日光/奥鬼怒温泉郷から鬼怒沼湿原・鬼怒沼山
- GPS
- 09:34
- 距離
- 23.9km
- 登り
- 1,643m
- 下り
- 1,666m
コースタイム
- 山行
- 2:36
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 3:13
- 山行
- 6:12
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 7:02
天候 | 10/26 晴れ、10/27 雨後曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2018年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
東武特急きぬ107号で9:59鬼怒川着。 10:25発の日光市営バスで12:05女夫渕着。(1540円) ◆復路 15:25女夫渕発のしおや交通のバスで17:00鬼怒川温泉駅着。(1540円) 19:01発の東武特急リバティ会津148号で帰京。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆道の状況 ・奥鬼怒遊歩道…台風の影響で道が付け替えられている部分もあるがそれ程問題無い。落石が頻繁に起きる箇所があり、そこは速く通過したい。 ・日光沢温泉〜ヒナタオソロシ滝観瀑台…丸沼分岐から先は落ち葉で登山道が解りにくくなっていた。 ・丸沼分岐〜鬼怒沼湿原…ルートは明確だが滑落危険箇所もある。 ・鬼怒沼湿原〜鬼怒沼山…倒木も多くマーキングも少なく登山道が解りにくくなっていた。 ◆登山ポスト 日光沢温泉にあり。 |
その他周辺情報 | ◆宿所 奥鬼怒温泉郷四湯のうち最も奥にある日光沢温泉に宿泊した。人数によって値段は変わるが2人だと1泊2食で8200円。とても気持ちの良い宿。 http://www.nikkozawa.com/ ◆登山後の温泉 鬼怒沼湿原から下山して日光沢温泉で入湯。外の露天風呂のみだが宿泊していたので無料だった。通常は500円。 |
写真
感想
下ノ廊下を目指す会の今年の6回目の山行は奥鬼怒温泉郷に紅葉狩山行。残念ながらbeishiさんと2人だけだったが盛りの紅葉と静かな鬼怒沼湿原の逍遥そして温泉と酒を存分に楽しんだ山旅だった。
【1日目】
女夫渕までのバスの時間から逆算して9:59鬼怒川温泉駅着の東武特急スペーシアで落ち合うことにした。金曜日なので空いていると思っていたが前々日に予約サイトを見たら2号車以降はほぼ満席だったので即購入した。朝の車内放送でも満席と告げられていたので予約は正解。なので翌日の帰着便も19:01発に決めて到着後に特急券を購入した。
10:15発の女夫渕行きのバスには十数人乗車していたが殆どの人が奥鬼怒が初めてと知ると運転手さんは名所毎に速度を落として色々と説明してくれた。気の利いた人だった。運転手さんも昨日、今日辺りが紅葉の最盛期と言っていたが、確かに湖の周りの紅葉は美しい。少し予定時間を過ぎて女夫渕に到着したが、乗り継ぎもないし誰も問題ない。
女夫渕から加仁湯と八丁の湯に宿泊する人はマイクロバスに乗って行く。手白沢温泉と日光沢温泉に行く人は歩いて行く。もちろん我々は後者。鬼怒川に懸かる女夫渕橋を渡ると林道を左に分けて遊歩道は右側の階段を登って行く。この階段がいきなりの急登なので息が上がる。でもそこで稼いだ貯金はすぐに吐き出して「鬼怒の中将乙姫橋」と言う長い名前の新しい橋を渡って左岸に移る。所々で台風の影響か遊歩道が付け替えられているが周囲の紅葉を楽しみながら先へと歩んで行く。
カッタテノ滝は遊歩道が遠く巻いてしまっていたのではっきりと出合うことができなかったのは残念だ。今度訪れる機会があれば近づいて全景を見たいところだ。そのカッタテノ滝上辺りでは古いブルーシートを見掛けた。地形図を見るとこの辺り鬼怒川沿いに4つの温泉マークがあり最初のマークがこの辺りにある。でも河原を見ても余り気配が感じられなかった。鬼怒川の流れも広く拡がっていて仮に河原に湧出しがあっても混じり合って水同然かと思われる。第2の温泉マークポイントも同様だったので余り期待もせず歩んでいたが、ふと硫黄の臭いを感じた。ヤマレコアプリの地図を見るとちょうど3番目の温泉マークポイントだ。河原を覗き探してみると左岸の際に黄色っぽくなった溜まりがあり何となく湧出している様子が見られた。近づいて水に手を入れると熱い。60℃以上はある。beishiさんが石をどかして川の水を少し導入すると足湯が完成した。流石に遊歩道の脇だし、そもそもそれ程水位も張れないので足湯が精々のところだ。でもちょっと野趣溢れるあそびができ、楽しめた。
ここから40分程で八丁の湯に出合い、加仁湯、日光沢温泉と続く。手白沢温泉は加仁湯から更に40分程登らないといけない。八丁の湯では2匹の犬に出逢い、ちょっとの間先導してくれたが、後で日光沢温泉で八丁の湯のチビと手白沢温泉のガクだと教えてくれた。手白沢から遊びに来るんだ。26年前に加仁湯に宿泊して翌日湯沢峠を越えて丸沼までの山旅をしたことがあるけど、八丁の湯と加仁湯はその頃の面影は無い。だけど日光沢温泉はその時の佇まいそのままでとても懐かしい気持ちになる。
日光沢温泉は山小屋とは言うが部屋は個室だし、炬燵があり、お茶があり、浴衣があり、手拭いがありと我々感覚では旅館級だ。到着して部屋に荷物を置いてヒナタオソロシ滝観瀑台まで往復してきて、それから温泉に入り汗を流し、夕食まで薪ストーブのある談話室で缶ビールそしてウィスキーを飲みながらゆったりと過ごした。温泉は内湯が男女それぞれ、露天風呂は男湯からしかアクセスできないが上下2箇所あり、男女の内湯は19時から21時に入れ替わるのでその間は露天風呂は女性専用になる、と言う仕組みだ。17:30からの夕食も美味かった。酒と温泉には目が無いbeishiさんだから当然四合瓶で日光誉をオーダーし、その後も熱燗を注文していたが、翌日精算書を見て僕は熱燗も飲んだことを思い出した始末。やっぱり飲みすぎになってしまう。部屋に戻ってもウィスキーが続いたし。
【2日目】
朝5時に起床して先ずは入湯。2時頃にはかなり雨足が強いと感じていたのだがこの時間は露天風呂でも霧雨程度、出発には問題ない感じだった。でも朝食の後は少し雨も強まり7時に予定していた出発を逡巡して遅らせた。日光沢温泉でも電波は入るので天気予報を見ると9時過ぎには好転する様子だし、鬼怒沼山を割愛すれば1時間稼げるしと言う所だ。雨支度をして宿の清算をして7:45に外に出るとラッキーなことにもう雨は止んでいた。
取り敢えず雨具は着たままで出発とした。30分余りでオロオソロシノ滝観瀑台に着くがここで雨具を脱いだ。この後も少し急登はあるが林相も針葉樹林になり徐々に勾配も緩くなって行った。右手に沢を見た後、間も無く湿原の南端に出た。尾瀬ヶ原に比べるとスケールは小さいがそれでも高層湿原としては貴重な鬼怒沼湿原だ。見事な草紅葉になっている。もっと展望が得られれば日光の山々も全て見えるのだろうけど、今日は根名草山が見えるだけだ。でも南東の方向には青空も見え、双子山のような鬼怒沼山が水面にも映っていた。こう見ると鬼怒沼山もそれ程遠くないねと話し合いながら木道を北へと進む。
鬼怒沼巡視小屋が地図には書いてあったが木道からは見つけることが出来ずに大清水への分岐に着いた。beishiさんはさほど言葉も交わさずに鬼怒沼山への登山道を歩いているので、鬼怒沼山に登ることにしたと勝手に解釈し続いて行った。径は段々と上昇基調になるがそれと共に今年の台風の影響だろうか、倒木も増えて行った。最初のピークを左に見ながら登山道は巻いて行く。沼から見た双子山の奥側が鬼怒沼山だったようだ。余り通る登山者もいないようで登山道は踏み跡程度のところも多々ある。最後のピークに向けて「鬼怒沼山山頂」と道標が立っていたがそこからはピンクテープを頼りに注意深く登る。頂上のちょっと手前で尾根が広めになったがそこから10m程登った頂上は2畳程の樹林に覆われたピークで、シラビソの幹に「栃木百名山13座 鬼怒沼山」と斜めに札が掛けられていた。粗末な様相に少し残念。ここで休憩と計画していたけどそれは止めて湿原まで戻ってお昼休憩にしようと言うことになった。
帰り道では注意しながら左へ行く道を探し、ピンクテープを見付けた。そこを曲がって進んで行くと湿原の端に東電の鬼怒沼巡視小屋があった。小屋内では火気厳禁だったし、外の方が気持ちが良いので休憩は湿原の木道脇のベンチで取ることにした。往路では僅かながら晴天のところもあり気温も寒くは感じなかったが風向きも北風に変わり肌寒く気温も8℃に下がっていた。ガスも出て来てより湿原らしい雰囲気が漂う。休憩ではメスティンでマルタイの熊本ラーメンを茹でて2人で分けて啜り温まった。メスティンはこの間本屋で見付けた料理本を見て欲しくなりあちこち探して横浜のカモシカで買ったもの。家ではスープを作ったりしたけど実戦はこれがデビュー戦だ。beishiさんにもなかなか好評だった。四角いのでパッキング的にも良いしマルタイラーメンとも相性が良さそうだ。
出発は計画よりも45分遅かったがこの時点でほぼ計画通りに戻した。でもbeishiさんは温泉に入りたい。その時間を稼ごうと下りの猛烈に速いこと。ちょっと写真を撮っていると置いていかれてしまった。下って来ると晴天も見られるようになったので2000m以上がガスに覆われていたようだ。全然登山者に出逢わないかと思っていたが下りで2パーティに出逢った。でもほぼ独り占め状態で鬼怒沼湿原を堪能できた訳だ。
懸命の下りのお陰で13:10に日光沢温泉に帰着した。鐘を鳴らせて入湯を乞うと宿泊していたので無料とのこと。露天風呂だけだけど汗を流してすっきりとすることができた。日光沢から女夫渕のコースタイムは1:45なので15:25のバスに間に合うには13:40には出たい。でもなんだかんだと出発は13:53になってしまった。平地近い状態のコースタイムを縮めるのは難しいかと思っていたがさっきと同じようにbeishiさんが飛ばしたお陰で1時間で女夫渕に戻ることができた。本当は十分マージンができたところで歩速を緩める気でいたのだけれど。
無事15:25のバスに乗ることができた。バスには全部で3人乗車し皆鬼怒川温泉までだが途中では誰も乗車する人は無く貸切状態の急行バスで定刻通りに鬼怒川温泉駅に到着した。ここで2時間あるけど食事担当のbeishiさんが適切な居酒屋を探しておいてくれたのでそこで反省会。beishiさん、日光沢温泉がいたく気に入ったようで冬にも行きたいとのこと。スノーシューってなんだ?と聞かれたけど。冬の奥鬼怒も遊べそうだ。
日光沢温泉には20人位宿泊していたけど今日鬼怒沼湿原を目指したのは我々だけだったが良い山旅を経験することができたと思う。晴天での登山は楽しいものだが、雨後だから見られる景色もある。冬は冬で楽しそうだ。計画しますか?
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