寺地山、北ノ俣岳、黒部五郎岳〜飛越トンネル登山口から
- GPS
- 15:09
- 距離
- 28.9km
- 登り
- 2,318m
- 下り
- 2,303m
コースタイム
- 山行
- 13:10
- 休憩
- 1:43
- 合計
- 14:53
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2018年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
…というコースで向かいましたが、帰りは突き当りを右折せねばならないところを左折し、山之村牧場、白山神社を経由し遠回りしてR471に出ました。 富山側から向かう場合は距離的には7kmほど長くなりますが、上記の山道に比べ、こちらは広くて走りやすく、時間的にも随分早いと思います。 この道を説明すると、上記同様「船津北」交差点で左折しR471に入り、9.3km走ります。R471は「高原川」に沿っているんですが、9.3km地点で高原川が分岐します。R471をまっすぐ進むと片方の川を渡る橋に差し掛かりますが、それを渡らずに左折します。その橋が赤いので、赤い橋を目標にすればいいと思います。赤い橋を渡らず手前を左折します。Googleストリートビューで見たところ、案内標識は出てないです。その後は山之村牧場を過ぎるまで道なりです。 こんなところになぜこんな立派な道が走っているんだろう…と思うくらい、走りやすい道でした。21時台でしたが、30キロの道のりで、二、三台しか擦れ違わなかったです。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
コースは概ね分かりやすいです。 北ノ俣岳を過ぎてから雪上を歩くところが四箇所くらいありますが、ここが少し分かりにくいです。 黒部五郎岳は岩と石のところを上りますが、下りで違う方向に進んでしまい、GPSを見て気づき修正しました。登りでは間違えないと思いますが、下りは景色が似ているので間違えやすいと思います。 危険箇所は強いてあげれば上記の岩と石のところです。浮石に注意した方がいいと思います。 北ノ俣岳避難小屋までのぬかるみは、足元に注意を払えば登山靴でも良いかも知れませんが、長靴も用意し、避難小屋までは長靴で歩いた方が楽だと思います。 この日は登山口〜飛越新道分岐までは状態が良く、分岐から寺地山までが酷かったです。気象データによると4日前から計75.5mmの降水があったため(猪谷)、晴れ続きの時より状態は悪かったと思います。 |
写真
装備
個人装備 |
グローブ 防寒着 雨具 ザック 昼ご飯 非常食 飲料 ホイッスル 鈴 ヘッドランプ 予備電池 GPS 筆記用具 常備薬 保険証 タオル ツェルト 杖 シュラフ iPad スマホ*2 ヒトココ
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感想
ヤマレコの記録によると、このルートを登られた方の多くは暗いうちに出発されてます。
私もそのつもりでしたが、睡眠1時間の1時起きになってしまいました。
2時すぎに家を出、飛越トンネル登山口駐車場には4時前に到着。
駐車場には車が何台も停まっているのを想像してましたが、1台もなかったです。
ところで、私は車酔いのような症状が出て気持ち悪くなっていました。
人の車では酔い易い方ですが、自分が運転して酔ったことなどありません。
前日購入した、通気性抜群という接触冷感ウェアが密着しすぎ、サイズが違うんじゃないか?ってほどの締め付け感があり、こういう商品ってこんなものなのかと思って着ていましたが、気持ち悪くなったのはそのせいかも知れません。
違うシャツに着替え、睡眠も不足していることだし少し寝ようと思い後部座席で横になりました。
…普段は車でもどこでも、何時間も眠れるのですが、興奮して眠れません。
結局1時間ほど休み、気分も回復したので、5時少し前に出発しました。
飛越新道は泥濘が酷い、ということが良く言われています。
数日前に三日間雨が降ったので、北ノ俣岳避難小屋までは長靴で歩きました。
でも飛越新道分岐までは泥濘よりも道を塞いでいる倒木の方が難儀しました。
全部で十数箇所あったと思います。揃いも揃ってこんなにうまく道を塞げるものかってくらい上手に道を塞いでいるのです。
登山道の周囲の木ばかりが倒れているような感じなんです。
登山道の存在って、周囲の木を傷めるってことがあるんですかね?
…とは言っても、他の山でそんな状態に出くわすことは少ないし。。。
今回は自分の体力から見ると大変な山行で、余計な体力を使いたくなかったのですが、倒木を跨ぐのにちょっと体力を使いました。
越えても越えても倒木があります。
ほとほと嫌気がさした時、倒木の上半分を削って乗り越え易く加工した木に出会いました。(写真あります)
感動しました。
管理されてる方に感謝!
倒木の連続で、ちょっと不機嫌になった自分を恥じました。
結局、これが最後の倒木でした。
この倒木の対処もそうですが、ぬかるみもいろいろ工夫して対策してあって、関係者にはホント頭が下がります。
このコースを二度と通りたくない、って書かれている方もおられますが、そんなことは余り言って欲しくないですね。
ところで、寺地山を歩いている間ずっと、独特の匂いがしました。
木の匂いなんでしょうか、それとも草の匂いでしょうか…たぶん木の匂いだと思います。
さほどいい匂いではなく、かと言って嫌な匂いでもないんです。
ものが燃えている匂いに近かったです。
実際、最初に気づいた時、何かが燃えているんじゃないかとキョロキョロしました。
今までの登山では嗅いだことのない匂いなので、他の富山のお山にはない植生なのかも知れません。
寺地山の山頂は低山によくある、樹々が生い茂って展望の余り良くないところでした。
でも寺地山を過ぎて直ぐに視界が開け、北アルプスの面々が見えました。
急に薬師岳などが目の前に迫るように見え、近くなので当たり前なんでしょうけど不意だったので、いきなりの光景に感動しました。
もし寺地山だけ登って帰られる人がおられたら、天気が良ければ山頂で引き返すのではなく、北アルプスが見えるところまで行かれた方がいいと思います。
寺地山から1分北ノ俣岳方面に進むだけですから。
寺地山までは曇っていましたが、この辺りから天気が良くなり、ここからは絶景を仰ぎながら進みました。
しばらくして北ノ俣避難小屋に着きました。
ひょっとしたら帰りに翌朝までここで寝ることも想定していたのですが、損傷がひどくて危険ということで、使用禁止になっていました。
中には入れるようで、使用する場合は自己責任でと言いたいようです。
ここには沢から引いた水場があり、ホースからは常時大量の水が出ていました。
万一下痢でもしたら嫌なので、行きでは飲まず、帰りに飲みましたが、下痢することはなかったです。
ぬるいと思い込んでいたのに予想外に冷たく美味しいのでビックリしました。
ここで靴に履き替え、長靴は置いて行きました。
避難小屋の後は木道になり、木道が終わると雨水でえぐられたように深くなった登山道が続きます。
脇道とえぐられた底は1mくらい高低差があり、歩きやすい方を選びながら上がったり下がったりして歩きます。
歩きにくくはありますが、景色がいいこともあり苦になりません。
避難小屋からは2.5kmで600m上がる、そこそこ厳しい上りでしたが、なんとか想定の10時前に北ノ俣岳山頂に到着しました。
北ノ俣岳山頂からの360度の景色はホント絶景でした。
出発が遅かったため、北ノ俣岳山頂で時間と体力の余裕を計算し、黒部五郎岳へは向かわず戻ることも考えていました。
ですが体調がよく、向かうことにしました。
ところが向かい始めてから、左足が攣って土踏まずが痛くなり、それと関係があるのか、さらに左脹脛が張って少し痛くなるという、今までに経験のないことが起こりました。
北ノ俣岳以降は上りと下りを繰り返すので、疲労が出てきたことも関係あるのでしょう。
徐々に景色を楽しむ気持ちも少なくなり、ひたすら歩くのみになってきました。
花を見つけても、スマホを出す気にもなれません。
ここらで雷鳥でも出てきてくれれば、気分も大きく変わるのに。。。
でもそんなことはなく、ひたすら歩くことに専念しながら、何とか黒部五郎岳に着いたのは13時近くになっていました。
残念ながら、北ノ俣岳以降は晴れ間がほとんどなく、黒部五郎岳山頂ももやっていました。
その後北ノ俣岳に戻ると、またもや晴れていて景色が良かったです。
北ノ俣岳から黒部五郎岳までは、雨が降りそうな天気で、ちょっと心配でしたが、一度も降られずに済みました。
初めてと言っていい長丁場でしたが、折返し以降の登り返しはホント苦手です。
ヤマレコの標高グラフ、便利でいいですよね。
他の方々のレコのグラフで、折返し以降のこことここに登りがあるってチェックして、そのことは覚悟していたのに、それでも登り坂が見えてくるとがっかりしました。
さらに帰りも避難小屋からは長靴を履きましたが、下りでは長靴の中で足が動いてしまうので、つま先が長靴に当たって左右の小指が痛くなりました。
親指への対策は万全だったんですが、他の指は無対策だったのです。
…などと、小さな痛みはいくつか有りましたが、長丁場ではこのくらいマシな方でしょうね。
計算では登山口に着くのは20時〜20時半で、ヘッドライトを着けることになると思っていましたが、なんとか20時前に、ライトなしで戻って来られました。
日が長いこの時期だからこそです。
天気はまあまあで、北ノ俣岳の絶景を心に刻むことができ、黒部五郎岳にも無事登れ、疲れはしましたが体調もよく、最高の山行でした。
あ、雷鳥と会えなかったのはちょっと残念です。
今年は動物と会えない山行が続いています。
それと最近続けているゴミ拾い、今回は銀紙、コンビニのお手拭きの袋丸ごと、の二つしか拾いませんでした。
軍手が二箇所に落ちていたり、他にもいくつか見つけたのですが、流石に今回の厳しい山行では拾う気力にありませんでした。
しかも、ゴミヒロワーらしからぬことをやってしまいました。
水の入ったペットボトルを落としてしまい、後になって気づいたのです。
埋め合わせとして、次回はしっかり拾わないと、と誓った次第です。
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