まかせ。川沿いのオッタから河岸段丘を一気に上がると、雪に蔽われた山々が見えてきて一時間ほどで標高約千�辰離潺絅好札拭爾肪紊�。ここには雪があり、出発準備中にも数人が、山からスキーで下ってくる。
一四時過ぎ、川の上流の湖畔にあるロンヴァスブ小屋を目指して一〇�舛曚匹瞭擦里蠅鯤發�始める。傾斜はほとんどなく、二人とも、裏にパターンを刻んだウロコ（ステップソール）スキーなので、シールは貼らない。私はテレマーク、妻は山スキーだ。
あたりには山小屋風の小さな別荘が点在し、前方に木のない広大な雪原が広がる。その向こうに見える山々は、右に、この山地の最高峰ロンスロテット（二一七八�叩砲了碍押�その左にはストーシュメデン（二〇一六�叩砲簗斉�登る予定のヴェスレスメデン（二〇一五�叩砲覆匹了碍押�ロンヴァスブ小屋は見えないが、二つの山群の間にあるはずだ。さらに左に一番目立って見える白い三角形のピークはリオスオーベルゲン（一九四八�叩法�ここも山スキー向きのようなので、明後日、余裕があれば帰りがけに登ってみたい。天候は高曇り。時折陽が差して山々を照らし出す。
一時間半ほどで夏のバス終点に着くと、夏道や先行者のトレースはそのまま川の左岸に続いているが、我々はガイドブックなどの冬季ルートの記述に従い、雪に埋まった川を渡って右岸へ。ここから先にほとんど人工物は見えず、見渡す限り雪原が続く風景はまるで南極。ナンセンやアムンゼンなどの極地探検家がこの国に生まれたのもうなずける。そんな変化に乏しい単調な風景だが、いつしか山々の見える角度が変わっていることに気づく。対岸の遙か彼方を歩く三人が豆粒のように見える。我々と同じ小屋を目指しているのだろう。
最後は、河岸段丘の急斜面を川に向かって斜滑降で下り、氷結したロンヴァトネ湖をちょっと渡って標高一一七〇�辰離蹈鵐凜．好崗�屋に着く。高さ五〜六〇〇�辰隆篳匹�そそり立つ荒涼たる背景に、大小五棟あまりの建物が並ぶ様は、これまた南極基地のよう。
既に一九時近いが、日が暮れる気配はない。高緯度で日が長いのはいいことばかりでもなく、朝がすぐ来て疲れが取れないのは困りもの。
冬季用に開放されている小屋は一番上の小さな一棟。 中はリビングにキッチン、二段ベッドが数台ある寝室が三つ。既に五、六人が着いていて、外壁には数台のスキーが立てかけられている。テレマークに山スキー、それにクロスカントリーのスキーもある。テレマークや山スキーの人は、我々と同じ山頂まで登って滑る�爛肇奪廛張◆辞瓩世蹐Δ�、クロカンの人たちは今日の我々のように「ほぼ平地」を歩くのだろう。小屋から小屋へと歩いているのかもしれない。
夕食は、食料庫に蓄えられている缶詰などの食材を使って作る。値段表があり、使った食材と会員番号・名前を用紙に書いて備え付けのポストに入れると、後から請求が届く形だ。薪ストーブの他にガスコンロもあり、鍋や食器類も揃っている。水は、宿泊者が交替でバケツを持って湖までくみに行った。
テレマークスキーの二人組はリレハンメルから来た兄弟で、明日はピッケル、アイゼンが必要なロンスロテットの山群に行く予定らしい。
❖二千米峰
四月二八日は朝八時半過ぎに小屋を出る。目指すヴェスレスメデンの山頂は陰で見えないが、標高差約八〇〇�辰療个蠅澄８仂紊鮴召愿呂蝓▲掘璽訶亶圓蚤亟澆隆砲と�根へ上がると、右に方向を変え、平行する二つの尾根の間の広い谷を北へ登っていく。右手の湖の向こうには岩壁をまとったロンスロテットの山群、左手奥にはリオスオーベルゲンが見える。
背後は雲が多いが、進行方向には青空が広がってくる。谷を源頭近くまで詰めてから、左の斜面を登り、一二時半に一八七一�辰離灰屬暴个襪函¬椹悗好凜Д好譽好瓮妊鵑�今日初めて姿を現す。その左のストーシュメデンは岩壁と急斜面、岩尾根に囲まれ、とてもスキーでは行けそうにないが、ここからヴェスレスメデンへの稜線は特に問題箇所もなさそう。山頂部分だけがジャンプ台のアプローチのように上に飛びだしている。一�辰靴�標高の違わない両峰だが、対照的。稜線の左側の谷は深く広く平らで、いかにも氷河地形を思わせる。
稜線上には、石に赤くTの字をペイントしたDNTの標識が転々とある。地面に置かれているだけだが、積雪が少ないので埋まっていない。
山頂への最後の急斜面を先行者が一人で登っているのが見える。スキーはデポしてツボ足だ。堆積したスレートがかなり出ており、スキーでは登るのも滑るのも大変そうな斜面なので、先行者にならい鞍部でシーデポ。妻は大事をとってアイゼンを付ける。
青空にくっきり浮かび上がった山頂を目指して歩を進め、下ってきた先行者と挨拶を交わす。振り返るといつの間にか雲が上がってきている。山頂の突端部分は左右が切れ落ち、覗き込めない。一三時三〇分、山頂着。控えめな山頂標識が固定されたケルンの前でツーショット自撮り。かなり雲が広がったが、山頂の北側にも雄大が氷河地形が広がっているのが判る。北側はなぜか雪が少ない。
シーデポ地点まで戻ってスキーを履く。一八七一�奪灰屬�らの斜面に期待したが、雪面が硬めで、快適な滑りとはいえない。それでも下の緩い谷では、ガスに包まれながらも少しは滑りを楽しめた。再び湖を渡って一五時三〇分に小屋に戻る。
テレマークの兄弟はストールロンデン（二一三八�叩貌醋未離好謄�ープなシュートを滑ってきたそうだ。動画を見せてもらう。日本とノルウェーのテレマーク事情などについても話す。
❖雄大斜面
四月二九日、下山の日。朝起きると雪がちらつき、一〇�造曚匹旅濱磧７残錣魯螢�スオーベルゲンへ行くそうだが、我々には時間的（体力的）に無理と判断し、兄弟が一昨日通ってきた南東方向の一六〇二�段�経由でミュスセターまで下ることにする。
九時二〇分に小屋を出る。曇っていて薄暗く、降雪のために寒々とした雰囲気。一六〇二�段�までは標高差四〇〇�辰曚匹世�、斜度が緩いので結構距離が長い。茫洋とした山容は白い空に溶け込み、どこが山頂かよくわからず、距離感もつかめない。ラッセルはくるぶし程度だが、湿雪は重く、なかなか山頂が近づかない。
しかし、次第に青空が広がり、峰々を蔽っていた雲が上がりはじめる。日差しも強くなり、最後は妻が前に出て一六〇二�段�に立つ。もう一二時近い。ここは山というより丘、いや丘状の山の肩なのだが、大きなケルンが積まれている。山頂の南側には広大な緩斜面が広がっている。どこでも滑れ、どこまでも滑って行けそうだ。
シールを剥がし、ちょっと沢状になったところなどを選んで滑っていく。すっかり晴れて気持ちがいい。雪は重いが昨日よりは滑りやすい。ロンダネ山地の山々を横目に約五�繊�標高差五〇〇�辰曚匹鬚罎辰�り下り、最後はほぼ平らになって一昨日の登りのルートに合流。日曜なので、クロカンスキーで散策している人たちもチラホラ。一四時一五分にミュスセターの駐車場に帰り着いた。
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