記録ID: 1608690
全員に公開
ハイキング
日光・那須・筑波
【三峯五禅頂のみち⑯】大多和宿〜男体山〜中宮祠
2018年10月08日(月) [日帰り]
thoughtmay
体力度
4
1泊以上が適当
体力度について
- GPS
- 10:14
- 距離
- 18.9km
- 登り
- 1,355m
- 下り
- 1,458m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
日帰り
- 山行
- 7:01
- 休憩
- 3:14
- 合計
- 10:15
これは池田正夫『全踏査 日光修験 三峯五禅頂の道』(随想舎 2009年刊行)の記述を辿るシリーズ山行です。
池田氏が踏査の手掛かりとされた主な古文書は以下の通り。
冬峯『冬峯手鑑』
華供峯『華供峯副大宿手日記』
夏峯『補陀洛順峯入峯次第私記』
五禅頂『禅頂先達秘密記(善如寺沙門大輪坊厳因)』
いづれも『日光市史史料編』を底本とされているようです。
【通過した三角点】
1等「男体山」2484.15m 堀12 正常 ICタグ付
池田氏が踏査の手掛かりとされた主な古文書は以下の通り。
冬峯『冬峯手鑑』
華供峯『華供峯副大宿手日記』
夏峯『補陀洛順峯入峯次第私記』
五禅頂『禅頂先達秘密記(善如寺沙門大輪坊厳因)』
いづれも『日光市史史料編』を底本とされているようです。
【通過した三角点】
1等「男体山」2484.15m 堀12 正常 ICタグ付
| 天候 | 曇り時々晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2018年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
バス 自家用車
二荒山神社中宮祠〜赤沼：520円 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
滑落したら死ぬかもしれないような個所も通行しています。 参考程度にご覧ください。 おっかなかったです。 |
| ファイル |
この日の山行のポイントを、ウェイポイントにまとめてみました。
（更新時刻：2018/11/24 20:58） |
写真
今日は赤沼茶屋からスタート。
朝5時半だというのに、駐車場はほぼ満車状態。
朝5時半だというのに、駐車場はほぼ満車状態。
今日は戦場ヶ原農場から裏男体林道に抜ける、破線の道を歩いてみたい。戦場ヶ原農地の風景の中を初めて歩いた。
通りの中ほどで"昭和天皇皇后両陛下行幸啓記念碑"と"戦場ヶ原開拓之碑"があたりを見渡していた。
後に見えているのはドコモのアンテナ塔。
10/8 6:06
今日は戦場ヶ原農場から裏男体林道に抜ける、破線の道を歩いてみたい。
戦場ヶ原農地の風景の中を初めて歩いた。
通りの中ほどで"昭和天皇皇后両陛下行幸啓記念碑"と"戦場ヶ原開拓之碑"があたりを見渡していた。
後に見えているのはドコモのアンテナ塔。
戦場ヶ原農地の風景の中を初めて歩いた。
通りの中ほどで"昭和天皇皇后両陛下行幸啓記念碑"と"戦場ヶ原開拓之碑"があたりを見渡していた。
後に見えているのはドコモのアンテナ塔。
さて、破線の入口となるであろう地点付近で道を探したが、奥まで続く踏跡が見つけられない。ハルニレ(?)の大樹が残る地点から右の藪に入ってみた。
10/8 6:12
さて、破線の入口となるであろう地点付近で道を探したが、奥まで続く踏跡が見つけられない。
ハルニレ(?)の大樹が残る地点から右の藪に入ってみた。
ハルニレ(?)の大樹が残る地点から右の藪に入ってみた。
藪の中で道を探す。
棘のある植物が多く、後悔するくらい閉口。
コンパスを振りながら道を探したら＿＿
棘のある植物が多く、後悔するくらい閉口。
コンパスを振りながら道を探したら＿＿
道を見つける。GPSで確認すると、地形図の破線通りに道が続いていた。
画像では笹に覆われているが、笹の下では明瞭な踏跡がほぼ切れ目なく続いている。
基本的に辿りやすいが、たまに踏跡が薄れる箇所もあったので、裏男体林道に出るまでの間は、スマホのGPSをトラックアップにして使ってみた。
初めてスマホで歩いてみたけど、ガーミンに比べてレスポンスが圧倒的に早く、ストレスがない。辿るルートさえ理解していれば読図の必要が全くないレベルで、実用的で快適ではある。
でもこんなの、山歩きじゃないよな。
踏跡は破線を外れることなく続いていた。
10/8 6:20
道を見つける。
GPSで確認すると、地形図の破線通りに道が続いていた。
画像では笹に覆われているが、笹の下では明瞭な踏跡がほぼ切れ目なく続いている。
基本的に辿りやすいが、たまに踏跡が薄れる箇所もあったので、裏男体林道に出るまでの間は、スマホのGPSをトラックアップにして使ってみた。
初めてスマホで歩いてみたけど、ガーミンに比べてレスポンスが圧倒的に早く、ストレスがない。辿るルートさえ理解していれば読図の必要が全くないレベルで、実用的で快適ではある。
でもこんなの、山歩きじゃないよな。
踏跡は破線を外れることなく続いていた。
GPSで確認すると、地形図の破線通りに道が続いていた。
画像では笹に覆われているが、笹の下では明瞭な踏跡がほぼ切れ目なく続いている。
基本的に辿りやすいが、たまに踏跡が薄れる箇所もあったので、裏男体林道に出るまでの間は、スマホのGPSをトラックアップにして使ってみた。
初めてスマホで歩いてみたけど、ガーミンに比べてレスポンスが圧倒的に早く、ストレスがない。辿るルートさえ理解していれば読図の必要が全くないレベルで、実用的で快適ではある。
でもこんなの、山歩きじゃないよな。
踏跡は破線を外れることなく続いていた。
裏男体林道と合流した。画像右の路肩の奥に、破線道がある。
裏男体林道に"徐行"の標識がかかる、大きなグレーチングが施されている場所がある。その前後に路肩があるのだが、ここはグレーチング下流の路肩である。
10/8 6:34
裏男体林道と合流した。
画像右の路肩の奥に、破線道がある。
裏男体林道に"徐行"の標識がかかる、大きなグレーチングが施されている場所がある。その前後に路肩があるのだが、ここはグレーチング下流の路肩である。
画像右の路肩の奥に、破線道がある。
裏男体林道に"徐行"の標識がかかる、大きなグレーチングが施されている場所がある。その前後に路肩があるのだが、ここはグレーチング下流の路肩である。
梵字飯場跡・林道太郎線始点を抜け、大多和宿に向けて林道をひたすら歩く。大多和宿の入り口として有名なのはこの画像の地点だが、ここもスルーした。今日は大真名子山の尾根末端あたりから大多和宿に向かってみる。
10/8 7:34
梵字飯場跡・林道太郎線始点を抜け、大多和宿に向けて林道をひたすら歩く。
大多和宿の入り口として有名なのはこの画像の地点だが、ここもスルーした。今日は大真名子山の尾根末端あたりから大多和宿に向かってみる。
大多和宿の入り口として有名なのはこの画像の地点だが、ここもスルーした。今日は大真名子山の尾根末端あたりから大多和宿に向かってみる。
さて、目的地に到着。
今日はこの地点から大多和宿に入る。
ここは、八海山神像あたりから尾根筋を下りて来たあたりになるはずだ。
今日はこの地点から大多和宿に入る。
ここは、八海山神像あたりから尾根筋を下りて来たあたりになるはずだ。
地形図を見れば、ここから宿までの間に数条の薙がある。あまり高低差のない地形を歩けるといいな(古道としても真実味があるし)、と期待していたのだが、それほど期待には沿ってくれなかった。
林道から入山するなり、この落差を下らなければならない。
いきなり2本の薙を渡る。
10/8 7:48
地形図を見れば、ここから宿までの間に数条の薙がある。
あまり高低差のない地形を歩けるといいな(古道としても真実味があるし)、と期待していたのだが、それほど期待には沿ってくれなかった。
林道から入山するなり、この落差を下らなければならない。
いきなり2本の薙を渡る。
あまり高低差のない地形を歩けるといいな(古道としても真実味があるし)、と期待していたのだが、それほど期待には沿ってくれなかった。
林道から入山するなり、この落差を下らなければならない。
いきなり2本の薙を渡る。
そしてs小さな土手を越え、すぐ2本目の薙を渡る。薙はいずれも砂防堰堤が築かれており、現状の地形は土砂の堆積などによって、往古と変わっているものと思われる。
このあたりに徒渉地点となるような浅瀬があるといいのだけれど。もし見つけられたら、そこが往古の道である可能性がある。
10/8 7:51
そしてs小さな土手を越え、すぐ2本目の薙を渡る。
薙はいずれも砂防堰堤が築かれており、現状の地形は土砂の堆積などによって、往古と変わっているものと思われる。
このあたりに徒渉地点となるような浅瀬があるといいのだけれど。もし見つけられたら、そこが往古の道である可能性がある。
薙はいずれも砂防堰堤が築かれており、現状の地形は土砂の堆積などによって、往古と変わっているものと思われる。
このあたりに徒渉地点となるような浅瀬があるといいのだけれど。もし見つけられたら、そこが往古の道である可能性がある。
大多和宿の南東側を目指して歩いた。
2本目の薙を越えたのち、しばらく平かな森を歩き＿＿
2本目の薙を越えたのち、しばらく平かな森を歩き＿＿
大多和宿に難なく到着。閼伽の水は枯れていなかった。
なお、大多和宿のGPS座標が279頁と383頁に日本測地系で書かれているが、この数字はほぼ間違っていない。
10/8 8:03
大多和宿に難なく到着。
閼伽の水は枯れていなかった。
なお、大多和宿のGPS座標が279頁と383頁に日本測地系で書かれているが、この数字はほぼ間違っていない。
閼伽の水は枯れていなかった。
なお、大多和宿のGPS座標が279頁と383頁に日本測地系で書かれているが、この数字はほぼ間違っていない。
宿のすぐ西側も薙。
大多和宿の東西は薙状の浸食地形となっている。
この平地は、舌状台地のように谷の間に広がっている。
大多和宿の東西は薙状の浸食地形となっている。
この平地は、舌状台地のように谷の間に広がっている。
大多和宿の石造物たち。大多和宿の写真を11月10日に撮り増ししてきた。
以下、山行当日の画像と共にここに挙げる。
「左から地蔵菩薩坐像、その隣に不動明王立像、そして金剛堂、一番右側に火焔光背付不動明王立像が一列に並んでいる(p.280)」
11/10 16:11
大多和宿の石造物たち。
大多和宿の写真を11月10日に撮り増ししてきた。
以下、山行当日の画像と共にここに挙げる。
「左から地蔵菩薩坐像、その隣に不動明王立像、そして金剛堂、一番右側に火焔光背付不動明王立像が一列に並んでいる(p.280)」
大多和宿の写真を11月10日に撮り増ししてきた。
以下、山行当日の画像と共にここに挙げる。
「左から地蔵菩薩坐像、その隣に不動明王立像、そして金剛堂、一番右側に火焔光背付不動明王立像が一列に並んでいる(p.280)」
大多和宿の石造物に関して、『全踏査』に書かれていることと現状の事物とが、一部一致しない。「護摩を焚いた爐と推察される石造物が二基ある。双方とも、形は正方形、真ん中に御椀状の凹みがある。一基は金剛堂の正面に位置して、後の一基は端に整理されている。(p.281)』とあるのだが、383頁の写真説明も勘案すると、"正方形"は円形の誤記で、281頁にある「その近くから、落ち葉に埋もれた石造物が一個見つかった。中川光憙氏によれば、"供え物等を載せる石台であろう"ということであった」とされる石造物が、この2基の円形爐と共に並べられているのだろうと思う。現状、3基の円形爐が置かれていることになる。中央の1基がやや小ぶりなので、これが上記の"石台"かと思われる。
この件もあり「中央部が丸くくり貫かれている同形の石造物が四基並べられている。四隅に竿を立て、縄を巡らして結界を結ぶときに用いたものと推察される。(p.281)」の記述を僕は誤解して読んでいた。384頁に方形(に見える)石造物の写真が挙げられているが、これが"四隅に竿を立て"た4基の石造物だと考えられる。僕はこの4基の竿立石造物をまだ見つけられていない。
10/8 8:10
大多和宿の石造物に関して、『全踏査』に書かれていることと現状の事物とが、一部一致しない。
「護摩を焚いた爐と推察される石造物が二基ある。双方とも、形は正方形、真ん中に御椀状の凹みがある。一基は金剛堂の正面に位置して、後の一基は端に整理されている。(p.281)』とあるのだが、383頁の写真説明も勘案すると、"正方形"は円形の誤記で、281頁にある「その近くから、落ち葉に埋もれた石造物が一個見つかった。中川光憙氏によれば、"供え物等を載せる石台であろう"ということであった」とされる石造物が、この2基の円形爐と共に並べられているのだろうと思う。現状、3基の円形爐が置かれていることになる。中央の1基がやや小ぶりなので、これが上記の"石台"かと思われる。
この件もあり「中央部が丸くくり貫かれている同形の石造物が四基並べられている。四隅に竿を立て、縄を巡らして結界を結ぶときに用いたものと推察される。(p.281)」の記述を僕は誤解して読んでいた。384頁に方形(に見える)石造物の写真が挙げられているが、これが"四隅に竿を立て"た4基の石造物だと考えられる。僕はこの4基の竿立石造物をまだ見つけられていない。
「護摩を焚いた爐と推察される石造物が二基ある。双方とも、形は正方形、真ん中に御椀状の凹みがある。一基は金剛堂の正面に位置して、後の一基は端に整理されている。(p.281)』とあるのだが、383頁の写真説明も勘案すると、"正方形"は円形の誤記で、281頁にある「その近くから、落ち葉に埋もれた石造物が一個見つかった。中川光憙氏によれば、"供え物等を載せる石台であろう"ということであった」とされる石造物が、この2基の円形爐と共に並べられているのだろうと思う。現状、3基の円形爐が置かれていることになる。中央の1基がやや小ぶりなので、これが上記の"石台"かと思われる。
この件もあり「中央部が丸くくり貫かれている同形の石造物が四基並べられている。四隅に竿を立て、縄を巡らして結界を結ぶときに用いたものと推察される。(p.281)」の記述を僕は誤解して読んでいた。384頁に方形(に見える)石造物の写真が挙げられているが、これが"四隅に竿を立て"た4基の石造物だと考えられる。僕はこの4基の竿立石造物をまだ見つけられていない。
採灯護摩壇跡。長辺240cm・短編100cmほどの大きさ。
北側に燃え残った木炭があるが、多気山修験が護摩を焚いた痕だろうと思う。
北側に坐すれば石仏群と対峙するかと思えば＿＿
11/10 15:41
採灯護摩壇跡。
長辺240cm・短編100cmほどの大きさ。
北側に燃え残った木炭があるが、多気山修験が護摩を焚いた痕だろうと思う。
北側に坐すれば石仏群と対峙するかと思えば＿＿
長辺240cm・短編100cmほどの大きさ。
北側に燃え残った木炭があるが、多気山修験が護摩を焚いた痕だろうと思う。
北側に坐すれば石仏群と対峙するかと思えば＿＿
画像中央、下端に見えるのが護摩壇。この護摩壇の正面は、石造物からズレている。
石仏群の左4mほどのところに見える暗がりが閼伽で、こちらも護摩壇正面から外れる。
四本龍寺や星ノ宮・中禅寺、興雲律院の採灯護摩壇は石造物に正対して設けられているが、こうして山中で見る護摩壇は、いずれも石造物と正対していない。
1
10/8 8:04
画像中央、下端に見えるのが護摩壇。
この護摩壇の正面は、石造物からズレている。
石仏群の左4mほどのところに見える暗がりが閼伽で、こちらも護摩壇正面から外れる。
四本龍寺や星ノ宮・中禅寺、興雲律院の採灯護摩壇は石造物に正対して設けられているが、こうして山中で見る護摩壇は、いずれも石造物と正対していない。
この護摩壇の正面は、石造物からズレている。
石仏群の左4mほどのところに見える暗がりが閼伽で、こちらも護摩壇正面から外れる。
四本龍寺や星ノ宮・中禅寺、興雲律院の採灯護摩壇は石造物に正対して設けられているが、こうして山中で見る護摩壇は、いずれも石造物と正対していない。
祠と石仏を仔細に見ていく。
金剛堂には多気山修験の碑伝がたくさん奉納されていた。
金剛堂には多気山修験の碑伝がたくさん奉納されていた。
銘が入っているのは石室の右面のみ。「願主 桜正坊宋明(p.280)」とあるが、"願主 櫻"以外は読み取りにくくなっている。
この銘の右側にも文字の跡があるが、残念ながら読めない。
奉納年不明・種子なし。
1
11/10 16:08
銘が入っているのは石室の右面のみ。
「願主 桜正坊宋明(p.280)」とあるが、"願主 櫻"以外は読み取りにくくなっている。
この銘の右側にも文字の跡があるが、残念ながら読めない。
奉納年不明・種子なし。
「願主 桜正坊宋明(p.280)」とあるが、"願主 櫻"以外は読み取りにくくなっている。
この銘の右側にも文字の跡があるが、残念ながら読めない。
奉納年不明・種子なし。
光背前面の左右に銘がある。
右には「奉寄進 不動尊」の下の字は＿＿
右には「奉寄進 不動尊」の下の字は＿＿
「□願□□」
おそらく所願成就じゃないかと思う。
最初の一字はたぶん"所"の異体字。
おそらく所願成就じゃないかと思う。
最初の一字はたぶん"所"の異体字。
左の文字。『全踏査』280頁に「”奉元禄十丁丑天七月日”なる奉納年と"山口信隆"なる奉納者名」とあるのだが、"奉"の字はないように見える。
1697年の造立である。
11/10 15:47
左の文字。
『全踏査』280頁に「”奉元禄十丁丑天七月日”なる奉納年と"山口信隆"なる奉納者名」とあるのだが、"奉"の字はないように見える。
1697年の造立である。
『全踏査』280頁に「”奉元禄十丁丑天七月日”なる奉納年と"山口信隆"なる奉納者名」とあるのだが、"奉"の字はないように見える。
1697年の造立である。
また「山口□信隆」と、間に一字入っていることが分かる。
"代"にも見えるけれど…
383頁の「信貴」は誤記。
"代"にも見えるけれど…
383頁の「信貴」は誤記。
頭の頂には大きな髻。
幼児体型だし、もしかして不動明王じゃないのかなあ。
幼児体型だし、もしかして不動明王じゃないのかなあ。
「この立像に印刻は認められず(p.280)」とあるが、後面に紀年銘がある。
「元禄六癸酉□」1693年。
「元禄六癸酉□」1693年。
開いた胸元に「法印行恵」以下、名著出版『日光山と関東の修験道』55頁から、中川光憙氏の記述を引用させていただく。
「寛永元年(1624)東照宮別当大楽院行恵により出羽三山、特に湯殿山大権現が日光山に勧請された。翌年、天海の命により日光の山中に出羽三山の図形が整備されて配置されている。羽黒山の別当寂光寺を日光山の寂光寺に見立て、その裏山に羽黒山を勧請、裏見滝に荒沢(こうたく)寺不動尊を安置、男体山の北面火口内に湯殿山、太郎山の南半腹に月山を勧請、男体山の北面の薙を御真仏と見立てている。以来、近隣の村々には湯殿山詣をする行人が多くなってきている。これにともない、出羽の志津口になぞらえた志津浄火屋が男体山東麓に設置され、志津からやや離れた月山道の途中に老婆閣を安置、月山への遥拝所、女人禁制の境にしたと思われる。すでに安永四年(1775)には行人講があり、湯殿山の宝前には常夜燈が奉納されている。」
1
11/10 15:54
開いた胸元に「法印行恵」
以下、名著出版『日光山と関東の修験道』55頁から、中川光憙氏の記述を引用させていただく。
「寛永元年(1624)東照宮別当大楽院行恵により出羽三山、特に湯殿山大権現が日光山に勧請された。翌年、天海の命により日光の山中に出羽三山の図形が整備されて配置されている。羽黒山の別当寂光寺を日光山の寂光寺に見立て、その裏山に羽黒山を勧請、裏見滝に荒沢(こうたく)寺不動尊を安置、男体山の北面火口内に湯殿山、太郎山の南半腹に月山を勧請、男体山の北面の薙を御真仏と見立てている。以来、近隣の村々には湯殿山詣をする行人が多くなってきている。これにともない、出羽の志津口になぞらえた志津浄火屋が男体山東麓に設置され、志津からやや離れた月山道の途中に老婆閣を安置、月山への遥拝所、女人禁制の境にしたと思われる。すでに安永四年(1775)には行人講があり、湯殿山の宝前には常夜燈が奉納されている。」
以下、名著出版『日光山と関東の修験道』55頁から、中川光憙氏の記述を引用させていただく。
「寛永元年(1624)東照宮別当大楽院行恵により出羽三山、特に湯殿山大権現が日光山に勧請された。翌年、天海の命により日光の山中に出羽三山の図形が整備されて配置されている。羽黒山の別当寂光寺を日光山の寂光寺に見立て、その裏山に羽黒山を勧請、裏見滝に荒沢(こうたく)寺不動尊を安置、男体山の北面火口内に湯殿山、太郎山の南半腹に月山を勧請、男体山の北面の薙を御真仏と見立てている。以来、近隣の村々には湯殿山詣をする行人が多くなってきている。これにともない、出羽の志津口になぞらえた志津浄火屋が男体山東麓に設置され、志津からやや離れた月山道の途中に老婆閣を安置、月山への遥拝所、女人禁制の境にしたと思われる。すでに安永四年(1775)には行人講があり、湯殿山の宝前には常夜燈が奉納されている。」
藪を心配していたが、倒木もそれほどなく、思いのほか歩きやすかった。
画像右のスペースを歩いている。
画像右のスペースを歩いている。
1合目までの間に、再び2本の薙を渡らなければならない。
これが1本目。
これが1本目。
1合目に到着 (ちょっと西寄りに着いてしまった)。
さてここから、登山道を戻る形で志津宮に寄り道していく。
さてここから、登山道を戻る形で志津宮に寄り道していく。
元は月山道(太郎山旧参道の入り口)にあったという姥神像。老婆閣はかつて、現在の「湯殿沢橋」付近にあったことを念頭に置く必要がある。
三山信仰の証しであり、那須の姥ケ平にある像と同じ性格のもの。
2
10/8 8:44
元は月山道(太郎山旧参道の入り口)にあったという姥神像。
老婆閣はかつて、現在の「湯殿沢橋」付近にあったことを念頭に置く必要がある。
三山信仰の証しであり、那須の姥ケ平にある像と同じ性格のもの。
老婆閣はかつて、現在の「湯殿沢橋」付近にあったことを念頭に置く必要がある。
三山信仰の証しであり、那須の姥ケ平にある像と同じ性格のもの。
「月光菩薩 御婆明神」奉納額。
奉加銘は女性ばかりだが、そのような額はこの一枚だけだった
昭和銘あり。
奉加銘は女性ばかりだが、そのような額はこの一枚だけだった
昭和銘あり。
鰐口に「志津唵婆尊」
ほかに「中禪寺信者一同」「寶前」「昭和七年七月御堂改築記念」の文字あり。
ほかに「中禪寺信者一同」「寶前」「昭和七年七月御堂改築記念」の文字あり。
2体の大日如来。
石造物の銘の写真は撮ってきたのだが、自宅で見返すとあまり読めなく、残念なことをした。
石造物の銘の写真は撮ってきたのだが、自宅で見返すとあまり読めなく、残念なことをした。
不動明王座像。
足元に多気山修験の碑伝が並べられていた。
これも造立年不明。
足元に多気山修験の碑伝が並べられていた。
これも造立年不明。
「江戸大門」とあるから、大門通りかな。
岩本町のあたり。
「野口村」とあるのは、いったいどこの野口村なのか。
岩本町のあたり。
「野口村」とあるのは、いったいどこの野口村なのか。
大きな種子碑は胎蔵界大日如来のもの。
婆堂は、寄せ集め感に愛おしさを感じる場所だった。
婆堂は、寄せ集め感に愛おしさを感じる場所だった。
安永4年銘の湯殿山営夜塔。先ほど引用した中川氏の文中にあった常夜燈がこれで、今は志津に移築されている。
金蔵坊・櫻秀坊・教光坊・光禅坊の僧侶による造立。
願主野口村某の文字が見える。
10/8 9:03
安永4年銘の湯殿山営夜塔。
先ほど引用した中川氏の文中にあった常夜燈がこれで、今は志津に移築されている。
金蔵坊・櫻秀坊・教光坊・光禅坊の僧侶による造立。
願主野口村某の文字が見える。
先ほど引用した中川氏の文中にあった常夜燈がこれで、今は志津に移築されている。
金蔵坊・櫻秀坊・教光坊・光禅坊の僧侶による造立。
願主野口村某の文字が見える。
享保19年(1734)銘のある＿＿これは納経塔だろうか？
「□蓮華経三部」とある。
「□蓮華経三部」とある。
平成2年銘の石鳥居と、傍らの石柱には「御大典記念 巴會」の文字があった。
たぶん大真名子を開いた、結城の巴講のものだと思う。
たぶん大真名子を開いた、結城の巴講のものだと思う。
水瓶のなか。
あーオレ、これなら飲めますわ。
フィルターは要るけれど。
あーオレ、これなら飲めますわ。
フィルターは要るけれど。
さて、登山道を使って男体山を登る。
薙の右岸を登っていくが、治山ダムの銘板は「湯殿C沢」と書かれている。
薙の右岸を登っていくが、治山ダムの銘板は「湯殿C沢」と書かれている。
3合目を通過。
おかしなパノラマ合成になることがあるが、気にしないでほしい。
おかしなパノラマ合成になることがあるが、気にしないでほしい。
山頂付近と7合目あたりまで手をかけた薙が見えてくる。地形図では下流部に弁天河原と書かれているこの薙は、環境森林事務所の点検台帳付属図ではハナタテ沢とされている。
『全踏査』390,392頁で「鼻の毛薙」という名が出てくるのだが、それもこの薙を指すことを山行後に知った。大和久震平『古代山岳信仰遺跡の研究』522頁に掲載されている1/50,000集成図「日光」にて確認できたのである。これが何年版の集成図かは分らない。僕が手に入れた昭和36年版にはもうその名は無かった。
10/8 10:17
山頂付近と7合目あたりまで手をかけた薙が見えてくる。
地形図では下流部に弁天河原と書かれているこの薙は、環境森林事務所の点検台帳付属図ではハナタテ沢とされている。
『全踏査』390,392頁で「鼻の毛薙」という名が出てくるのだが、それもこの薙を指すことを山行後に知った。大和久震平『古代山岳信仰遺跡の研究』522頁に掲載されている1/50,000集成図「日光」にて確認できたのである。これが何年版の集成図かは分らない。僕が手に入れた昭和36年版にはもうその名は無かった。
地形図では下流部に弁天河原と書かれているこの薙は、環境森林事務所の点検台帳付属図ではハナタテ沢とされている。
『全踏査』390,392頁で「鼻の毛薙」という名が出てくるのだが、それもこの薙を指すことを山行後に知った。大和久震平『古代山岳信仰遺跡の研究』522頁に掲載されている1/50,000集成図「日光」にて確認できたのである。これが何年版の集成図かは分らない。僕が手に入れた昭和36年版にはもうその名は無かった。
2225pに立ち寄る。
それなりに踏跡があるところが可笑しい。
何も無いピークで、目についたものは＿＿
それなりに踏跡があるところが可笑しい。
何も無いピークで、目についたものは＿＿
安永4年銘湯殿山営夜塔があったという湯殿山遥拝所の場所が、どうしても分らなかった。男体山火口が見えそうな場所をうろついたため、ログはやや蛇行している。
10/8 10:30
安永4年銘湯殿山営夜塔があったという湯殿山遥拝所の場所が、どうしても分らなかった。
男体山火口が見えそうな場所をうろついたため、ログはやや蛇行している。
男体山火口が見えそうな場所をうろついたため、ログはやや蛇行している。
ハナタテ沢先端。
それにしてもここが鼻の毛薙だったということは、あの石灯籠はどこに立っていたんだろう？
それにしてもここが鼻の毛薙だったということは、あの石灯籠はどこに立っていたんだろう？
大真名子・小真名子が見えてくる。
小真名子の西に見える小さな丸いピークが2034p。
丸山いう名があると、中川住職に伺った。
小真名子の西に見える小さな丸いピークが2034p。
丸山いう名があると、中川住職に伺った。
これはもう＿＿御真仏薙の左俣先端かな。
奥が御真仏薙の本流、男体山火口である。
奥が御真仏薙の本流、男体山火口である。
3等三角点「二荒山」のあるピークと、
太郎山神社下の岩壁が見えてきた。
太郎山神社下の岩壁が見えてきた。
さて、山頂付近の薙に入るとする。実道薙を探すためだが、『全踏査』における実道薙の記述が絶望的に分かりにくい。
「男体山の白薙の近くに流れ下る薙を実道薙と呼ぶ。白薙は小薙と大平薙に挟まれて男体山の南面を下っている。(p.391)」との記述がある。
男体山南面は3合目と4合目の区間で林道を歩くが、この林道をさらに進み、地形図で標高点1744mを通過する道を進むと、1744pを通過した後に横切る薙が白薙だ。林道を歩けば大平薙は1744pの手前にある薙、小薙は白薙の次に渡る薙である。
これらの薙の先端は男体山南面8合目と9合目の間に伸びており、そのあたりを実道薙とすると、そこから「対面石なる石躰は山頂点の剣の立つ巨岩である。(p.391)」と書かれた対面石に向かうには、無理がありすぎる。
「山頂点に出る手前で左に折れ、南面の樹林帯を下る(p.391）」としても、説得力はないだろう。
10/8 11:20
さて、山頂付近の薙に入るとする。
実道薙を探すためだが、『全踏査』における実道薙の記述が絶望的に分かりにくい。
「男体山の白薙の近くに流れ下る薙を実道薙と呼ぶ。白薙は小薙と大平薙に挟まれて男体山の南面を下っている。(p.391)」との記述がある。
男体山南面は3合目と4合目の区間で林道を歩くが、この林道をさらに進み、地形図で標高点1744mを通過する道を進むと、1744pを通過した後に横切る薙が白薙だ。林道を歩けば大平薙は1744pの手前にある薙、小薙は白薙の次に渡る薙である。
これらの薙の先端は男体山南面8合目と9合目の間に伸びており、そのあたりを実道薙とすると、そこから「対面石なる石躰は山頂点の剣の立つ巨岩である。(p.391)」と書かれた対面石に向かうには、無理がありすぎる。
「山頂点に出る手前で左に折れ、南面の樹林帯を下る(p.391）」としても、説得力はないだろう。
実道薙を探すためだが、『全踏査』における実道薙の記述が絶望的に分かりにくい。
「男体山の白薙の近くに流れ下る薙を実道薙と呼ぶ。白薙は小薙と大平薙に挟まれて男体山の南面を下っている。(p.391)」との記述がある。
男体山南面は3合目と4合目の区間で林道を歩くが、この林道をさらに進み、地形図で標高点1744mを通過する道を進むと、1744pを通過した後に横切る薙が白薙だ。林道を歩けば大平薙は1744pの手前にある薙、小薙は白薙の次に渡る薙である。
これらの薙の先端は男体山南面8合目と9合目の間に伸びており、そのあたりを実道薙とすると、そこから「対面石なる石躰は山頂点の剣の立つ巨岩である。(p.391)」と書かれた対面石に向かうには、無理がありすぎる。
「山頂点に出る手前で左に折れ、南面の樹林帯を下る(p.391）」としても、説得力はないだろう。
ともかく、山頂南面を横断してみよう。山頂稜線から最初に下った薙が画像の地点。
391頁の写真の撮影地点はこの日最後まで分らなかったのだが、現場で確証が持てなかったこの地点が、やはり391頁地点のような気がしている。
2
10/8 11:33
ともかく、山頂南面を横断してみよう。
山頂稜線から最初に下った薙が画像の地点。
391頁の写真の撮影地点はこの日最後まで分らなかったのだが、現場で確証が持てなかったこの地点が、やはり391頁地点のような気がしている。
山頂稜線から最初に下った薙が画像の地点。
391頁の写真の撮影地点はこの日最後まで分らなかったのだが、現場で確証が持てなかったこの地点が、やはり391頁地点のような気がしている。
ザレているのだが、踏ん張りがきかず怖い。蹴り込んでも足が入らないのだ。
滑ったらどこまでも落ちてしまうような気になる。
運よくシカ道を見つけ、それを使わせてもらった。
10/8 11:37
ザレているのだが、踏ん張りがきかず怖い。
蹴り込んでも足が入らないのだ。
滑ったらどこまでも落ちてしまうような気になる。
運よくシカ道を見つけ、それを使わせてもらった。
蹴り込んでも足が入らないのだ。
滑ったらどこまでも落ちてしまうような気になる。
運よくシカ道を見つけ、それを使わせてもらった。
可能な限りシカ道を歩いている。
ガスって下が見えないことが残念。
ガスって下が見えないことが残念。
山頂直下の薙に入る。391頁撮影地点を探すことが気持ちの中心にあったので、この薙の上部を見たときに「もういいや」という心境に至った。
山頂に上がることに決めた。
10/8 12:12
山頂直下の薙に入る。
391頁撮影地点を探すことが気持ちの中心にあったので、この薙の上部を見たときに「もういいや」という心境に至った。
山頂に上がることに決めた。
391頁撮影地点を探すことが気持ちの中心にあったので、この薙の上部を見たときに「もういいや」という心境に至った。
山頂に上がることに決めた。
大剣の真下から頂上へ。あたりは人だかりしているのに、こんな場所から山頂に出てきた誰も僕に反応しなかったので、逆に面喰った。
同僚にこの話をしたところ「ウンコしてきたと思われたんじゃない」と言われ、すごく納得した。
10/8 12:19
大剣の真下から頂上へ。
あたりは人だかりしているのに、こんな場所から山頂に出てきた誰も僕に反応しなかったので、逆に面喰った。
同僚にこの話をしたところ「ウンコしてきたと思われたんじゃない」と言われ、すごく納得した。
あたりは人だかりしているのに、こんな場所から山頂に出てきた誰も僕に反応しなかったので、逆に面喰った。
同僚にこの話をしたところ「ウンコしてきたと思われたんじゃない」と言われ、すごく納得した。
この山行当時、湯殿山遥拝所は火口をのぞき込むものだとして探し回っている。
山頂直下にいい棚部があったので下りてみた。
山頂直下にいい棚部があったので下りてみた。
石灯籠が立っていそうな、いい棚部。
このレコを書いている今現在でも、湯殿山遥拝所がどこだったのか分っていない。
このレコを書いている今現在でも、湯殿山遥拝所がどこだったのか分っていない。
池田さんは山頂の太刀が据えられた岩を権現弘法対面石として比定されている。古い絵葉書を見ると太刀は現在の場所ではなく、この画像中央当たりの、中途半端な高さに据えられているのが面白い。
また画像右の大岩を御幣石と比定されているようだが、記述ははっきりしない。
10/8 14:32
池田さんは山頂の太刀が据えられた岩を権現弘法対面石として比定されている。
古い絵葉書を見ると太刀は現在の場所ではなく、この画像中央当たりの、中途半端な高さに据えられているのが面白い。
また画像右の大岩を御幣石と比定されているようだが、記述ははっきりしない。
古い絵葉書を見ると太刀は現在の場所ではなく、この画像中央当たりの、中途半端な高さに据えられているのが面白い。
また画像右の大岩を御幣石と比定されているようだが、記述ははっきりしない。
昭和33年建立頂上碑。安蘓敬心講による建立。
男体山南斜面にある石造物の多くは、この安蘓敬心講によるものだった。
"蘓"の字は、禾と魚が通常と逆。
10/8 12:39
昭和33年建立頂上碑。
安蘓敬心講による建立。
男体山南斜面にある石造物の多くは、この安蘓敬心講によるものだった。
"蘓"の字は、禾と魚が通常と逆。
安蘓敬心講による建立。
男体山南斜面にある石造物の多くは、この安蘓敬心講によるものだった。
"蘓"の字は、禾と魚が通常と逆。
二荒山神社奥宮。
周囲の鉄柵には「野州鹿沼 御鋳物師 大田五郎兵衛」の銘が残る。
周囲の鉄柵には「野州鹿沼 御鋳物師 大田五郎兵衛」の銘が残る。
太郎山神社で昼食をとった。
ここまで来る方って、あまりいない。
ここから断崖の下に下りてみる。
ここまで来る方って、あまりいない。
ここから断崖の下に下りてみる。
太郎山神社から断崖下に巻き下りようとすると、この薙を横断しなければならない。薙は頂上稜線のすぐ下まで迫っており、治山施工が施されている。
10/8 13:36
太郎山神社から断崖下に巻き下りようとすると、この薙を横断しなければならない。
薙は頂上稜線のすぐ下まで迫っており、治山施工が施されている。
薙は頂上稜線のすぐ下まで迫っており、治山施工が施されている。
3等三角点「二荒山」ピーク。
立ち寄る予定だったが、時間的に諦めた。
立ち寄る予定だったが、時間的に諦めた。
断崖直下のスペース。実は僕は、男体山山頂遺跡ってここなんだと、ずっと思い込んでいたのであった。
この山行後立ち寄った日光市図書館で発掘報告書を見て、自分が勘違いをしていたことを知る。
10/8 13:56
断崖直下のスペース。
実は僕は、男体山山頂遺跡ってここなんだと、ずっと思い込んでいたのであった。
この山行後立ち寄った日光市図書館で発掘報告書を見て、自分が勘違いをしていたことを知る。
実は僕は、男体山山頂遺跡ってここなんだと、ずっと思い込んでいたのであった。
この山行後立ち寄った日光市図書館で発掘報告書を見て、自分が勘違いをしていたことを知る。
火口側まで回り込み、男体山北面稜線を望む。二荒山神社による『山頂遺跡発掘調査報告書』によれば、僕の立つ足元あたりからも遺物が出土しているらしい。
10/8 13:50
火口側まで回り込み、男体山北面稜線を望む。
二荒山神社による『山頂遺跡発掘調査報告書』によれば、僕の立つ足元あたりからも遺物が出土しているらしい。
二荒山神社による『山頂遺跡発掘調査報告書』によれば、僕の立つ足元あたりからも遺物が出土しているらしい。
断崖は隙間が多い。
この隙間に多くの遺物が捨てられていたかと思うと胸熱。
この隙間に多くの遺物が捨てられていたかと思うと胸熱。
太郎山神社からここに下りてくる前に、断崖中段の様子は偵察している。
ここも登れそう。
まあ、ビビッて止めたのだけれど。
ここも登れそう。
まあ、ビビッて止めたのだけれど。
断崖を見下ろす。この断崖はいくつかの大岩が並んだ里重なったりしながら形成されているが、男体山遺跡とは、こうして出来た岩同士の隙間や小段に形成されていたのであった。
ずっと勘違いしていたので、ちゃんとした写真を撮れていない。
10/8 14:11
断崖を見下ろす。
この断崖はいくつかの大岩が並んだ里重なったりしながら形成されているが、男体山遺跡とは、こうして出来た岩同士の隙間や小段に形成されていたのであった。
ずっと勘違いしていたので、ちゃんとした写真を撮れていない。
この断崖はいくつかの大岩が並んだ里重なったりしながら形成されているが、男体山遺跡とは、こうして出来た岩同士の隙間や小段に形成されていたのであった。
ずっと勘違いしていたので、ちゃんとした写真を撮れていない。
男体山南斜面を使い、下山開始。
下り始めてすぐに灯篭の部材が残っていたのだが＿＿
下り始めてすぐに灯篭の部材が残っていたのだが＿＿
その傍らにあった岩が『全踏査』284頁の写真にある岩と同一だった。
両部石比定地を同定。
両部石比定地を同定。
両部石からすぐ、登山道左手に帯状の露岩がしばらく続く。
画像一番手前の岩上にあるのは「山上登拝六十年記念」碑。
個人碑なのかな。
画像一番手前の岩上にあるのは「山上登拝六十年記念」碑。
個人碑なのかな。
決め手を欠いたまましばらく下りてしまったが、395頁に掲載されている廿八部石はこのあたりで撮影されたのだと思う。標高2430m付近。
10/8 14:45
決め手を欠いたまましばらく下りてしまったが、395頁に掲載されている廿八部石はこのあたりで撮影されたのだと思う。
標高2430m付近。
標高2430m付近。
8合目まで下ってきた。
弁ノ石である。
夏峯はここを拝した後、山頂に登り返して大多和宿に戻る。
五禅頂はこのまま中宮祠に下る。
弁ノ石である。
夏峯はここを拝した後、山頂に登り返して大多和宿に戻る。
五禅頂はこのまま中宮祠に下る。
随想舎『郷愁の日光』より転載。
かつての男体山登拝の様子である。
ここを上り下りしたのだ。
かつての男体山登拝の様子である。
ここを上り下りしたのだ。
滝尾神社。
多気山修験の碑伝あり。
山頂の太郎山神社といい、これらは修験に関係なく、男体山講に関係しているのではないだろうか。
多気山修験の碑伝あり。
山頂の太郎山神社といい、これらは修験に関係なく、男体山講に関係しているのではないだろうか。
「八合目滝尾神社」位置的には、ここから滝尾神社(方向)を見通すのはギリギリ無理なんじゃないかと思う。
女峰山はもちろん見えない。
10/8 15:03
「八合目滝尾神社」
位置的には、ここから滝尾神社(方向)を見通すのはギリギリ無理なんじゃないかと思う。
女峰山はもちろん見えない。
位置的には、ここから滝尾神社(方向)を見通すのはギリギリ無理なんじゃないかと思う。
女峰山はもちろん見えない。
2年ぶりの男体山、御守りを更新してもらった。社務所の人たち、いつも不機嫌そうなんだけど
頑張って巫女さんをちょっとだけ笑わす。
やったぜ。
1
10/8 16:00
2年ぶりの男体山、御守りを更新してもらった。
社務所の人たち、いつも不機嫌そうなんだけど
頑張って巫女さんをちょっとだけ笑わす。
やったぜ。
社務所の人たち、いつも不機嫌そうなんだけど
頑張って巫女さんをちょっとだけ笑わす。
やったぜ。
撮影機器：
感想
『全踏査』において実道薙に関する写真を撮影した場所は、特定できませんでした。
男体山山頂に比べて訪れる人も少ない太郎山神社ですが、太郎山神社西側の絶壁は、男体山における山岳信仰のコアとなる場所です。山岳信仰遺跡としては空前絶後の発掘量を誇る遺跡なので、一度訪れたいと願っていました。この場所は三峯五禅頂の世界ではあまり大切にされている印象がないのですが、勝道上人伝承のある場所をスルーしている点といい、不思議なことです。
「戦場ヶ原農場之碑」碑文を書き写してみました。
誤りがあったらごめんなさい。
>>>>>>>>>>>>>>>>>
戦場ヶ原開拓三十年のあゆみ
昭和二十年十一月 閣議決定に基づく緊急開拓事業の
開始により 日光戦場ヶ原地区が 高冷地開拓の一
環として指定を受ける
同 二十一年五月 栃木県の業界が事業主体となり
県内に於ける種子馬鈴薯の自給を目的として
二十名入植
同 八月 帰農組合設立
同 二十二年十月 離農者ありて 補充入植六名
同 二十三年九月 戦場ヶ原開拓農業協同組合設立
同 二十四年八月 キテイ台風の 暴風雨により開拓地
多大な被害を見たが 一点の光明か 大根生産販売
始まる
同 二十五年七月 降雹により 種子馬鈴薯収穫皆無
同 八月 東京 宇都宮市場出荷始める
同 二十七年三月 営農用地の 個人配分買い受け完了
同 二十八年 戦場ヶ原大根 東京市場にて好評 生産
の主力となり 意欲湧き 開拓に全力を集中する
同 三十一年十月 待望の電気が導入され 文化的生活
の第一歩を踏み出す
同 三十三年五月 長年の夢水道施設完成延長千八百米
同 三十三年 大根一大生産地となる
同 三十五年八月 那須御用邸にて
天皇皇后両陛下に 大根献上
同 十月 組合内有線電話敷設
同 三十六年 洋菜を取り入れ 生産出荷始まる
東京都知事より 優良出荷団体として 感謝状を
授与される
同 三十七年八月
天皇皇后両陛下行幸啓遊ばされ お言葉を賜る
同 三八年二月 共有林設定により 堆肥増産され
野菜の生産向上
同 十二月 組合員六名となる
同 四〇年 レタスが主な作物となる
同 四三年六月 観光客増加による 水質汚染のため
水道第二期工事施工完成 延長2千7百米
同 四四年十一月 水源地に直結のため 水道第三期
工事施工完成 総延長 四千八百米となる
同 四十五年五月 特定農振総合対策事業により
大型トラクター導入
同 十月 光徳学習院山小屋にて
皇太子殿下御夫妻に 大根献上
同 十一月 畑地灌漑整備事業により 用水路
U字溝埋設 三百二十米
同 四十七年十一月 県条例に基づく小規模水道として
認可される
同 四十九年六月 戦場ヶ原開拓農業協同組合 解散
戦場ヶ原農場として発足す
同 五十一年五月 戦場ヶ原開拓三十周年記念行事
戦場ヶ原開拓三十年を顧み 今日我等在るも
ひとえに諸機関各位の指導 協力の賜物と心より
感謝し 次代を担う者へ最大の助言 指導を願い
今後の発展を祈願し ここに同志の名を刻み標て
天皇皇后両陛下行幸啓記念碑と共にこの碑を建立す
るものなり
昭和五十一年五月吉日
戦場ヶ原農場
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ご注意ください、男体山は冬季閉山です、11/12〜4/24はどこからであろうと登ることは許されていません。
2024年01月08日 (日帰り) [C]
男体山 ありがとう！令和5年閉山祭。
2023年11月11日 (日帰り) [A]
男体山！令和五年度、閉山です！！
2023年11月11日 (日帰り) [A]
男体山閉山日
2023年11月11日 (日帰り) [B]
男体山登拝29 閉山日
2023年11月11日 (日帰り) [B]
yasuki_ikebe さん
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