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積雪期ピークハント/縦走
鳥海山

鳥海山

2012年06月30日(土) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
9.6km
登り
1,210m
下り
1,193m
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2012年06月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車

感想

2012年6月30日、この日は鳥海山に行ってきました。

隣県とはいえ、盛岡から延々3時間半。ようやく登山口に着きました。
駐車場からの景色がすでに素晴らしい。

ヒュッテに登山届けを出し、出発します。
現在時刻、午前6時50分。
以前登ったときは、コースが違うとはいえ登りに6時間近くかかっています。
今日は…どうでしょうね。

出発してすぐに巨大な雪渓が道を遮ります。
うーむ、さすが鳥海。
幸いな事に凍結しているわけでもなく、腐って踏み抜きまくるわけでもないのでしばらくはツボ足のまま登っていきます。

最初のほうこそ、夏道を塞ぐような形で出現していた雪渓ですが、だんだんと雪渓と雪渓の間に夏道があるような感じになり、途中からは、ほとんど雪渓の上を歩いていくような感じになります。
こりゃすごい。
去年白馬大雪渓を歩いたけれども、勝るとも劣らない気さえします。
時期が半月ほど違いますけどね。

途中から勾配がきつくなり、安全のためにアイゼンを装着します。
アイゼン無しでも登れますが、安全とスピードを考えると装着したほうがいい感じ。

海が見えてきました。
鳥海山の醍醐味の一つは、この「海が見える」という事でしょう。
これほどの高度感で海を眺められる場所というのは、日本全国を探しても他にはなかなか無さそうな気がします。

1時間ほどで康ケルンに到着。
この区間の標準CTは110分ですから、2分の1の時間で登ってきたことに…
2分の1?
なんかの間違いでねーか??

自分のタイムと、標準コースタイムのあまりの乖離に現在地がどこなのかイマイチ不安になってきましたが、ピンクテープや指道標の存在から見ても道を外したとも思えません。
まぁ今日は天気もいい事ですし、このまま先へ進みましょう。

より高みを目指してザクザク登ります。
そうそう、本日のザックの中身ですが、例によって山泊装備一式+αが詰め込まれています。
しつこいようですが、アルプス遠征に向けてボッカ訓練継続中。

ようやく長かった雪渓歩きも終わり、夏道へ復帰します。
かかっている時間から考えて山頂はまだまだ先だと思いこんだ我々はここで大休憩をとり、座ってお菓子などを広げ始めました。

そんな我々の横を(今考えれば)不思議そうな顔をして通過していく他の登山者達。
それもそのはず、その場所は舎利坂入り口のほんの手前。
山頂まであと400mの地点だったのです。
なんで山頂直下で大休憩? アレはそういう目だったんですね…。

…というわけで舎利坂入り口なわけですが、登山開始から1時間30分しか経っていません。
何度見返しても標準CTは160分。
やはり2分の1の時間で登ってきちゃってます。
これはアレですね。夏道歩くより雪渓の上を歩いてくるほうが早いし楽なんですね、きっと。
さもなくばガイドブックのタイムが間違っている…とか。

○○坂…と、わざわざ坂に名前が付いている場合、そこはたいてい急坂である…
ここ舎利坂もご多分に漏れず、ずいぶんときつい坂でありました。
最初の方こそ石畳が敷いてありますが中間付近からは急坂のガレ場となり、歩くのに難儀します。
このあたりからお花も多くなるのですが、正直あまり見ている余裕がありません(^^;
舎利坂を通過するのに、たっぷり30分。標準CTどおりの時間がかかりました。

これではっきりしました。やっぱり今回の異様に早いタイムは雪渓のおかげでした。
いくらなんでも、コースタイムの半分で歩けるほど健脚になるわけがありません。
天気が良ければ…ですが、鳥海山は夏道を歩くより雪の上を歩いた方が、はるかに楽に早く登ることができるようです。

かなり下の方からはっきりと見えていたので偽ピークかと思っていたピークですが普通に山頂でした。鳥海山は素直な山ですね〜。
以前登ったときは、新山だけ登って帰りましたから七高山は初めてです。
すぐ隣にあるピークですが、新山とは雰囲気が全く違います。

山頂付近まで、ずっと雪渓歩きだったので花はほとんど見あたらなかったのですが、山頂付近には様々な花が咲き乱れていました。
当然、ツートンがそこに引っかかるのでペースはガクッと遅くなります。

七高岳から新山へ至るには、まず外輪山を南側へ巻いて分岐点を右に折れ、ガレ場の急斜面を一気に下ります。
ここは結構スリリング。

ガレ場を下りきると目の前には急斜面の雪渓が。
夏道はどのようになっているのか分かりませんが、今なら雪渓を直登するのが一番の近道。再びアイゼンを装着して、この急な雪渓に挑みます。
アイゼンを付けずにこの雪渓に突入して、途中で身動きがとれなくなっていた登山者がいました。
直登するなら、ここはアイゼン必須です。

雪渓を登り切ると情景は一変。
今度は巨大な岩石のジャングルジムとなります。
当然ここではアイゼンを外し、ストックをしまい…今回の登山は装備の着脱が頻繁で、非常に煩雑です。

新山山頂に近づくにつれ、景色も良くなって行きますが、いかんせん、足下に気を使わねばならず、眺望を楽しんでいる余裕はあまりありません。

で、山頂に到着です。
新山山頂は非常に狭いので先行の登山者が下りるのを待っての登頂となりました。
いやはや、しかし凄い場所だ。
広さで言うなら槍ヶ岳の山頂のほうがまだ広いような気がする。

5年ぶりの新山山頂を堪能し、下山の途に着きます。
まずは御室目指して岩場を進みます。

ツートンが5年前恐怖に打ち震えた岩場。
しかしやはり我々成長していました。
怖い怖いと言いながらも、五年前のへっぴり腰のような姿はどこにもありません。
むしろ、アルプス遠征に向けて岩場の練習になるわ〜と状況を楽しむ余裕さえあります。

無事に御室まで下りてきました。
ここではたくさんの登山者が思い思いに休憩したり景色を眺めたりしていました。

千蛇谷の雪渓はまだまだたくさん残っていました。
5年前、死にそうな思いで、この斜面を登ってきたことが思い出されます。

御室で山バッチを買ったり、トイレに行ったりして時間をすごし適当なところで下山の途につきます。
下山は往路と同じ道を帰ります。

復路は雪渓の下りなので、登り以上に楽チンでした。
時々、足を滑らせて転けることをのぞけば…ですが。

下りはなんと1時間30分で下りてきました。
いや〜、グリセードもどきで遊びながら帰ってきたのですが…。
いい具合に腐った雪渓の下りは楽ですねぇ。
ガスったら怖いと思いますが、この日のようないい天気の日にはまさに快速登山道となります。

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