ゴロ谷に潜む魔物を感じた一日・丁字尾根からテーブルランド
- GPS
- 06:21
- 距離
- 9.7km
- 登り
- 1,031m
- 下り
- 1,020m
コースタイム
天候 | 曇りのち雪、のち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
以前と比較してかなりテープや看板が増えたので、迷いにくくなっています。 7月に道迷いされた下山方向からの尾根沿い入り口に赤テープつけました。 |
写真
感想
先週のゴロ谷訪問で、yさんが「ここにテープがあったら遭難しなかったのになぁ」という現場に赤テープをつけるために、また丁字尾根ルートにやってきました。
さて週末は結構寒くなるという予報でしたが、丁字尾根を登り始めても雪はすっかりなくなり、拍子抜けです。今回は登攀具はなしで、アイゼンを持って行きました。ピッケルは便利なので常備品です。
痩せた登山道でスリップすると急斜面を滑落!というリスクの高いところにはトラロープの補助ロープを設置しておきました。あくまでも補助ですが、バランスを崩すリスクはかなり減るでしょう。
特に問題もなくテーブルランドに到着しました。今日は強風で体感温度は寒いです。食べ物も冷え切っています。まだ時間が早いので、今年の2月に遭難のあった現場を覗きに行ってみることにしました。
現場まではもちろん登山道はありませんから、トラバース的に向かいます。ところどころ雪が残っているので、アイゼンを装着し、雪が完全になくなればまた外して行きました。さて尾根沿いの下降をしていると、ついに谷に下りるだけのところに行き着き、しかもそれがゴロ谷源頭部なんですね…何か嫌な予感がします。ここに近づく者はゴロ谷に吸い寄せられる?もしかすると何かあるのかも知れません。
しかしそうこうしているうちに急に雪が降り出し、あたり一面雪景色、遭難現場は諦めて再びアイゼンを装着して本来の丁字尾根へのルートに戻ることにしました。
距離的には比較的近いので、そのままトラバース的に戻れるかと思いきや、結構急峻な谷筋が多く、難渋します。最大の問題は土砂がえぐれた谷筋で、これは下降しようとしても斜面が砂地でほぼ垂直なため下降不可能、諦めて下降できるところまで登り返しますが…結局もともと入り込んだ付近まで登り返すことになりました。
そこからのトラバースは獣道もあって比較的順調、すぐに丁字尾根ルートに戻ることができました。
しかし、これぞ冬山の恐怖ですね。急な天候の変化で移動の難易度が上がることで、ついつい下へ下へと降りてしまう間違った判断に誘い込むかのようです。危険なときは、とにかく元のルートに戻るようにするのが鉄則だということを改めて感じました。
しかしゴロ谷には魔物が棲んでいるのか?単独で誰かが近づこうとすると、吹雪になるとか、異常な喉の渇きを与えるとか、ゴロ谷に下ろそう下ろそうとしているようです。
冬山は天候が急変することが多いので、とにかく厳冬期登山ができる装備はどんな日でもザックに入れておきましょう。最大の防寒着、アイゼン、ピッケル、雨具、ツェルト、予備の手袋などなど…。
本格的冬山を前に(もう十分本格的ですが)、改めて気合を入れなおさせる一日でした。
コメント
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ももさん、お気持ちは解りますが そこへ単独はだめですよ〜!
登山届は出されましたか?もし出していなくて万が一ももさんの身に何かあったら・・・。今週も丁字尾根〜ゴロ谷へ行っているなんて全く想像ができず どこを探せばいいのか皆目わかりません 。
おっしゃるとおりゴロ谷は魔物が棲んでいるとしか思えません。遭難時、なんとか歩けるようになってから脱出を試みましたが豪雨、幻覚、金縛り、あらゆる手段で私をそこに留まらせました。じっくりと熟成させてから私の生命を吸い取るつもりだったと思います 。オカルトな話ですが6日間過ごした人間が言っているのだから間違いありません。試しに先日の霊媒師を一度連れて行って下さい。彼女はただならぬ規模の「魔」を感知してひどく狼狽されるでしょう。鈴鹿にはそういう場所があるのです。そして条件が揃うと容赦なく人間を飲み込みます。かの西尾寿一氏もその著書である「鈴鹿の山と谷3」の中で「鈴鹿では現在でも時として単独行の場合は特に異常な雰囲気を体得する場合がある。鈴鹿にはそのような場所や季節が現に存在することを知っておくのも悪くない、それもまた鈴鹿の魅力となり得るのだから。」と書いておられます。
この日に限って登攀具を持たずという所から既に魔物のトラップに掛かっています。次にピッケルを落としたり滑落したり無線が通じなかったり雪が邪魔したりと続々とトラップが待ち受けていたかもです。
とにかく無事でよかったですがももさんといえども鈴鹿の魔物はかなう相手ではありません。なるべく逆鱗に触れないようお互いに気をつけて行きたいものです。
テープとロープの確認にまたkazuki君を誘って行ってきます。ありがとうございました 。
by yucon
「遭難」にひっかけてみました(笑)
私もゴロ谷に行くつもりはなく、ちょっとNさんのところに行けるかな…とトラバースしてあともう200〜300mというところで急に雪が降り出し、進んだ先はゴロ谷源頭部…あれはただならぬ気配を感じましたね。元のルートに戻る、決して無理はしないということを守れてよかったです。
下手にハーネスとロープがあるとゴロ谷へ懸垂下降していた可能性がありますから、なかったのが私にとっては正解だったのかも知れません。
しかしToshiさんは単独でもあのエリアに普通に入ってますよね。不思議なお方です…
Waldkirchさん 今晩は。
午後から急に降り出し、あっという間に一面を雪景色に変えましたね。帰路の高速から眺めると鈴鹿北部は特に雪が多かったようです。
獣道、作業用の踏み跡などが多い鈴鹿では、要所要所での目印や、滑落防止・立ち入り禁止のロープなどいつも感謝しながら歩いています。
御自身も気を付けて下さい。
これが冬山の恐怖ですね…急に天候が悪化し、晴天から一転吹雪で視界不良になるのが当たり前のようにあります。
下りの尾根道の分岐、だだっ広い平坦な場所、踏み跡不鮮明…そんな状況で赤テープを目にすると安心しますよね。
今回の下山時も、分かっているルートですがそれでも前方に赤テープがあるとほっとします。
遭難に至らないような、小さなお手伝いができればと思っています
今回は何処かな?なんて思ってたら、一緒の所やないですか
ちょっと笑ってしまいましたけど 。。。補助ロープ設置に行かれたんですね!
お疲れ様です。
ところで、鈴鹿や他の山でもそうなんですが特定の場所で気味が悪いとか寒気を感じるとか良くそういう事を聞きますが、私は鈍感なB型のためか一切感じた事がありません。
でも今更ながら言うと、この前のゴロ谷で大滝に見に行く時に浮石に足を取られて腰と足を強打してたんです。
一瞬鼻から血が出そうなほど痛かったですが・・・。
「もう近づくな」というサインだったのかもしれませんねぇ。
トシさんも仰ってましたけど、今度「普通」の山登りをしましょう
何かに誘われるかのよう行ってしまいました…あまり必要もないのに行くところではありませんね。最低限の用事だけ済ませてさっさと帰るべきでしょう。
ん?先週は大滝のところでそんな事件が…何事もなかったかのような顔をされてましたが?
普通の山登り!やりたいですね。最近は単独で行くとなるとやたらと嫁が心配するので…。
ところで次の忘年会の翌朝はどうですか?朝はゆっくりめなのでガッツリ、という訳にも行きませんが
ところで全然関係ありませんが、Iさんから預かっていた遭難者の水没GPSが起動するか見てみましたが、ちゃんと起動しました。仏谷の滝で散々苦しんだ挙句に釜に転落…という軌跡が残ってました。合掌。
ダウンロードできましたので忘年会のときに持参する予定です。
おはようございます。今、長浜市に向かってますがヤバいくらい降ってます!
忘年会ですが当初参加の予定でしたが仕事の都合上行けなくなりました。
当日現場が中止になればドタ参で行けますが。
仏谷の遭難の件は、あったことは知ってるんですが詳細は知らないんですよ。
またの機会に教えて下さい。
忘年会参加できないとのことで残念です…襲おうと思っていたのに
仏谷の件はRINさんのブログにある程度掲載されています。ヒル地獄のようですが
http://hebereketai.blog74.fc2.com/blog-entry-563.html
ついでにこちらもどうぞ。
http://hebereketai.blog74.fc2.com/blog-entry-548.html
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