比叡山の滝から滝をつなぐ山旅
- GPS
- 03:35
- 距離
- 9.0km
- 登り
- 815m
- 下り
- 781m
コースタイム
- 山行
- 3:11
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 3:36
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
○弁天谷には踏み跡や堰堤は巻き道があるが、不明瞭で倒木多し 奥にある滝は倒木がひどく右岸を大高巻きしなければならないが、 その先の状況は不明 ○蟻ヶ滝・蓬莱峡は通行不可 初心者には困難で一部不明瞭 |
写真
感想
午後から比叡山滋賀県側の滝めぐりに出かける。
単にひとつひとつ順に巡るだけではなく、山中を歩いて滝から滝へと繋いでいこうとルートを考える。
坂本の大宮川駐車場に車を置き、京阪電車に乗って滋賀里駅へ。
百穴古墳群を横目に見て、志賀の大仏にご挨拶し、まずは「金仙滝」へ。
滝の左に霊窟のある落差4mほどの滝。小さいが涼しげな滝の音が反響し気持ちよい。
天智天皇が夢に見て訪れた滝で、この霊窟に仙人が住んでいることを僧侶から聞き、
このことが、崇福寺建立のきっかけになったという言い伝えがある。
滝の上すぐにある崇福寺弥勒堂跡を見て東海自然歩道を歩く。
尾根に出て東海自然歩道を離れ神輿山へ。岩のある結構急な登りだ。
壺笠山まで尾根ルートを通ってから四ッ谷川に下りようと思っていたが、ルートを北の尾根にはずしてしまった。そのまま軌道修正せずに四ッ谷川の林道に下りる。
林道周辺はクリンソウの群生地。既に花期は終えているが大きくみずみずしい葉っぱは残っている。
林道を下流方面に。大きく谷が屈曲し左岸に支流(弁天谷)をみると、本日2つ目の滝「コグリの滝」。
林道からも見えるが、少し下流から谷に下りて遡行すると滝の真下まで行くことが可能。
落差は6mほどしかないが、岩で囲まれた廊下の奥に落ちる水量豊富な豪快な滝で、落差以上の規模に思える。
再び林道に上がって今度は弁天谷に入る。左岸を行くと堰堤があり右から巻く。その先に数段になった小滝があるが倒木で遮られていて近づけない。
右斜面を這い上がると明瞭な踏み跡があり、それをたどるとすぐに「布引の滝」。
落差6mほどの2条の滝で滝壺は土砂に埋まっているが非常にいい雰囲気の滝だ。
「金仙滝」にしろ「コグリの滝」にしろ、風化し崩れて谷に流入してきた花崗岩の土砂が多くて、滝壺を埋めてしまっている状態であるのは残念である。
布引の滝を左岸の明瞭な踏み跡で越え、その後も右岸左岸へと続く踏み跡を辿ると大きな砂防ダムがあり、左岸の巻き道から乗り越す。
この上流からは倒木や流木があらわれ、踏み跡も不明瞭となる。しかし砂防ダムには巻き道があるので特に困難なところはない。
谷の屈曲がなくなると左から大きな支流が段瀑となって合流してくる。上部までよく見えないが3段から4段あり総落差は20mくらいありそうだ。この谷は無動寺弁天堂方面にと続いている。
次の砂防ダムを左から越えると倒木や流木が多くなる。その先にやや大きめの滝が倒木に遮られながらも見ることができる。落差は5m以上あり形もまとまっているだけに、全景がクリアに見られないのが残念。
さてこの倒木だらけの滝を越えるのは相当骨が折れそうだ。左岸斜面は傾斜が強く隠れた岩もあり巻き上がるのは無理。右岸は結構な倒木斜面で相当高く巻かなければならない。
その上流の様子もわからないので、ここは引き返すことにする。
左岸方面に登れそうなところを探しながら下ると、大きく谷が左に曲がる箇所から延びる尾根があり、登りやすそう。
最初は木を掴みながらの急登だが徐々に傾斜はゆるやかになり、小さなピークを2つ越えると無動寺道登山道にでる。
少し下った遠見岩からの琵琶湖の眺望を楽しみ、2本の大杉の根元に鎮座するお地蔵さんの横から、もたて山登山道コースに移動。
尾根道だが途中尾根から外れて下るようになると蟻ヶ滝との分岐点がある。通行不可としてロープが渡してある。通行禁止ではなく通行不可なので入る。
昔の滝見道は不明瞭で木の杭だけが残っており、家族連れや経験の浅いハイカーには迷いやすく危険なので通行不可してしているのだろう。
20年ぶりの再訪となる「蟻ヶ滝」は昔と同じ姿でむかえてくれた。落差は7mほどの立派な滝で水量も豊富で、滝の下まで行くとほどよく水飛沫を浴びられ、きょうのような暑い日にはとても気持ちがよい。
以前は滝の前を横切り、左岸に蓬莱峡へと道が続いていたが、今はその跡形もないので、一旦登山道に戻って蓬莱峡に向かう。
ここも通行不可。先ほどの蟻ヶ滝への下りよりはまだ道はしっかり残ってはいるが、谷が見えてくると不明瞭となるので、適当に下らなければならない。
蓬莱峡は長さ50mほどの細いゴルジュ地形のことを言う。両岸は10m前後の壁で最奥にチョックストーンの落差が4mほどの滝が落ちており、ここで行き止まりとなっている。
この滝は以前訪れた時から流れが変わり、全体的に荒れたイメージを受ける。
きょうは水量が多い方なので気を付けてはいるが足が濡れる。
ここは九州大分県の由布川峡谷のミニチュア版のようだ。この周辺では珍しい地形ではないだろうか。
再び登山道に戻り下ると比叡山高校のグラウンドの横を通るようになる。
練習を終えた野球部員やマネージャーが気持ちよく帽子を取って大きな声で「こんにちは」と挨拶をしてくれる。
この先でケーブルの山麓駅となりすぐに日吉大社横に出る。
コメント
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こんにちは。遅いコメですみません。
比叡山中のちょっとした山域の中でもこれだけの滝があるんですね。私は金仙滝しか知りませんでした。
蓬莱峡という場所は登山道から少しケーブル線路寄りに入って行った方なのでしょうか?魅力的な渓谷ですね。今度一度訪れてみたいと思います。
横川を訪れたりする際に大宮谷の林道を歩くことがよくあるのですが、大宮谷にも比較的立派な滝が見えますね、衣掛岩の付近でしたか。しかしこの春に大宮谷でヒルに遭遇し、先日は献血もしてしまいました。比叡山にヒルは以前から居ましたかね?
これだけの山行をしてこられてるので、腰や爪の具合はだいぶん良くなられてるとみえますが、引き続きお大事にしてくださいね。
そうそう、下山箇所の比叡山高校グラウンドの野球部の連中の中には、おそらく我が娘も居てたことと思います。
娘曰く、その日ソロの男性ハイカーさんには2人お逢いしたとのこと。黄色系のザックの人と赤いザックの人。黄色系がHBさんではないかと推測しますが・・・これまた娘曰く、挨拶したら一人はにこやかに愛想よく、一人はメッチャ無愛想やったぁ、とのことでした😁
uriさん、おはようございます。
案外滝があるものです。どれもがおすすめですがコグリの滝一番規模が大きいかな。
もちろん蓬莱峡もおすすめです。通行不可とされてますが、通行禁止ではなく、通れませんよという注意喚起なので入っちゃいましたが、初心者以外なら問題ないところでした。
細い廊下が不思議な地形です。
写真の自動配置設定をしたので蓬莱峡がどこかわかってもらえると思います。
大谷川も面白いですよ。神蔵の滝というのが衣掛岩付近にあります。以前遡行したことがありました。
比叡山のヒルは聞いたことがないですね。ヒルは花崗岩質のところには生息していないのではないかという、私の勝手な認識ですが、改めなくては。でも大谷川上流域は花崗岩じゃなかったかな?
ご心配おかけしてます腰の方はだいぶよくなってきましたが、爪は痛いです。
娘さんは比叡山高校の野球部でしたか。声をかけられた子にはこちらも確かに挨拶していました。黄色系ザックがわたしです。
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