三郡山〜宝満山☆朝の静かな山歩き
- GPS
- 04:35
- 距離
- 8.7km
- 登り
- 830m
- 下り
- 935m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年10月の天気図 |
アクセス |
写真
感想
博多への出張であるが予定は午後なので午前中に博多の近郊の山を歩くことを考える。孔大寺山なども考えたが、やはり博多近郊の山といえば宝満山がその筆頭に挙げられるだろう。しかし、三郡山にかけての尾根にも興味があったので、昭和の森キャンプ場から三郡山に登り、宝満山に縦走する計画とする。
昭和の森のキャンプ場に辿り着いたのはまだ暗かったが、キャンプ場には数多くのテントが張られている。林道から頭巾山に登る尾根道に入る。うっすらと樹々のシルエットが見えるようになると樹高の高い樹々が多く、壮麗な森の雰囲気を感じさせる。
頭巾山が近くにつれ樹々の樹高は低くなる。頭巾山山頂は低木に囲まれた眺望のない小さな広場であった。周囲の林床には真っ赤な実をつけた丈の低い木が数多く見られる。どうやらミヤマシキミのようだ。樹間からすぐ北側には航空レーダーと思しき鉄塔を戴く三郡山のシルエットを垣間見る。
頭巾山から東に尾根道を辿るとすぐに宝満山からの縦走路に合流する。途端に三郡山にかけて雰囲気の良い広い尾根道となる。広々とした登山路の両側の木々からはたおやかに伸びた枝がトンネルを作る。説明板によるとアカシデやイヌシデからなるシデの樹林らしい。
緩やかなアップダウンをいくつか越えて三郡山の山頂を目指す。突然、舗装路に出たかと思うと、目の前には何本もの物々しい鉄塔が現れる。三郡山の山頂に至る道を探せども視界に入るのはレーダーを取り囲むフェンスばかりで、登山道の続きを探すのに手間取る。レーダーの入口の脇をフェンスに沿って進むと左手の山頂に登る細い小径が見つかった。
山頂からレーダーがなければ西側には博多の広大な眺望が広がるのであろうが、その展望は鉄塔に大きく遮られている。南にはこれから辿る宝満山へのなだらかな稜線の先に仏頂山を望む。宝満山の山頂は仏頂山より低いので、この三郡山からは望むことは出来ないようだ。東の方角には霞んだ空気の彼方にか辛うじて英彦山のシルエットを望む。
再び往路を引き返し、稜線の左手の直下に天の泉と記された清水を汲む。登ってきた頭巾山への登山路を見送ると宝満山へのなだらかな尾根道を緩やかに下ってゆく。清々しい空気を湛える自然林は所々に色づき始めた樹々が朝日を浴びて、林の中に柔らかな黄色の色調を与える。
仏頂山への登りに差し掛かると樅の大樹が目立つようになる。京都や滋賀の山では随所に見かける樅の木であるが、九州では珍しいようで、案内板によると他には英彦山に見られるのみらしい。仏頂山の山頂も樹林に囲まれて眺望はない。小さな石の祠の中には可愛らしいお地蔵様が立っておられた。
宝満山の山頂に向かうと山毛欅の大樹と同時に巨岩が目立つようになり、登山路の雰囲気が大きく変化する。幾人かの登山者とすれ違うようになる。大きな岩にかけられた鎖場をよじ登って広い山頂に出ると、途端に数多くの登山者達が目に入る。
空気はわずかに霞んでいるようだが、三郡山と異なり、宝満山の山頂からはようやく博多の市街を展望する。南西の方向に見えるのは二日市の市街だろうか。
最もメジャーなルートとされる正面登山道は相当に人が多そうだ。行者道へと入る。分岐となる中宮から案内標もないので行者道への入口がわかりにくかったが、尾根をまっすぐに進むと明瞭な踏み跡が続いている。
先程までの人の多さが嘘のようにこの行者道は静かだ。愛嶽山が近づくと整然とした杉林になるが、林の中の登山道は広々としてあくまでも快適だ。
愛嶽山の神社を過ぎると苔むす杉林の中を下る。登山道の傍らではツワブキの黄色い花が多く見られる。
竈門神社が近づくと多くの登山者とすれ違う。神社に着くとさらに多くの登山者達が登り始めるところだった。この宝満山は東京における高尾山のようなところと聞いてはいたが確かに人気の高さが窺われる。
早朝であったせいと登山コースのせいもあるだろうが、快適な自然林の静かな山歩きが楽しめる山であった。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する