[過去レコ] 夜叉神ー観音岳


- GPS
- 32:00
- 距離
- 21.1km
- 登り
- 1,941m
- 下り
- 1,941m
コースタイム
天候 | 26日:雪のち曇り 27日:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2008年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
長袖インナー
ズボン
靴下
グローブ
アウター手袋
防寒着
雨具
着替え
靴
ザック
アイゼン
昼ご飯
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
食器
ライター
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
筆記用具
日焼け止め
保険証
携帯
時計
タオル
カメラ
|
---|
感想
過去の手記を再編集した。
1日目:
6:28相模原を出発、八王子で乗り換え、9時前に甲府に到着。 夜叉神行きのバスの出発は9:00。夜叉神行きのバスは今日からの臨時で、 登山者らしい人間は6人のみ。車掌も運転手に初日にしてはもう少し欲しいなあと、 ぼやいていた。甲府市内は曇っていたが、 芦安を通過後は車窓に小雨もかかり出した。 10時15分頃夜叉神峠登山口に到着。
快調に夜叉神峠まで歩き、小雨が降っているがそのまま縦走路へ入った。 しばらく歩き、アイゼンを装着。さっきから東からの風が強く、 ゴーゴーいっている。11時過ぎなのに暗い。 いつの間にか、小雨も小雪になり、舞って来た。 体を冷したくないので、レインコートを着る。 またアイゼンをはずさねばならなくて、かなりもたついた。 気分は憂鬱になるばかり。雪が大きくなるようであったら、引き返そうという気分になった。
しばらく行くと、杖立峠。標識も雪に埋まり、いまいちどこなのか分らない。 苺平まで2時間半と、手書きで1時間半とも書かれてある。 まだ結構あるなと。果たして辿り着けるのか。 腹も減るが、時間がもったいないので苺平まで我慢することにする。
やっとこさ針葉樹林帯を抜け、ケルンのある場所に出たが、 西から小雪も舞い、休憩する気分にならない。 早く着かねばとせきたてられる。 針葉樹林帯でない分、気分も少し良くなったが、苦行ではある。 さらに進むと、もう1人いて、軽く抜く。しばらく行くと、辻山への分岐。迷わずに右に進路を採り、 そのまま針葉樹林帯の東斜面をひたすら進む。 時折踏み跡も薄くなっていて、慎重に進む。 と、「南御室小屋まで20分」という標識を発見。気分も乗ってきた。ともかく小屋で休憩しようと。 携帯の電波具合などを示した標識もあり、程なく南御室小屋に到着。 薬師岳小屋はやっているのかと小屋の主人に聞く。 それと薬師岳まで行く旨も伝えておく。
薬師岳小屋へ向けて出発。そんなに遠くないだろうと思っていたが、 いきなりの急斜面。しかも踏み跡は薄く、今日は誰もいないようだ。 憂鬱になる。慎重にルートを探し、高度を上げようとするが、 空気が薄くなったか、疲れが出てきたのか、はたまた両方が原因か、 スピードも落ち、一歩一歩が実に重い。 森林限界を越えると、岩場だらけの砂払岳の手前にかかった。 踏み跡はさらに薄くなり、岩に書かれたスプレーを頼りに、 少しずつ高度を上げる。西側は白く、空は薄暗い。 風は相変わらず強く、雪もたまに舞う。やれやれ。 コースが果たして合っているのか不安になってきた頃、 山頂のような所に出た。下り道がはっきりしない。 降りるべき所は広々としていて足掛かりが判明しない。少しずつ降りて行くと、木々の向こう側に人を見付け、 薬師岳小屋に着いたことが分った。14時20分頃だった。小屋で受付後、昼食をとり、一寝入りした。
結局、もう3人の予約があったそうだが、山開き初日の宿泊客は私だけだった。7:30になり、1人での食事。寂しい。おでんとかぼちゃ、サラダなどで、御飯は予約客が来なかったお蔭でお替わりできた。 夜は昼寝したせいかなかなか寝付けなかった。
2日目:
朝食を摂り、7時頃、すぐ裏にある薬師岳に向けて出発。今日はすぐ裏の薬師岳が見えるのが嬉しい。少し登ると、アイゼンの跡があり、トレースを追うだけで楽だった。 白峰三山の山頂部には雲がかかっていた。一方、観音岳はよく見える。 程なく、山頂に到着。
アイゼンは観音岳の方へ向かっており、欲を出して、稜線を観音岳へ。 場所によっては50cmの幅もない所もあり、慎重に重心を低くして歩く。 風は西から東へとそこそこの風が吹いていた。 雪はそこそこ固く、アイゼンをしていると滑ることもなく、崩れることもなく、良い塩梅だったようだ。 観音岳に着き、地蔵岳方向も見えて来た。 これから先に行くのは恐いので自重する。 砂払岳を見るとそくぞく登山者が来た。 小屋に戻り、置いていった荷物を整理する。 小屋の方々に挨拶し、下山。今朝は南御室小屋から登って来た人がいるので、 トレースもしやすい。それでも慎重に集中してトレースを追いかける。 急斜面を下ると、南御室小屋。ここで水分補給した。
辻山への分岐まで行き、時間的に余裕もあるので、辻山に寄ってみる。 すぐにトレースはなくなり、ラッセルしなくてはならなくなった。 このラッセルは思いのほかしんどかった。 一歩進む度にズボッと雪が凹み、30〜40cm、酷い時は、股まで埋もれたりして、 なかなか前に進めなかった。仕舞にはうんざりし、よつんばで歩いたりした。 しばらく格闘していると、相当前のスノーシューの踏み跡があり、 なんとか山頂らしき平坦地に出た。白峰三山の山頂には雲は最早なく、 最高の展望だった。往路の踏み跡をそのままトレースし下山道に出る。
今日は気温が上がり、雪が溶けていて歩きにくい。しばらく行き、アイゼンをはずす。 しばらく歩き、夜叉神峠に到着。 白峰三山を見渡せる絶好の場のためにハイカー達のたまり場になっていた。 急に暖かくなったせいか、洟が止まらない。ここでバーナーで沸かして、ラーメンを食べる。
バスの時間まで1時間以上あり、ゆっくりして、一気に登山口まで下る。 どうやって時間を潰そうかと思っていたが、 鉱泉があったので、汗を流すことにした。快適になり、14時発のバスで甲府に出て、鈍行で帰宅。
初めての南アルプスが、これまた初めての本格雪中登山と、今から思うとやや無謀な山行だったが、こんなに見事な白銀の世界は見たことがなく感激一入だった。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する