高ドッキョー(静岡百山・山梨百名山)〜モノトーンの甲駿国境〜
- GPS
- --:--
- 距離
- 11.0km
- 登り
- 1,042m
- 下り
- 1,035m
コースタイム
07:50樽集落林道終点P着08:00発
08:45樽峠通過(0:45)
10:25高ドッキョー着10:55発(1:40)
11:55樽峠通過
12:35平治ノ段着12:40発(0:40)
13:10樽峠通過
13:55樽林道終点P着 (0:45)
天候 | 午前:曇り 午後:雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
[復路]樽集落P=中河内=和田島=「やませみの湯」=和田島=興津=吉田 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<コース状況> ■アクセス ・集落はかなり奥まであります。細い道です。最後、「樽峠へ」の指導標があり、それを過ぎるとすぐに右側にロープの駐車場があり2台分ほど止められます。 ・ここが万一、一杯だとかなり下になります。細い林道は上の茶畑へと導かれ、歩くべき沢とは離れて上に上がっていってしまいます。 ・「樽」という地名は面白い地名です。重みで下にだらりと下がる「たれる」から垂れて落ちる水のことを「たるみ(水)」と呼び、この「たるみ」が省略されて「たる」となりました。水が沢となって流れ、垂れていた場所があったので”たる”と呼ばれたのでしょう。その「タル」には「滝」「垂」「樽」などの文字が当てられました。伊豆にある「河津七滝」も「かわづななだる」と読ませます。 ■登山口〜樽峠 ・標識のあるところは沢よりも高みにあるので、沢に向けて左の林道を下っていきます。モノラックのレールを過ぎ(本日はモノラックもあった)茶畑を右に見ながら進む。打ち捨てられた林道が続き、最初の堰堤で山道に入る。左岸通しの道。桟道も数か所ある。やがて打ち捨てられたワサビ畑が出てきて、白い標柱のところで右岸にわたります。ここは要注意ポイントで左岸通しに直進するフミアトがある。(おそらく上のワサビ畑用の道?) ・沢を渡ったあと右岸通しにいくと右側の涸れ小沢の中にケルン。一見、ここで小沢をわたり返す?と思いますが、対岸に渡らず、いったん小沢の中に入りまた左手の右岸を見上げると登山道があります。 ・そのあとは迷うところがない。ヒュッテへの道を尾根上で分けると尾根を越えて向こう側の沢へトラバース気味に入っていく。沢へ降り立ち、その沢も対岸に渡ります。そこは水場となっていますが、水は流れていない。 ・ジグザグを切って樽峠。樽峠は十字路になっており、高ドッキョーと平治ノ段と峠越えの道が交差している。 ■樽峠〜高ドッキョー ・特に迷うところはない一本道。 ・一カ所右に尾根を張り出す場所に下に林道が来ている。そこへのショートカットの道だろうか幹に太い白テープがあるが、一方でそこへは木が渡してあって正しい道ではないことを示している。一応、注意。 ・展望所からは清水方面の展望がよく見える。 ・高ドッキョーの直前は急登。 ・東峰からは、南にフミアトが派生している。指導標もあるが、あまり踏まれていないように見えた。 ・高ドッキョーのピークは二等三角点。標柱。展望はない。 ■樽峠〜平治ノ段 ・ひとつコブを越えると150mの急な登りになる。階段が続く。 ・平坦になってからも少しある。やがてT字路。何もない。目の前にある高みが「南貫ヶ岳」と呼ぶピーク。頂上からの景色は素晴らしい。 ■日帰り湯 「やませみの湯」静岡市清水区西里1449 電話 054-343-1126(清水一いい風呂!) 600円/人(3時間) 露天風呂もありますが少しぬるい。長湯にはいいでしょう。 お湯はしょっぱかったです。 ■会計 ・コンビニ 1100円 ・日帰り湯 600円 ・ガソリン代 67km÷16km/LX148円/LX2=1200円 合計2900円 ■歩数 26287歩 ■静岡百山 58座登頂 |
写真
感想
日曜日。
午後から雨の予報でした。
近場で午前中に帰ってこれる山はないかとガイドブックを探し「高ドッキョー」としました。
名前が面白く、遠くからも目立つ山とのことでした。
ドッキョーとはドッキョともいい、ドッキとかドッケとかの訛りともいいます。
奥秩父や奥多摩には三つドッケとか、芋の木ドッケなどの山がありますが、同系統の命名でしょうか。
ドッキが「突起」から来るのであれば分かりやすいことは分かりやすいですが、ちょっと当たり前すぎて淋しい気もします。
日の出が6時過ぎだとのことで4時半ごろには自宅を出るつもりでしたが、いつもの通り寝坊してしまい、出発は7時少し前になってしまいました。
山の登山口に向かうときは、なんだかワクワクします。
高速道路が町の道になり、2車線が1車線になり、それが細くなりやがて行き止まりになる。
クルマはたくさんいたのが、数台となり、さらにそれが人となり、その人もいなくなります。
そして残るのは静けさと沢の流れる音だけ。
さぁ、行くぞーという気になります。
今日は朝から曇り。
何だかどんよりしていて、樹林の中は薄暗い。
こんな日に山に向かう人は誰もいません。
”貸切り”というと聞こえはいいですが、要するに「登るの普通止めるだろ」的状況。
風もなく、樹林の中の空気がどんよりと留まっている。
黙々と登りました。
久々の単独行でした。
複数で行くと会話も楽しいし、山行の安定感も増す。
しかし一人だと何倍も神経が研ぎ澄まされます。
そして登りながら何かをいつも考えているような気がします。
仕事のことだったり、家族のことだったり、友人のことだったり。
ふだん家にいるときより考えています。
ナニか結論が出るわけではないけれど。
樽峠はやさしい峠。ちょっと無表情な仏様が迎えてくれます。
南部縦貫道の工事が進んでいるようですが、こんな峠は大切にして欲しいなぁと切に思います。
甲駿の国境稜線に出るとたおやかな尾根が続きます。
遠く日本平や清水の街並のすばらしい眺めもちょこちょこと。
最後、急登をしのぎ、高ドッキョーの山頂へ。
ここで初めての休憩。
樹林があり展望はありません。
朝ごはんを食べていなかったのでカレーヌードルを食し、食後のコーヒーを味わいます。
至福のとき。
これを味わいに来ている…かな。
「帰りはどうしようか・・・。平治ノ段も立ち寄るかな」
天気は何とか崩れずにいてくれて富士山も中腹に雲がかかっていますがまだ頂上は見えます。
平治ノ段に立ち寄っていくことにしました。
登っているとやがて霧雨が舞うようになり着いたときはとうとう雨に。
平治の段の上の南貫ヶ岳からは大展望が見えましたが、すでに富士山は上半分が雲の中。
でっかい裾野が翼のように広がっていました。
駐車場に下りてくるころには本格的な雨に。
鉛色の空を仰ぎながら温泉へとクルマを走らせました。
* * *
やませみの湯で訊きました。
「今日山に行ったんだけど、ヒルが全然いなかったですね」
「いや、いますよ。た〜くさん! 11月に入ると葉っぱや地面の中に潜るので見えなかったんですね。」
「それはラッキー!」
「噛まれるときにチクってして、取ったあとひどくかゆくなるんですよね。10月でなくて良かったね。10月ならもっとひどいよー」
露天風呂でさかんに落ちてくる雨のしずくを受け止めながら、雨だったけど、きっとよい時期に来たんだなと思いました。
コメント
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楽しく拝見させて頂きました。きのこの写真には目が点でしたが。
「高ドッキョウ」って、へんてこな名前ですね。書物によっては、「高ドッキョ」となっていたものもあるように思います。また、「平治ノ段」ですが、「段」って地名は静岡ならではなのでしょうか? 十枚山の東側だかの「月夜の段」が一番気になっています。地形図の等高線が魅惑的。
この区間、私自身も2009年の暮れにあるいた思い出があります。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-130643.html
その時も同じように「やませみの湯」にお世話になりました。とても良い印象が残っています。
私自身は、徳間峠からさらに稜線を伝って、白根南嶺の末端稜線上の青笹山にまで繋げてみたいなぁ、と思ったりしている地域です。(12月の声をきくと青春18きっぷの時期になるので、そろそろかも…)
こんばんは。お元気ですか。
キノコはびっしりと。ちょっと気持ち悪いぐらいでした。
そうそう、高ドッキョーっておもしろい名前ですよね。昔は尖っている場所はトッキとかドッケとか言ったみたいで、奥秩父にも三つドッケとか芋の木ドッケとかありました。それが訛ってそうなったんでしょうね。
段は仰る通り、月夜の段は有名ですね。等高線が緩やかになっていてそこがやけに白くみえたりして…。そんな段はふつうは○○平とかいう名前がつくんでしょうけれど。ここ静岡では段というようで、地形の方言みたいだななんて。
徳間峠から青笹までですかー。さすが発想が壮大ですね。私はそこまではちょっと(苦笑)。でも行きたいですね。山伏から青なぎ山にはどこかで行きたいと思っていますね。近くに来たら声をかけてください。
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