兵庫県宍粟市 河久保山〜おごしき山〜板馬見渓谷 花&鹿&青い鳥



- GPS
- 05:10
- 距離
- 9.1km
- 登り
- 852m
- 下り
- 847m
コースタイム
- 山行
- 4:36
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 5:06
歩行距離9km、歩行時間4時間30分、歩行数18,400歩、消費カロリー2,340Kcal
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
下りで利用した板馬見渓谷沿いの林道河久保線は、車両通行止めが解除されており、後山登山口<写真27>の駐車場は4,5台駐車可能です。ただし、駐車場から東はしばらくは小石が転がっており、注意が必要です。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
上りで利用した河久保山<写真09>を経ておごしき山<写真14>に至るルートは、正規の登山道ではありません。踏み跡がはっきりしない所が多く、下草がほとんどなくどこでも歩ける尾根のため、うっかり支尾根に入らないよう注意が必要です。また、取り付き点から踏み跡を辿って標高420mの朝来電力所の発電用水路に出るよりも、最初から尾根を直登したほうが安全です。 おごしき山<写真14>からの下りで利用したルートは、正規の登山道です。一部、かなり細い道もありますが歩きやすくなっており、後山登山口<写真27>からはコンクリートの林道です。ヒトリシズカ<写真34>撮影地点の少し南の沢を横断するところは、コンクリートの道の表面を水が流れていました。水深は1cm程です。豪雨でなければ大丈夫だと思います。 なお、上りのルートではツキノワグマの親子などの目撃例があるようです。また、スズメバチの仲間がついてくることもあります。スズメバチのほうは、1匹だけなら知らん顔しておけばそのうちいなくなります。 上りで利用した河久保山<写真09>を経ておごしき山<写真14>に至るルートは、正規ルートではありません。たまに岩が埋まっていますが、どこでも歩きやすく、かえって迷う所があります。 取り付き点は、前回(2016年07月24日)よりもわかりやすくなっていました。鳥居をくぐってすぐ右側の斜面上部に見える古びた小さい休憩舎の下から、ジグザグの踏み跡があります。 標高420mの朝来電力所の発電用水路に出ると、周辺は少し急で崩れやすくなっており、用水路にドボンの可能性があります。自分は用水路の真上を、GPSを持った連れはもう少し東からよじ登りましたが、踏み跡を辿って用水路まで行かずに最初から尾根を直登したほうがよかったと思いました。標高500m辺りから踏み跡らしくなってきました。 河久保山頂上<写真09>周辺は、周囲の木すべてに赤いペンキでマーキングし青いテープがつけてあります。ここ以外はあまりテープがありません。標高800mで北西尾根から西尾根に入る所は少し急だったので、南にトラバースしてから西に下ると、すぐに踏み跡に合流しました。 おごしき山の下山ルートに合流するはずでしたが、少し南寄りに行き過ぎたため、北西へと軌道修正しました。おごしき山コース合流点の「松の木公園下山コース」の道標(標高1060m地形図の破線の道合流点)のすぐ北を通り、ピンクテープのある岩場をひと登りすると、おごしき山頂上<写真14>に到着しました。 下りで利用したルートは、2018年08月05日は豪雨の影響が見られ、一部、歩きにくい所がありましたが、今回は整備され気にならないようになっていました。かなり細い道もありますが歩きやすく、後山登山口<写真27>からはコンクリートの林道です。一部、土道の下山道もありますが、去年は豪雨の影響で荒れておりコースアウトしたので、今回はずっと林道を歩きました。 なお、滝や沢を見るため所々で少し道から逸れています。崩れやすい斜面もあるので下りは要注意です。 |
その他周辺情報 | 宍粟市千種町は名水の宝庫です。今回、出発点とした「松の木公園」でも名水をゲットすることができます。行者修験西の大峯山ともいわれている後山(兵庫県では板馬見山)の麓、地下26メートルから湧出する「行者霊水」は、神様のご利益がすぐに現れる霊水と言われています。30リットル100円で給水できます。 |
写真
八重桜越しに490m峰
出発地点となった松の木公園<写真03>の少し南にある公園です。交通安全の観音像の北側に八重桜が3本あり、北北西方面には標高583.5m三角点<点名:仁礼>の南東尾根490m峰が見えました。
「河久保」
標高822.3m頂上三角点<点名:河久保>です。少し開けていますが、展望は効きません。周囲の木すべてに赤ペンキのマーキングと青いテープがありました。ちょっと頑張りすぎた感があるので、宍粟(しそう)50名山ガイドクラブや地籍調査の方ではないと思います。
北斜面を見下ろしてズームしてみると、ムシカリでした。オオカメノキとも呼ばれますが、虫が好むのでムシカリ「虫狩」と名付けられました。花序の中心部の小さな両性花はまだつぼみで、それらを囲む白い装飾花が目立っていました。
下山開始しようとすると、足元に1株だけ生えていました。在来種とは違い、花の付け根にある総苞片(そうほうへん)が反り返ります。標高1000m超の地点でセイヨウタンポポを見たのは初めてです(*_*;きっと、誰かの靴にくっついていた種から育ったのでしょう
今までは見上げながら通り過ぎていましたが、連れが登ってきました。てっぺんからは松の木公園<写真03>への下山道の道標が見えており、なんとなく踏み跡がそちらに延びているように思えたそうです。見上げて動画も撮りました。
崩れやすい落ち葉の積もった斜面を下りて西にある滝をズームして動画も撮りました。二段になっており、登山道はちょうど真ん中を横切っています。今回、連れが滑りかけてやっとロープの必要性がわかりました。
不動明王の岩
女人禁制の結界門が未だ残る後山は大峰山を「前山」として、その後ろにある西の大峰になぞらえて「後山」といいます。中央に見えている小さな淵は、身を清める垢離(こり)取場です。その奥に見えている岩の裏側に不動明王像が祀られています。動画を撮りながら見に行きました。
平成之大馬鹿門登山口
ここが舗装林道の終点です。駐車場には去年の豪雨の影響で小石が流れ込んでおり、利用できるスペースは普通車4,5台分でした。ここからしばらくは小石が転がっていますが、自動車でも通れます。
動画を撮っていると、しばらくはこちらをガン見していましたが、キョン!と警戒の鳴き声を上げ、走り出すと、この後に子鹿も続きました。耳かきの梵天のようなふわふわの白い毛がキュート(*^^*)
オスは真っ白なお腹と青い背中のツートンカラーがきれいです。あまり警戒心がなく、こちらの動きに合わせて少し逃げてはさえずっていました。動画は少しピンボケですが、日本三鳴鳥に数えられる美声も楽しめます。
ここには鉈取淵(なたとりぶち)の伝説があります。川の淵に落とした鉈(なた)を探して、誤って淵の深みに落ち水死してしまった娘の声が聞こえてくるとか(*_*;ヤマザクラから東側の滑滝、反対の鉈取淵の滝を動画に撮りました。
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
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感想
本日の山行の出発点は兵庫県宍粟(しそう)市千種(ちくさ)町の「松の木公園」としました。この公園の少し南にある観音公園で八重桜がきれいに咲いているのを見て、このエリアではまだ桜の観賞ができることを知りました。
松の木公園から北西に延びている尾根に取り付き、尾根伝いにおごしき山を目指すことにしました。鳥居をくぐってすぐ右側の斜面上部に見える古びた小さい休憩舎からジグザグに踏み跡があります。ただし、朝来電力所の発電用水路の上に出ると、崩れやすい斜面でフェンスがないので、用水路にドボンの可能性があります(*_*;もう少し西から尾根に取り付いたほうが安全でした。
当初はこの時期の風物詩をあまり期待していませんでしたが、サクラ、コバノミツバツツジ、タムシバ、スミレ、アセビ、ショウジョウバカマなど、想定以上の花を観賞することができました。
また、鹿の糞が異常に多く、どこかから我々の動きを警戒されているような気がしました。
おごしき山頂上からは360度パノラマ展望を楽しむことができました。
標高1095mのおごしき山の頂上には「平成之大馬鹿門」が設置されています。京都の仏教大学が大学の門柱を空充秋(そら みつあき)氏に依頼したところ、その名称を「平成之大莫迦門」としたため、「バカとは何事か」と大学側は引き取りを拒否、最終的には千種町に譲渡されることになりました。
それらを形成しているブロックは千種町の“千”に因んで千個あるようです。おごしき山頂上にはそのうちの“一”から“五”までありました。
おごしき山から板馬見(いたばみ)渓谷の方に下りていきました。地形図上に登山道があり、ほぼその通りに進めます。板馬見渓谷の渓谷美と音に癒されながら、ミヤマカタバミなどの旬の花をたくさん観賞することができました。
花だけでなく、動物もたくさんいるようでした。
林道を下っていると、鹿の親子に遭遇しました。こちらをしばらく凝視していましたが、親鹿の鳴き声を合図とし、ピョンピョンと跳ねながら、森の奥の方へ去っていきました。その愛らしい姿を写真と動画でも紹介しています。
また、ひときわ美しい声で鳴くオオルリのオスも見られました。東南アジアでの越冬を終え、温かくなってきたこの地に来たのでしょう。ウグイスとコマドリと共に日本三鳴鳥のひとつに数えられており、その美しい鳴き声が山行中、ずっと響き渡っていました。写真や動画でその美しい容姿とさえずりを紹介しています。
昨年の豪雨の被害から完全復旧をしたわけではありませんが、山道は危険個所はなく、渓谷沿いの道も舗装林道を辿っていけば安全です。何よりも4月下旬でも多種多様な動植物を見られたことが大きな収穫でした。
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