犬越路-檜洞丸-石棚山西尾根/富士絶景
zaoluck
- GPS
- --:--
- 距離
- 12.8km
- 登り
- 1,256m
- 下り
- 1,289m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 5:45
- 休憩
- 0:44
- 合計
- 6:29
| 天候 | 快晴のち晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2019年01月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
※駅前営業所で往復割引券販売 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
・檜洞丸山頂南の木段崩落部はロープで迂回ルートが示されていました ・石棚山〜箒沢公園橋は整備が落ち、踏み跡が判然としない区間も。板小屋沢に降りた直後の桟道が一部崩落しており、足元注意です ・新松田駅のトイレは1階の元の場所で修理が完了していました |
| その他周辺情報 | ・１月４日の公営温泉は皆休業でした（ぶなの湯、桜の湯、秦野市・弘法の里湯） ・その後、西丹沢発午後４時台のバスは通年で廃止されました（2020年追記） |
写真
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装備
| 個人装備 |
ヘッドランプ
予備電池
1/25000地形図
ガイド地図
コンパス
筆記具
保険証
飲料
ティッシュ
バンドエイド
タオル
携帯電話
計画書
雨具
防寒着
ストック
水筒
時計
非常食
緊急保温シート
着替え
ツェルト
ファーストエイドキット
医薬品
カメラ
GPS
|
|---|
感想
早朝の電車にはすでに勤め人の姿が目立った。ウチの会社は休みでも4日は役所などの御用始め。慣れない”平日登山”は少々気が引ける。小田急線でようやく同好の士がちらほら現れてホッとした。
今日は公営の日帰り湯が軒並み休業。5日にしようかと迷ったが、冬の土休日の西丹沢線バスは夕方4時台の便が間引かれる。3時台には間に合いそうになく、5時台では真っ暗だから、温泉より平日ダイヤの利点を優先した。というか、温泉は東海大学前から歩ける民営の「さざんか」を利用する作戦に変更した。
新松田駅で新装なったトイレに立ち寄り、駅前広場へ。広場の先の道路からでっかい富士山の上半身がはっきり見えている。バスはそれでも十数人のハイカーを乗せ、その大半が終点西丹沢ビジターセンターまで乗り通した。
さすがに冷え込むので化繊綿のレイヤーとダウンベストは着けたまま歩き出す。良く晴れて頭の平らな大室山がくっきり見えるが、日陰に入るとまだひんやりする。用木沢出合で車道を離れ、鉄の橋を渡って用木沢沿いの道を登った。道が沢沿いを離れて植林帯に入るところで、さすがに暑くなって綿入れ類を脱ぐ。ほどなく着いた「犬越路沢」は急なガレ沢で、日当たりが良いうえに風がない。ここでゴアレインウェアの上も脱いで、シャツ1枚で登り始めた。
二人組の男性を抜いて犬越路到着。稜線は風があり、さすがにシャツ1枚では寒い。急いで避難小屋に転がり込むと、若い男性がパンをほおばっていた。今朝早く蛭ヶ岳山荘をたち、この後、大室山の方をぐるっと一周して下りるとのこと。朝早くは南アルプスだけでなく、遠く北アルプスらしき影まで見えたという。
そう言えば歩き始めてからまだ富士山も見ていない、というかここまでのコースでは見えなかった。犬越路沢で追い抜いた二人組が到着して昼食の支度を始めるのと入れ替わりに小屋を出発。100mも行かないうちに大杉丸の陰から大きな富士山が姿を見せた。その後も一歩進むごとに富士の全景が現れてくる。やはりこの尾根は逆方向に歩くのが正しいと痛感した。
富士山の写真を撮りまくりながら小笄を過ぎて最初の鎖場へ。富士の右側に白い南アルプスの稜線が見えてきた。あいにく南アの山名は分からないが、一番右の三角の独立峰は甲斐駒ヶ岳だろう。早朝はもっとくっきり見えたに違いない。一方、反対の北側を見れば大岳山をはじめとする奥多摩の山稜が連なり、その遥か先に白く日光連山らしき姿もうかがえる。振り向けば平らな頭の大室山がどんと聳え、下に小さくお世話になった犬越路避難小屋が見える。
西風が吹き抜ける区間はすこぶる寒いが、風陰はレインウエア1枚を羽織るくらいでちょうどよく、登りには適した気温だ。最近、雨が降っておらず、ということは山にも雪がなく、霜柱もこの気温ではほとんど解けていないので歩きやすい。
快調に歩いて熊笹ノ峰に至り、大笄と神ノ川ヒュッテ分岐を知らずに通過したことに気づいた。標高も1500mを超え、もう一度後ろの遠くの山並みを検分してみる。甲斐駒の右に見える雪の峰は八ヶ岳連峰に違いない。そして、目を凝らすと両者の間にさらに遠くぼんやり白く光る山体が見える。方角からするとこれは北アルプスではないだろうか。真冬の西丹沢は初めてだが、中部山岳方面の見晴らしがこれほど良いとは改めて感動した。
前を望むと裸尾根の木段が見えて檜洞丸はもう近い。下りで歩いた時はもう少し急斜面に見えたのだが、さほど厳しいことはなく、小屋から予定の所要タイムで山頂に着いた。ただし、小屋の出発は10分遅れている。西丹沢15時40分発のバスに乗るには厳しい時間だ。やはり16時25分発のバスがある平日に訪れて正解だったかもしれない。
先客1人が休む山頂を5分休憩で出発。薪を背負った青ヶ岳山荘”超常連客”Oさんらしき後姿がチラリと見えて、おいしいコーヒーを飲みに立ち寄りたい気もしたが、冬の日は短いので我慢して先を急ぐ。
すぐ先の木段が斜面崩落で崩れており、ロープ柵に従って左側（東側）へ回りこんで通過。ツツジ新道分岐を経て同角ノ頭分岐へ至る。今は13時50分。箒沢公園橋まで5.2�劼箸△蝓�3時台のバスに乗るには2時間足らずで下りなくてはならない。
テシロノ頭らしきピークの山頂部を北に巻き、軽く登り返すと2コブの標高1450ピークの間を通る。ベンチと道標を横目に倒木を避けて軽く下ると視界が開け、本日初の相模湾が見えた。もうひとピーク過ぎて緩やかに下ると、知らぬ間に石棚山三角点を通り過ぎて西丹沢県民の森方面の分岐に着いた。誰も歩いていないかと思ったら三十台と思しき男女の先行者がいる。
ここまでは県民の森から逆行したことがあるが、西尾根は初めてとなる。最初の小ピークで休憩中の男女を抜き、ヤブ沢ノ頭を越えると急な下りになった。というか、道形が薄くて「道を外れたか？」と一瞬不安になる。方角を確認し、踏み跡だろうと思えるルートを進むと、行く手にこれまでと同じ金属製の新しい道標が見えてホッとした。
1210mピークで北西に進路を変え、板小屋沢ノ頭には予想の15時に到着。ただ、これだとバスには10分ほど間に合わない計算だ。4時台のバスがあるのだからペースダウンすれば良いものを、つい欲をかいてそのままのペースで下って行ったら木段でバランスを崩し、頭から転倒しかけた。結局、右ひざの下を擦りむいた程度で済んだが、危ない所だった。その場に腰かけて一休みしながら反省。目標を大人しく次のバスに切り替えた。
とにかく倒木が多く、くぐったり跨いだり迂回したりでスピードが上がらない。板小屋沢に下りる手前、標高800mあたりは鎖場の急斜面となり、いつにも増して慎重に下った。やがて沢が見えて安堵したが、右岸を行く桟道がいきなり崩落している。高度はないから落ちても大過ないが、整備状況からみてあまり人が歩かないルートではあるようだ。
沢伝いの最終ルートは1�勸幣紊△辰瞳觜縦垢�感じる。ミツマタがつぼみを膨らませる横を通り、堰堤を回り込んで4連ハシゴを下る。もう一度左岸に渡り、杉林を行くとようやく車道が見えてキャンプ場わきの板小屋沢に出た。箒沢公園橋のたもとにあるキャンプ場の水場のベンチでリュックを降ろすと、時計はすでに16時5分を指していた。
※ ※ ※
余談。バスと電車を乗り継いで1時間半余、東海大学前駅から坂を上った先にある日帰り温泉「さざんか」でゆっくり風呂に浸かり、ついでに夕食を採った。満足して駅に戻ったら、なんと定期入れが見つからない！ 平静を装ってさざんかに電話し、「確認します」という相手に「もう近くへ戻っていますから直接受付を訪ねます」と言って電話を切った。
さて、ドキドキしながら受付に近づくと、カウンター奥にその定期入れが置いてあるのが見えてホッと一安心。お客さんが落とし物だと言って届けてくれたとのこと。もちろん、定期もカードも非常用に入れてあるお札も一切無事だった。外国には失礼かもしれないが、ここが日本で本当に良かった・・・。
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