小川山 屋根岩3峰〜4峰(レモン・4峰神奈川ルート)


- GPS
- 11:32
- 距離
- 3.1km
- 登り
- 573m
- 下り
- 561m
コースタイム
- 山行
- 11:30
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 11:30
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
http://w2.avis.ne.jp/~mawarime/ |
その他周辺情報 | 道の駅みなみきよさと ナナーズ |
写真
感想
屋根岩3峰南稜レモンルート
5.8 5P
〈アプローチまで〉
道の駅に前泊して6時起床。7時過ぎには廻り目平に到着。早々に支度をして出発。カモシカ遊歩道の途中から右に逸れ、登り道を行くとボルダーエリアを経由して屋根岩の2峰前に到着。そのまま岩壁沿いに左(西)に歩いて行くと2峰と3峰の間に出るので、その辺りの東面側にレモンルートはあった。3、4峰はこの日誰も登ってるところを見ず、ひっそりとした感じ。取り付きは平らで落ち着ける。青空に向けて綺麗に左上するクラックにテンションが高まった。
〈登攀〉
1pリードくどー5.7
これはくどーさんの山行だから、やりたいピッチをやっていいよともりさん。それならここは3pのクラックが一番美味しいと聞いているので、都合1pはくどーに。サンキューもり!
登りは簡単で、かつ右クラックにカムが使えたのでボルト無視で。肩慣らしには丁度良い塩梅。
2pリードもり5.8
あまり思い出せないが、なんか変なラインを引かれた記憶。弱点無視のもり。アウトローやなぁ。
3pリードくどー5.9
美しいクラック。取り付きは気持ちの良いハンドジャム。これ以上無いくらいフィットしてとても気持ち良い。レイバックで幾らか上がるとそこから始まるオフウィズスパート。
最初オフウィズスの進み方がさっぱり分からず推進力を得られない。入り口が安定していたので試行錯誤し、コツを掴む。基本、右手のプッシュを使って背中ズリズリ進む。たまにジブスを拾えると乗り込んで一気に進めるの繰り返し。持久系だがたまにフェースのホールドも拾いつつ適度に休める。オフウィズスの経験自体が初だったので、いい勉強になった。
4pリードもり -
確かボディビレイで次のピッチに移動したような気がする。
5pリードもり 5.7
またしてもちょっと正規ルートから逸れて来る。終了点から右トラバース後、直上するルート。弱点に見える場所を通り過ぎて明らかに難しそうなフェースへロープが伸びている。(こっちの方が面白そうでしょ?)というもりさんの声が岩から聞こえてくる。確かにリングボルトがあり、登れそうな気配はあるが、トポ上5.7のところ5.9くらいにはなっていた。怖い思いをしながら登り切ると「我ながら良いライン引いたわ」とのコメントを頂いた。やりたい放題である。そしてまた絶妙にややムズイ、正規ルートに戻る左トラバースがいやらしかった。山頂で軽食を取ったら懸垂下降。
4pの終了点付近に降りるとそこで一度切り、懸垂支点があったのでそこからもう一度50mロープギリギリの懸垂で終了。
バランスも良く、いいルートだった。華は何と言っても3pのクラックだろう。泥臭い華だけど。グレードなりに救済措置のあるオフウィズスが感覚を掴むのにとても良かった。オールオンサイト達成。
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同日継続登攀
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屋根岩4峰南陵神奈川ルート
5.9/A1 6P(フリー化5.11c)
※100岩だと8p、ガメラ本だと前衛峰入れても6pと記載があり正規のピッチ数がよく分からない。
結果、前衛峰を飛ばしたら4pとなったがなんとなくガメラ本とピッチ数が合うので正規6pとして記載する。
〈アプローチ〉
3峰レモンルートをやった都合、そのまま3峰の岩壁沿いに西へ西へ進む。
本来は廻り目平から直接3峰を経由せずに4峰を目指した方が早いだろう。以前ショートルートをやりに来た時迷った経験から事前にGPSに屋根岩の2〜4峰にマーカーを仕込んでおいたのが役立った。地形図の中の等高線でも南面に張り出した前衛峰が読み取れる。それがあるのが4峰だ。
やがて苔の付いたワイルド系の壁が出て来る。そのどこかが本来の前衛峰の取り付きだろう。時間があまり無く、美味しいところだけやりたかったので、我々は左から回り込んで前衛峰にある1p目はパスする。トポ通り、そのまま急登を登って回り込んで行くと丁度2pの取り付き地点まで歩いて入れた。前衛峰の頂上から小さいコルがちょっとだけ高く飛び出しているので、回り込み終わりくらいに右に見えるそのコルに一段上がるとそこが取り付きになっている。顕著な横線のダイクが走っているので見ればすぐにそれと分かった。
〈登攀〉
1p?前衛峰パス
2pリードくどー11c
事前の荒いリサーチでは元々A1で登られていたルートをフリー化したとの事で、他のピッチの上限が5.9なのに対してこのピッチだけが異常に難しくなっているのはその為だ。また、そもそもまず登られた記録がほとんど見つからない。僅かに見つかったフリー化後の記録ではアブミで抜けた記載があり、A1 グレードが5.9なら、まあ最悪フリームーブが起こせなくても抜けられない事はあるまい、主旨はその先のピッチにある、という考えだった。というか、もりさんが行っていないルートでもりさんに楽しんで貰えるレモンルート付近のルートに絞るとここしかない、という感じ。
さて、内容としてはダイクの左端に繋がるクラックを登り、クラック末端からは綺麗なボルトルートとなる。ボルトはダイク沿に横並びに続いており、最初の1ピン目はクラック終端から掛ける事になる、が、これがフリーでは届かない。核心はフェイス部分だけと考えていたが甘かった。クラック末端はフィンガーだが未知のグレード感。相当粘るが打開策は無く、テンション後、エイドに切り替える。アブミだけでは安定しなかったので、支点にアブミとは別の手で持つ用のスリングも掛けて距離を出すとなんとかヌンチャクが掛けられた。フェイスに入ってからも極悪のスラブ系で、ハンドホールドは皆無。まずダイクに乗り込めない。この時点で相当時間を掛けていたのでどんな手段でも抜ける事を優先する。エイドでも相当シビアなムーブを起こしつつ、なんとかトップアウト。レモンルートの爽やかな気持ちはどこかに去りいきなり疲労感がスゴイ。でも抜けられて良かった。多分11台後半をそれなりに落としているくらいじゃないとA1 でも抜けられないんじゃないだろうか。分からないがフリー化された時に支点が減らされたのかも知れない。恐ろしい入場規制ルートを見た。ロープをFIXして、森さんは登り返しシステムで突破。
3〜4前半pリードもり5.9→5.8?
そんなに記憶に残ってないが、快適に登りつつややスラビーだったイメージ。切れそうな場所をスルーしてたので、多分半ピッチ飛ばしたっぽい。
4後半〜5pリードくどー5.8(5.9?)→5.6
多分100岩にある5.9を登ったと思われる。取り付きから2本のボルトに向かって登る感じ。出だしがかなり悪い&脆く、そこからのスラブもなかなか登り応えあり。小川山らしい一本。
歩いて懸垂支点へ移動。そこから6pのある北側に向かい20m懸垂。
6pリードもり5.9
ひっそりと威圧感のある見栄えの良いクラックを発見。ここはこれだけ登りに来るか、他ルートを経てたどり着くかのいずれかだが、アプローチが悪く、これだけ登りに来る事は考え辛い。また、その他のルートも色々微妙で、現実的にはこの4峰神奈川ルートを経ないとあまり見る機会の無い一本だ。そんな意味で秘境感、辿り着けたご褒美感満載で一日の最後に大分ヨレていても締めには相応しく、モチベーションは十分だった(もりさんはどう思っていたか知らないが)。
リードはもりさん。漢気の登攀で安定のオンサイト。攀ぼらいでか!
11cはどうせエイドピッチとして選んでいるので、オンサイトトライにはノーカンだ。こいつを登れば1日オンサイト達成。フォローながら気合いをいれて臨む。一段上がった先は長いチムニーが待っている。このサイズも外岩では初。苦しいが新鮮で面白い。最後は疲労で吐きそうになりながら産道のような狭い出口を這い上がり、やり切ったなぁとグーパン。そのまま木で懸垂して最終ピッチの取り付きへ戻ると歩いて最初の2p目11c取り付きまで戻る事が出来た。
どうしても2ルートやった総合の感想になってしまうが、最後にこのクラックがあるのが非常に良い。充実感の高いルートと言えると思う。
夜はナナーズで買い出しして焚火でテント張らず野天。熟睡。
翌日は瑞牆へ。幸せだなぁ。
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