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Yamareco

記録ID: 1566758
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
塩見・赤石・聖

快晴の荒川三山縦走(鳥倉林道から往復)

2018年08月17日(金) 〜 2018年08月19日(日)
 - 拍手
体力度
10
2〜3泊以上が適当
GPS
23:06
距離
40.1km
登り
4,204m
下り
4,183m
歩くペース
速い
0.80.9
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
7:44
休憩
0:15
合計
7:59
4:45
28
スタート地点
5:13
5:15
54
6:09
6:09
33
6:42
6:42
26
7:34
7:34
56
8:30
8:32
48
9:20
9:20
51
10:11
10:12
112
12:04
12:04
40
2日目
山行
7:00
休憩
0:48
合計
7:48
4:48
145
7:13
7:13
12
7:25
7:25
5
7:30
7:38
58
8:36
8:52
64
9:56
9:56
5
10:01
10:13
12
10:25
10:27
102
12:09
12:19
17
3日目
山行
6:40
休憩
0:36
合計
7:16
4:35
4:35
127
6:42
6:49
1
6:50
7:04
2
7:06
7:06
29
7:35
7:36
38
8:14
8:24
33
8:57
8:58
13
9:28
9:28
23
9:51
9:51
32
10:23
10:23
34
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2018年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
コース状況/
危険箇所等
コースは明瞭。崖の縁を歩く箇所が数カ所あり、慎重に通過すること。
(注)ルートの地図では、2日目の高山裏避難小屋から荒川前岳間で、行きと帰りで異なるルートを歩いたようになってますが、実際は同じルートを歩いています。正しいのは点線に沿って山腹をトラバースするルートです。
雨が上がって何組か先行して行かれました。4時38分出発です。
2018年08月17日 04:38撮影 by  SO-02K, Sony
8/17 4:38
雨が上がって何組か先行して行かれました。4時38分出発です。
ここから登山道。
2018年08月17日 05:13撮影 by  SO-02K, Sony
8/17 5:13
ここから登山道。
あと一息で三伏峠。
2018年08月17日 07:11撮影 by  SO-02K, Sony
8/17 7:11
あと一息で三伏峠。
三伏峠小屋。小屋の前で、トランスジャパン2018に出場の皆さんが何人か出発の準備をしていました。とても厳しいレース、強者の皆さんと同じルートをぼちぼち歩きます。
2018年08月17日 07:38撮影 by  SO-02K, Sony
1
8/17 7:38
三伏峠小屋。小屋の前で、トランスジャパン2018に出場の皆さんが何人か出発の準備をしていました。とても厳しいレース、強者の皆さんと同じルートをぼちぼち歩きます。
2018年08月17日 07:39撮影 by  SO-02K, Sony
8/17 7:39
烏帽子岳に到着。塩見岳の展望台。
2018年08月17日 08:38撮影 by  ILCE-6000, SONY
1
8/17 8:38
烏帽子岳に到着。塩見岳の展望台。
左から、仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、北岳、間ノ岳。塩見岳の左に少し顔を出しているのは農鳥岳かな。
2018年08月17日 08:38撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/17 8:38
左から、仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳、北岳、間ノ岳。塩見岳の左に少し顔を出しているのは農鳥岳かな。
中央アルプス(左側)がくっきりと見えます。中央奥には鎗・穂高も。
2018年08月17日 08:38撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/17 8:38
中央アルプス(左側)がくっきりと見えます。中央奥には鎗・穂高も。
小河内岳への稜線。その奥には荒川三山。
2018年08月17日 08:41撮影 by  ILCE-6000, SONY
1
8/17 8:41
小河内岳への稜線。その奥には荒川三山。
小河内岳避難小屋がどんどん大きくなる。
2018年08月17日 09:42撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/17 9:42
小河内岳避難小屋がどんどん大きくなる。
長野県側は崩落が進む。
2018年08月17日 09:42撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/17 9:42
長野県側は崩落が進む。
2018年08月17日 10:08撮影 by  ILCE-6000, SONY
2
8/17 10:08
広くてのんびりできる小河内岳山頂。
2018年08月17日 10:09撮影 by  ILCE-6000, SONY
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8/17 10:09
広くてのんびりできる小河内岳山頂。
2018年08月17日 10:09撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/17 10:09
手前の大きい山が左から悪沢岳、荒川中岳、荒川前岳。前岳の右は赤石岳。その右奥は聖岳。右端には兎岳、中盛丸山、大沢岳が並んでる。
2018年08月17日 10:10撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/17 10:10
手前の大きい山が左から悪沢岳、荒川中岳、荒川前岳。前岳の右は赤石岳。その右奥は聖岳。右端には兎岳、中盛丸山、大沢岳が並んでる。
板屋岳は樹林帯の中で、展望はなし。かなり疲れてきました。
2018年08月17日 12:03撮影 by  SO-02K, Sony
8/17 12:03
板屋岳は樹林帯の中で、展望はなし。かなり疲れてきました。
右側は崩落。慎重に。
2018年08月17日 12:13撮影 by  SO-02K, Sony
8/17 12:13
右側は崩落。慎重に。
歩いてきた方を振り返る。
2018年08月17日 12:29撮影 by  ILCE-6000, SONY
1
8/17 12:29
歩いてきた方を振り返る。
高山裏避難小屋の屋根が見えました。
2018年08月17日 12:43撮影 by  SO-02K, Sony
8/17 12:43
高山裏避難小屋の屋根が見えました。
トランスジャパンの選手たちの休憩所。山小屋の皆さんがサポートしています。
2018年08月17日 14:25撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/17 14:25
トランスジャパンの選手たちの休憩所。山小屋の皆さんがサポートしています。
小屋のすぐ上からは中央アルプスの山並みが。左手は奥茶臼山?
2018年08月17日 15:34撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/17 15:34
小屋のすぐ上からは中央アルプスの山並みが。左手は奥茶臼山?
夕日に染まる荒川三山。
2018年08月17日 18:38撮影 by  ILCE-6000, SONY
1
8/17 18:38
夕日に染まる荒川三山。
こんな景色が見れるとは思っていませんでした。
2018年08月17日 18:38撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/17 18:38
こんな景色が見れるとは思っていませんでした。
荒川前岳の山頂付近から。左から中岳、悪沢岳、富士山。
2018年08月18日 07:16撮影 by  ILCE-6000, SONY
1
8/18 7:16
荒川前岳の山頂付近から。左から中岳、悪沢岳、富士山。
カールの底から登ってきました。
2018年08月18日 07:18撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/18 7:18
カールの底から登ってきました。
2018年08月18日 07:21撮影 by  ILCE-6000, SONY
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8/18 7:21
前岳の西側は大崩落。すごい迫力です。
2018年08月18日 07:21撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/18 7:21
前岳の西側は大崩落。すごい迫力です。
念願の悪沢岳登頂。
2018年08月18日 08:36撮影 by  SO-02K, Sony
3
8/18 8:36
念願の悪沢岳登頂。
まさに360度の大展望。
2018年08月18日 08:46撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/18 8:46
まさに360度の大展望。
2018年08月18日 08:46撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/18 8:46
2018年08月18日 08:46撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/18 8:46
伝付峠から南に延びる稜線の山々。双耳峰は笊ヶ岳。
2018年08月18日 08:47撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/18 8:47
伝付峠から南に延びる稜線の山々。双耳峰は笊ヶ岳。
手前は、塩見岳から蝙蝠岳への稜線。塩見岳山頂の向こう側は仙丈ヶ岳、右へいくと甲斐駒ヶ岳、間ノ岳、農鳥岳、右端の奥には鳳凰三山。北岳は間ノ岳がでかすぎて隠れてる。
2018年08月18日 08:53撮影 by  ILCE-6000, SONY
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8/18 8:53
手前は、塩見岳から蝙蝠岳への稜線。塩見岳山頂の向こう側は仙丈ヶ岳、右へいくと甲斐駒ヶ岳、間ノ岳、農鳥岳、右端の奥には鳳凰三山。北岳は間ノ岳がでかすぎて隠れてる。
赤石岳と中岳のツーショット。
2018年08月18日 09:09撮影 by  ILCE-6000, SONY
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8/18 9:09
赤石岳と中岳のツーショット。
中岳まで戻って、悪沢岳を振り返る。
2018年08月18日 09:42撮影 by  ILCE-6000, SONY
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8/18 9:42
中岳まで戻って、悪沢岳を振り返る。
中岳避難小屋。このあたりは結構賑わってます。ほとんどの方が赤石岳方面へ向かいます。
2018年08月18日 10:12撮影 by  ILCE-6000, SONY
1
8/18 10:12
中岳避難小屋。このあたりは結構賑わってます。ほとんどの方が赤石岳方面へ向かいます。
2018年08月18日 10:14撮影 by  ILCE-6000, SONY
1
8/18 10:14
前岳へと続くルートは気持ちよすぎて・・・。
2018年08月18日 10:24撮影 by  ILCE-6000, SONY
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8/18 10:24
前岳へと続くルートは気持ちよすぎて・・・。
2018年08月18日 10:34撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/18 10:34
南アの盟主、赤石岳。風格があるなあ。赤石岳を越えると百間平から大沢岳、中盛丸山、兎岳へと続きます。
2018年08月18日 10:36撮影 by  ILCE-6000, SONY
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8/18 10:36
南アの盟主、赤石岳。風格があるなあ。赤石岳を越えると百間平から大沢岳、中盛丸山、兎岳へと続きます。
危険!
2018年08月18日 10:42撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/18 10:42
危険!
崖の縁に沿って続く登山道。バランスを崩さないように!
2018年08月18日 10:48撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/18 10:48
崖の縁に沿って続く登山道。バランスを崩さないように!
安全なところまで来ました。カールを一気に下ります。
2018年08月18日 10:51撮影 by  ILCE-6000, SONY
1
8/18 10:51
安全なところまで来ました。カールを一気に下ります。
カールの底で、あらためてスケールの大きさを感じる。
2018年08月18日 11:10撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/18 11:10
カールの底で、あらためてスケールの大きさを感じる。
板屋岳から左に下る稜線の少し開けたところに、小屋が見える。
2018年08月18日 11:11撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/18 11:11
板屋岳から左に下る稜線の少し開けたところに、小屋が見える。
樹林帯のトラバース道。
2018年08月18日 11:51撮影 by  SO-02K, Sony
8/18 11:51
樹林帯のトラバース道。
2018年08月18日 12:22撮影 by  SO-02K, Sony
8/18 12:22
2018年08月18日 12:30撮影 by  SO-02K, Sony
8/18 12:30
至福のひととき。
2018年08月18日 15:51撮影 by  SO-02K, Sony
8/18 15:51
至福のひととき。
二日目は午後からガスが湧いてきた。このあと小屋もガスに包まれます。
2018年08月18日 15:55撮影 by  SO-02K, Sony
8/18 15:55
二日目は午後からガスが湧いてきた。このあと小屋もガスに包まれます。
2018年08月18日 18:39撮影 by  ILCE-6000, SONY
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8/18 18:39
三日目、明けてきました。
2018年08月19日 05:19撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/19 5:19
三日目、明けてきました。
2018年08月19日 05:58撮影 by  SO-02K, Sony
8/19 5:58
2018年08月19日 06:04撮影 by  SO-02K, Sony
8/19 6:04
2018年08月19日 06:32撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/19 6:32
2018年08月19日 06:51撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/19 6:51
今日も最高の天気。帰るのがもったいない。
2018年08月19日 06:52撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/19 6:52
今日も最高の天気。帰るのがもったいない。
2018年08月19日 06:53撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/19 6:53
烏帽子岳を見上げる。最終日、最後の登り、頑張ります。
2018年08月19日 07:56撮影 by  SO-02K, Sony
8/19 7:56
烏帽子岳を見上げる。最終日、最後の登り、頑張ります。
2018年08月19日 08:20撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/19 8:20
2018年08月19日 08:21撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/19 8:21
二日間歩いてきた稜線。また来ます。
2018年08月19日 08:22撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/19 8:22
二日間歩いてきた稜線。また来ます。
2018年08月19日 08:22撮影 by  ILCE-6000, SONY
8/19 8:22
三伏沢への下り。もうすぐ峠。
2018年08月19日 08:47撮影 by  SO-02K, Sony
1
8/19 8:47
三伏沢への下り。もうすぐ峠。
2018年08月19日 08:57撮影 by  SO-02K, Sony
8/19 8:57
明るい針葉樹林の道。
2018年08月19日 10:06撮影 by  SO-02K, Sony
8/19 10:06
明るい針葉樹林の道。
三伏峠からのカウントダウン、お世話になりました。あと少しです。
2018年08月19日 10:12撮影 by  SO-02K, Sony
8/19 10:12
三伏峠からのカウントダウン、お世話になりました。あと少しです。
登山口に到着。
2018年08月19日 10:23撮影 by  SO-02K, Sony
8/19 10:23
登山口に到着。
向こうの山の中腹に駐車場が見えます。遠いなあ。
2018年08月19日 10:35撮影 by  SO-02K, Sony
8/19 10:35
向こうの山の中腹に駐車場が見えます。遠いなあ。
帰ってきました!
2018年08月19日 10:57撮影 by  SO-02K, Sony
8/19 10:57
帰ってきました!

装備

個人装備
Tシャツ ソフトシェル ズボン 靴下 グローブ 防寒着 雨具 日よけ帽子 着替え ザック ザックカバー 行動食 非常食 調理用食材 飲料 ガスカートリッジ コンロ コッヘル ライター 地図(地形図) コンパス ヘッドランプ 予備電池 筆記用具 常備薬 携帯 タオル ストック ナイフ カメラ ポール テント テントマット シェラフ

感想

1日目:鳥倉林道ゲート→高山裏避難小屋
前日16時頃に自宅を出発し、鳥倉林道ゲート前の駐車場に9時頃に到着して仮眠。昨夜から降り続いていた雨は未明には上がり、駐車場を4時38分に出発しました。40分弱で登山口に到着、ここからは山道。針葉樹林に囲まれた明るい雰囲気の登山道は急登で始まり、しばらくすると山腹をジグザグに進む緩やかな道になってくる。天気は予報どおり回復に向かっているようで、ときおり青い空も見えてきた。1時間ほど登ると三伏峠から西に延びる尾根に取り付き、北側の山腹を登っていく形で、徐々に高度を上げていく。山腹の道は急斜面に付けられているが、木のはしごなども整備されていて、特に危険個所はない。今は通行禁止になっている塩川小屋からの道を左に分けると、もう一頑張りで三伏峠小屋に着く。小屋までゲートからほぼ3時間。ザックの重さは20kgくらいで体力的にちょっと不安があったことを思うと、ここまではいいペースで歩けたかな。行動食を取って最初のポイント烏帽子岳に向かう。塩見岳への分岐を過ぎ、花の終わったお花畑の脇を少し歩くと稜線に飛び出す。稜線というよりは、長野県側が大きく崩壊していて、その縁に沿って登っていく感じ。ここからは南アルプスの山並み見えてきて、テンションが一気に高まってくるが、灌木帯を抜けると強い日差しにさらされ、暑さが徐々に体に応えるようになってきた。烏帽子岳には8時半に到着。 360度の大展望、塩見岳の圧倒的な存在感にここまで来ただけでけっこう満足してしまいました。次のポイント小河内岳までは、崖の縁歩いてハイマツ帯に囲まれたピークを一つ越えていきます。着いた小河内岳も大展望、広々としたピークでゆっくりできる。山頂直下にある小河内岳の避難小屋はきれいだと評判だけど今回はスルー。小河内岳の山頂から急坂を下り、針葉樹の森に入り平坦な道をしばらく行くと、今度は崖の縁を歩いたり、静岡県側の山腹をトラバースしたりしながら、板屋岳に向かって徐々に高度を上げていく。前半頑張ったつけがまわってきて足が動かなくなってきましたが、板屋岳を越えると1日目のゴール高山裏避難小屋まではほぼ下り一辺倒なので、何とか元気のあるうちにたどり着けた。テント場は小屋から荒川岳方面への登山道脇に点在していて、以前ガイドブックで読んだときは暗い雰囲気というようなことが書いてあった気がしますが、全然そんなことはありませんでした。水場は小屋の脇から往復30分とされてますが、昨日までの雨で5分も下ると沢が現れてラッキーでした。管理人さんにそのまま飲めるかと尋ねると、「聞かれたら沸かしてという答えになる。自分はそのまま飲んでるけど」という返事。小屋のトイレの下流にある沢なので、言われたとおり沸かして使うことに。小屋の前を数メートル上がったところからは遠くに中央アルプスを望むことができ、天気が良ければ美しい夕日が見れます。この日もビールを片手に最高の時間を過ごさせてもらいました。

2日目:高山裏避難小屋〜悪沢岳往復
今日は、テントは張ったまま、荷物を軽くして悪沢岳を往復。4時には出発したかったけど、思ったより1日目の疲れがあって寝坊、4:45から歩き始めました。50分ほどで樹林帯を抜けて開けたところがカールの末端。大きな石がゴロゴロした道をジグザグにひたすら登っていく。カールの上部で登山道は右手の方に急登となり、カールの縁に飛び出すと荒川前岳への最後の登り。登山道の右側は南アルプス最大級の荒川大崩壊地で、落ちたらまず助からない。左側もカール上部の急斜面で、両方が切れ落ちているところは、バランスを崩したりしないよう慎重に通過します。緊張を強いられるところを何カ所か過ぎると、ほどなく荒川前岳。雄大な赤石岳の眺めに思わず感動します。とにかくでかい。休憩もそこそこに悪沢岳に向かいます。中岳を越えて、いったん大きく下ると、悪沢への最後の登りに取りかかります。途中一カ所だけ岩場の急斜面を通りますが、気をつけて歩けば問題なし。高山裏小屋から4時間弱で念願の悪沢岳に登頂。2日間快晴の中を歩けたことに感謝しつつ、360度の大展望を心ゆくまで楽しみました。ここからは往路を戻ります。この日の荷物は軽かったのでそれほど苦にはなりませんでしたが、前岳直下の下りは、風が強いときや荷物が重いときは要注意。カールの末端まで一気に下ると、再び樹林帯のトラバース道。昼過ぎにテント場に戻りましたが、この日はガスが上がってきていて、夕方まで小屋の周囲はほぼガスに包まれていたような気がします。前日よりテントの数が少し増えて、私のテント両側にもソロの方が。今朝の反省から午後はテントでゆっくり休養して、翌日に備えました。

3日目:高山裏避難小屋→鳥倉林道ゲート
両側のテントの方が2時頃から行動を開始したので、私も予定通り3時前に起床、3時40分に出発。前日は荷物が軽かったのと、体が少し山に慣れてきたのか、3日目にしては快調なペースで歩けました。しかもこの日も快晴で、心配していた小河内岳や烏帽子岳への急坂もゆっくりですが気持ちよく登れました。三伏峠小屋からの下りは少し飛ばして、11時前には鳥倉林道ゲートに到着。今回のルートで三伏峠〜荒川前岳間は、南アルプスの中でも静かな山歩きができると言われていますが、そのとおりでした。では魅力がないのかというと、むしろ、南アルプスのスケールの大きさ、山の奥深さを感じることができる、素晴らしいルートでした。日程の都合等でピストンになってしまいましたが、天候にも恵まれて、帰りも十分楽しみながら歩けました。またいつか、必ず歩きたいと思います。

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