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Yamareco

記録ID: 245661
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積雪期ピークハント/縦走
十勝連峰

春の十勝岳 〜望岳台コース〜

2012年04月28日(土) [日帰り]
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GPS
06:40
距離
10.0km
登り
1,133m
下り
1,121m

コースタイム

望岳台(9:25)→美瑛岳分岐(10:10)→十勝岳避難小屋(10:20)→1720mピーク(11:20)→十勝岳(12:30←昼食・休憩→14:10)→1720mピーク(14:55)→十勝岳避難小屋(15:20)→吹上温泉分岐(15:35←teatime→15:40)→望岳台(16:05)
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2012年04月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
望岳台駐車場に車を止めて出発。

道道966号十勝岳温泉美瑛線の望岳台(望岳台ゲート)−吹上温泉(白銀ゲート)間が冬季通行止めです。札幌方面からは、上富良野から日新ダム経由で白金温泉が便利です。

通行止め情報の詳細は北海道開発局ホームページを参照。

http://info-road.hdb.hkd.mlit.go.jp/kisei_kyo0145.htm
コース状況/
危険箇所等
前半のハイキングコースは所々残雪が残っている程度です。雲ノ平分岐手前からは積雪ありです。キックステップのツボ足で問題なく登れますが、シーズン始めで体力温存のため軽アイゼンを付けて登りました。やはりグリップがあると随分と楽ですが、スリバチ火口のある標高1720mあたりで雪が途切れてしまったので、付けたり外したりが面倒でした。標高1820mからの溶岩ドームの登りは崩れやすい雪でしたが先人のトレースを辿ると特に問題なく難なく十勝岳の肩まで到達しました。山頂付近も雪が崩れやすくて、今回、両足ともに雪が崩れてもがいた反動で脚が攣って大変な思いをしました。
望岳台登山口。大分雪解けが進んでいる。
望岳台登山口。大分雪解けが進んでいる。
望岳台から美瑛岳と美瑛富士。
望岳台から美瑛岳と美瑛富士。
前半のハイキングコースから眺める十勝岳。
前半のハイキングコースから眺める十勝岳。
大正火口と62-2火口をアップで。
大正火口と62-2火口をアップで。
最初の内は雪は殆どない。
最初の内は雪は殆どない。
雲ノ平分岐手前。結構積雪が出てきた。
雲ノ平分岐手前。結構積雪が出てきた。
十勝岳避難小屋と富良野岳。
十勝岳避難小屋と富良野岳。
昭和火口手前。
グラウンド火口直登ルートも雪はしっかりしている。
グラウンド火口直登ルートも雪はしっかりしている。
辛そうだけどスキーで登る方も...
辛そうだけどスキーで登る方も...
夏道は御覧の通り積雪なし。
夏道は御覧の通り積雪なし。
大正火口と62-2火口を横から。
大正火口と62-2火口を横から。
グラウンド火口の隙間から十勝岳の溶岩ドームが顔を出す。
グラウンド火口の隙間から十勝岳の溶岩ドームが顔を出す。
標高1720点標識と美瑛岳。
標高1720点標識と美瑛岳。
十勝岳へはもうすぐ。
十勝岳の肩への登り途中で振り返る。
十勝岳の肩への登り途中で振り返る。
十勝岳の肩から山頂。
十勝岳の肩から富良野岳。
十勝岳の肩から富良野岳。
山頂までもう少しなんですけど...息が上がる。
山頂までもう少しなんですけど...息が上がる。
十勝岳山頂。
山頂より下ホロ方面。
山頂よりトムラウシ方面。
山頂よりトムラウシ方面。
ストーブ用カバーを作ってみた。
ストーブ用カバーを作ってみた。
平ヶ岳の縞模様。奥に石狩連峰とニペソツ山。
平ヶ岳の縞模様。奥に石狩連峰とニペソツ山。
「光顔巍々」大理石柱。
「光顔巍々」大理石柱。
上ホロカメットク避難小屋。
上ホロカメットク避難小屋。
日高山地をアップで。
トムラウシをアップで。
トムラウシをアップで。
山頂でお会いしたyamaseiさん。
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山頂でお会いしたyamaseiさん。
スリバチ火口。この季節が一番スリバチっぽい。
スリバチ火口。この季節が一番スリバチっぽい。
下りは直登ルートで...
下りは直登ルートで...
雲ノ平分岐からも直登ルートで...
雲ノ平分岐からも直登ルートで...
望岳台到着。
望岳台ゲート閉まってます。
望岳台ゲート閉まってます。
白金観光ホテルで温泉。
白金観光ホテルで温泉。
千望峠から十勝岳連峰。
千望峠から十勝岳連峰。
撮影機器:

感想

ゴールデンウィーク恒例の十勝岳登山。Wethernewsの週間予報ではGW前半が好天とのこと。高層予想天気図ではGW前半は29、30日は強風予報ということで、チャンスは今日しかなく少々体調悪いのを押して登って行ってきました。上富良野に入るとドーンと十勝岳連峰が目に入る。やっぱものすごく高い。冬の間、札幌近郊の山々しか目にしていないと、この毎年のファーストインプレッションがたまらない。登れるだろうかとゾクゾクしてくる。

望岳台周辺はライブカメラの状況から予測していたよりも大幅に雪が少ない。もうはっきり言って夏山状態。手元の温度計は気温16℃、そして無風。大正火口と62-2火口からの噴煙もほぼ真っ直ぐに上がっている。そんなわけで歩き始めると暑くてしょうがない。スキー履いて登ってる人も何組か見掛けたが気の毒になるぐらい。登山道の状況も5月下旬並み。十勝岳の望岳台ルートは登る過程で視野が劇的に3回変わるのでお気に入りコース。標高1720mピークまでは美瑛・富良野の鳥瞰と緩やかなに続く稜線が美しい。

標高1720mからは景色が一変。砂漠のようななだらかで広大な空間が拡がり、正面にはこれまで見えなかった十勝岳山頂、左手には美瑛岳や鋸岳なども一望できる。ここで先発隊夫婦から山頂の雪の情報を聞くことに。山頂付近の雪は結構沈むらしく腰まで埋まったとか話を聞いた。雪が軟らかいので直登はやめたほうが良いとのことで、崖近くの岩場を足がかりにして行くことにする。お礼を言って進んで行くと左手にはスリバチ火口がポッカリ見えてくる。この時期は積雪に筋がついて本当にスリバチみたい。火山特有の硫黄の匂いが緩やかな風に乗ってやってくる。

山頂に続く溶岩ドームの急斜面に取りつくが、岩場なので輪カンはやめてアイゼンだけ付けて登る。とにかく足が沈む。足が埋まるので安定感は抜群だが(^^;、先人の足跡を外すと雪が崩れてもう全然登れない。時折、振り返って写真を撮っていく。ここは標高を一気にあげるので、振り返る度に高度を増しているのが実感でき「えっ、もうこんなに登ったんだ」っいう印象。毎年ガチガチの氷斜面になる恐怖の肩斜面も今日はキックステップでちゃんと足が入っていく。

十勝岳の肩まで登ってしまえば山頂は間近なんだけど...ここからが一番精神的に長い。標高も高くて空気が薄い。息もあがりっぱしで10m進んで小休止が続く。山頂直下ではまた雪が深くなって来る。何クソと雪斜面に足を掛けたときにハプニング発生。体重を支えていた両足共に雪が崩れて体勢を立て直そうともがいた時に足が攣った。「うぉぉ、痛い痛い!またかよ」。3年前に丁度この場所で足攣って山頂を諦めた苦い思い出がよみがえってくる。すぐに筋を延ばして対処して危機を脱した。症状は良くなったものの、油断するとすぐに足が攣りそうな状況の中、慎重に残り距離を縮めていき無事に山頂着。いやぁ、体調はともかく今日の景色は最高だ。昨年ポッキリ逝った山頂標識の代わりに、案内標識に十勝岳のプレートが貼ってあった。その向こうには富良野岳がクッキリ。上ホロ小屋周辺もだいぶ雪融けが進んでいる。

下ホロカメットク山の向こうには日高の山々も見えている。鋸岳に続く稜線上はこの時期ぐらいしかお目に掛かれない雪の縞模様。雪の量も絶妙だ。向こうにはニペソツ山を中心に東大雪の山々。トムラウシの眺望も抜群。昼食後は上ホロ小屋近くまで行ってきたという旭川のKさんと談笑。ポカポカと暖かい山頂で話もはずむ。山頂ではyamaseiさんともお会いした。

Kさんが降りるというので下山するKさんを見送ってふと時計を見たらもう14時過ぎ。もう1時間半近くも山頂いるのかと私も荷物をまとめて下山。午後に入って気温が上がり雪の状態は更に悪化。いつ埋まるか気が気でなく1720mより下は輪カンを付けた。快適に下山と思いきや途中で当りクジを引いて腰まで埋まった。丁度、巨岩の周囲の雪が溶けていてそこを踏み抜いてしまった格好だ。輪カンで埋まったら下手すると抜けなくなるので冷や汗が出たが、無事に抜けてくれたので良かった。そんなわけで多少のハプリングがありつつも、ポカポカの春山を満喫できた一日でした。

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3/5
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