杣添尾根から横岳(南八ヶ岳)

2012年02月19日(日) [日帰り]

• GPS: 10:14
• 距離: 9.9km
• 登り: 1,137m
• 下り: 1,137m

コースタイム

05:30 海ノ口駐車場
10:50 三叉峰
11:30 横岳(奥の院)
15:45 駐車場

天候

晴れ

アクセス

利用交通機関：

自家用車

コース状況／危険箇所等

海ノ口駐車場からは別荘地内を通り抜けるより、
登山届ボックスのある登山道を辿った方がいいと思います。
慣れてる方はその限りではありません。

天候悪化時、冬道夏道の分岐点あたりは要注意。
昔、撤退して樹林帯に飛び込む所で方向を失った経験があります。
その時トレースは風によって完全にかき消されていました。

写真

海ノ口の駐車場には、
先客の車が一台止まっていた。

ここから登って小屋泊まりは
ないだろうから、テン泊組か。

気温は-20℃。

東屋

メンバー紹介。
左・黒戸でも一緒だったU君。
右・U君の山仲間A君。東京から。
そして、還暦オヤジことknot。

還暦オヤジとは、二人とも親子ほどの年齢差。

北沢を通過。

東の空が、少し白み始めてきた。

木々の間から差し込む陽を浴びて、
奮闘する若者二人。

「もっとペース上がらんか?」
還暦オヤジからゲキが飛ぶ。

「本当に、上げちゃったのね・・・」

あっさりトップ交替。

「す、すみませ〜ん、
ちょっとペース、早くありません?」

プチモンスターの横を、
チラ見で通過。

眺望のポイントでは
ついつい立ち止まる。

U君はカメラを出し、
A君は白い歯を出して、パノラマを楽しむ。

冬道は尾根筋を
そのまま登って行く。

夏道では味わえないこの美尾根が
三叉峰迄いっきに見渡せるこの辺りで、
還暦オヤジ、突如のスローダウン。

若い二人に後れを取る。

おーい、まってくれ〜!

呼べど叫べど無情に響く
こだまが悲しい。

赤岳もきっと笑っているのだろう。
もしかしたら、遠くの南アルプスも。

しかし、還暦オヤジ、
隠れる場所もなく、完全にさらし者。

見れば、夏場はハイマツの生い茂る、
最後の急登を下ってくる者がいる。

「いいな・・・、下る人は」
オジサン、禁断の一言を言っちまった。

夏道と冬道の合流点辺りで
アイゼンを装着する。

若者二人は動作も機敏で仕事が早い。

対してこちらは、
尿漏れ残尿チョイ悪還暦オヤジ。
ここでも二人に後れを取った。

下山組は早い。
どんどん下ってくる。

「いいな・・・」
気が付くとヨダレが出てた。

訊けば、途中、2400m付近で見た
2張りのテントは彼らのものだった。

「ラッセル、ありがとうございました」
心の中で、そうお礼を言った。

やさしいA君は彼ら全員に
一口饅頭をあげていた。

さあ、
準備ができたら出発だ!

還暦オヤジの意地を見せてやれ!

と、思う間もなくこの歴然たる差。

なんのこれしき、
チャンスはまだある。

そうだ、あきらめるにはまだ早い!

が・・・、
しかし・・・、

チャンスは、ついえた。

二人は分岐で
上から目線(当たり前か)で、
おいで、おいでをしている。

還暦オヤジ、ここでついに、
無念の敗北宣言。

しかし、恥じることはない。
さあ、胸を張って(張れないんですけど)
最後の一歩を踏み出そう!

はい、お疲れさん。

三叉峰からは山しか見えなかった。

無名峰から横岳。

今回はあそこまでだな。

はい、はい、来ましたよ。
横岳です。

山頂からの展望は、写真はないが、
ご想像の通りです。

気温は-11℃。

山頂でのワンカット目(戦争編)。

スタンリー・キューブリックの
「フルメタル・ジャケット」を
思い浮かべると、雰囲気でます。

左から還暦オヤジ、A君、U君。

山頂でのツーカット目(ギャング編)。

クエンティン・タランティーノの
「パルプ・フィクション」を
思い浮かべると、雰囲気でます。

帰りは尻セードで一気に。

アイゼンはここで収納。

下りになると、急に
トップを引き受ける還暦オヤジ。

人としてどうなのか・・・。

人非人!　磔にしろ!　金返せ!
怒号の飛び交う中、還暦オヤジは
馬耳東風下山を敢行したのであった。

ここから先は樹林帯なので、
最後の展望見納め。

帰途、野辺山のR141から見た
八ヶ岳連峰。

真中、斜めに延びる尾根が杣添尾根。

感想

knot

丹沢の浮気モンと呼ばれそうでこわい。

確かに一時、アルプス、八ヶ岳以外は山じゃねーと思っていた時があった。
それは認める。
それに、丹沢はチンケなダサい低山だと思っていた。
それも認めよう。

それがある日、丹沢の虜になってしまった。
今では「丹沢一筋」「丹沢いのち」と公言して
はばからない位惚れ込んでしまった。
それは、いままで何でもなかった幼馴染に、
ある日突然、恋心を抱く心境に似ているかもしれない。

こんなknotが1月に続いて今月も丹沢を飛び出したのだ。
世間は黙っていないだろう。
どんな制裁を受けるのか。
考えただけでもぞっとする。
宗教の改宗を求めてくるかもしれない。
今は浄土真宗本願寺派だが、
ロシア正教にかえろと言われたらどうしよう。
少し勉強していた方がいいかもしれない。

丹沢ファンの皆さん、こんなknotを許してください。
次回は心を入れ替えて丹沢を精進する所存でございます。
よろしくお願いいたします。


北杜市在住のU君からまたまたお誘いがあった。
そう、U君は先月、甲斐駒・黒戸尾根で一緒したあの彼である。

今度はU君の山友達も含めて三人のコラボ山行だ。
友達はU君が山で知り合った東京在住のA君。
背の高い好印象の青年だ。

場所は佐久側からの日帰り八ヶ岳と云う事で杣添尾根と決まった。

杣添尾根はラッセルトレーニングで何度も来ている尾根だが、
取り付いてみると、トレースもしっかりあり、心配した冬道も
テン泊された四名のパーティーによってラッセルし終わった後だった。
バージンラッセルといかなくても、大変だったと思う。
ありがとうございました。

次回はうちの若いモンがやりますので期待していてください。

舞台は上等、天気も上等、メンバーはもっと上等。
すばらしい一日だった。

殿方の浮気する訳がよーく分かりました。

コメント

リカロJP🐶

knotさん、初めまして出ないような、
こんにちは。

ricalojpと申します。たまらずレスしました。

サガミジョウロホトトギスは、やはりたまには丹沢に．

では、また。

knot

丹沢でも よろしく！
ricalojpさん、こんにちは。
knotです。

いつも拝読ありがとうございます。
ご活躍はレコにて確認済みであります。

さて、19日はそろそろ真教寺を下ってくるはずだと、
大きな声で杣添から呼んでみたのですが、
きっと県界尾根が邪魔をしたのでしょう。
届かなかったみたいですね。

今度は家からバカ尾根に向けて声かけますので、
聞こえたらサムアップポーズ、よろしくです。

LEGACY

ありがとうございました。
八ヶ岳に浮気させてしまい申し訳ありませんでした（笑）
冬の杣添はお初だったのでknotさんが来てくれたお陰で、とても心強かったです。

また是非是非よろしくお願いします。

knot

ありがとう
LEGACYさん、こちらこそです。

はっきり言って・・・、
たまにする浮気は・・・、
楽しくって仕方ありません。

これ、 他人に言っちゃだめですよ。
ここだけの話ですからね。
だから、また誘ってください。

くどいようだけど、これ、オフレコですからね。

rider

お疲れ様でした♪
自然の地形そのままのソマゾエ尾根は、梯子や鎖なんかの人工物が多い西面にはない新鮮さがありました。久々に雪山デトックスできました
Ｋｎｏｔさん登りは少し辛そうだったけど、下りは早くて着いていけませんでしたよ
また機会あればコラボよろしくです