北海道登山ツーリング�� 大雪山（黒岳 御鉢回り）
北海道
Luske
体力度について
- GPS
- --:--
- 距離
- 18.4km
- 登り
- 1,406m
- 下り
- 1,403m
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-9:40御鉢平展望台-10:40中岳分岐-11:30北海岳-14:00ロープウェイ駅(5合目)
| 天候 | 8月15日：晴れ 8月16日：雨 8月17日：曇り時々晴れ 8月18日：晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2012年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
ケーブルカー（ロープウェイ／リフト）
|
写真
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道路以外の人工物は全く無く、荒涼とした原野が続く。
最北端の宗谷岬へ向かう。
道の先に宗谷丘陵が見えてきた。
丘一面に風車が立ち並んでいる。
今回は・・・素通り。
別に寄らなくてもいいや。
樺太丼3300円を食す。
店の食材が全部乗っているらしい。
今回ツーリングでは一番の贅沢。
この日の宿は岩尾内湖の白樺キャンプ場。
火力が強すぎて燃えてしまった・・・
休養日とし、明日の登山の下見。
黒岳登山口の層雲峡を視察する。
天気が悪いので、人影は疎らだ。
入口には大きなヒグマの剥製が展示してある。
身長2m20�僉�
剥製でも怖いです。
旧層雲峡小学校の校舎を利用した写真館。
天候は回復し、雲の合間より青空が見える。
本州の山に咲くトリカブトと何処が違うのかな？
バッタを食べるのに夢中で私が近付いても逃げようとしない。
声の方に目を向けると・・・
そこにはナキウサギが。
何事ですか・・・？
え、ヒグマ？
おお、ヒグマの親子！
御鉢平の底を悠然と散歩している。
御鉢の熊を監視しながら先に進む。
登ってくるなよ・・・
もしかしたら、名前がついているのかもしれない。
あいかわらずヒグマの動向が気になる。
正面には北鎮岳が見える。
ここで御鉢平は見おさめ。
少し名残惜しいが、ヒグマから離れられると思うと安心する。
深い森の中を南下する。
快適な高速ワィンディングが続く。
こんな深い森に、よくこれほど立派な橋を造ったものだ。
場所は選び放題。
帰りのフェリーに乗る為、函館へ。
途中、大沼公園に寄る。
駒ケ岳がよく見えた。
感想
【8月15日】曇り：移動日
早朝、鏡沼キャンプ場を出発し、道道106号を北上。
稚内へ向かう。
荒涼とした原野を切り開いた直線道路が続き、地平線と海岸線を望みながら走る。
快晴ならば利尻富士も見られる北海道ツーリングのクライマックスロード。
・・・であるが残念、雲がかかっており利尻富士は見えなかった。
9時頃に稚内のフェリーターミナルに到着。
これから利尻島へとフェリーで渡り一泊。
そして、明日に利尻富士へ登る予定である。
だが、島へ渡る前に、念のため天気予報で明日の天気を確認して見ると・・・
なんてことだ、雨かよ。。。
予報によると大雨になりそうで、とても登山できるような天候ではなかった。
昨日の朝に天気予報を確認した時は晴れマークだったんだけどなぁ…
これは困った。
残りの滞在日は今日を含めてあと4日。
帰りの行程を考えると、明日以外は利尻富士を登れる日が無い。
しばらく悩んだ結果、利尻富士登山は諦める事にし、別プランを考える
天気予報を見ると、明日は北海道全域が雨になりそうなので登山は無理。
しかし、その翌日17日は天気が回復しそうなので、登山は出来そうだ。
18日の夕方には函館のフェリーで帰らねばならないので、函館から遠すぎる山は無理。
さて、どこに登ろうか・・・
と、考えると、真っ先に大雪山が思い浮かんだ。
先日は西側の旭岳周辺を登ったが、今度は東側。
層雲峡より入山し、御鉢平を回ってみようと考えた。
そうと決まれば、早速移動。
層雲峡を目指して南下する。
その前に・・・野寒布岬で海鮮丼を食べたり宗谷岬方面を回ったり、
観光してから南下したのでその日のうちには層雲峡まで辿りつけず。
旭川市の北にある岩尾内湖の白樺キャンプ場でテントを張って、その日の行動を終えた。
岩尾内湖白樺キャンプ場、利用料金「無料」
無料にも関わらず、サイト内に車両乗り入れ可能。
キャンプ場周辺に店や浴場が無いので少し不便だが、林間のサイトでワイルド感があり、非常に私好みのキャンプ場。
ここからならば1時間もあれば登山口の層雲峡まで行けそうなので、
明日は雨だけど連泊する事にした。
夜は盛大に炭火焼き。
美深で買ったジンギスカンやトウモロコシ、セイコーマートの塩ホルモン、
総額1000円程度ではあるが、私にとっては何よりの御馳走。
毎日食べても飽きないよ。
このキャンプ場は焚き木が豊富なので、食後は焚き火しながらのんびり過ごすが・・・
そうこうする内に雨が降り出す。
泣く泣く焚き火を中断し、テントへ入って不貞寝する。
【8月16日】雨：停滞日
昨夜から雨は降り続く。
予報では今日は終日雨なので、停滞日とする。
連日のバイク移動が続いていたので今日1日くらいはキャンプ場で休養するか。
でも、食い物が無い・・・
ここは山の中。
食料を調達しようにも、店は無し。
インスタントラーメンやカロリーメイト等はあるけど、それではあまりに寂しかろう。
結局、雨の中を30Km離れた町まで食料買い出しに行く。
当初は買い出しだけのつもりだったが、どうせなら明日の登山の下見をしておこうと思い、更に走って層雲峡へ。
雨の降る中、人影まばらな層雲峡をあちこち観光したり、昨日風呂に入っていなかったので「黒岳の湯」で入浴したり、
景色は冴えなかったけど、有意義に過ごして白樺キャンプ場へ帰る。
帰る頃には雨は止んで、時折雲の合間より青空が見える。
明日の登山に期待しつつ、眠りに就く。
【8月17日】晴れ：黒岳登山日
早朝、朝靄の中、層雲峡へ出発。
層雲峡までの道中は青空が広がっており、快晴中の登山が期待できた、
・・・が層雲峡に入った途端、空は真っ白。
厚い雲に覆われる。
7時発のロープウェイに乗り、更にリフトを乗り継いで7合目の登山口に着いたら、周囲はガスの中。
なんとも残念な天候となる。
ガスで視界が悪い中の登山となったが、時々足元をエゾシマリスが走り抜け、沈む心を和ませる。
両手でバッタや木の実などを食べている姿が可愛らしく、何度も写真を撮らせて頂く。
1時間ほど登山道を歩くと、黒岳山頂へ到着。
やはりガスの中で、周囲の展望は望めない。
5分程で山頂での滞在を切り上げ、更に西へ、御鉢平方面へと進む。
しかし、最近の私は晴れ男の素養があるようだ。
山小屋である黒岳石室で休憩し、更に先へ進むとガスの晴れ間が見え始める。
そして、爆裂火口である御鉢平へ到着。
その展望台へ到着すると、御鉢平の周囲だけが晴れている、という少し奇妙な空模様となった。
周囲全域晴れ渡っている訳ではないが、肝心の御鉢平はしっかり見える。
わざわざ来た甲斐があるってもんだ。
その光景を眺めながら昼食をとっていると、近くの岩場より「キュッ」という甲高い鳥のような鳴き声が聞こえる。
声が聞こえた岩場を観察してみると・・・
おー、いたいた。
ナキウサギ発見。
日光浴でもするかのように、岩の上でじっとしている。
大きさは手の平サイズで、とてもかわいらしい。
なかなかお目にかかれない動物らしく、「3回大雪山に登っているが一度もナキウサギにあった事が無い。」
と嘆いている登山者に以前会った事がある。
そう考えると、2回目の大雪山登山でナキウサギに会えた私は幸運だったのかもしれない。
しばらくナキウサギを観察していると、背後に居た登山者達がざわめき始めた。
何事だろう？、と思いそちらに注意を向けると・・・
何・・・？
ヒグマ・・・だと？
登山者達が指し示す方向、御鉢平の底へ目を向けると、そこにはヒグマの親子が居た。
おお、これは珍しい。
ナキウサギに続きヒグマ登場とはなんとイベント豊富な事か。
アイヌ民族の人々は大雪山連峰を親しみと畏敬の念をこめて「カムイミンタラ」と呼んでいた。
「カムイミンタラ」とは、アイヌ語で「神々の遊ぶ庭」という意味で、
ここで言う「神々」とはヒグマの事を表しているらしい。
カムイミンタラそのままの光景を実際に目の当たりにし、思わず感動する我。
て、おい・・・感動してる場合か。
ヒグマ達は登山道から離れた火口の底に居る。
しかし、目視できる位置、しかも一番危険な子連れ熊、という状況はヤバくないか？
これから御鉢平を一周するつもりなのだが、ヒグマ達が登山道に登ってきたらどうしようか・・・
撤退すべきか進むべきか・・・迷うところだ。
周囲の登山者達は誰も動こうとしない。
しばらくどうすべきか考える。
火口の底から登山道までは急斜面なので、ヒグマ達が登山道に上がってくる可能性は低い。
また、進行方向を見ると何人か先行者が居る。
たぶん、大丈夫・・・だろう。
幸い、こちらは火口の縁を歩くので、常にヒグマ達を監視出来る立場にある。
先へ進む事にした。
ヒグマを監視しつつ、先へ進む。
もし、登山道へ登るような素振りを見せたら・・・その時は撤退するつもりで。
しばらく歩き続けると、やがて単独の先行者が見えてきた。
人が居ると安心だ。
しかし、突然、先行者は立ち止り、そしてしばらくしてから私の方へと引き返してきた。
若い男性の登山者で、かなり速足でこちらに向かってくる。
挨拶をしてすれ違ったが、ただ事では無い様子。
まぁ、理由は聞かなくても想像つくけどね。
御鉢の底に居るヒグマの親子に気が着いたんだろな・・・
こうなると、流石に不安になってくる。
私も彼と同じく撤退すべきだろうか？
しかし、背後を見ると展望台で一緒にヒグマを見ていた登山者達が続々とこちらに向かって来ていた。
みんな登山続行を決めたようだ。
その姿に後押しされて、私も先へ進む。
ヒグマのプレッシャーを感じながら北鎮岳分岐へ到着。
北鎮岳山頂方面はガスがかかっており、眺望は望めそうにない。
ここから北鎮岳山頂までは往復で約30分。
当初の予定では、ここで北鎮岳山頂まで往復する予定であった。
しかし、今はヒグマの動向が気にかかる。
御鉢平方面から目を離したく無いし、リスクを冒して行ったところで眺望は無いだろう。
北鎮岳へ行くのは止めておいた。
北鎮岳分岐からは周囲にガスがかかり、視界が悪くなる。
御鉢平方面はガスで見えず、周囲に登山者の姿は無い。
ガスの中からヒグマが現れそうな気がして、非常に怖い。
ナイフリッジの上を進むような緊張感を感じながら、熊鈴を大きく鳴らしつつ速足でガスの中を進む。
3日前にも通った中岳分岐〜間宮岳間に差し掛かるとガスは晴れ、
旭岳方面からの登山者とすれ違うようになり、気が楽になる。
私は人の少ない静かな山歩きの方が好きではあるが、この時ばかりは登山者の存在をありがたく感じた。
その後はガスがかかる事は無く、前方には4人ほど先行者が居る状況になったので一安心。
緊張から解放されリラックスしつつ、周囲の景色を楽しみながらの登山となった。
そして最後のピークである北海岳へ到着。
なだらかな山頂には10人ほど登山者が集っており、もうヒグマの恐怖は感じない。
御鉢平が見えるポイントはここが最後なので、もう一度ヒグマを見たくて目を凝らしてみるが・・・
もうどこにもヒグマの姿は見えなかった。
御鉢平の向こうを眺めると、先程通った時はガスに包まれて見えなかった北鎮岳の姿がはっきり見える。
これだけはっきり見えると、登り損ねた事が悔やまれる。
まぁ、遠方から眺める事が出来ただけでも良しとするか。
御鉢回りを終えて、黒岳方面へ進むと再び視界はガスの中。
まだ早い時間なので黒岳山頂には大勢登山者が居たが、視界は優れず、皆沈んだような表情をしている。
だが、諦めるのはまだ早い。
御鉢平の上には青空が広がっている。
ただし、ヒグマが居るけどね・・・
ガスの中、登りに通った登山道を下り、ロープウェイまで下山。
そして、ロープウェイで層雲峡まで戻る。
そして、今回の北海道ツーリング最後の登山が無事終了した。
層雲峡を後にし南へ向かう。
今回の旅での登山は全て終わった訳だが、ツーリングとしては今からがクライマックス。
これから走るのは私が北海道の中で最も好きなツーリングロードである国道273号線三国峠。
日本離れした深い森の光景が広がり、その中を高速ワインディングが続く。
ワインディングを過ぎれば白樺が立ち並ぶ直線道路が続き、視界を楽しませる。
層雲峡から上士幌町までの約60Km区間はバイク乗りにとっては至福の道。
あまりにも走って気持ちの良い国道なので、過去にこの区間を2往復した事もあったなぁ。
至福の時は瞬く間に過ぎ去り、16時にはキャンプ予定地である上士幌航空公園に到着する。
広い芝生のサイトで場所は選び放題。
町にも近く買い出しや入浴に便利で、文句なし。
今は利用料金500円だけど、一昔前は無料。
これほど良いキャンプ場が無料だったとは信じられない位だ。
テントサイトの中の林に入れば焚き木が豊富に拾えるのも嬉しいところ。
椅子とテーブルにバーベキュー用のカマドが設置してある場所を選んでテントを張る。
その夜は北海道最後のキャンプ。
盛大にカマドで焚き火して夜を過ごす。
【8月18日】晴れ：最終日
文句なしの快晴。この8日間で一番良い天気だったかもしれない。
17時30分発のフェリーに乗る為、函館まで移動。
上士幌から函館までは約500km、
かなり距離があるので、高速道路を利用し函館へ向かう。
音更帯広ICより道東道に上がり、函館方面へ向かうが、昭和新山SAまでの300km区間は、ガソリンスタンド皆無。
途中でガソリンが心配になる。
なんとかSAまで辿り着き、昭和新山を眺めてから再出発。
函館手前の森ICで高速道路を降りた後は、駒ケ岳を眺めながら函館フェリーターミナルまで快走。
天気が良くて、遠方の山々がはっきり見える。
特に駒ケ岳が印象的だった。
次回北海道を訪れた時は登ってみたいものだ。
フェリーターミナルには16時には到着。
相変わらず、空は快晴。
こんな快晴だと帰りたくなくなるのが辛いところ。
やがてフェリーは出港し、日が落ちてくる。
夕日に染まる空と海。
真っ赤に染まり感動的。
長旅の最後を飾るのに相応しい光景だった。
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樺太丼に、エゾシマリス、ナキウサギ、ヒグマとイベントてんこもりでしたね
写真を拝見すると、東北とはワイルド感が一枚も二枚も上手ですよね。
野生動物が闊歩する広大な大自然の山歩き、いいですね。
北海道は観光でしか訪れたことがありませんが、来夏はLuskeさんの記録を参考に北海道の山旅を計画してみようかなーと思います
利尻富士は残念でしたが、大雪山もいいですね！
天気もなんとか良くなったようですし。
いろいろな動物との出会いもあったようで。
やはりヒグマは遠くでも恐ろしいですよね。
チングルマの群生はすごいです。天気が良ければ
圧巻の風景間違いなしでしょうか？
実際に見てみたい景色です。
バイクは写真に撮ると絵になりますよね〜。
かっこいいい。
ツーリングも満喫できたようですし密度の濃い
夏休みだったと思います。
次回は利尻富士に登れるといいですね。
大雪山は、その寒々とした名前とは裏腹に、花や野生動物に溢れる生命豊かな山でした。
やはりワイルド感では東北の山よりも数段上のように感じます。
ぜひ、北海道を訪れた際は大雪山に登ってみてください！
北海道の山はヒグマや水の問題(寄生虫がいるるので生水は飲めない)があり、本州の山とは違う困難がありますが、登る価値はあると思います^^b
大雪山が素晴らしすぎたので、少し印象が薄れてしまいましたが、十勝岳も良い山です。
こちらもぜひ！
Webberさん、こんばんわ
ヒグマ、怖いです・・・
事前に剥製を見ていただけに、怖さは倍増でした(笑)
チングルマの群生、とても見事なものでした。
これまでいろんな山でお花畑を見てきましたが、この大雪山の花畑ほど見事な花畑は見た事がありません。
今回のチングルマは淡いピンクの綿毛でしたが、初夏は黄色い花を付け、秋にはその葉は真っ赤に紅葉します。
この花畑、秋にはどれほど見事な紅葉が広がる事か、想像もつきません。
季節を変えて、また訪れてみたいものです。
バイクでの旅は基本、ソロなので自分の姿はなかなか撮影できず。
その為、行く先々ではバイクを被写体にして背景撮影をよくやってます。
結構、絵になってるかなー、と思うのですが、
搭乗者よりも絵になる・・・のが少し悲しいところです^^;
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