また山に行きたくなる。山の記録を楽しく共有できる。

Yamareco

記録ID: 2350866
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
アフリカ

【過去レコ】キリマンジャロ/頂上稜線で酸素の薄さを実感

2006年08月25日(金) 〜 2006年08月30日(水)
 - 拍手
gakukyourou その他11人
GPS
128:00
距離
64.1km
登り
4,003m
下り
4,003m

コースタイム

現地時間(時差は日本より6時間遅れ)
1日目(8月25日)
マラングゲート(登山口)12:10−マンダラハット着15:30
2日目(8月26日)
出発8:20−ホロンボハット着13:35
3日目(8月27日)
出発8:40−東溶岩台地(標高4300m)10:55〜11;25−同小屋着12:25
4日目(8月28日)
出発8:00−Last Water Point 9:15〜9:35−キボハット着12:30−同小屋発13:10−4950m地点13:40〜13:50−同小屋着14:05
5日目(8月29日)
出発0:15−ハンス・メイヤーズ・ケープ2:15〜2:25−ギルマンズポイント(標高5685m)4:40〜4:50−ウフルピーク(標高5895m)6:50〜7:15−ギルマンズポイント8:20−ハンス・メイヤーズ・ケープ8:45〜9:10−キボハット着10:05−ホロンボハット着13:00
6日目(8月30日)
出発7:50−マンダラハット11:15〜11:35−マラングゲート14:05
天候 連日晴れ一時曇り
過去天気図(気象庁) 2006年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
バス 飛行機
成田空港からオランダのアムステルダム空港へ飛んで1泊。翌日タンザニアのキリマンジャロ国際空港へ。飛行時間だけでも合計20時間程かかる。
コース状況/
危険箇所等
写真説明と感想欄に記載
1日目(8月25日)。登山口のマラングゲート。標高1800m。入山手続きに1時間半もかかった。これぞアフリカ時間
2006年08月25日 16:39撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/25 16:39
1日目(8月25日)。登山口のマラングゲート。標高1800m。入山手続きに1時間半もかかった。これぞアフリカ時間
ゲート前の広場に、ヨーロッパ人として初めてキリマンジャロに登ったハンス・メイヤーの記念碑があった
2006年08月25日 17:50撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/25 17:50
ゲート前の広場に、ヨーロッパ人として初めてキリマンジャロに登ったハンス・メイヤーの記念碑があった
正午過ぎにゲートが通れてやっと歩き出す。鬱蒼とした熱帯雨林の中、緩やかで歩き易い道を進む
2006年08月25日 19:16撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/25 19:16
正午過ぎにゲートが通れてやっと歩き出す。鬱蒼とした熱帯雨林の中、緩やかで歩き易い道を進む
本日の宿マンダラハット(小屋)に着いた。標高2730m
2006年08月25日 21:41撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/25 21:41
本日の宿マンダラハット(小屋)に着いた。標高2730m
2日目(8月26日)。小屋を出ると直ぐに樹林は終わってサバンナになった。遠くにキリマンジャロが見えてきた
2006年08月26日 14:57撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
1
8/26 14:57
2日目(8月26日)。小屋を出ると直ぐに樹林は終わってサバンナになった。遠くにキリマンジャロが見えてきた
赤道直下なのに確かに氷河が見える。でも小さいなあ
2006年08月26日 15:04撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/26 15:04
赤道直下なのに確かに氷河が見える。でも小さいなあ
10時を過ぎてキリマンジャロに雲が湧いたと思ったら、またたく間に山頂を隠した
2006年08月26日 16:36撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/26 16:36
10時を過ぎてキリマンジャロに雲が湧いたと思ったら、またたく間に山頂を隠した
幅広いなだらかな道が続くが、乾季のためホコリが酷い。マスクが威力を発揮する
2006年08月26日 18:17撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/26 18:17
幅広いなだらかな道が続くが、乾季のためホコリが酷い。マスクが威力を発揮する
私のダッフルバックを頭の上に乗せて運んでいるポーターに会った。手で支えることもなく、器用なものだ
2006年08月26日 18:08撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
1
8/26 18:08
私のダッフルバックを頭の上に乗せて運んでいるポーターに会った。手で支えることもなく、器用なものだ
右手に岩峰群のマウェンジ峰(5151m)を見ながら、その南裾野を巻いて行く
2006年08月26日 19:26撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/26 19:26
右手に岩峰群のマウェンジ峰(5151m)を見ながら、その南裾野を巻いて行く
ホロンボハットが見えてきた。このルートで最大の収容力を誇る
2006年08月26日 19:26撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/26 19:26
ホロンボハットが見えてきた。このルートで最大の収容力を誇る
ここの標高は3720m。富士山の頂上とほぼ同じ。ここに合計3泊する
2006年08月26日 19:33撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/26 19:33
ここの標高は3720m。富士山の頂上とほぼ同じ。ここに合計3泊する
夕食まで時間があるので周辺を散策。ジャイアント・セネシオの群落が見事だ
2006年08月26日 21:27撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
1
8/26 21:27
夕食まで時間があるので周辺を散策。ジャイアント・セネシオの群落が見事だ
3日目(8月27日)。6時半、ちょっぴり顔を出しているキリマンジャロの頂がモルゲンロートに輝いている
2006年08月27日 12:37撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/27 12:37
3日目(8月27日)。6時半、ちょっぴり顔を出しているキリマンジャロの頂がモルゲンロートに輝いている
ホロンボハットに連泊して、高度順応のためにマウェンジ峰の西中腹を巻いて、標高4300mの東溶岩台地まで往復する
2006年08月27日 16:02撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/27 16:02
ホロンボハットに連泊して、高度順応のためにマウェンジ峰の西中腹を巻いて、標高4300mの東溶岩台地まで往復する
縞馬模様のゼブラ・ロック
2006年08月27日 16:28撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/27 16:28
縞馬模様のゼブラ・ロック
この岩の左側を巻きながら登る。岩壁越しにマウェンジ峰を望む
2006年08月27日 16:38撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/27 16:38
この岩の左側を巻きながら登る。岩壁越しにマウェンジ峰を望む
岩の上の東溶岩台地に出た
2006年08月27日 16:56撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/27 16:56
岩の上の東溶岩台地に出た
ここからキリマンジャロが一望できる。一条の登山道が広大な原野を抜け、さらに頂上稜線の一角まで伸びている
2006年08月27日 17:08撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
1
8/27 17:08
ここからキリマンジャロが一望できる。一条の登山道が広大な原野を抜け、さらに頂上稜線の一角まで伸びている
反対の東側にはマウェンジ峰が聳えている
2006年08月27日 17:08撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/27 17:08
反対の東側にはマウェンジ峰が聳えている
小屋へ戻る途中、ジャイアント・セネシオの群落越しにマウェンジ峰を望む
2006年08月27日 18:05撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/27 18:05
小屋へ戻る途中、ジャイアント・セネシオの群落越しにマウェンジ峰を望む
4日目(8月28日)。ホロンボハットを出発。振り返ると小屋の下は雲の海
2006年08月28日 14:10撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/28 14:10
4日目(8月28日)。ホロンボハットを出発。振り返ると小屋の下は雲の海
サバンナの中をキリマンジャロ目指して緩やかに登って行く
2006年08月28日 15:16撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/28 15:16
サバンナの中をキリマンジャロ目指して緩やかに登って行く
最後の水場
2006年08月28日 15:17撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/28 15:17
最後の水場
小さな尾根を越えると景色は一変。赤茶けた荒野に道が一筋
2006年08月28日 15:52撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/28 15:52
小さな尾根を越えると景色は一変。赤茶けた荒野に道が一筋
朝方は頂上が良く見えていても、10時を過ぎると決まったように雲が湧いてくる。入山中、このパターンの繰返し
2006年08月28日 16:07撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/28 16:07
朝方は頂上が良く見えていても、10時を過ぎると決まったように雲が湧いてくる。入山中、このパターンの繰返し
今日はマウェンジ峰にも雲が湧いて来た
2006年08月28日 16:14撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/28 16:14
今日はマウェンジ峰にも雲が湧いて来た
緩やかに登ってはいるが真っ平な荒野を進む。行けども行けども景色は変わらない
2006年08月28日 16:54撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/28 16:54
緩やかに登ってはいるが真っ平な荒野を進む。行けども行けども景色は変わらない
荒野を4.5kmほど北上し、サドルと呼ばれるマウェンジ峰との鞍部を過ぎると、砂礫の丘陵を縫うように進む
2006年08月28日 17:57撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/28 17:57
荒野を4.5kmほど北上し、サドルと呼ばれるマウェンジ峰との鞍部を過ぎると、砂礫の丘陵を縫うように進む
最終小屋のキボハット(標高4300m)に着いた。小屋は1棟だけなので、テント泊が多い
2006年08月28日 18:29撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
1
8/28 18:29
最終小屋のキボハット(標高4300m)に着いた。小屋は1棟だけなので、テント泊が多い
一休み後、高度順応のために裏手に登る。見下ろすと写真右端の小屋から左に道が伸びている。明日これを辿る
2006年08月28日 19:41撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/28 19:41
一休み後、高度順応のために裏手に登る。見下ろすと写真右端の小屋から左に道が伸びている。明日これを辿る
砂礫のザラザラ道から岩稜を少し上り、4950m地点まで往復する
2006年08月28日 19:50撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
1
8/28 19:50
砂礫のザラザラ道から岩稜を少し上り、4950m地点まで往復する
夕方の6時半頃、マウェンジ峰は夕闇に沈み始めたが、背後の雲海にはまだ陽が当たっている
2006年08月29日 00:26撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/29 0:26
夕方の6時半頃、マウェンジ峰は夕闇に沈み始めたが、背後の雲海にはまだ陽が当たっている
反対側、キリマンジャロの大斜面に白っぽい幅広い帯が頂上稜線へ突き上げているのが見える。明日ここを登る
2006年08月29日 00:28撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/29 0:28
反対側、キリマンジャロの大斜面に白っぽい幅広い帯が頂上稜線へ突き上げているのが見える。明日ここを登る
5日目(8月29日)。頂上アタックのため、深夜0時15分に出発。ウィリアムスポイントで一休み。ここから砂礫のザラザラ道に変わる
2006年08月29日 07:29撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/29 7:29
5日目(8月29日)。頂上アタックのため、深夜0時15分に出発。ウィリアムスポイントで一休み。ここから砂礫のザラザラ道に変わる
小屋から6時間半掛かって、アフリカ最高地点のウフルピークに着いた。この間の状況は後述
2006年08月29日 12:57撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
2
8/29 12:57
小屋から6時間半掛かって、アフリカ最高地点のウフルピークに着いた。この間の状況は後述
南側100m程下に厚さ20〜30m程の氷河が横たわっているが、斜面にへばりついた氷雪の断面しか見えないので、氷河と言われてもピンとこない
2006年08月29日 13:04撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/29 13:04
南側100m程下に厚さ20〜30m程の氷河が横たわっているが、斜面にへばりついた氷雪の断面しか見えないので、氷河と言われてもピンとこない
このように積み重なっている方が、少しは氷河のイメージに近い
2006年08月29日 13:22撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
1
8/29 13:22
このように積み重なっている方が、少しは氷河のイメージに近い
今年降った雪が強い日差しで昇華して、薄い白板が乱立しているのは造形の妙だ。遠くの山はメルー山(4565m)
2006年08月29日 13:04撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
1
8/29 13:04
今年降った雪が強い日差しで昇華して、薄い白板が乱立しているのは造形の妙だ。遠くの山はメルー山(4565m)
頂上の北側は広大なカルデラとなっている。この奥にも氷河を見かける。写真の左上がウフルピーク
2006年08月29日 13:05撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/29 13:05
頂上の北側は広大なカルデラとなっている。この奥にも氷河を見かける。写真の左上がウフルピーク
なだらかで巨大な中央火口丘
2006年08月29日 12:58撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/29 12:58
なだらかで巨大な中央火口丘
頂上から少し下がった風陰で休憩してから下山開始。同じルートを戻る。小さな岩峰の狭い巻道では交互通行で待たされる
2006年08月29日 13:25撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/29 13:25
頂上から少し下がった風陰で休憩してから下山開始。同じルートを戻る。小さな岩峰の狭い巻道では交互通行で待たされる
頂上稜線は火口の縁を通るので、ザラザラした道と岩場が交互に現れる
2006年08月29日 13:35撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/29 13:35
頂上稜線は火口の縁を通るので、ザラザラした道と岩場が交互に現れる
右に氷河、左にカルデラ火口、前方にマウェンジ峰を眺めながらのんびり下る
2006年08月29日 13:32撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/29 13:32
右に氷河、左にカルデラ火口、前方にマウェンジ峰を眺めながらのんびり下る
カルデラの火口壁の上を登山道が通っている。この外輪山の最高地点がウフルピーク
2006年08月29日 13:37撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/29 13:37
カルデラの火口壁の上を登山道が通っている。この外輪山の最高地点がウフルピーク
頂上稜線を2km程辿ると下降点のギルマンズポイント。座る場所も無いほど混んでいた。少し下で一休みしてから下降開始
2006年08月29日 14:18撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/29 14:18
頂上稜線を2km程辿ると下降点のギルマンズポイント。座る場所も無いほど混んでいた。少し下で一休みしてから下降開始
ザラザラした砂礫の急斜面を一気に下る。各自好き勝手な道を降りるので、遠目に幅広い帯に見えた
2006年08月29日 14:33撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/29 14:33
ザラザラした砂礫の急斜面を一気に下る。各自好き勝手な道を降りるので、遠目に幅広い帯に見えた
正面にマウェンジ峰を、下にキボハットを見ながら下る。4人の巻き上げる砂埃がひどい。富士山の砂走りみたいなものだ。
2006年08月29日 14:33撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
1
8/29 14:33
正面にマウェンジ峰を、下にキボハットを見ながら下る。4人の巻き上げる砂埃がひどい。富士山の砂走りみたいなものだ。
ハンス・メイヤーズ・ケープまで降りて来れば一安心なので大休止
2006年08月29日 14:42撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
2
8/29 14:42
ハンス・メイヤーズ・ケープまで降りて来れば一安心なので大休止
キボハットに着いて昼食を取った後、さらにホロンボハットまで降りる。次第に空気が濃くなっていくのを実感する
2006年08月29日 16:17撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/29 16:17
キボハットに着いて昼食を取った後、さらにホロンボハットまで降りる。次第に空気が濃くなっていくのを実感する
6日目(8月30日)。3泊したホロンボハットを出発。振り返ると、小屋裏の尾根越しにキリマンジャロが見送ってくれる
2006年08月30日 14:00撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/30 14:00
6日目(8月30日)。3泊したホロンボハットを出発。振り返ると、小屋裏の尾根越しにキリマンジャロが見送ってくれる
だんだんキリマンジャロが遠くなる
2006年08月30日 15:36撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/30 15:36
だんだんキリマンジャロが遠くなる
5日間見慣れたマウェンジ峰もこれで見納め
2006年08月30日 15:02撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/30 15:02
5日間見慣れたマウェンジ峰もこれで見納め
初日に泊まったマンダラハットを通過
2006年08月30日 17:35撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
8/30 17:35
初日に泊まったマンダラハットを通過
マラングゲートに到着。これをくくれば登山は終了
2006年08月30日 20:03撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
1
8/30 20:03
マラングゲートに到着。これをくくれば登山は終了
登頂者には登頂証明書が手渡される。ウフルピーク登頂者はゴールドで、ギルマンズポイントまでならグリーンで縁取りされた証明書
2006年08月30日 20:11撮影 by  DiMAGE X50, KONICA MINOLTA
1
8/30 20:11
登頂者には登頂証明書が手渡される。ウフルピーク登頂者はゴールドで、ギルマンズポイントまでならグリーンで縁取りされた証明書
私が貰ったゴールドの登頂証明書
2020年05月19日 09:10撮影 by  Canon PowerShot D30, Canon
1
5/19 9:10
私が貰ったゴールドの登頂証明書

感想

今から14年前の2006年8月29日、アフリカ大陸の最高峰であるキリマンジャロ(5895m)に登った。山専門の旅行社が主催するキリマンジャロ登頂ツアーに参加しての登山である。
登山日程は6日間であるが、入山前と下山後にサファリが付くので、8月22日〜9月3日の13日間の日程であった。

このツアーには山仲間で2年後輩のT君と一緒に申し込んだ。参加者は11名。その半数以上はリタイア組で、70歳を最高齢者に当時63歳の私は3番目の年寄り。平均年齢は60歳を越えるシルバー登山隊である。女性も3名参加していた。さらに、ツアー・リーダーとしてプロの山岳ガイドが同行した。
以上の日本人12名に対して現地で組まれたパーティは、現地ガイド8名、ポーター24名、コック3名の大所帯。我々は僅かな荷物を背負うだけの大名旅行を満喫できた。

入山5日目の8月29日が山頂アタック。前日までの様子は写真で説明した通り。
29日は深夜0時15分に出発。赤道直下といえども寒い。防寒具を着込み、オーバーズボン、オーバー手袋を着用する。

今までの硬い路面はウィリアムスポイント下の岩舎あたりで終わり、細かい砂礫の中に靴がもぐるザラザラ道に変わる。周りは真っ暗、自分のヘッドランプで足元を照らすが、この明かりでは立体感に乏しく、不安定で歩きにくい。その上、傾斜も次第に増してきて皆黙々と歩く。2時間ほどでハンスメイヤーズケイブに着く。大きな岩小屋だ。ここまで500m近く登ったが、頂上稜線までのまだ半分だ。寒くなって来たので、さらにダウンを着込む。

ここから上は砂礫の広大な急斜面。30度は越えているだろうか。ルートはジグザグに切られているが、富士山の下山ルートになっている砂走りを逆に登っていくようなもの。蟻地獄を這い上がっていく感じで、非常に歩きにくい。落石の危険があるから、と言う事で休憩なしで登り続ける。疲労が募る。ひたすら上へ上へ。やっと岩混じりの登山道になると、間もなく頂上稜線の一角であるギルマンズポイント(5685m)に着く。小屋から4時間半かかった。

ここは、富士山で言えば富士吉田から登ってきて吉田口の頂上に着いたようなものだ。そこから降りたとしても富士山に登ったと言えるのと同様に、このギルマンズポイントに着けば登頂証明書は貰える。しかし、富士山でもお鉢を半周して剣が峰まで行かないと、日本最高地点に登ったことにはならない。同様に、この先、頂上稜線を2kmほど歩き、あと210m登らないと最高峰のウフルピークには達しない。

ギルマンズポイントは今回のツアーのチェックポイントでもある。小屋からここまでの所要時間が6時間以上かかったら、ここで降りなければならない。しかし4時間半で来たのだから、ここでゆっくり休憩を取るのかと期待したら、10分も休まずに出発。ポレポレ(ゆっくりゆっくり)とは口先だけか。やれやれ。

この先は外輪山を形成している頂上稜線を辿る。今までの急斜面と違ってなだらかだ。右手に巨大なカルデラを見ながら(と言ってもまだ真っ暗で、何も見えないが)、岩場や砂礫が交互に現れ、緩やかにアップダウンを繰り返しながら次第に高度を上げる。道は良く踏み固められて歩きやすい。夜が明けて次第に明るくなり、足元を確認できることも助かる。

しかし高度がある。すでに5700mを越えているので息苦しい。肺が張り裂けんばかりに深呼吸して一生懸命空気を取り込んでも、どれだけ酸素が吸収されていることやら。ここは海岸地の半分の酸素量しかない。
私の場合、肺活量は4800cc程あるが、体質的に酸素吸収能力が弱いらしい。毎朝晩、全員がパルスオキシメータで血中酸素濃度を測っているが、70歳の最高齢者と私でいつも最下位を争っていた。
今朝は64%で今までの最低であった。ちょっとした登りにも息切れが激しい。十数歩行っては立ち止まって数回深呼吸。これの繰り返し。次第に皆から遅れてきた。仲間のT君はいつも90%台でトップレベルの血中酸素濃度。今朝は少し下がったと言っていたが、それでも89%だけに余裕だ。でも義理堅く私に付き添う。
頂上直下のさほど急でもない登り、低地ならばわずか4,5分でいける100mほどの距離を、どれだけ時間がかかったことやら。

トップ集団から遅れること20分、下山する彼らとすれ違いでやっと5895mのウフルピークに着いた。ギルマンズポイントから2時間もかかった。
5人のトップ集団に同行していたチーフガイドが我々とすれ違って下山する時、写真を取ったら直ぐ下山するように、と我々に向かって叫んでいた。我々2人にも現地ガイドが2人付き添っているが、彼らもまた我々をせかす。
でも、まだ午前7時前、急ぐことはない、ポレポレだ。頂上から少し下がった風陰で休憩し、日本では山頂に着いたら恒例としている羊羹を食べて登頂を祝う。さらに煙草を一服。でも、やはり酸素が少ないせいか、煙草はまずかった。

山頂の風景やその後の下山時の様子は写真の説明通り。

今回ウフルピークまで登ったのは11名中7名、ギルマンズポイントからウフルピークの途中までが2名、ギルマンズポイントまで登れずに下山したのが2名であった。このツアーは成績良好な方で、一般にはギルマンズポイントまでが8〜9割、ウフルピークは5割らしい。

私が山登りに熱中した昭和30年代に、海外の山に登るなどは夢のまた夢であった。それが今では旅行社が主催するツアーを利用すれば、誰でも気楽に海外の山を楽しむことができるようになった。隔世の感である。

標高5000mを越える高山で、今回のキリマンジャロのように、高度の登山技術は不要で、ただひたすら歩けば登頂できるツアーは結構多い。この場合、それなりの体力があれば、誰でも頂上に立てるチャンスはある。後は、高度順応できるかどうかで決まる。

出発の1ヶ月前に富士山に登り、お鉢の脇にツエルトを張って1泊、22時間滞在して高度順応を試みた。それでも、キリマンジャロの頂上稜線では無様であった。酸素が薄いと、あんなに体が動かなくなるとは!
高所に順応できるかどうかは現地に行ってみなければ分らないのかしら?でも、富士山で少しは高所に慣らしたから登れたのだ、と考えて、良しとしよう。

(2020年05月19日登録)

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:442人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。

ルートを登録する

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら