小笠山〜雨の山を楽しむ法、それは地図を持たずに歩くこと?〜
Junjapa
その他1人 - GPS
- --:--
- 距離
- 5.0km
- 登り
- 338m
- 下り
- 323m
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| 天候 | 曇り〜雨 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2012年03月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
<小笠神社P〜小笠神社> 広くて明瞭な道が続きます。階段が出てきますが、コケで滑りやすく段数も多いので注意が必要です。小笠神社からは、高天神城や、遠州灘方面の景観が素晴らしい。 <小笠神社〜多聞天の上の十字路> 全く問題のない道が続きます。 <多聞天の上の十字路> 十字路には指導標はありますが、三角点頂上方面ということが全く書いていないので注意が必要です。 <�‖震臈珪綵住�路〜右折〜小笠山三角点頂上> 三角点頂上への正しい道で、3分で頂上へと導かれます。 <��多聞天上十字路〜直進〜林道> トラバースの末に尾根上に出ますがすぐに高度を下げ林道とぶつかります。林道を横切り、長い尾根上の道のあと、法多山尊永寺に導かれる道です。 <�Ｂ進硬珪綵住�路〜左折〜林道> トラバースの末に一度峠にでます。峠を直進するとやがて電波塔にたどりつきます。電波塔を笠原中継所といい、その前の小コブが小笠山の最高点ですので、最高点を頂上ととらえるのならば、こちらが小笠山の頂上ということになりますが、何もありません。そのピークを直進すると林道に出てしまいます。林道を横切るとすぐに小笠山中継所となり、尾根上の道は本谷コースとなって長坂峠へと導かれる道となります。山は深いです。十字路より電波塔までトラバース道が続きますが、実は尾根上にも明確なフミアトがあります。しかしながら尾根の南側は垂直な壁が続いている場所が多く、場合によっては、登山道の下側がえぐれて抜けており注意が必要です。 *********************************************************************** 小笠山周辺には、「小笠山礫層」という厚さ150m以上にも達する礫層が堆積している。実は、この礫層は、更新世という今から187万年前から1万年前までのいわゆる氷河時代にこのあたりに流れ込んでいた大井川の三角州的な扇状地に堆積したものと言われている。当時は、海面の標高しかなかったが、その後の隆起活動により、今の高さまでせりあがっていったのだ。川の本流であったところは砂礫の堆積が厚く、礫の粒も大きいので浸蝕からむしろ残され、当時の川岸や微高地であったところは、小粒や砂や泥、あるいは「小笠山礫層」の下にある「曽我層群」の軟砂岩であったために逆に浸蝕が進み、現在の谷になったものなのだ。だから当時の地形の高低は今と逆だったわけであり、現在の谷は高かった場所であり、現在の山は大井川が流れていた場所なのである。これは驚きの地形の輪廻である。現在、小笠山が枝状に尾根を張り巡らしているが、その尾根は、実は、当時網流していた大井川の支流の跡そのものなのである。大井川は大河であり、このあたりでは長い間に流路を変えている。更新世中期初頭では、この小笠山あたりを流下していた。そのあと小笠山が隆起したため水が流れなくなり、現在の静岡空港あたりを流れた。更新世 後期初頭(13万年前〜7万年前)には、それも隆起したためにさらに東に流路を替え、そして現在の大井川の場所にやってきたのである。壮大な地質時代の歴史のスタートがこの小笠山の礫層には隠されていたというわけである。 |
写真
階段を上がると可愛い足神さんが! 桟道もあってちゃんとお参りできるようになっている。もちろん山に来ることのできた感謝とお祈りをしました。
小笠山の頂上から少し下ると掛川駅方面です。あの辺に見えるのが掛川城。遠くに見えるコブが粟ヶ岳...。左側には天気が良ければ南アルプス。右側には富士山。おじさんが親切に説明してくれました。
1
感想
<行動記録>
今日はあいにく天気が下り坂。雨が降ることはわかっていた。
でもどこかにと考えていたら、ぽっと答えがでた。
小笠山。
以前から行こうと思っていた。標高は低いけれど、静岡百山のひとつ。
天気が悪くてもそこそこ楽しめるだろう。
朝うだうだしていたが、準備して10時ころ家を出た。
今日は久々にカミさんと一緒。
東名に乗っているとフロントグラスを雨粒がたたき始める。
「雨だねー」とカミさん。雨の中まさか歩くンじゃないでしょ。
「雨だねー」と応えつつ、それがどうしたの?と。
山は行こうと思ったときが旬。「思い立ったが吉日」だと思う。
機会はそのときだけ。
300mの低山だが今後いつ来ることができるかわからない。
あなどれば再訪の機会は遠ざかるような気もする。
一期一会。その時の流れが大事。
ということでその時の流れを大事にしたのはよいが、地図も何もない。
家にはプリンターもなく、地図がプリントできない。
ヤマレコやら他の地図をじーっと見て、頭に地図を入れてでかけた。
いい加減な人にはそれだけの罰を天は与えるか。
それで山の中で右往左往の思いをしてしまうことになった。
よい舗装道路をぐんぐん登り、狭い駐車場に着いた。下の方にも駐車場があったけれどこちらの方がより頂上に近い。
いずれにせよ一台の車もない。
そりゃ、そうだ。こんな雨模様はモノ好きでないと来ないよね。
準備をして歩き始めるが、寒い。手袋を取りに帰る。
広いよい道が続く。礫が積み重なったような岩壁の下を通り階段を上る。
足神さんがあり、そうそう、足は大事なのよね。としっかり桟道を登りお祈り。
こういうときは一生懸命祈る。
さらに急な滑りやすい階段を上るとあっけなく、小笠神社。
ここからの展望が良い。
高天神城方面を指し示す案内板もあるが、どれかがわからない。
先に進む。
途中で、小笠山砦の空堀あとがある。
武田勝頼の軍勢がたてこもる高天神城を攻めるために家康はここ小笠山に砦を築いたのだ。
やがて多聞天の神社。その先にはいっぱい破魔矢が道の脇に刺さっている。ちょっと不思議な光景ではある。
やがて十字路。どちらに行ったらいいかわからない。
頂上を示す表示はない。
右はそのまま下山してしまうようなので、直進することにした。
これがまた失敗だった。
トラバースしながらやがて尾根上にでてそのまま道は林道にぶつかってしまった。
記憶の中の地図では林道はなかったはずだから間違っている。
しかたなく戻ることとした。
十字路に戻り、こんどは左に(戻ってきた道からすれば右折)いくことにした。この道もトラバース道が続き、やがて小さな峠に下りる。峠の左は行き止まり、右は、林道が見えている。
そのまま直進する。
やがて電波塔に出て何かが変だ。
目の前に高まりがあるので行ってみたが何もない。
そのまま直進するとやはり林道に出てしまった。
戻って電波塔の裏側にも行ってみたがやはり頂上を示すものは何もない。
「このまま帰ったらきっとすっきりしないね」と話しつつ戻る。
戻りながらトラバース道を外れて尾根上の道をたどる。
どこの小こぶにも標石が埋まっているけれどホントウのピークではない。
おれたちナニやってるんだろ。
先行していたカミさんからコール
「ピークわかったよぉー!」
えっ? ナンで。
十字路に戻ったらカミさんのわきに親切そうなおじさんがいた。
カミさんが恥も外聞もかなぐり捨てて聞いたのだ。
「頂上どこですか?」(笑)
もう何度もここにきていて昨日も来たとおじさんは言う。
親切に教えてくれた。
頂上は最後のひとつの選択肢、元から来た道からすれば右、いま戻ってきた道からすれば直進が正解だった。
なぁ〜んだ。
私もそちらに行くというおじさんと一緒に直進したら頂上は3分で着いた。
あっけない。
樹林中の小広いところに四等三角点と山名の表示板があった。
静岡百山ゲット!
おじさんどうもありがとう。
地図も良かったらあげるよ!ということで観光協会発行の地図をもらった。
再びどうもありがとう!
申し訳ないといいつつ写真まで撮ってもらった。
三度目にどうもありがとうございます。
しかし、地図さえあれば何のことはない、一発で来れた。
山に来るにはナニをおいても地図だ・・・なんて当たり前のことを思った。
その地図をみると「六枚屏風」なんて魅力的な地名が書いてある。
地図をゲットして強気になった自分はカミさんと一緒にそこに行ってみることにした。
頂上から下り、途中の分岐からしばらく下ると指導標があってそこから谷に下る。
六枚屏風とはいわゆる短いゴルジュだ。
礫岩の垂直の壁に挟まれた人ひとりがやっと通れる場所が50mほど続く。
ゴルジュの入口でカミさんは気味が悪いといってはいろうとしない。
ゴルジュは、直進して、右折して、また左折して終わっているが、最後のところは、小さな滝に2本ほど流れ込んできた倒木がゴルジュをふさいでいて、通過ができない。無理していけば行けるがカミさんが戻ってしまったので、自分も戻った。
なかなか楽しいところだった。
帰りは忠実に来た道をたどって車に戻ってきた。
途中の小笠神社には4人組のパーティーがいた。
こんな天気でも登る人がいるんだなーなんて思った。
クルマに戻るとぽつぽつと来た。
「雨だねー、景色が見えるし外で弁当を食べようよ」といつの間にか元気なカミさん。
「雨だねー、クルマの中にしようよ」と弱気な自分。
主客逆転(笑)。
ということでクルマの中でスーパー割引で買った弁当をたべた(笑)。
クルマのTVではびわ湖毎日マラソンをやっている。
それをBGMに、むしゃむしゃ、ぺちゃぺちゃ。
山の中を気の向くままに?さまよい歩き、人に助けられ、頂上をゲットし、六枚屏風という奇観を堪能して・・・と満たされた時間空間。
充実感というスパイスで弁当がとってもおいしく感じた。
雨に感謝、おじさんに感謝、山にも感謝。
そしてついてきてくれたカミさんにもこそっと感謝。
**************************
帰りに静岡の湯の島温泉に行きました。トロトロのお湯で最高でした。
こっそり拍手
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六枚屏風に関しては、最近初めて知りました。
折を見て訪れてみたいと思います。
また、先日行かれた熊伏山は竜頭山より雪が多いので、しばしば訪れたことがあり、懐かしく拝見しました。
また、地方色豊かな記事をよろしくお願いします。
softbreezeさん、コメントをありがとうございました。小笠山は思い立って雨模様の中、行ったのですが、なかなか魅力的なところですネ。低い割には谷が確かに深い。尾根なども両側が切り立った尾根になっていたりしました。沢登りをやったりすると六枚屏風のような地形はときどき出くわしますがそれでもあれほど狭いのは珍しいかも知れませんね。またご訪問ください。
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