三頭山、ドラム缶橋からオツネの泣坂を登る
- GPS
- 06:47
- 距離
- 12.9km
- 登り
- 1,451m
- 下り
- 998m
コースタイム
9:05 三頭山登山口
9:58 イヨ山
11:03 ヌカザス山
11:31 入小沢ノ峰
12:27 三頭山頂
12:38 見晴台
13:10 三頭山避難小屋
13:34 発
14:29 三頭の滝
14:52 都民の森
天候 | 曇り時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
帰り 「都民の森」バス停から武蔵五日市行きバス(数馬で乗り換え) |
コース状況/ 危険箇所等 |
奥多摩の3大急登とは、鷹ノ巣の稲村尾根、本仁田山、水根からの六ッ石山と思っていたが、山渓8月号に六ッ石山ではなく奥多摩湖からの三頭山が上がっていた。後の二つは登ったので、3つ目に挑戦してみた。 危険と言うほどではないが、急なのぼりが続く。 加えて前日までの雨で足元は全般に湿っている。 イヨ山までは特に前半が素の急登。出鼻をくじかれる。 イヨ山からヌカザス山までは岩交じりで手を使ってのぼる所多し。 ヌカザス以降にオツネの泣き坂というところあり。普通の坂にロープという珍しい坂。足場がないのでロープにすがりがちに。 |
写真
感想
奥多摩の気温はそう上がりそうもない予報だったので、奥多摩三大急登の仕上げに奥多摩三山の筆頭でもある三頭山に登った。
7:55奥多摩駅から峰谷行きのバスに乗って峰谷橋で下車。ここには綺麗なトイレがあるので、使わしてもらって、いざ出発。橋を渡ってトンネルをくぐり、初めてわたる通称「ドラム缶橋」に。(今はポリタンクだそうです。)見た目しっかりしているが歩くと結構動くので意外な感じがする。
橋を渡って、上の車道に上がって直ぐのところに「三頭の水」という名水があるという。確かに水場あり。ひとり車できた男性がポリタンクに汲んでおられる。小生も飲ましてもらった。硬めで美味し。
その後車道を登山口に向かって歩いたが、この道はバイク野郎のメッカなのか、やたらと二輪が通る。歩道もないので気を付けて歩いたためか、例によって登り口を見逃す。後ろから歩いてこられた同じバスできた方も、「無いですね」どうも見過ごしたようだと、二人で戻る。やはりひっそりと?登り口があった。
そこから登りだしたが、最初から胸突き八丁という感じの登り。イヨ山まで約1時間特に前半が急で、かつ足場に手が入ってないので、今日のように湿った地面では一層歩きにくい。
その後、ヌカザス山までは岩がちの登りで結構手を使うところもあり、アップダウンもありで引き続き厳しい。そのあとのオツネの泣き坂という、なんじゃその名前は、というところはただの斜面だがやはり急でロープがずっと張ってある。普通の登りをロープに頼るのもどうかと思ったが、足場がよくないのでついすがることに。
先々週登った鷹ノ巣の稲村尾根は直球でグイグイという登りだったが、こちらは手を変え品を変えて攻めてくる感じ。
それにしても、イヨ山、ヌカザス山、オツネの泣き坂、と云われを聴きたくなるような名前が続く。ネットでちょっと見たが、わかるのはオツネさんの話だけだった。オツネさんという美女が、若い美男のお坊さんと許されぬ恋におち別れさせられたが上野原まで会いに行き、夜に慌てて帰ってこの坂を泣きながら降ったそうで。
12:27ようやく山頂にたどり着いたが、やはり相当ヘトヘトになっていた。このルートは敬遠されるのか、登りは一緒に登り口を探した方(その後も前後してご一緒)の外に若い男性一人、下ってきてすれ違ったのが男性ひとりと結構年配の女性一人で、小生入れて5人だけ。
ところで三頭山というのは異説もあるようだが、山頂が3つあるからというのが普通の解釈だろうし、実際東峰、中央峰、西峰の3つがある。ただ、東峰と、中央峰は20mくらいか、すぐそばなので別々と見ていいのかちょっと疑問も。西峰は独立しているが、巻いてしまい登りそびれた。
中央峰を過ぎて少し下ったところに展望台がある。木のデッキが作られているが残念ながらほぼガスの中。そそくさと後にして一旦もとの分岐の御堂峠に戻り笹尾根の方向へ下っていく。この当たり、都民の森地区に入っており、登ってきたヌカザス尾根とは打って変わって道の整備が行き届いている。木の階段を下りたところがムシカリ峠。そこからちょっと登ったところに三頭山避難小屋があった。
急坂にちょっと苦戦し、頂上回りでウロウロして避難小屋についたのは1時を回っていた。小屋の前の縁側のところに座って昼食の準備。先客のおじさんが一人いた。オリピックの金メダル祈念のカップヌードル、パン、コーヒーなどいただきまして、時間を計算すると大分押している。西原峠まで笹尾根を歩いて数馬に降りるという計画だったが、バスに間に合わないように思った。おじさんと話すと、ちょうどそのコースを登って来られたようだ。しきりに「遠かった」、とおっしゃる。
考えるうちにそのまま三頭の滝から都民の森のバス停に降りれば1時間ほど早そう。そう決めて昼食の続きをとるが、何せ虫が多い。ここが一番多かった。大中小3種類くらいの虫が波状攻撃をかけてくる。虫除けスプレーを腕と顔に塗っているが効いているのだろうか?
避難小屋の様子を見た。おじさんと二人だけかと思ったが、表の戸を開けて中を覗くと意外にも10人近く中に居られた。ちょっと暗くてどうかとも思ったが、虫攻撃を受けるよりいいということか。立派なトイレもあったがペーパーは切れていた。水場はそばにはないようだ。
1:30ごろ下りにかかる。のぼりとは打って変わって整備された道。途中で沢絡みの道になり、沢を行き来しながら下っていく。45分ほどで三頭の大滝に着く。ここには滝見の橋という滝を見るためのつり橋があった。滝は結構長いが滝つぼに落ちるタイプではなく岩の斜面を蛇行して流れ落ちて行く型だ。
滝の辺りから平坦な道になり、地面に木のチップを敷き詰めた贅沢な道になった。この道を20分ほど歩いていくと森林館という休憩所兼展示館がある。ここを通過して下に降るとすぐに都民の森駐車場兼バス停に到着。
ここでジュースなどのんで服を着替えバスを待った。バスが来たので並んでいると、すぐ後ろにさっきの避難小屋で会ったおじさんが並んでおられた。数馬で降りて風呂に入って帰るという。それもいいなと思ったが、ここからまだ大分遠いこともあり、見送った。
帰りのバスは数馬で乗り換えになり、武蔵五日市に向かったが、途中で渋滞となり、駅まで2時間近くかかった。結局17:21のホリデー快速で帰ることに。
奥多摩三大急登を登っての感想。
長男格は鷹ノ巣の稲村岩尾根で、ゆるみなくグイグイ攻めてくる。ただ人気コースで登山者が多く、道は整備されている。
三頭山は次男格になるだろうか。あまり整備されていないバラエティに富んだのぼりが楽しめる(苦しめる?)。また挑むにはちょっと覚悟がいる感じ。
本仁田山は頂上まで奥多摩駅から2時間くらいで高さも1200mほどだが、最初の斜面の急登度は一番だろう。さんしょは小粒で、ということになろうか。
<参考>
山と渓谷8月号の特集では、
鷹ノ巣山稲村岩尾根 高低差1180m,平均斜度17.0°
三頭山ヌカザス尾根(入小沢まで)740m,12.6°
本仁田山大休場尾根 690m,24.2°
(ヌカザス尾根はアップダウンがあるので斜度が低いのだろう。)
奥多摩は様々な山があり楽しませてくれる。次は笹尾根をのんびり歩きましょうか。
この時期の奥多摩は、ある意味北アルプスよりも苛酷だと思います。
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